付録J.10 Windows NTクラスタを運用する場合の注意事項
ここでは,Windows NTクラスタを運用する場合の注意事項について説明します。
- <この項の構成>
- (1) 環境設定時の注意事項
- (2) 運用中の注意事項
(1) 環境設定時の注意事項
- アクティブノードとスタンバイノードのマシン時刻が同じになるように設定してください。マシン時刻は,Windows NTのコマンドを使用して合わせます。
- 環境初期化ユティリティを使用した環境の初期化及び環境設定ユティリティを使用した環境設定は,アクティブノードだけで実行してください。
- 環境設定ユティリティで「同期書き込みモード」に必ず「use」を指定してください。
- 環境を初期化するとき以外に環境設定ユティリティを使用して「サーバ識別子」を変更した場合は,それ以前に作成した文書配布対象グループでの文書の配布ができなくなります。この場合は,文書配布対象グループを再作成してください。
- 文書実体格納ディレクトリの格納先を変更する場合は,変更先のディレクトリが共有ディスク上になるように設定してください。
- 次の場合は,文書配布送信デーモン及び文書配布受信デーモンの汎用サービスリソースは必要はありませんので,作成しないでください。
- 環境設定ユティリティで「メール連携メールシステム名称」に「nouse」を指定している場合(文書配布機能を使用しない場合,又はメールシステムを使用しないでエクスポートファイルを配布する場合)
- 環境設定ユティリティで「ユーザ認証方法」に「Local」を指定している場合(Groupmax Addressと連携しない場合)
- 環境設定ユティリティで「ユーザ認証方法」以外の設定値を変更する場合は,Document Managerサーバサービスが起動している状態で,環境設定ユティリティを起動して変更してください。その後,Document Managerサーバサービスを再起動して,変更した設定値を有効にしてください。
- Document Managerサーバを更新インストールする場合,文書配布機能をDocument Manager環境初期化後に追加する場合,又は環境設定ユティリティの「ユーザ認証方法」の設定値を変更する場合は,次の手順で実行してください。
- Document Managerの汎用サービスリソースのプロパティの「レジストリ複製画面」で指定している,ルートレジストリキーをいったん削除します。
- Document Managerサーバサービスが停止している状態(クラスタアドミニストレータではオフライン状態)で,更新インストールを実行,文書配布機能を追加,又は「ユーザ認証方法」の設定値を変更します。
- Document Managerの汎用サービスリソースのプロパティの「レジストリ複製画面」で,ルートレジストリキーの指定を元に戻します。
- Document Managerサーバサービス及び文書配布送受信デーモンのサービスを起動します。
- 文書配布機能をDocument Manager環境初期化後に追加する場合は,次の手順で実行してください。
- 環境初期化ユティリティを使用して文書配布機能の初期化を実行します。
- アクティブノードの(Document Manager組み込み先パス名)¥adm下のisinit.datを,スタンバイノードの(Document Manager組み込み先パス名)¥adm下にコピーします。
(2) 運用中の注意事項
- アクティブノードからスタンバイノードへの切り替えが発生した場合,クライアントとの接続は切断されます。必要に応じて再度ログインして,処理を再実行してください。
- アクティブノードからスタンバイノードへの切り替えが発生した場合,アクティブノードで実行中のユティリティはスタンバイノードで再実行されません。必要に応じて,再度ユティリティを実行してください。
- アクティブノードからスタンバイノードへの切り替えが発生した場合,Groupmax Addressと連携している場合に必要なサーバ情報一覧は,スタンバイノード側で自動作成されます。
ただし,Document Managerサーバ起動中にDocument Managerサーバのアドレスユーザを登録又は変更,及びそのアドレスユーザごとに設定するドメイン名又はホスト名を変更した場合は,サーバ一覧更新ユティリティを実行して,サーバ情報一覧を更新する必要があります。
- 文書の配布状態管理機能を使用していない場合,文書配布先のサーバをクライアントから参照して,文書配布がされていなければFTPなどによって手作業で配布し,配布先サーバでインポートを実行してください。文書の配布状態管理機能を使用している場合,配布状態管理機能で配布状態を確認してください。配布が完了しないときは,文書の再配布機能を使って再配布を実行してください。