ここでは,一括登録ユティリティを使用してDocument Managerデータベースに一般文書を登録する方法について説明します。
(1) 一括登録ユティリティの機能
一括登録ユティリティでは,様々なアプリケーションプログラムで作成したファイルを,一般文書としてまとめてDocument Managerデータベースに登録します。
このユティリティで登録できる内容を次に示します。
(2) 一括登録ユティリティによる文書の一括登録の操作手順
一括登録ユティリティを使用した文書の一括登録の操作手順を次に示します。
(3) 文書格納ディレクトリの作成
一括登録ユティリティで一般文書として登録するファイルは,文書格納ディレクトリに格納します。文書格納ディレクトリには,一般文書として登録するファイルのほか,文書の属性を指定した登録用属性ファイル,及び関連ファイルとして登録するファイルを格納します。
文書格納ディレクトリは,Document Managerから参照できる,任意のディレクトリとして作成してください。
また,関連ファイルは,AP情報管理ファイルに記述された内容に従って登録されます。AP情報管理ファイルに%ALLが指定されている場合,文書格納ディレクトリ内のすべてのファイルが関連ファイルとして登録されます。したがって,この場合には登録する文書ごとに文書格納ディレクトリを分けて作成するようにしてください。AP情報管理ファイルについては,「5.7.4 アプリケーションプログラムと連携するための環境設定」を参照してください。
図7-1に文書格納ディレクトリの例を示します。
図7-1 文書格納ディレクトリの作成例
(4) 登録用属性ファイルの作成
アプリケーションプログラムで作成したファイルを一般文書としてDocument Managerデータベースに登録する場合,Document Managerの属性を設定する必要があります。
一括登録ユティリティで文書に設定する属性は,登録用属性ファイルに記述します。
登録用属性ファイルを作成する方法には,次の二通りがあります。
(a) 登録用属性ファイルの記述形式
登録用属性ファイルは,属性ファイルの記述形式に従って記述します。属性ファイルの形式については,「付録B 属性ファイル」を参照してください。
ただし,一括登録ユティリティで使用する登録用属性ファイルでは,表7-5に示す属性だけが定義できます。
表7-5 登録用属性ファイルに定義する項目
属性名 | 必要可否 | 説明 |
---|---|---|
文書名 | ○ | 必ず指定してください。 |
文書データベースID | ○ | 必ず指定してください。 |
文書データベース名 | △ | 指定すると,文書データベースIDと照合されます。文書データベースIDと文書データベース名が一致しない場合は,エラーになります。 |
所有者名 | △ | 指定すると,文書の登録後に変更されます。 |
作成者名 | △ | 指定すると,文書の登録後に変更されます。 |
コメント | △ | 指定すると,文書の登録後に変更されます。 |
分類索引名 | △ | 指定すると,文書と分類索引をリンクします。 |
フォルダ名 | △ | 指定したフォルダに文書が登録されます。指定しない場合,文書はデフォルトフォルダに登録されます。フォルダIDの指定を省略すると,同じフォルダ名が複数ある場合には,フォルダIDが最も小さいフォルダに登録されます。 |
ユーザ定義属性 | △ | 指定すると,ユーザ定義属性の属性値が設定されます。 |
(凡例)
○:必ず指定する △:必要に応じて指定する
表7-5に示した以外の属性を定義しても,文書の属性は変更されません。また,存在しない属性や誤った属性を指定すると,エラーになります。したがって,必要のない項目は指定しないでください。
(b) 新規に登録用属性ファイルを作成する方法
「付録B 属性ファイル」の形式に従って,登録用属性ファイルを作成する方法です。このファイルには「(a)登録用属性ファイルの記述形式」で説明した項目だけを定義します。
図7-2に登録用属性ファイルの記述例を次に示します。
図7-2 登録用属性ファイルの記述例
注※1 文書データベース名を指定すると,文書データベースIDと照合されます。文書データベースIDと文書データベース名の内容が一致しない場合は,エラーになります。
