7.4.17 同報者にGroupmaxユーザのE-mailアドレスが表示される

現象
Groupmax Mailクライアントで受信したメールを参照した場合,以下のように見える
  • 同報者に旧アドレスの受信者(TO:E-mailアドレス表示)がいる
  • 同報者に新アドレスは受信者(BCC:ニックネーム表示)がいる
要因
a)aliasまたはforwordによる転送(アドレス変換)をしている。付録D.2(1)参照。
b)E-mailアドレスのドメイン名変更に伴い,旧E-mailアドレスのドメイン名でメールを受信した場合に,新ドメイン名に変更してからメールを受信するようにしている。
その際,アドレス変換を行うのはエンベロープ受信者だけでありヘッダ中にある受信者(TOやCC)の旧アドレスは,そのまま転送するようになっている場合,本現象に該当します。
この場合,Mail - SMTPでは(BCC_RECIPIENTS=onの場合),エンベロープ受信者とヘッダの同報者TOやCCを比較し,TOやCCのアドレスはそのまま受信しますが,TOやCCに指定されていないエンベロープ受信者をBCCにして受信します。
※エンベロープ受信者:sendmailのプロトコル上の受信者情報で,sendmailが実際にメールを配信する受信者情報です。
このような状態になっていないかどうかを確認するには,旧アドレスで送信されてきたメールを受信したときのログで判断することができます。
確認方法
旧アドレス宛てにメールを送信し,Groupmax Mailクライアントにメールが受信されたことを確認したら,Mail - SMTPのログファイルを参照してください。
以下のログの出力例で,※1の新E-mailアドレスと※2の旧E-mailアドレスが一致していない場合にこのような現象となります。
ログの出力例)

Feb 13 11:17:45 TRACE: ---------- Content of gwq/AXXXXXXX
   0: 新E-mailアドレス              ・・・・・1

Feb 13 11:17:45 HEADER  (RFCtoX400) :
   Received: ・・・
   Message-ID: <・・・・・>
   From: <送信者のE-mailアドレス>
   To: <旧E-mailアドレス>          ・・・・・2
   Subject: test
   Date: Wed, 13 Feb 2002 11:04:23 +0900
   ・・・その他のヘッダ

Feb 13 11:17:45 TRACE:
   IPM Message(RFC-->X400)

   Recipients(RFC format:O/R format):
     新E-mailアドレス:受信者のO/R名
   Originator(RFC format:O/R format):
     送信者のE-mailアドレス:/C=JP/ADMD=smtpgw/PRMD=smtpgw/RFC-822=送信者のE-mailアドレス/
   Date: Wed, 13 Feb 2002 11:04:23 +0900
   Subject: test

   SJIS code detect, with conversion JP1

対処
旧E-mailアドレスから新E-mailアドレスにアドレス書き換え(または転送)を行っているsendmailサーバでヘッダの同報者の旧E-mailアドレスを新E-mailアドレスに書き換えるよう設定してください。
注意
BCC_RECIPIENTS=offに変えただけでは,受信者種別BCCがTOに変わるだけで根本的な解決にはなりません。この場合の現象は次のように変化するだけです。
Groupmax Mailクライアントで受信したメールを参照した場合
  • 同報者に旧アドレスの受信者(TO:E-mailアドレス表示)がいる
  • 同報者に新アドレスは受信者(TO:ニックネーム表示)がいる