マスタ管理サーバのAddress Server,Mail Serverのインストールとセットアップ,およびAddress Serverのクラスタリソースへの追加の手順を次に示します。項目の最後に(M)が記述されている手順は,Mail Serverを使用するときにだけ必要です。
(a) Address Server及びMail Serverのインストール
- ノード1から共有ディスクにAddress Serverをインストールします。
このときに指定したインストール先ディレクトリは,ノード2のインストールでも使用するので覚えておいてください。また,「マスタ管理サーバ」と「マスタ管理サーバ+運転席」のどちらのインストール形式を選択したかも覚えておいてください。
- ノード1から共有ディスクにMail Serverをインストールします。(M)
- ノード2から共有ディスクにAddress Serverをインストールします。
ノード1のインストール時に指定したディレクトリを指定してください。またインストール形式もノード1と同じにしてください。
- ノード2から共有ディスクにMail Serverをインストールします。(M)
(b) Address Server及びMail Serverのセットアップ
- ノード1でObject Serverを設定し,Object Serverを起動します。
- ノード1でAddress_Mail Serverセットアップを実行します。
なお,Address_Mail Serverセットアップを初めに実行したユーザがシステム管理者になります。ノード2のシステム管理者も同じになることを想定して,システム管理者を決めてください。またノード1の設定と同じ値をノード2の設定で指定するので,覚えておいてください。
- Address_Mail Serverセットアップダイアログボックスの[OK]ボタンでセットアップを完了します。
- Address_Mail Serverセットアップダイアログボックスでデータベーステーブルの「作成(E)」を選択して[OK]ボタンを押し,データベースを作成します。
- セットアップを終了します。
初回セットアップ時は,自動でデータベースの作成を促すようになっています。
- ノード1のObject Serverを停止します。
- ノード2でObject Serverを設定します。
- ノード2のObject Serverが停止していることを確認します。
起動している場合は停止してください。
- ノード2でAddress_Mail Serverセットアップを実行します。
ノード1のシステム管理者と同じユーザで実行してください。
- ノード2でも新規セットアップを実行します。
Address_Mail Serverセットアップダイアログボックスの内容がノード1で設定したものと同じになるように設定してください。
- Address_Mail Serverセットアップダイアログボックスの[OK]ボタンでセットアップを完了します。
このときに「Object Serverサービスが実行中ではありません。DB編集を中止します」というメッセージボックスが表示されますが,[OK]ボタンを押してください。
トップの画面に戻ります。
- [OK]ボタンを押してAddress_Mail Serverセットアップを完了させます。
- <Address Serverインストール先ディレクトリ>¥nxcdir¥gmpublicinfoファイルに次の三つのレコードを追加します。
CLUSTERING_LEVEL=1
ノード1のIPアドレス=ネットワーク名※
ノード2のIPアドレス=ネットワーク名※
- 注※
- ネットワーク名はクラスタのグループに登録したネットワーク名リソースの値です。
例えば,次のように記述します。
CLUSTERING_LEVEL=1
192.168.0.1=addnet
192.168.0.2=addnet
- <Address Serverインストール先ディレクトリ>¥nxcdir¥gmhostsファイルに次のレコードを追加します。
IPアドレスリソース※=ネットワーク名リソース
- 注※
- IPアドレスリソースには,クラスタリソースに追加するノード1およびノード2共通のIPアドレスを指定してください。
例えば,次のように記述します。
192.168.0.100=addnet
- ノード2でアドレスサービスを起動します。
- ノード2でadsrvnコマンドを-nオプション付きで実行します。
-nオプションにはネットワーク名を指定してください。エラーが発生した場合は,IPアドレスとネットワーク名をクラスタリソースに追加してから,再実行してください。
- ノード2でアドレスサービスを停止します。
- ノード2でアドレスサービスを起動します。
- マスタ管理サーバに運転席を設定した場合は,ノード2で運転席を起動します。
運転席を設定していない場合は,別のアドレスサーバで運転席を起動してください。
- サイト一覧ダイアログボックスでサイトを登録します。
- サーバ一覧ダイアログボックスでサーバを登録します。
このときの「ドメイン名/ホスト名」欄にはネットワーク名を指定してください。
- メールサーバの設定ダイアログボックスでアドレスサーバをメールサーバにします。(M)
- apstartコマンドまたは運転席からサーバを起動します。(M)
- apstartコマンドまたは運転席からサーバを停止します。(M)
- 運転席を停止します。
- ノード2でアドレスサービスを停止します。
- <Address Serverインストール先ディレクトリ>¥bin¥setupディレクトリに,auto_start.batファイルを作成します。(M)
