ここでは,ビジネスプロセス定義の定義時の注意事項について説明します。
ワークIDの形式は,ビジネスプロセスごとに指定します。
ビジネスプロセス定義でワークIDの形式を指定するときの注意事項について次に示します。
ビジネスプロセス定義で指定できるワークIDの形式には,以下の3通りがあります。
次に,それぞれの形式について説明します。
ビジネスプロセス定義登録時の注意事項を次に示します。
ビジネスプロセス定義で,各フローモデルを使用する場合の注意事項を説明します。
複数ケースを定義したソースノードへの差し戻し,引き戻しはできません。
詳細は,「3.8.7(1) 差し戻し」「3.8.7(2) 引き戻し」を参照してください。「ワークIDを新規に設定しない」を指定したソースノードから案件投入するには,「ワークIDを新規に設定する」を指定したソースノードから案件を投入してある必要があります。また,「ワークIDを新規に設定する」を指定したソースノードから案件を投入してから「ワークIDを新規に設定しない」を指定したソースノードから案件投入するまでにビジネスプロセス定義をバージョンアップすると「ワークIDを新規に設定しない」を指定したソースノードからの案件投入が失敗する場合があります。そのため,ビジネスプロセス定義をバージョンアップする際は,Groupmax Workflow Monitorで「ワークIDを新規に設定しない」を指定したソースノードから案件投入されていることを確認してください。
複写後から複写前への差し戻し,引き戻しはできません。
詳細は,「3.8.7(1) 差し戻し」「3.8.7(2) 引き戻し」を参照してください。
待ち合わせ後から待ち合わせ前への差し戻し,引き戻しはできません。
詳細は,「3.8.7(1) 差し戻し」「3.8.7(2) 引き戻し」を参照してください。
分割後から分割前への差し戻し,引き戻しはできません。詳細は,「3.8.7(1) 差し戻し」「3.8.7(2) 引き戻し」を参照してください。
ソースノードでケースを複数個定義したり,複写した案件を待ち合わせノードで待ち合わせたりすると,1案件中に複数のケースが存在することになります。このケース数が多くなると,処理できる通信データ長を超え,正常に処理できなくなる場合があります。案件に添付されたデータ量にもよりますが,1案件中のケース数の上限は50個程度を目安にしてください。50個以上になる場合は,処理ノードに到着する前に分割ノードで不要なケースを分割して終了させてください。
処理ノードにロールを割り当てる場合の注意事項を説明します。
ユーザ処理リストでは案件作業用の各種の情報を定義します。
表3-2にユーザ処理リストでのGroupmax Workflow Definer定義と対応する処理の実行者を示します。
表3-2 ユーザ処理リストでのGroupmax Workflow Definer定義と対応する処理の実行者
項番 | Groupmax Workflow Definer定義 | 対応する処理の実行者 |
---|---|---|
1 | 属性値の直接入力 | Groupmax Integrated Desktop案件エディタでユーザ属性の参照・設定を行います。 アプリケーションやGroupmax Formでユーザ属性操作を行う場合はこれらのユーザ処理リストが必要です。 |
2 | 属性値の選択更新 | |
3 | 属性値の参照 | |
4 | 予約値の自動設定 | Groupmax Workflow Serverが処理します。 |
5 | 文書の登録 | Groupmax Integrated Desktop,Groupmax Formは処理しません。アプリケーション用の補助情報です。 |
6 | 複写先選択 | Groupmax Integrated Desktop案件エディタで複写先選択が可能になります。Groupmax Formの場合は投入・遷移時にこのユーザ処理リストがあれば,自動的に画面を表示させることができます。アプリケーションの場合は複写先情報を作成し,指定された属性に設定する必要があります。 |
7 | 作業者の指定 | Groupmax Integrated Desktop案件エディタで作業者指定が可能になります。Groupmax Formの場合は投入・遷移時にこのユーザ処理リストがあれば,自動的に作業者指定画面を表示させることができます。アプリケーションの場合は作業者を選択し,指定された属性に設定する必要があります。 |
8 | 作業者の自動指定 | Groupmax Workflow Serverが処理します。 |
9 | 配布先ロールの指定 | Groupmax Integrated Desktop案件エディタで配布キー指定が可能になります。アプリケーション,Groupmax Formの場合は配布キーを取得し該当する属性に設定する必要があります。 |
10 | 任意データの参照 | Groupmax Integrated Desktop,Groupmax Formでは処理しません。アプリケーション用の補助情報です。 |
11 | AP起動 | Groupmax Integrated DesktopのINBOX,帳票棚を使用する場合はGroupmax Integrated Desktopがダウンロード,起動を行います。 INBOX,帳票棚をアプリケーションで作成する場合,登録ファイルを取得し,起動処理・終了確認処理など作成する必要があります。アプリケーション・フォームをサーバに登録しない場合,このユーザ処理リストは使用しません。Groupmax Formの帳票はこのユーザ処理リストを元に起動されます。 |
12 | Groupmaxフォーム表示 | |
13 | 案件の文書DB格納 | Groupmax Integrated Desktop案件エディタでは自動的に処理します。Groupmax Formの場合は文書操作コマンドで処理する必要があります。アプリケーションの場合はGroupmax Document Manager - Development Kitを使用して作成する必要があります。 |
14 | 作業状態の選択更新 | Groupmax Integrated Desktop案件エディタ用の情報です。アプリケーション,Groupmax Formは使用しません。 |
マルチサーバ構成でビジネスプロセス定義を登録するときには,次に示す点を考慮してビジネスプロセス登録サーバを決める必要があります。
マルチサーバ構成では,ビジネスプロセス定義の登録サーバを指定する必要があります。このビジネスプロセス登録サーバでは,そのビジネスプロセスのワーク,案件が管理され,案件のノード間の遷移制御が行われます。案件はビジネスプロセス登録サーバを中心に制御され,ビジネスプロセス登録サーバ以外のサーバへはマルチサーバ機能によって案件の実体が転送されます。次のノードの処理ユーザが同じサーバのユーザであっても,ビジネスプロセス登録サーバ以外のサーバであれば,ビジネスプロセス登録サーバに案件が転送されて次のノードに遷移し,案件が転送されます。そのため,ビジネスプロセス登録サーバ以外のサーバで処理するユーザが多いと,転送が多くなり,遷移に時間がかかる場合があります。一方,ビジネスプロセス登録サーバではワーク,案件をすべて管理しているためにデータベースの容量が必要となります。
このビジネスプロセス登録サーバは,そのビジネスプロセス定義名のビジネスプロセスに一つでも案件を投入した後では,別のサーバに変更できません。新しいバージョンのビジネスプロセス定義として登録しても,ビジネスプロセス登録サーバを変更できません。このため,Workflow管理サーバ以外のサーバをビジネスプロセス登録サーバとした場合,サーバの構成変更によって,そのサーバを削除したい場合,そのビジネスプロセス定義に案件が存在する間は,ビジネスプロセス定義を削除できないので,そのサーバを削除できません。詳細は,「3.8.9(7) 各種登録サーバの変更」を参照してください。
バージョン1で作成したビジネスプロセス定義の名称が,バージョン2以降で作成した拡張ビジネスプロセス定義の名称と同じ名称になっている場合,Groupmax Integrated Desktopの案件エディタ,Groupmax Formからバージョン1で作成したビジネスプロセス定義に案件を投入できなくなります。
バージョン1,バージョン2で作成したビジネスプロセス定義の名称は,重複しないようにしてください。