3.1.3 HI-UX/WE2版,HP-UX版,又はAIX版サーバライブラリ

ここでは,HI-UX/WE2版,HP-UX版,又はAIX版のサーバライブラリを使用する場合に必要な環境設定の方法と注意事項を説明します。

<この項の構成>
(1) 通信環境の設定
(2) 作業ディレクトリの設定
(3) HI-UX/WE2版を使用する場合
(4) HP-UX版を使用する場合の環境設定
(5) AIX版を使用する場合の環境設定

(1) 通信環境の設定

Groupmax Workflowでは,ネットワーク環境にTCP/IPを使用しています。このため,次に示す通信環境の設定が必要です。

  1. サーバのIPアドレスの登録
    ログイン関数でIPアドレスを指定せずにサーバ名を指定する場合,/etc/hostsファイル,又はDNS(Domain Name System)のデータベースにWorkflowサーバのワークフローサーバのIPアドレスを設定します。HOSTSファイルには,サーバのIPアドレスを次の形式で追加してください。
    • 形式
      サーバのIPアドレス サーバのホスト名 サーバのホスト名の別名
    • オペランド
      サーバのIPアドレス
      サーバのIPアドレスを記述します。
      サーバのホスト名
      サーバのホスト名を英数字,ハイフン又はピリオドからなる文字列で,記述します。(但し数字のみの名称は指定できません。)ログイン関数によっては,サーバ名を8文字までに限定しています。利用する関数の仕様を確認の上サーバ名を記述してください。
      サーバのホスト名の別名
      サーバのホスト名の別名を記述します。別名は省略してもかまいません。
  2. サービス名の登録
(a) Workflow Serverの複数サービス機能を使用しない場合のSERVICESファイルの設定方法

通信設定ファイル(/etc/services)に,Groupmax Workflowのサービス名,ポート番号,およびプロトコル名を記述します。通信設定ファイルの記述形式を次に示します。

(b) Workflow Serverの複数サービス機能を使用する場合

SERVICESファイルの設定方法を次に示します。

Workflow Serverの複数サービス機能を使用する場合,通信設定ファイルにそれぞれのWorkflow Serverが使用するサービス名とポート番号を指定してください。サーバライブラリを使用する場合,環境変数「GMAXWFSERVICE」でサービス名を指定してください。

なお,環境変数「GMAXWFSERVICE」に値が指定されていない場合,サービス名「workflow」で指定されているポート番号を使用してWorkflow Serverにログインします。

(2) 作業ディレクトリの設定

作業ディレクトリとはサーバライブラリが利用する一時ファイルの格納先のディレクトリのことです。作業ディレクトリはサーバライブラリを使用になる環境に合わせて指定する必要があります。

作業ディレクトリは次の2つの環境変数で指定します。

環境変数名指定する内容
GMAXWFTMP作業ディレクトリを指定します。絶対パスで指定してください。
GMAXWFTMPTYPE作業ディレクトリのサブディレクトリの構成の種別を指定します。
  1. 作業ディレクトリの指定
    作業ディレクトリを指定するには,環境変数GMAXWFTMPを使用してください。指定しない場合は, HI-UX/WE2版サーバライブラリでは作業ディレクトリとして"/Flowmate/tmp"を使用します(HP-UX版サーバライブラリでは作業ディレクトリとして"/opt/Flowmate/tmp"を使用します)。作業ディレクトリにはアプリケーションプログラムを実行するユーザの更新権限が必要です。
  2. 作業ディレクトリの構成の種別の指定
    環境変数GMAXWFTMPTYPEで作業ディレクトリの構成の種別を指定します。環境変数には次の2つを指定できます。
    環境変数への指定値概要
    "USERID"Workflow Server NT/2000版に接続する場合に指定します。
    "SESSION"Workflow Server HI-UX/WE2版またはHP-UX版に接続する場合に指定します。
    環境変数の指定がないまたは,環境変数に値が無い場合,"USERID"が指定されたときの動作をします。
    1.環境変数GMAXWFTMPTYPEに"USERID"を指定した場合
    環境変数GMAXWFTMPTYPEに"USERID"を指定した場合は,作業ディレクトリの下にログイン関数で指定されたユーザIDのディレクトリを作成します。このためログインユーザ数の延べ数がOSのサブディレクトリ作成上限を超えた場合,作業ディレクトリが作成できずエラーリターンします。ログインユーザ数の延べ数がOSのサブディレクトリ作成上限をこえないよう運用管理者がログインユーザID毎に作成されるディレクトリの延べ数を定期的に監視し,作業ディレクトリ下のユーザID単位のディレクトリを削除してください。ディレクトリの削除は,Workflow Serverに接続しているプログラムをすべて終了した後に行ってください。
    2.環境変数GMAXWFTMPTYPEに"SESSION"を指定した場合
    環境変数GMAXWFTMPTYPEに"SESSION"を指定した場合は,ログインしたWorkflow ServerのIPアドレスとWorkflow Serverが管理しているセッション番号のディレクトリを作成します。但し,この指定は接続するWorkflow ServerがHI-UX/WE2版又はHP-UX版の時のみ有効となります。Windows NT/2000版ワークフローサーバに接続する場合は,この指定は無効になります。接続先のWorkflow ServerのIPアドレスが変更となり,元のIPアドレスのWorkflow Serverにログインしなくなる場合には,作業ディレクトリ/_ftp_ディレクトリ下のIPアドレス名称で作成されているディレクトリを削除してください。
    作成・使用するディレクトリの比較を以下に示します
    ログイン関数名称作成・使用するディレクトリ
    環境変数:GMAXWFTMPTYPE
    指定なし値なしUSERIDSESSION左記以外
    HwfStartUpWorkflow作業ディレクトリ/_ftp_/ユーザID作業ディレクトリ/_ftp_/IPアドレス/セッション番号作業ディレクトリ/_ftp_/ユーザID
    HwfLoginWorkflow HwfStartUpWorkflowSV HwfAdStartUp(管理者ライブラリ)作業ディレクトリ/ユーザID(※1)/_ftp_/ユーザID作業ディレクトリ/_ftp_/IPアドレス/セッション番号作業ディレクトリ/ユーザID(※1)/_ftp_/ユーザID
    (※1)
    当該ディレクトリは,環境変数「GMAXWFTMP」の指定がないときにのみ作成されます。また,「GMAXWFTMP」の指定がない場合,ログイン結果(成功/失敗)にかかわらず作成されます。

