5.1.2 窓口名と部署名の設定
02-10より前のビジネスプロセス定義でビジネスプロセス間連携機能を使用する場合,連携先のビジネスプロセスを管理しているサーバを特定する必要があります。連携先のサーバを特定するための情報には,窓口名及び部署名の2種類があります。
連携先のサーバは,それぞれ固有の窓口名で識別されます。各窓口に対応するユーザ名,通信手段,アドレスなどは,窓口名定義ファイルで設定します。また,連携元のビジネスプロセス定義では,連携先のサーバを直接窓口名で指定しないで,部署名で指定します。部署名定義ファイルには,部署名と窓口名の対応を記述します。このような運用によって,サーバを増設しても,窓口名定義ファイル及び部署名定義ファイルを変更するだけで済みます(ビジネスプロセス定義を変更する必要はありません)。
ビジネスプロセス間で案件を送付する場合の部署及び窓口の関係を,図5-1に示します。
図5-1 ビジネスプロセス間連携での部署名と窓口名の関係
![[図データ]](figure/zu05010c.gif)
窓口名定義ファイル及び部署名定義ファイルの作成方法を説明します。窓口名定義ファイル及び部署名定義ファイルは,環境設定ユティリティの,[マルチサーバ環境設定ディレクトリ]で指定したディレクトリに格納してください。また,これらのファイルは,すべてのサーバで同じ内容に設定してください。[マルチサーバ環境設定ディレクトリ]の詳細は,「4.2.2 環境設定ユティリティ」を参照してください。
作成した窓口名定義ファイル及び部署名定義ファイルの内容は,Groupmax Workflow Multi-Server起動時に有効となります。
- <この項の構成>
- (1) 窓口名定義ファイルの作成
- (2) 部署名定義ファイルの作成
- (3) 窓口名及び部署名の変更・削除
(1) 窓口名定義ファイルの作成
ファイル名「exentran」で窓口名定義ファイルを作成してください。サンプルファイル(%WFdir%¥SVsample¥exentran)を必要に応じてコピーし,テキストエディタなどで編集すると,窓口名定義ファイルを作成できます。「%WFdir%」はWorkflowインストール先ディレクトリを示します。
窓口名定義ファイルの記述形式と記述内容の説明,記述例及び注意事項を次に示します。△は1個のタブを表します。
窓口名△IPアドレス△通信手段△パラメタ[△コメント]
- 窓口名(1~31バイト)
窓口名を記述します。窓口名は,重複して記述できません。
- IPアドレス
窓口名に対応したサーバの,TCP/IPのIPアドレスを記述します。
- 通信手段
「GROUPMAIL」と記述します(通信手段としてGroupmax Mail Serverを使用することを表します)。
- パラメタ
次の形式で指定します。
あて先ユーザ名△[OR名]△バージョン
- あて先ユーザ名
- 案件の送付先ユーザを指定するもので,Groupmax Mail Serverに登録しているユーザIDを記述します。
- OR名
- 案件の送付先ユーザがGroupmax Mail Serverに登録しているOR名を指定します。Groupmax Mail Serverの管理サーバが同じであれば,省略できます。
- バージョン
- 「0120」と記述します。
- コメント
窓口名定義に関するコメントを,1行を超えない範囲(行末まで)で記述できます。特に必要がない場合は,省略してください。
- 記述例
osaka 181.40.123.1 GROUPMAIL user0 0120
tokyo 181.40.12.2 GROUPMAIL user1 0120 経理課
横浜 180.40.22.3 GROUPMAIL user3 0120
- 注意事項
- 1行につき一つの窓口を記述してください。
- パラメタで指定するあて先ユーザ名(ユーザID)及びOR名は,Groupmax Mail Serverでの規定に従って記述してください。
- パラメタ中のOR名を省略する場合は,あて先ユーザ名とバージョンの間に,2個のタブを記述してください。
- 記述できる窓口名数は1~1024個です。1025個目以降は無効となります。
- 部署名定義ファイルで指定する窓口名をすべて記述してください。また,自サーバのIPアドレスを設定した窓口を必ず一つ登録してください。
(2) 部署名定義ファイルの作成
ファイル名「section」で部署名定義ファイルを作成してください。サンプルファイル(%WFdir%¥SVsample¥section)を必要に応じてコピーし,テキストエディタなどで編集すると,部署名定義ファイルを作成できます。「%WFdir%」はWorkflowインストール先ディレクトリを示します。
部署名定義ファイルの記述形式と記述内容の説明,記述例及び注意事項を次に示します。項目と項目の間は1個以上の半角の空白,又はタブで区切ってください。
部署名 窓口名 [コメント]
- 部署名(1~127バイト)
部署名を記述します。部署名は,重複して指定できません。
- 窓口名(1~31バイト)
窓口名を記述します。複数の部署名に対して同じ窓口名を記述できます。
- コメント
窓口名定義に関するコメントを,1行を超えない範囲(行末まで)で記述できます。特に必要がない場合は,省略してください。
- 記述例
設計部 横浜 横浜工場内
関西営業部 osaka 大阪支社
総務部経理課 tokyo 本社
- 注意事項
- 1行につき一つの部署を記述してください。
- 記述できる部署名数は1~1024個です。1025個目以降は無効となります。
(3) 窓口名及び部署名の変更・削除
窓口名定義ファイル及び部署名定義ファイルの内容の変更は,Groupmax Workflow Multi-Serverを再度起動したときに有効になります。
なお,部署名定義と窓口名定義の対応がとれていない場合でも,再起動時にはエラーになりませんので,記述内容の対応付けに注意してください。
削除時の注意事項を次に示します。
- 削除時の注意事項
- 部署名定義を削除する場合,転送途中の連携データの中に,削除する部署名が送付先になっているものがないことを,転送データ一覧取得ユティリティで確認してください。送付先の部署名を削除すると,転送途中の連携データを連携先サーバに送れなくなります。
- 窓口名定義を削除する場合,転送途中の連携データの中に,削除する窓口名に対応する部署名が送付先になっているものがないことを,転送データ一覧取得ユティリティで確認してください。送付先の部署名に対応する窓口名を削除すると,転送途中の連携データを連携先サーバに送れなくなります。