8.13 文書の配布状態を表示する
この節では,文書の配布状態表示ユティリティについて説明します。
- <この節の構成>
- (1) 機能
- (2) 起動方法
- (3) 文法
- (4) 出力形式
- (5) 注意事項
(1) 機能
文書の配布状態をコンソール又はファイルに出力します。配布元サーバで配布した文書の配布状態を確認できます。
また,配布完了を確認後の不要となった文書の配布情報を初期化します。
(2) 起動方法
文書の配布状態表示ユティリティを起動する前に,次の準備をしてください。
- Windows NTにシステム管理者でログインする
- オブジェクトサーバを起動する
- Groupmax Addressと連携している場合は,Groupmax Addressサーバを起動する
- Document Managerサーバを起動する
- コマンドプロンプトを起動する
- 文法に従ってコマンドを入力する
(3) 文法
(a) 形式
ISrpstat
〔{-v|-i}〕
〔-f〕
〔{-g文書配布対象グループ名称|-G文書配布対象グループID}
〔{-m配布先サーバのメールユーザID|-s配布先サーバのサーバ識別子}〕〕
〔-c表示する状態の指定〕
〔-o出力ファイル名称〕
(b) オプション
- -v
- 配布状態をコンソールに出力します。
- -i
- 文書の配布情報を初期化します。なお,このオペランドを指定する場合はグループ名も必ず指定します。
- -f
- 文書の配布情報の初期化時に,メッセージによる確認をしないで,強制的に初期化します。
- -g 文書配布対象グループ名称
- 配布状態の出力又は文書の配布情報の初期化の対象となる文書配布対象グループの名称を指定します。
- 配布状態を出力する場合,文書配布対象グループ名称又は文書配布対象グループIDの指定がないとすべての配布対象グループを指定したと仮定されます。
- -G 文書配布対象グループID
- 配布状態の出力又は文書の配布情報の初期化の対象となる文書配布対象グループIDを指定します。
- 配布状態を出力する場合,文書配布対象グループ名称又は文書配布対象グループIDの指定がないとすべての配布対象グループを指定したと仮定されます。
- -m 配布先サーバのメールユーザID
- 配布状態の出力の対象となる配布先サーバのメールユーザを指定します。複数のメールユーザを指定する場合には「,」で区切ります。指定がない場合はすべての配布先サーバが指定したと仮定されます。このオペランドは,配布状態の出力の場合だけ指定できます。
- -s 配布先サーバのサーバ識別子
- 配布状態の出力の対象となる配布先サーバのサーバ識別子を指定します。複数のサーバ識別子を指定する場合には「,」で区切ります。指定がない場合はすべての配布先サーバが指定したと仮定されます。このオペランドは,配布状態の出力の場合だけ指定できます。
- -c 表示する状態の指定
- 表示の対象となる状態を文字列で指定します。複数指定する場合は各状態の文字を並べて指定します。指定がない場合はすべての状態を指定したと仮定されます。
- このオペランドは,配布状態の出力の場合だけ指定できます。
- 配信中 D
- 再配信中 R
- 取り込み成功(正常) S
- 取り込み成功(警告有り) W
- 取り込み失敗 F
- -o 出力ファイル名称
- 配布状態をファイルに出力する場合の出力ファイル名を指定します。ファイル名は絶対パスで指定してください。
(4) 出力形式
出力情報はCSV形式で出力します。
ファイル指定での出力時はコンマをタブに置き換えます。また,情報の後部の半角スペースは出力しません。
ヘッダは1グループに対して1回出力します。タイトル行と配布内容は配布回数分出力します。
- <ヘッダ>
![[図データ]](figure/zu080400.gif)
- <配布内容タイトル>
![[図データ]](figure/zu080500.gif)
- <配布内容>
![[図データ]](figure/zu080600.gif)
- <各詳細>
- 文書配布対象グループ名
- Group△Name△△△△△△(16バイト)に継続してコンマの区切りの後から文書配布対象グループ名が「"」で囲まれて表示されます。
- 文書配布対象グループID
- Group△Object△ID△(16バイト)に継続してコンマの区切りの後から文書配布対象グループID(16バイト)が表示されます。
- 配布回数
- Times△△△△△△△△△△△(16バイト)に継続してコンマの区切りの後から配布回数が10進数で表示されます。
- 配布日時
- Distribute△Time△(16バイト)に継続してコンマの区切りの後から配布日時がYYYY/MM/DD-HH:MM:SS△(20バイト)の形式で表示されます。
- メールユーザID
- 配布先サーバに対応するメールユーザIDが「"」で囲まれて表示されます。12バイトに満たない場合は「"」の後に半角スペースが付加されます。
- サーバID
- 配布先サーバ識別子が「"」で囲まれて表示されます。
- 8バイトに満たない場合は「"」の後に半角スペースが付加されます。
- 配布状態
- 表8-12に示すどれかの配布状態が表示されます。
表8-12 配布状態一覧
配布状態 | 説明 |
---|
Delivery | 配信中 |
Retry | 再配信中 |
Success | 取り込み成功(正常) |
Warning | 取り込み成功(警告あり) |
Failed | 取り込み失敗 |
- 配布完了日時
- 配布完了日時がYYYY/MM/DD-HH:MM:SS△(20バイト)の形式で表示されます。
- 付加情報
- 配布先サーバでメッセージファイルが出力されている場合は"MsgFile"が出力されます。
(5) 注意事項
- このユティリティを実行できるのは,Windows NTのシステム管理者だけです。
- 文書の配布情報を初期化する場合は,必ずすべての配布が正常に終了していることを確認の上で実行してください。配布が正常に終了していない状態で初期化を行うと,配布中の情報を管理できなくなり,再配布が行えなくなります。
- 次に示す状態のときは,該当サーバの状態が配信中,又は再配信中のままとなります。
- 配布先が「文書の配布状態管理機能」に対応していないバージョンのDocument Managerサーバの場合
- 配布先で「文書の配布状態管理機能」を使用する設定になっていない場合
- 配布先,配布元の文書配布送受信デーモンが起動されていない場合
- 配布先,配布元のメールサーバが起動していない場合
- 文書配布対象グループ名称には完全一致名称を指定してください。
- オプションの-v及び-iがどちらも省略された場合には,-vの配布状態の出力が仮定されます。
- ファイルに出力する場合に既に存在するファイルが指定されるとファイルのバックアップを取得後(.bakファイルにリネーム)上書きします。
- 付加情報にMsgFileが出力されている場合は配布先で発生したエラーの情報がメッセージファイルとして下記ディレクトリに格納されています。メッセージファイルの内容を確認して,エラーの原因を取り除き,必要に応じて文書再配布機能ユティリティを実行してください。
<メッセージファイル格納先ディレクトリ>
(文書配布ディレクトリ)¥export¥文書配布対象グループ名¥文書配布対象グループID¥メールユーザID¥配布回数(8バイト固定).msg