  3. 環境変数「GMAXWFTMPTYPE」指定値の変更による不要ディレクトリの削除について
    環境変数「GMAXWFTMPTYPE」指定値を変更する場合は,使用しなくなった不要なディレクトリを削除する必要があります。以下の表を参考にして不要なディレクトリを削除してください。不要なディレクトリを削除する際は,事前に当該マシンからWorkflow Serverに接続しているアプリケーションプログラムをすべて終了させてください。
    GMAXWFTMPTYPEの指定値削除する必要があるディレクトリ
    変更前変更後
    "SESSION"
    • "USERID"
    • 設定なし
    • 指定なし
    作業ディレクトリ下の "_ftp_" ディレクトリを削除してください。
    • "USERID"
    • 設定なし
    • 指定なし
    "SESSION"作業ディレクトリ下の "_ftp_" ディレクトリ,およびユーザID単位のディレクトリを削除してください。
  4. アプリケーションプログラムを複数実行する場合の注意事項
    同一マシン上でサーバライブラリのアプリケーションプログラムを複数同時に実行する場合,アプリケーションプログラムごとに異なる作業ディレクトリを指定するようにしてください。

(3) HI-UX/WE2版を使用する場合

(a) 環境設定
オンラインマニュアルの参照
サーバライブラリのオンラインマニュアルを参照するには,次の環境変数を設定する必要があります。
LANG
環境変数LANGに"ja_JP.SJIS"を設定してください。
MANPATH
環境変数MANPATHに"/Flowmate/man"を追加してください。
(b) アプリケーションのコンパイル

アプリケーションをコンパイルするときは,次のライブラリとオプションを指定してください。

(c) 他製品との組み合わせ使用の禁止

一つのアプリケーションプログラム上で,以下の製品のどれかと組み合わせて使用しないようにお願いいたします。

形名製品名称
P-1646-7C4Document Manager Development Kit Version 6
P-1646-7C3Document Manager Development Kit Version 5
P-1646-7C2Document Manager Development Kit Version 3
P-1646-7C1Document Manager Development Kit Version2.0
P-1646-291GroupInfoshare/Development Kit

(4) HP-UX版を使用する場合の環境設定

(a) オンラインマニュアルの参照

サーバ管理者ライブラリのオンラインマニュアルを参照するには,次の環境変数を設定する必要があります。

LANG
環境変数LANGに"ja_JP.SJIS"を設定してください。
MANPATH
環境変数MANPATHに"/opt/Flowmate/man"を追加してください。
(b) アプリケーションプログラムのコンパイル

アプリケーションプログラムをコンパイルするときは,次のライブラリとオプションを指定してください。

(c) HP-UXを使用する場合の注意事項

アーカイブ・ライブラリを使用する場合は,HP-UX 10.20又はHP-UX 11.0でコンパイルして使用できます。

(d) 他製品との組み合わせ使用の禁止

一つのアプリケーションプログラム上で,以下の製品のどれかと組み合わせて使用しないようにお願いいたします。

形名製品名称
P-1B46-7C41Document Manager Development Kit Version 6
P-1B46-7C31Document Manager Development Kit Version 5
P-1B46-7C21Document Manager Development Kit Version 3
P-1B46-7C11Document Manager Development Kit Version2.0
P-1B46-2911GroupInfoshare/Development Kit

(5) AIX版を使用する場合の環境設定

(a) オンラインマニュアルの参照

サーバ管理者ライブラリのオンラインマニュアルを参照するには,次の環境変数を設定する必要があります。

LANG
環境変数LANGに"Ja_JP"を設定してください。
MANPATH
環境変数MANPATHに"/opt/Flowmate/man"を追加してください。
(b) アプリケーションプログラムのコンパイル

アプリケーションプログラムをコンパイルするときは,次のライブラリとオプションを指定してください。