スキーママスタドメインコントローラでスキーマを拡張しても,他のドメインに拡張の情報が反映されるまでは,他のドメインでは役職定義,組織(OU)及びユーザのプロパティでWorkflow用の属性を指定できません。
拡張情報が他のドメインに反映される間隔は,それぞれのActive Directoryの環境設定によって異なります。
役職登録ユティリティで,役職を削除したり名称を変更したりする場合は,該当する役職で登録されているユーザの役職も見直してください。
また,役職の変更時には,キャッシュ情報を必ず再ローディングしてください。ユーザの役職や上長役職が変更されていないと警告メッセージ(KDWD0126-W,KDWD0130-W)が出力されるとともに,ログファイルが出力されます(%WFdir%¥WFspool¥WFuserinfo.log)。メッセージを参照し,対処してください。
ワークフローディレクトリサービスは,サービス起動時,及びキャッシュ再ローディング時に,対象ドメイン定義ファイルに定義したドメインを検証します。
対象ドメインのドメインコントローラが起動していない場合は,サービスが起動されない,又はキャッシュが再ローディングされません。また,対象ドメインにアクセス権限がない場合も同様です。
組織の登録時に指定する組織ID(8バイト)は,対象ドメインの範囲でユニークでなければなりません。IDが重複している場合は,ディレクトリサービスが起動されない,又はディレクトリサービスのキャッシュが再ローディングされません。この場合,警告メッセージ(KDWD0127-W)が出力されるとともに,ログファイルが出力されます(%WFdir%¥WFspool¥WFunique.log)。メッセージを参照し,対処してください。
Active DirectoryのユーザをWorkflowシステムのユーザにする場合は,Active Directoryのユーザプロパティで最低次の三つの情報を設定してください。
これらの情報が未設定,又は不正な値の場合,Workflowシステムへのユーザ登録ができなかったり,登録ユーザが削除されたりすることがあります。
ユーザの登録時に指定するユーザID(8バイト)は,対象ドメインの範囲でユニークでなければなりません。また,ユーザプリンシパル名も必ず設定してください。
ユーザIDやユーザプリンシパル名が重複している場合,ディレクトリサービスが起動されない,又はディレクトリサービスのキャッシュが再ローディングされません。警告メッセージ(KDWD0127-W)が出力されるとともに,ログファイルが出力されます(%WFdir%¥WFspool¥WFunique.log)。メッセージを参照し,対処してください。
Workflowシステムへのユーザ登録は,ディレクトリサービスのキャッシュローディング処理が正常に終了してから実行されます。
キャッシュローディングの処理がエラーとなった場合は,ユーザ登録されませんので注意してください。
次に示すフォーマットで,該当するユーザ情報が出力されます。
メッセージID,役職,ワークフローユーザID,表示名(日本語名)[,ユーザプリンシパル名(ニックネーム)]
種別=XXX("top-level org","org","user",又は"nickname"を示すヘッダの後にエラーに該当する情報が出力されます。
Active Directory対応版のサーバへは,Active Directory対応版のクライアントだけがログインできます。また,Active Directory対応版のクライアントは,Active Directory対応版のサーバへだけログインできます。
クライアント-サーバ間の互換について表3-14に示します。
表3-14 クライアント-サーバ間の互換
クライアント側 | サーバ側 | ||
---|---|---|---|
Active Directory対応版 (バージョン05-20以降) | Active Directory非対応版 (バージョン05-11以前) | ||
一般ユーザ用ログイン | 対応版※1※2 | ○ | × |
非対応版※1 | × | ○ | |
管理者用(Monitor及びDefiner用)ログイン | 対応版※1 | Active Directory:○ Groupmax Address:× | Active Directory:× Groupmax Address:○ |
非対応版※1 | × | ○ | |
上記以外 | 対応版※1 | Active Directory:× Groupmax Address:× | Active Directory:× Groupmax Address:○ |
非対応版※1 | × | ○ |