2.4.5 ユーザの設定

Groupmax Workflow Server for Active Directoryの場合は,この項を飛ばして2.4.6項をお読みください。

Groupmax Address Serverでは,Workflowのユーザ情報を管理します。Groupmax Address - AssistのGroupmax連携機能を使用しない場合のユーザの設定の流れ,及び設定時の注意事項について説明します。Groupmax Address - AssistのGroupmax連携機能を使用する場合は,「3.7 Groupmax Address - AssistのGroupmax連携機能を使用した運用」を参照してください。

<この項の構成>
(1) ユーザの登録
(2) ワークフローデータベースの更新
(3) ユーザの設定時の注意事項
(4) アドレス情報のキャッシュの設定

(1) ユーザの登録

Workflowのユーザを,Groupmax Address Serverに登録します。また,マルチサーバ機能を使用する場合はメールユーザも登録します。

(a) Workflowのユーザの登録

ユーザ情報として,ユーザID,所属する組織,ユーザのホームサーバなどをGroupmax Address Serverに登録します。また,ユーザ情報を変更・削除するときも,Groupmax Address Serverを使用します。

ユーザの登録時には,最初にユーザID「system」を登録してください。ユーザID「system」の登録時の注意事項については,「2.4.5(3)(a) ユーザID「system」の扱い」を参照してください。

Groupmax Address Serverの使用方法については,マニュアル「Groupmax Address/Mail Version 6 システム管理者ガイド 基本操作編」(Windows用)又は,マニュアル「Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド 基本操作編」(Windows用)を参照してください。

Workflowでの固有の設定について,次に示します。

(b) マルチサーバ機能で使用するメールユーザの登録

Workflowのマルチサーバ機能では,サーバ間の転送手段としてGroupmax Mail Serverを使用しています。このため,マルチサーバ機能を使用するときは,Groupmax Address Serverでメールユーザの登録が必要です。マルチサーバ機能を使用しないときは,Groupmax Mail Serverは必要ありません。

マルチサーバ機能で使用するメールユーザの登録方法を,次に示します。

  1. 最上位組織Groupmax_system下に,組織ID「workflow」の組織を登録する
    最上位組織Groupmax_systemは,Groupmax Address Serverで登録される組織です。この組織下に,Groupmax Mailクライアントを使用するメールユーザとは別の組織として,マルチサーバ機能で使用するメールユーザの組織を登録します。組織IDは,「workflow」で登録してください。
    「workflow」以外の組織IDをGroupmax Address Serverで登録した場合は,すべてのWorkflowサーバで,その組織IDの設定が必要です。環境設定ユティリティの[Workflowシステム組織ID]に,Groupmax Address Serverで登録した組織IDを設定してください。
  2. Workflowサーバごとに,一人のメールユーザを登録する
    登録した組織に,Workflowサーバごとに一人のメールユーザを登録します。登録時には,Mailサーバ名にWorkflowサーバのTCP/IPのホスト名,組織IDに1.で登録したID(デフォルトでは「workflow」)を設定してください。その他の項目についての設定は任意です。

(2) ワークフローデータベースの更新

Groupmax Address Serverに登録されたユーザ情報を基に,Workflowサーバのワークフローデータベースを更新します。

ワークフローデータベースの更新方法を次に示します。

  1. Groupmax Address Serverのユーザ情報を基に,ユーザトレーを作成する
    Groupmax Address Serverに登録したユーザ情報は,Groupmax Address Serverによって,各Workflowサーバのワークフローデータベースに複製(レプリカ)が転送されます。複製が転送されたWorkflowサーバ上でユーザ定義ユティリティを実行することで,ワークフローデータベースにユーザトレーが作成されます。
    ユーザ定義ユティリティについては,「4.2 ユティリティの操作方法」を参照してください。
    なお,ユーザ定義ユティリティを実行する前に,ユーザヒストリ取得最大数を決定する必要があります。ユーザヒストリ取得最大数の詳細については,「4.2.2(2) 環境設定ダイアログボックス」を参照してください。
  2. ドメイン管理者を設定する
    Groupmax Address Serverに登録したユーザから,ドメイン管理者として設定するユーザを選択し,Groupmax Workflow Definerで設定します。
    Groupmax Address Serverへの登録時にはユーザID「system」以外のすべてのユーザが一般ユーザとして設定されるため,最初にドメイン管理者を設定する場合は,ユーザID「system」でログインします。また,ドメイン管理者は複数定義できます。
    ユーザを設定する場合は,Workflow管理サーバ及び設定するユーザのホームサーバを起動しておいてください。
  3. ワークフロー運用管理者及びビジネスプロセス管理者を設定する
    Groupmax Address Serverに登録したユーザから,ワークフロー運用管理者及びビジネスプロセス管理者として設定するユーザを選択し,Groupmax Workflow Definerで設定します。ワークフロー運用管理者及びビジネスプロセス管理者は,ドメイン管理者が設定します。
    ワークフロー運用管理者及びビジネスプロセス管理者には,組織ごとに,ユーザ情報の更新権限を与えます。ユーザ情報の更新権限をワークフロー運用管理者及びビジネスプロセス管理者に与えることで,ドメイン管理者の負担を軽減できます。
    また,ワークフロー運用管理者及びビジネスプロセス管理者にユーザ情報の更新権限を与えないことで,すべてのユーザ情報をドメイン管理者が集中的に管理することもできます。
    ユーザを設定する場合は,Workflow管理サーバ及び設定するユーザのホームサーバを起動しておいてください。
  4. ユーザの属性を設定する
    Groupmax Address Serverに登録したユーザの属性を,Groupmax Workflow Definerで設定します。

