ここでは,フォーム文書データベースの管理について説明します。
(1) フォーム文書データベースの属性
(a) システム定義属性
フォーム文書データベースの属性について,表3-3に示します。
表3-3 フォーム文書データベースのシステム定義属性
属 性 | 意 味 |
---|---|
フォーム文書データベースID | フォーム文書データベースを指す固有の識別子 |
フォーム文書データベース名 | フォーム文書データベースの名称 |
所有者ユーザ名 | 所有者のユーザID |
所有者アクセス権 | 所有者のアクセス権の種類 |
グループアクセス権 | グループのアクセス権の種類 |
全ユーザアクセス権 | 全ユーザのアクセス権の種類 |
作成日時 | 作成した日時 |
作成者名 | 作成時に設定する作成者に関する情報 |
更新日時 | 更新した日時 |
更新者ユーザ名 | 更新したユーザのユーザID |
フォーム定義 | フォーム文書データベースに定義されたフォーム定義情報 |
目的別一覧定義 | フォーム文書データベースに定義された目的別一覧定義情報 |
コメント | ユーザの作成したコメント |
(b) ユーザ定義属性
目的別一覧などを利用して,フォーム文書を一覧表示する場合,フォーム文書データベースに定義されているユーザ定義属性を利用できます。
フォームの項目名に対して,ユーザ定義属性を追加してください。ただし,サンプルとして提供されているフォーム文書データベースの定義情報を利用する場合は,ユーザ定義属性を追加する必要はありません。ユーザ定義属性は,フォーム文書を一覧表示するときの表示項目として利用できます。
フォーム文書データベースのユーザ定義属性について,表3-4に示します。
表3-4 フォーム文書データベースのユーザ定義属性
属性名 | 属性型 | 備考 |
---|---|---|
ユーザが指定した属性名※1 | 文字列型(STRING) | 可変長文字列型 |
固定長文字列型※2 (FIXED_STRING) | 1~255バイトの間で定義可能 | |
整数型(INT) | - | |
日時型(TIME) |
注※1 指定できる属性名には,次の制限があります。
・1~50バイトで指定します。
・属性名として使用できるのは,次に示す文字です。
・1バイトコードの<英大文字>,<英小文字>,<数字>,「_」(アンダースコア)
・2バイトコードの文字(ただし,空白を除く)
・「IS_」又は「_」(アンダースコア)で始まる名称は,使用できません。
注※2 固定長文字列型の文字列データには,文字列の終わりを示すNULL文字が含まれます。このため,実際に格納できるデータの最大長は定義サイズよりも1バイト少なくなります。
Groupmax Formで作成したフォームをフォーム文書データベースに登録するときに,フォームの各項目に対応する属性をフォーム文書データベースのユーザ定義属性として登録できます。この機能は,Groupmax Integrated Desktopのバージョンが02-30以降の場合に使用できます。ただし,Document Managerで定義できる属性名だけ取り込めます。なお,Groupmax Formで定義できない属性(日時型など)については,Document Managerから追加してください。フォーム上の属性型とDocument Managerでの属性型の対応について,表3-5に示します。
表3-5 フォーム上の属性型とDocument Managerでの属性型の対応
フォーム上の属性型 | Document Managerでの属性型 | |
---|---|---|
文字型 | 文字列型(STRING)※1 | |
固定長文字列型(FIXED_STRING) | ||
数値型(小数やパック形式なども含む) | 固定長文字列型(FIXED_STRING)※2 | |
リッチテキスト※3 | 添付ファイル | |
文字列型(STRING)※4 | ||
電子印データ※3 | 添付ファイル | |
明細項目※5 | 数値型 | 添付ファイル |
固定長文字列型(FIXED_STRING)※2 | ||
文字型 | 添付ファイル | |
文字列型(STRING)※1 | ||
固定長文字列型(FIXED_STRING)※2 |
注※1 Groupmax Formで定義した項目けた数に対し,NULL文字1バイト分を自動的に追加して定義されます。そのため,255けた以上の項目を定義した場合,文字列型(可変長文字列型)として扱われます。
注※2 フォーム上は,数値型属性として小数やパック形式を扱えます。ただし,Document Manager上では,対応する属性型がないため,Groupmax Formで定義した項目けた数に対し,次に示す規則に従い自動的に固定長文字列型として取り込みます。
・小数を含まない場合
