4.3.1 一般文書データベースを使用した文書管理の例

ここでは,会議資料と議事録を管理する場合のフォルダと分類索引の構築例及びアクセス権の設定例を示します。

なお,フォルダ及び分類索引の体系,一般文書データベースの設定及びアクセス権は,Document Managerの利用環境を考慮して,Document Manager管理者又は管理者によって権限を与えられたユーザが計画的に設計することをお勧めします。

<この項の構成>
(1) 一般文書データベースの設定例
(2) フォルダの構築例とアクセス権の設定例
(3) 分類索引の構築例とアクセス権の設定例
(4) 管理する文書について

(1) 一般文書データベースの設定例

一般文書データベースは,必要に応じて複数定義して運用できます。例えば,様々な種類の文書を一つのサーバで管理する場合は,文書の種類ごとに一般文書データベースを作成します。作成した一般文書データベースに対して,管理する文書に固有の属性を定義しておくと便利です。

ただし,ここでは会議資料と議事録を管理するので,新規に一般文書データベースを作成しないで,システム文書データベースだけで運用します。この場合,システム文書データベースは次のように設定します。

全文検索サーバとの連携を指定する
文書を検索するときに,文書中の単語をキーワードにして全文検索をするために指定します。
すべてのユーザにすべてのアクセス権を設定する
すべてのユーザが文書を登録できるように設定します。一般文書データベースを複数作成して運用する場合も,同じようにアクセス権を設定することをお勧めします。なお,文書の検索や登録に関する操作の制限は,フォルダと文書のアクセス権で制御します。
ユーザ定義属性として「開催日」と「出席者」を定義する
登録する文書に対して「開催日」と「出席者」という属性値を与えて管理するために定義します。文書を検索するときの検索条件としても使用できます。

(2) フォルダの構築例とアクセス権の設定例

(a) フォルダの構築例

フォルダの構築例を図4-5に示します。

図4-5 フォルダの構築例

[図データ]

また,フォルダは必要に応じて追加します。例えば,課内で開催する会議の議事録を管理するためにフォルダ「議事録」の下位フォルダ「課内会議」を追加します。

(b) アクセス権の設定例

Document Managerの基本的なアクセス権の運用方法として,次のような方法が考えられます。

(c) 改変禁止モードの設定

フォルダ「決裁書」は,不用意な文書の更新や改ざん,削除を防止するため,改変禁止モードを設定して運用します。

(3) 分類索引の構築例とアクセス権の設定例

(a) 分類索引の構築例

会社組織を表した分類索引と会議の中心となるプロジェクトを表した分類索引を定義します。分類索引の構築例を図4-6及び図4-7に示します。

図4-6 分類索引の構築例(会社組織)

[図データ]

文書は,それぞれの会議の開催元の部署名の分類にリンクさせます。例えば,営業1課が開催した営業報告会議の議事録と会議資料は,分類「営業1課」にリンクさせます。

図4-7 分類索引の構築例(プロジェクト)

[図データ]

例えば,進行中のプロジェクトごとに開催される工程会議の議事録や会議資料は,そのプロジェクト名の分類にリンクさせます。

分類索引を定義するときは,Document Managerで管理する文書が多重的にリンクされるように設計することをお勧めします。

(b) アクセス権の設定例

すべてのユーザに文書のリンク,分類索引検索及び参照を許可する場合は,次のようにアクセス権を設定します。

(4) 管理する文書について

文書の編集や更新などの操作については,文書ごとにアクセス権を設定して制御します。例えば,特定のユーザには,文書の編集,更新を許可して,そのほかのユーザには文書の参照だけを許可する場合は,次のようにアクセス権を設定します。

なお,改変禁止モードを設定しているフォルダ「決裁書」に登録されている文書は,アクセス権に関係なく,編集,削除などの操作はできません。