5.4 ユーザのサーバ間移動の例

ユーザのサーバ間移動のサンプルファイルは,<インストール先ディレクトリ>¥sample¥Masya.csvです。このファイルを基にユーザのサーバ間移動の例を説明します。

<この節の構成>
(1) サンプルの説明
(2) データの移動手順

(1) サンプルの説明

サンプルファイルMasya.csvは,A株式会社の営業部営業2課の課員2名が営業1課に移動するため,ホームサーバを千葉サーバから神奈川サーバへ変更する例です。そのため,Masya.csvの所属組織IDやホームサーバは変更後の営業1課の値が指定されています。

ユーザ移動の場合,処理区分に必ずM(移動)を設定する必要があります。また,SAVE_MB/LOAD_MBコマンドの実行が必要になります。

(2) データの移動手順

データ移動の例として,サンプルファイルでデータを移動する手順を次に示します。

この例ではインストール先ディレクトリをc:¥Groupmax¥Addrと仮定しています。また,データ退避先をc:¥tempに設定しています。

  1. 本社サーバ(マスタ管理サーバ)でコマンドプロンプトを起動して,<インストール先ディレクトリ>¥binディレクトリにカレントディレクトリを変更します。
    次のように実行してください。
    cd c:¥Groupmax¥Addr¥bin
  2. 本社サーバ(マスタ管理サーバ)でgmaxchkコマンドを実行します。
    Masya.csvをチェックします。次のように実行してください。
    gmaxchk -v c:¥Groupmax¥Addr¥sample¥Masya.csv
  3. Masya.csvを本社サーバ(マスタ管理サーバ)から千葉サーバと神奈川サーバへ転送します。
    チェックが完了したMasya.csvを,千葉サーバと神奈川サーバのc:¥Groupmax¥Addr¥sampleに転送してください。
  4. 千葉サーバでSAVE_MBコマンドを実行します。
    移動するユーザのメールボックスなどの情報をデータ退避先に保存します。カレントディレクトリを<インストール先ディレクトリ>¥binにした後で,次のように実行してください。
    SAVE_MB -v -i c:¥Groupmax¥Addr¥sample¥Masya.csv c:¥temp
  5. SAVE_MBコマンドで保存したメールボックスの退避データをディレクトリごと,千葉サーバから神奈川サーバに転送します。
    退避データのディレクトリc:¥temp¥ws157
  6. 本社サーバ(マスタ管理サーバ)でgmaxsetコマンドを実行します。
    移動するユーザを削除した後,ホームサーバを神奈川サーバに変更して再登録します。次のように実行してください。
    gmaxset -v m c:¥Groupmax¥Addr¥sample¥Masya.csv
  7. 神奈川サーバでnxsrepstatコマンドを実行します。
    ユーザの移動が神奈川サーバにレプリケーションされているかを確認します。次のように実行してください。
    nxsrepstat -h ws157
  8. 神奈川サーバでLOAD_MBコマンドを実行します。
    転送したメールボックスのデータを神奈川サーバで回復します。カレントディレクトリを<インストール先ディレクトリ>¥binにした後で,次のように実行してください。
    LOAD_MB -v c:¥Groupmax¥Addr¥sample¥Masya.csv c:¥temp¥ws157