5.3 Groupmax Mailユーザのドメイン名をサーバ(MTA)に関係なく同じにする場合の設定例

次に示す方法は,他メールシステムの受信者にGroupmaxユーザが登録されているサーバに関係なくすべてのドメイン名を「hitachi.co.jp」と見せるための方法です(他メールシステムのユーザにはxxx@hitachi.co.jpという統一のドメイン名で見せたい場合など)。

このような運用をする場合,sendmailでアドレス書き換えを実行する必要があり,sendmailの設定が複雑になります。さらに,運用開始後にユーザを追加したり削除したりする場合,sendmailの設定を変更する必要があります。

図5-2 ドメイン名を登録するサーバに関係なく同じにする場合のメール送受信の例

[図データ]

メールの送受信での各サーバの処理

インターネットからのメール受信(インターネット → Groupmax):
1. インターネットから受信したメールを内部メールサーバで一括して受信します。
2. 内部メールサーバのsendmail.cfの設定によって,受信者宛先を書き換えます。
E-mailアドレスのローカルパート(ユニークな部分)をキーとして,転送(受信)するサーバによってサブドメインを付けたE-mailアドレスに書き換えます。
xxx@hitachi.co.jp → xxx@smtpgw0.hitachi.co.jp
yyy@hitachi.co.jp → yyy@smtpgw1.hitachi.co.jp
3. 内部メールサーバは受信者のドメイン名に応じて,サーバAまたはサーバBにメールを転送(受信)します。メールを転送(受信)されたMail - SMTPが自サーバ内のGroupmax Mail Serverにメールを受信します。
インターネットへのメール送信(Groupmax → インターネット):
4. インターネットへメールを送信するとき,内部メールサーバにメールを転送(送信)します。
5. 内部メールサーバのsendmailの設定によって,送信者宛先を書き換えます。
E-mailアドレスのローカルパート(ユニークな部分)をキーとして,サブドメインを除いたE-mailアドレスに書き換えます。
xxx@smtpgw0.hitachi.co.jp → xxx@hitachi.co.jp
yyy@smtpgw1.hitachi.co.jp → yyy@hitachi.co.jp
6. 内部メールサーバからメールを送信します。
 

図5-2で示したメール環境を実現するための設定手順の概略を次に示します。

  1. Groupmaxサーバの設定
    詳細は,「5.3.1 Groupmaxサーバの設定」で説明します。
  2. Mail - SMTPの設定
    詳細は,「5.3.2 Mail - SMTPの設定」で説明します。
  3. sendmailの設定
    詳細は,「5.3.3 sendmailの設定」で説明します。
  4. 内部メールサーバの設定
    詳細は,「5.3.4 内部メールサーバの設定」で説明します。

次に,設定手順の詳細を説明します。

<この節の構成>
5.3.1 Groupmaxサーバの設定
5.3.2 Mail - SMTPの設定
5.3.3 sendmailの設定
5.3.4 内部メールサーバの設定