8.10 文書配布対象グループ情報を表示する

この節では,文書配布対象グループ情報の表示ユティリティについて説明します。

<この節の構成>
(1) 機能
(2) 起動方法
(3) 文法
(4) 文書配布対象グループ情報の出力形式
(5) 注意事項

(1) 機能

文書配布対象グループに関する情報を表示します。

文書配布対象グループの一覧表示
作成されている文書配布対象グループの一覧を表示します。
文書配布対象グループの文書更新情報の表示
指定した文書配布対象グループに定義されている文書の更新情報を表示します。文書配布対象グループ内で更新されている文書や,追加された文書が分かります。
文書配布対象グループの文書情報の一覧表示
指定した文書配布対象グループに定義されている文書の一覧を表示します。

(2) 起動方法

文書配布対象グループ情報の表示ユティリティを起動する前に,次の準備をしてください。

  1. コマンドプロンプトを起動する
  2. 文法に従ってコマンドを入力する

(3) 文法

(a) 形式

ISgrpinf

 〔-t|{{-g 文書配布対象グループ名称|-G 文書配布対象グループID}

 {-u | -r | -c}〔 {-d文書データベースID | -i分類ID | -fフォルダID } 〕}〕

 〔 -o 出力ファイル名称 〕

(b) オプション

-t
文書配布対象グループの名称とオブジェクトID及び,文書数,配布先数をコンソールに出力します。
-g 文書配布対象グループ名称
情報を表示する文書配布対象グループの名称を指定します。
同一の文書配布対象グループが複数存在する場合は,最初に作成した文書配布対象グループを処理の対象とします。
-G 文書配布対象グループID
情報を表示する文書配布対象グループのオブジェクトIDを指定します。
-u
指定された文書配布対象グループの更新文書情報(追加文書数,更新文書数,削除(無効)文書数,全登録文書数,配布先サーバ一覧)をコンソールに出力します。
-r
指定された文書配布対象グループに登録された文書に変更があるかどうかをコマンドリターン値で返します。
50:変更文書なし
51:変更文書あり
-c
指定された文書配布対象グループに登録された文書の一覧(文書名,文書ID,更新状態,配布回数,配布日時)をフォルダ単位にコンソールに出力します。
-d 文書データベースID
新しく追加する文書を検索する文書データベースの文書データベースIDを指定します。指定した文書データベースより下位の文書データベースも検索対象となります。
-i 分類ID
新しく追加する文書を検索する分類索引の分類IDを指定します。指定した分類索引より下位の分類索引も検索対象となります。
-f フォルダID
新しく追加された文書を検索するフォルダのフォルダIDを指定します。指定したフォルダより下位のフォルダも検索対象となります。
-o 出力ファイル名称
指定された情報をファイル出力する場合に出力するファイルをフルパスで指定します。既に存在する場合は,ファイルを.bakファイルに変更後,ファイルを作成します。

(4) 文書配布対象グループ情報の出力形式

文書配布対象グループに関する情報を表示する場合,-oオプションを指定しない場合は,コンソールに情報を出力します。-oオプションを指定すると引数に指定したファイルに情報を出力します。ここでは,表示する情報の形式について,コンソールに出力される場合とファイルに出力される場合に分けて説明します。

(a) 文書配布対象グループを一覧表示する場合の出力形式

文書配布対象グループを一覧表示する場合の出力形式について説明します。

コンソールに出力する場合
一つの文書配布対象グループに対して,表8-4に示す情報を1行で表示します。

表8-4 文書配布対象グループを一覧表示する場合の表示項目(コンソールへの出力)

カラム番号表示項目説明
1~40文書配布対象グループ名称文書配布対象グループ名の先頭40バイトを出力(左詰め)
41空白(スペース)
42~57文書配布対象グループのオブジェクトID文書配布対象グループIDを16バイトで出力
58空白(スペース)
59~69登録文書数文書配布対象グループに定義されている文書数を最大10バイトで出力(右詰め)
70空白(スペース)
71~77登録サーバ数配布先サーバとして登録されているサーバ数を最大3バイトで出力(右詰め)
表示例を図8-3に示します。
図8-3 文書配布対象グループの一覧表示例
[図データ]
ファイルに出力する場合
一つの文書配布対象グループに対して,表8-5に示す情報を指定したファイルに出力します。

表8-5 文書配布対象グループを一覧表示する場合の表示項目(ファイルへの出力)

表示項目説明
文書配布対象グループ名称文書配布対象グループ名を最大63バイトで出力
タブ
文書配布対象グループのオブジェクトID文書配布対象グループIDを16バイト
タブ
登録文書数文書配布対象グループに定義されている文書数を最大10バイトで出力
タブ
登録サーバ数配布先サーバとして登録されているサーバ数を最大3バイト出力

(b) 文書配布対象グループの文書更新情報を表示する場合の出力形式

文書配布対象グループの文書更新情報を表示する場合の出力形式について説明します。

コンソールに出力する場合
一つの文書配布対象グループに対して,n行を表示します。表示形式を表8-6に示します。

表8-6 文書配布対象グループの文書更新情報を表示する場合の表示項目(コンソールへの出力)

