7.4.3 簡易一括登録ユティリティを使用した一般文書の一括登録

ここでは,簡易一括登録ユティリティを使用してDocument Managerデータベースに一般文書を登録する方法について説明します。

<この項の構成>
(1) 簡易一括登録ユティリティの機能
(2) 簡易一括登録ユティリティによる文書の一括登録の操作手順
(3) 登録文書リストファイルの作成
(4) ユーザ定義属性管理ファイルの作成
(5) 簡易一括登録ユティリティの実行

(1) 簡易一括登録ユティリティの機能

簡易一括登録ユティリティでは,一括登録ユティリティと同様に,様々なアプリケーションで作成したファイルを,一般文書としてまとめてDocument Managerデータベースに登録します。また,簡易一括登録ユティリティでは,登録するファイルと属性をすべて一つのファイルにまとめて記述できます。これによって,一括登録ユティリティに比べて簡易な方法で文書の一括登録が実現できます。

ただし,簡易一括登録ユティリティでは,文書の関連ファイルを同時に登録することはできません。なお,全文検索サーバに全文検索用テキストファイルを同時に登録したい場合は,テキストファイルの絶対パス名を指定すれば,文書の一括登録と同時にテキストデータベースに登録できます。

また,1回の簡易一括登録ユティリティの実行で文書を登録できる分類又は分類索引は,1種類だけです。

(2) 簡易一括登録ユティリティによる文書の一括登録の操作手順

簡易一括登録ユティリティを使用した文書の一括登録の手順を次に示します。

  1. 登録文書リストファイルを作成する
  2. 登録する文書にユーザ定義属性を指定する場合は,ユーザ定義属性管理ファイルを作成する
  3. 簡易一括登録ユティリティを実行する
    簡易一括登録ユティリティについては,「8.20 一般文書を簡易一括登録する」を参照してください。

(3) 登録文書リストファイルの作成

簡易一括登録ユティリティで一般文書として登録するファイルと属性の情報は,登録文書リストファイルに記述します。

(a) 登録文書リストファイルの記述形式

登録文書リストファイルには,一つ以上のスペースで区切られた文書登録に必要な属性群を1行として,文書数分の行を記述します。

1行目には必ず属性名を記述します。また,記述属性のうち,ユーザ定義属性については,属性名と属性型,属性識別子などとの対応はユーザ定義属性管理ファイルで管理します。

登録文書リストファイルに指定できる属性を表7-6に示します。

表7-6 登録文書リストファイルに指定できる属性名の一覧

属性名意味必要可否説明
IS_object_name文書名63バイト以内の文字列。半角スペースは指定できません。
IS_owner_name所有者名Groupmax Addressのユーザ名規則に従った文字列。
IS_creator_name作成者名255バイト以内の文字列。
IS_commentコメント255バイト以内の文字列。指定時だけ登録されます。半角スペースは指定できません。
IS_folder_listフォルダ名「最上位フォルダ名,フォルダ名」の形式で記述します。省略時はデフォルトフォルダに格納されます。
IS_view_name_list分類索引名「最上位分類名,分類名」の形式で記述します。省略時は分類索引に登録されません。
ユーザ定義属性名ユーザ定義の任意属性名指定時は別途作成したユーザ定義属性管理ファイル中に該当する属性名を記述する必要があります。
IS_reg_doc_file登録ファイル名登録対象ファイルの名称を255バイト以内の絶対パスで記述します。省略時はファイルを登録しません。
IS_reg_text_file登録テキストファイルパス名全文検索用のテキストファイルの名称を255バイト以内の絶対パスで記述します。省略時はテキストファイルを登録しません。

(凡例)

○:必ず指定する △:必要に応じて指定する


(b) 登録文書リストファイルの記述規則と注意事項

(c) 登録文書リストファイルの記述例

登録文書リストファイルの記述例を次に示します。

IS_object_name IS_owner_name IS_creator_name …IS_reg_text_file
文書1          所有者1       作者1                
文書2          所有者2       作者2                
文書3          所有者3       作者3             C:¥Doc¥text3
文書4          所有者4       作者4             C:¥Doc¥text4

(4) ユーザ定義属性管理ファイルの作成

登録文書リストファイルにユーザ定義属性を指定した場合は,指定したユーザ定義属性が,文書を登録する一般文書データベースに追加されている必要があります。一般文書データベースに定義したユーザ定義属性は,ユーザ定義属性管理ファイルによって管理されています。このファイルには,ユーザ定義属性名,属性識別子及び属性型を記述します。ユーザ定義属性管理ファイルには,簡易一括登録ユティリティによって登録する属性のほか,登録先の一般文書データベースに定義されているすべてのユーザ定義属性を記述する必要があります。

(a) ユーザ定義属性管理ファイルの記述形式

ユーザ定義属性管理ファイルには,一つ以上のスペースで区切られたユーザ定義属性名,属性識別子,属性型を1行として,登録対象となる一般文書データベースに定義したすべてのユーザ定義属性数分の行を記述します。

ユーザ定義属性管理ファイルに指定できる内容を表7-7に示します。

表7-7 ユーザ定義属性管理ファイルに指定できる内容一覧

指定項目意味必要可否説明
属性名ユーザが定義した任意の名称登録対象の文書データベースに定義されている255バイトまでの名称を指定します。ただし,ファイル内で重複した名称は指定できません。
属性識別子当該ユーザ定義属性を識別するための識別子登録対象の文書データベースに定義されている30000以降の10進数値を指定します。
属性型当該ユーザ定義属性の型次の三つの型のどれかを指定します。
文字列型:STRING
整数型 :INT
日時型 :TIME

(凡例)

○:必ず指定する


なお,属性識別子は,属性を追加定義した時にDocument Managerによって自動的に定義されます。ユーザ定義属性管理ファイルの属性識別子の記述する際,一般文書データベースの参照用属性ファイルから属性識別子を確認してください。参照用属性ファイルの形式及び参照方法については,「付録B 属性ファイル」を参照してください。

(b) ユーザ定義属性管理ファイルの記述規則と注意事項

(c) ユーザ定義属性管理ファイルの記述例

ユーザ定義属性管理ファイルの記述例を次に示します。

User_atr01    30001    STRING
User_atr02    30002    STRING
User_atr04    30004    INT
User_atr05    30005    STRING
User_atr09    30009    TIME
             ・
             ・
             ・
User_atrnn    30nnn    INT

(5) 簡易一括登録ユティリティの実行

登録文書リストファイルと必要なユーザ属性を記述したユーザ属性管理ファイルを作成したら,簡易一括登録ユティリティを実行します。簡易一括登録ユティリティを実行すると,登録文書リストファイルに記述したファイルに指定した属性が付けられて,一般文書としてDocument Managerデータベースに一括登録されます。

簡易一括登録ユティリティの入力例を,次に示します。

ISregdoc -f c:¥usr¥doclist.txt …1
         -d 一般文書DB         …2

  1. 登録文書リストファイルの指定
  2. 一般文書データベース名の指定