3.6.1 アプリケーション作成時の注意事項

<この項の構成>
(1) ネットワークドライブ上のファイル指定時の注意事項
(2) データ長の一般的制限
(3) サーバライブラリでのウィンドウハンドルの指定
(4) サーバライブラリとDocument Manager Development Kitとの併用の禁止
(5) Windows NT/2000サービスでのアプリケーション開発
(6) WAN環境でのアプリケーション開発
(7) アプリケーションでのシグナル操作

(1) ネットワークドライブ上のファイル指定時の注意事項

API関数のパラメタでネットワークドライブ上のファイルを指定する場合,マッピングしていないネットワークドライブは指定できません。

(2) データ長の一般的制限

64KB以上のデータを扱えないので,各関数で指定するデータ長の総計,又は取得するデータ長の総計が64KBを超えないように注意してください。ただし,添付ファイルは対象外です。

その他の制限がある場合は,各関数の注意事項に記述してありますので,それに従ってください。

(3) サーバライブラリでのウィンドウハンドルの指定

サーバライブラリを使用している場合,ウィンドウのハンドルを指定するパラメタにはNULLを指定してください。

(4) サーバライブラリとDocument Manager Development Kitとの併用の禁止

一つのアプリケーション上で,Groupmax Workflow Server - LibraryとDocument Manager Development Kitを組み合わせて使用しないでください。なお,Document Manager Development Kitについては,マニュアル「Groupmax Document Manager Version 6 プログラマーズガイド」を参照してください。

(5) Windows NT/2000サービスでのアプリケーション開発

Windows NT/2000サービスから起動するアプリケーションの開発は,ワークフローサーバライブラリ(Workflow Server-Library)を使用してください。

ワークフロークライアントライブラリ(Workflow Client-Library)は,クライアントPCで動作するアプリケーション開発用のライブラリのため,Windows NT/2000サービスから起動するサーバアプリケーションに,ワークフロークライアントライブラリを使用した場合,Windows NT/2000の制限によって,正しく実行されない場合があります。

(6) WAN環境でのアプリケーション開発

WAN環境では,性能を十分に考慮してアプリケーションを作成してください。

例えば,Library関数を使用した場合,添付ファイルやサーバに登録したアプリケーションファイルの取得に時間が掛かります(少なくともftpコマンドを使用して取得する時間は必要です)。

また,WAN環境でアプリケーションを開発する場合は,関数の発行回数が少なくなるように工夫してください。

例えば,案件一覧を取得する場合は,20~30件分の取得領域を確保して情報を取得し,それ以上に必要な場合だけ改めて関数を発行するようにしてください。この方法で取得すると,一度関数を発行して総数を調べた上で全案件情報の取得領域を確保し,再度関数を発行するよりも関数の発行回数を少なくできます。

(7) アプリケーションでのシグナル操作

HI-UX/WE2版,HP-UX版,AIX版のサーバライブラリではシグナル制御を行っていません。シグナル制御が必要な場合は,アプリケーションで実装してください。

ログインした後,Workflowサーバを停止するなど通信エラーが発生する状態で,サーバライブラリの関数を発行するとSIGPIPEが発生し,アプリケーションが終了します。終了させない場合は,アプリケーションでSIGPIPEを受取るシグナル・ハンドラを登録しシグナルを処理してください。