注※2 指定すると,文書の登録後に指定した内容に変更されます。
注※3 分類索引名及び分類名を指定すると,文書とリンクさせます。
注※4 フォルダ名を指定すると,文書を指定したフォルダに登録します。指定しない場合,文書はデフォルトのフォルダに登録します。また,指定した内容に誤りがある場合,文書はデフォルトのフォルダに登録します。
注※5 ユーザ定義属性を指定する場合は,次の点に注意してください。
登録用属性ファイルの形式及び内容については,「付録B 属性ファイル」を参照してください。
(c) 既存の文書の参照用属性ファイルを複写して作成する方法
既にDocument Managerデータベースに登録されている文書の参照用属性ファイルを複写して,登録用属性ファイルを作成する方法です。
参照用属性ファイルから登録用属性ファイルを作成する記述例を次に示します。
図7-3 参照用属性ファイルから登録用属性ファイルを作成する記述例
次に,それぞれの項目ごとに参照用属性ファイルの編集方法を示します。
注※1 修正しても属性は変更されません。また,存在しない属性や誤った属性を指定すると,エラーになります。したがって,必要のない属性を指定したり修正したりしないでください。
注※2 ユーザ定義属性を指定する場合は,次の点に注意してください。
(d) 登録用属性ファイルの記述規則と注意事項
(e) 登録用属性ファイルの記述例
ここでは,登録用属性ファイルの記述例を示します。
注※ 文書データベースIDは,Groupmax Integrated Desktop又はDocument Manager Clientから参照してください。
この例は,文書1に対する登録用属性ファイルの記述例です。この例では,文書1をフォルダ「平成12年上期」,一般文書データベース「顧客情報」に所属させることを示しています。なお,一括登録する文書すべてに対して,それぞれ登録用属性ファイルが必要です。
ここでは,文書を一括登録する際に,分類索引に登録する方法について説明します。
文書を一括登録する際に,登録用属性ファイルに,文書をリンクする分類索引名及び分類名を記述します。
登録用属性ファイルの記述例を示します。
図7-5 文書を分類索引に登録する場合の登録用属性ファイルの例
この例では,文書1を組織分類索引の分類「営業第1課」,及び電気製品分類索引の分類「ステレオ」にリンクすることを示します。
分類索引名及び分類名を記述するときの注意事項を次に示します。
(5) 定義ファイルの作成
登録用属性ファイルを作成した後,定義ファイルを作成します。定義ファイルには,一括登録する文書の名称と登録用属性ファイルのファイルの名称を記述します。定義ファイルは,Document Managerサーバから参照できる場所に作成してください。
(a) 定義ファイルの記述形式
定義ファイルの記述形式を次に示します。
{regist doc_file_name=文書実体ファイル名
arg_file_name=登録用属性ファイル名}…
(b) 定義ファイルの記述規則と注意事項
(c) 定義ファイルの記述例
定義ファイルの記述例を示します。
図7-6 定義ファイルの記述例
この例の1では,登録用属性ファイル「文書1.arg」に記述した文書データベースに,文書「文書1.doc」の文書を作成して,Document Managerデータベースに登録することを示しています。
同様に,2では文書「文書2.doc」,3では「文書3.doc」に関して記述しています。
(6) 一括登録ユティリティの実行
登録用属性ファイルと定義ファイルを作成したら,一括登録ユティリティを実行します。一括登録ユティリティを実行すると,文書格納ディレクトリに格納されているファイルのうち,定義ファイルに定義されているファイルについて,一般文書としてDocument Managerデータベースに一括登録されます。
一括登録ユティリティの入力例を,次に示します。
ISregist -d c:¥doc …1
-f c:¥usr¥regist.txt …2
(7) 関連ファイルの一括登録
関連ファイルを文書とともに一括登録する場合には,次の点に注意してください。