項目けた数+2(NULL文字,負の符号の文字列長を含む)
・小数を含む場合
項目けた数+3(NULL文字,負の符号の文字列長,小数点の文字列長を含む)
・小数けたあり,整数けたなしの場合
項目けた数+4(NULL文字,負の符号の文字列長,小数点の文字列長,整数部’0’の文字列長を含む)
したがって,必要に応じて,フォーム文書データベースのプロパティダイアログボックスで属性型を変更してください。
注※3 Groupmax Formのバージョンが02-20以前である場合,フォーム文書の項目として表示できません。
注※4 リッチテキストから切り出したテキストデータです。フォーム文書を一覧表示するときの表示データとして使用できます。
注※5 Groupmax Formのバージョンが02-31以前である場合,フォーム文書の項目として表示できません。フォーム上での明細項目は,ファイル形式で格納します。ただし,明細項目の1行目のデータは,通常の数値,文字,日時の型に格納されます。したがって,1行目のデータだけは,目的別一覧で表示したり,文書一覧の表示条件にしたりできます。
(2) アクセス権の種類と許可される操作
ここでは,アクセス権の種類と許可される操作について,オブジェクトごとに説明します。
(a) フォーム文書データベースのアクセス権
フォーム文書データベースのアクセス権の種類と許可される操作について,次の表に示します。
表3-6 フォーム文書データベースのアクセス権の種類と許可される操作
アクセス権の種類 | 許可される操作 |
---|---|
な し※ | - |
参 照 | 属性の参照,フォーム定義及び目的別一覧定義の参照,目的別一覧の表示,フォーム文書の参照 |
編 集 | 参照権で許可される操作,属性の変更,フォーム定義及び目的別一覧定義の更新,フォーム文書の更新 |
文書作成 | フォーム文書の作成,フォーム定義及び目的別一覧定義の作成 |
すべて | フォーム文書データベースに関するすべての操作 |
(凡例)-:すべての操作を許可しない
注※ グループのアクセス権としては設定できません。また,このアクセス権が設定されている場合,アクセス権の設定対象であるフォーム文書データベース自体がGroupmax Integrated Desktopの画面上に表示されません。
新規にフォーム文書データベースを作成したときは,システム文書データベースのアクセス権を引き継ぎます。したがって,Document Managerの運用形態やフォーム文書データベースの共有の度合などを考慮して,所有者又はDocument Manager管理者がアクセス権を変更してください。なお,アクセス権の変更は,Groupmax Integrated Desktopで行ってください。
フォーム文書データベースに設定したアクセス権は,そのフォーム文書データベースに属するフォーム文書を操作する時のアクセス権として利用されます。ただし,フォーム文書の所有者アクセス権の所有者には,フォーム文書データベースの所有者ではなく,フォーム文書の作成者が適用されます。
(b) フォーム定義のアクセス権
フォーム定義のアクセス権の種類と許可される操作について,次の表に示します。
表3-7 フォーム定義のアクセス権の種類と許可される操作
アクセス権の種類 | 許可される操作 |
---|---|
な し※ | - |
すべて | フォーム定義の参照 |
(凡例)-:すべての操作を許可しない
注※ グループのアクセス権としては設定できません。また,このアクセス権が設定されている場合,アクセス権の設定対象であるフォーム定義自体がGroupmax Integrated Desktopの画面上に表示されません。
なお,デフォルトとして,フォーム文書データベースのアクセス権を引き継ぎます。また,定義したユーザとは関係なく,所有者はフォーム文書データベースの所有者となります。所有者は,フォーム文書データベースの所有者以外に変更できません。
(c) 目的別一覧定義のアクセス権
目的別一覧定義のアクセス権の種類と許可される操作について,次の表に示します。
表3-8 目的別一覧定義のアクセス権の種類と許可される操作
アクセス権の種類 | 許可される操作 |
---|---|
な し※ | - |
すべて | 目的別一覧の参照 |
(凡例)-:すべての操作を許可しない
注※ グループのアクセス権としては設定できません。また,このアクセス権が設定されている場合,アクセス権の設定対象である目的別一覧定義自体がGroupmax Integrated Desktopの画面上に表示されません。
なお,デフォルトとして,フォーム文書データベースのアクセス権を引き継ぎます。また,定義したユーザとは関係なく,所有者はフォーム文書データベースの所有者となります。所有者は,フォーム文書データベースの所有者以外に変更できません。