なお,2.~4.の操作をサーバで一括して実行できます。サーバで一括して実行するには,Groupmax Workflow Definerの代わりに,各Workflowサーバ上でユーザ定義更新ユティリティを実行してください。ユーザ定義更新ユティリティについては,「4.2.11 ユーザ定義更新ユティリティ」を参照してください。

(3) ユーザの設定時の注意事項

ユーザ設定時の注意事項について,次に示します。

(a) ユーザID「system」の扱い

Groupmax Address Serverにユーザを登録するときは,最初にユーザID「system」を登録します。登録時にはWorkflow管理サーバのホスト名を設定してください。

ユーザID「system」は,Workflowの最初のドメイン管理者を設定するためのユーザです。ユーザID「system」は,その他のユーザとは扱いが異なるため,一般ユーザとしては使用できません。

Workflowを初めて使用するときは,まずGroupmax Workflow DefinerからユーザID「system」でログインして,ドメイン管理者を設定します。このとき,Workflowは,ユーザID「system」のパスワードを変更するためのダイアログボックスを表示します。

また,ユーザID「system」のユーザを登録する場合は,最上位組織であるGroupmax_systemの直下,又は,最上位組織Groupmax_system下の組織に登録してください。ただし, Groupmax_system下の組織中のGroupmaxシステム固有の組織下(Workflowシステム組織,及びGroupmax Document Managerサーバ管理用組織)には登録しないでください。

ユーザID「system」の,その他の特徴について次に示します。

(b) Workflowサーバの変更

Groupmax Address ServerでユーザのWorkflowサーバを変更すると,ユーザトレー上の案件,ユーザヒストリ,及びユーザ情報は,マルチサーバ機能によって変更先のWorkflowサーバに転送されます。

この場合,変更先のWorkflowサーバにビジネスプロセス定義が登録されているときは,マルチサーバ機能によって案件ごとに転送されます。

ビジネスプロセス定義が登録されていないときは,案件の配布規則に従って再配布されます。

(c) Groupmax Address Serverからのユーザ削除

Groupmax Address Serverの運転席で,ユーザの属性を変更する目的でユーザを削除し,再度追加することは避けてください。この操作をすると,ユーザがワークフローデータベースから一度削除されるため,次の作業が必要になります。

Groupmax Address Serverの運転席で変更できない属性は,Groupmax Address Serverの一括登録実行ユティリティで変更してください。Groupmax Address Serverの一括登録実行ユティリティは,ユーザID以外のすべての属性をユーザ削除せずに変更できます。一括登録実行ユティリティについては,マニュアル「Groupmax Address/Mail Version 6 システム管理者ガイド ユティリティ編」(Windows用)又は,マニュアル「Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド ユティリティ編」(Windows用)を参照してください。

(d) 「兼任ユーザ」の扱い

Groupmax Address Serverで指定した兼任ユーザは,ワークフローのユーザとして登録できません。

(4) アドレス情報のキャッシュの設定

Groupmax Address Serverに登録されたWorkflowのユーザ情報は,ワークフローディレクトリサービスによってキャッシュに読み込まれます。Workflowの各プログラムは,ワークフローディレクトリサービスを経由して,必要なユーザ情報を取得します。

(a) キャッシュパラメタファイルの作成

キャッシュパラメタファイルは,アドレス情報のキャッシュを定義するファイルです。サンプルファイル(%WFdir%¥SVsample¥wfrsinfo)を必要に応じて%WFdir%¥SVetc¥wfrsinfoにコピーし,テキストエディタなどで編集すると,キャッシュパラメタファイルを作成できます。「%WFdir%」はWorkflowインストール先ディレクトリを示します。

なお,Windows NTクラスタでWorkflowを使用するときは,現用系と待機系でキャッシュパラメタファイルの定義内容を同じにしてください。

キャッシュパラメタファイルの記述形式及び注意事項を次に示します。

行の先頭,末尾,及び区切り文字の「=」や「/」の前後に,空白,タブなどは使用できません。また,コメント行は指定できません。

[LOAD_COMP=最上位組織ID[/最上位組織ID]…]

[CACHE_COMP=キャッシュメモリサイズ]

(b) キャッシュに関する注意事項