(1) インターネットなどの外部と接続していない運用の場合
Mail Serverのウイルスチェックは図6-1で示した通り,送信と受信の両方で行います。
しかし,アドレス管理ドメインがMail - SMTPを使用しない(インターネットや他のアドレス管理ドメイン等の外部とのやりとりがない)運用の場合は,送信と受信の両方でチェックを行うのは無駄です。このため,送信だけチェックを行う設定を用意しています。
Mail Serverのオプションファイル※1に次のキーワードを記述してください。なお,本キーワードはサーバ起動時に参照しますので,変更した場合はメールサーバの停止と再起動が必要です。
(2) Address Server,Mail Serverのバックアップデータをリストアした場合
バックアップのタイミングにより,ウイルスチェック依頼中の状態でバックアップされるメールがあると思います。この状態のメールはリストア後に,再度チェック依頼します。送信メールの再依頼されるタイミングは,リストア後にこのユーザが最初にメールを送信した時です。受信メールの再依頼されるタイミングは,リストア後にこのユーザが最初にメールを受信した時です。このためリストアした時は,全員が自分から自分にメールを1通送信することを推奨します。
(3) メールサーバからServer - Scanをアンインストールする場合
アドレス管理ドメインに複数のメールサーバが存在する場合に,1台だけServer - Scanをアンインストールしますとセキュリティホールになるので注意してください。
以下にアンインストール時の手順を示します。
(4) Mail Serverをアンインストールする場合
Mail Serverの通常アンインストール作業を行ってください。
(5) Server - Scanのサービスが停止していた場合
Mail Serverは,Server - Scanサービスの起動状態に関係なく,ウイルスチェック依頼を行います。メールサーバはチェック済みのメールしか配信を行いませんので,Server - Scanが停止中は,送信ログ,又は受信一覧に,新たにメールが表示されることはありません。
メールの送受信を再開する方法は,Server - Scanのサービスを起動するか,Mail Serverのオプションファイル※1に次のキーワードを記述してチェックを抑止してください。なお,本キーワードはサーバ起動時に参照しますので,変更した場合はメールサーバの停止と再起動が必要です。
(6) チェックでエラーになった場合
Server - Scanのチェック処理が障害で完了しなかったメールは,再度チェックします。送信メールの再依頼されるタイミングは,障害発生後にこのユーザが最初にメールを送信した時です。受信メールの再依頼されるタイミングは,障害発生後にこのユーザが最初にメールを受信した時です。
(7) ウイルスチェックエンジンまたはパターンファイルを更新した場合
ウイルスチェックエンジンまたはパターンファイルを更新して既存のメールのチェックを再度実行する場合は,以下の手順を行ってください。
mlreqvk -aコマンドを実行すると全てのメール,記事,回覧をウイルスチェックするため,処理にかなりの時間がかかります。メールサーバを停止して支障のない休日などに実行することを推奨します。