カラム番号表示項目説明
1~24情報名各情報名を最大21バイトで出力(左詰め)。

Group Name文書配布対象グループ名
Group ID文書配布対象グループID
Server Count配布先サーバ数
Server Name配布先サーバ名
All Document Count全登録文書数
Add Document Count追加文書数
Update Document Count更新文書数
Delete Document Count削除文書数(無効文書数)
25空白(スペース)
26=
27空白(スペース)
28~68情報数又は
情報文字列
文書配布対象グループ名などの各情報名に対する具体的な情報を最大40バイト(左詰め)で出力
表示例を図8-4に示します。
図8-4 文書配布対象グループの文書更新情報の表示例
[図データ]
ファイルに出力する場合

一つの文書配布対象グループに対して,表8-7に示す情報を指定したファイルに出力します。

表8-7 文書配布対象グループの文書更新情報を表示する場合の表示項目(ファイルへの出力)

表示項目説明
情報名各情報名を最大21バイトで出力

Group Name文書配布対象グループ名
Group ID文書配布対象グループID
Server Count配布先サーバ数
Server Name配布先サーバ名
All Document Count全登録文書数
Add Document Count追加文書数
Update Document Count更新文書数
Delete Document Count削除文書数(無効文書数)
タブ
情報数又は
情報文字列
文書配布対象グループ名などの各情報名に対する具体的な情報を出力

(c) 文書配布対象グループの文書一覧を表示する場合の出力形式

指定された文書配布対象グループに登録された文書の一覧をフォルダごとに出力します。フォルダ及び文書は,オブジェクトID順に出力されます。また,削除文書については削除文書一覧としてフォルダとは別に出力されます。

コンソールに出力する場合
指定した文書配布対象グループに定義されている文書の一覧を出力する場合は,フォルダ単位のヘッダ情報に続いて,文書の一覧情報を出力します。なお,削除文書の一覧を出力する場合は,ヘッダ情報が異なります。ヘッダ情報の出力形式を表8-8,文書一覧の出力形式を表8-9に示します。

表8-8 フォルダ単位に出力されるヘッダ情報の出力形式(コンソールへの出力)

カラム番号表示項目説明
1~20フォルダ識別子ヘッダ情報を20バイトで出力

*Folder*フォルダに含まれる文書一覧を出力する場合のヘッダ情報
*Delete Document*削除文書の一覧を出力する場合のヘッダ情報
21空白(スペース)削除文書の一覧では出力されない
22~61フォルダ名称フォルダ名の先頭40バイトを出力(左詰め)。ただし,削除文書の一覧では出力されない
62空白(スペース)削除文書の一覧では出力されない
64~80フォルダオブジェクトIDフォルダIDを16バイトで出力。
ただし,削除文書の一覧では出力されない

表8-9 文書の一覧の出力形式(コンソールへの出力)

カラム番号表示項目説明
1~40文書名文書名の先頭40バイトを出力(左詰め)。
削除文書一覧の場合は,「*」で出力
41空白(スペース)
42~57文書ID文書IDを16バイトで出力
58空白(スペース)
59~66更新状態文書の状態を示す文字列を8バイトで出力(左詰め)

Add追加された文書であることを示す
Modify更新済みの文書であることを示す
Neutral更新されていない文書であることを示す
Delete削除された文書であることを示す
67空白(スペース)
68~86配布日付文書の配布日付を,「YYYY/MM/DD-HH:MM:SS」形式(19バイト)で出力。削除文書,配布先サーバなし,メールシステムと連携していない場合又は追加文書の場合,「****/**/****:**:**」を出力
87,(コンマ)
88~97配布回数文書の配布回数を最大10バイトで出力(右詰め)。
削除文書の場合「*」,配布先サーバなし,メールシステムと連携していない場合又は新規文書の場合「0」を出力

表示例を図8-5に示します。

図8-5 文書配布対象グループの文書一覧の表示例

[図データ]

ファイルに出力する場合
一つの文書配布対象グループに対して,表8-10に示すヘッダ情報と表8-11に示す文書の一覧情報を指定したファイルに出力します。

表8-10 フォルダ単位に出力されるヘッダ情報の出力形式(ファイルへの出力)

表示項目説明
フォルダ識別子ヘッダ情報を20バイト出力

*Folder*フォルダに含まれる文書一覧を出力する場合のヘッダ情報
*Delete Document*削除文書の一覧を出力する場合のヘッダ情報
タブ削除文書の一覧では出力されない
フォルダ名称フォルダ名を最大63バイトで出力。ただし,削除文書の一覧では出力されない
タブ削除文書の一覧では出力されない
フォルダオブジェクトIDフォルダIDを16バイトで出力。ただし,削除文書の一覧では出力されない

表8-11 文書の一覧の出力形式(ファイルへの出力)

表示項目説明
文書名称文書名を最大63バイトで出力。削除文書一覧の場合は,「*」で出力
タブ
文書ID文書IDを16バイトで出力
タブ
更新状態文書の状態を示す文字列を最大7バイトで出力

Add追加された文書であることを示す
Modify更新済みの文書であることを示す
Neutral更新されていない文書であることを示す
Delete削除された文書であることを示す
タブ
配布日付文書の配布日付を,「YYYY/MM/DD-HH:MM:SS」形式(19バイト)で出力。削除文書,配布先サーバなし,メールシステムと連携していない場合又は追加文書の場合,「****/**/****:**:**」を出力
タブ
配布回数文書の配布回数を最大10バイトで出力。
削除文書の場合「*」,配布先サーバなし,メールシステムと連携していない場合又は新規文書の場合「0」を出力

(5) 注意事項