ファイルには「<Address Serverインストール先ディレクトリ>¥bin¥apstart 0」を記述してください。
- <Address Serverインストール先ディレクトリ>¥bin¥setupディレクトリに,auto_stop.batファイルを作成します。(M)
ファイルには「<Address Serverインストール先ディレクトリ>¥bin¥apstart 1」を記述してください。
- 同一アドレス管理ドメイン内の全メールサーバ(本メールサーバも含む)で,mhs_nadr_cfgコマンドを次の形式で実行します。(M)
mhs_nadr_cfg TCP OFF
なお,mhs_nadr_cfgコマンドの実行による設定内容は次回のサーバ起動で有効となりますので,起動中のサーバは停止してから再起動してください。エラーが発生した場合は,メールサーバを一度起動して停止後に,再実行してください。
以上でAddress Server,Mail Serverのセットアップまで完了しました。続いてAddress Serverをクラスタリソースに追加します。
(c) Address Serverのクラスタリソースへの追加
手順1~4については,Address Server,Mail Serverのインストールの前に実行しても問題ありません。
- クラスタアドミニストレータで,Address Serverをインストールした共有ディスクが物理ディスクリソースとして存在するグループを選択します。
- クラスタアドミニストレータの[ファイル]メニューの[新規作成]をクリックし,次に[リソース]をクリックします。
- このグループのリソースとしてIPアドレスが設定されていない場合は,IPアドレスを追加します。
リソースの種類で「IPアドレス」を選択して,ノード1およびノード2共通のIPアドレスを入力してください。依存関係の指定は不要です。
- このグループのリソースとしてネットワーク名が設定されていない場合は,ネットワーク名を追加します。
リソースの種類で「ネットワーク名」を選択して,ノード1およびノード2共通のネットワーク名を入力してください。依存関係には,IPアドレスリソースを指定してください。
- このグループのリソースとしてObject Serverが設定されていない場合は,次のようにして追加します。
- リソースの種類として「汎用サービス」を選択します。
- 依存関係に物理ディスクおよびネットワーク名リソースを指定します。
- サービス名に「GroupmaxGWL」を入力します。
- このグループのリソースとしてAddress Serverを次のようにして追加します。
- リソースの種類として「汎用サービス」を選択します。
- リソースの名前は任意に設定します。例えば「Address Server」と設定してください。
- 依存関係にObject Serverの汎用サービスリソースを指定します。
- サービス名に「GroupmaxGWN」を入力します。
- クラスタアドミニストレータを使用して,Address Serverの汎用サービスリソースをノード1でオンライン状態にします。
- クラスタアドミニストレータでグループを移動し,ノード2に正常にフェールオーバすることを確認します。
アドレスサーバのAddress Server,Mail Serverのインストールとセットアップ,およびAddress Serverのクラスタリソースへの追加の手順を次に示します。項目の最後に(M)が記述されている手順は,Mail Serverを使用するときにだけ必要です。
(a) Address Server及びMail Serverのインストール
- マスタ管理サーバのDNS定義ファイルまたはhostsファイルに,「設定マシンのIPアドレスリソース 設定マシンのネットワーク名リソース」を記述します。
- ノード1から共有ディスクにAddress Serverをインストールします。
このときに指定したインストール先ディレクトリは,ノード2のインストールでも使用するので覚えておいてください。また,「アドレスサーバ」と「アドレスサーバ+運転席」のどちらのインストール形式を選択したかも覚えておいてください。
- ノード1から共有ディスクにMail Serverをインストールします。(M)
- ノード2から共有ディスクにAddress Serverをインストールします。
ノード1のインストール時に指定したディレクトリを指定してください。またインストール形式もノード1と同じにしてください。
- ノード2から共有ディスクにMail Serverをインストールします。(M)
(b) IPアドレスとネットワーク名のクラスタリソースへの追加
アドレスサーバの場合は,Address ServerおよびMail Serverをセットアップする前に,IPアドレスとネットワーク名をグループに登録する必要があります。
- クラスタアドミニストレータで,Address Serverをインストールした共有ディスクが物理ディスクリソースとして存在するグループを選択します。
- クラスタアドミニストレータの[ファイル]メニューの[新規作成]をクリックし,次に[リソース]をクリックします。
- このグループのリソースとしてIPアドレスが設定されていない場合は,IPアドレスを追加します。
リソースの種類で「IPアドレス」を選択して,ノード1およびノード2共通のIPアドレスを入力してください。依存関係の指定は不要です。
- このグループのリソースとしてネットワーク名が設定されていない場合は,ネットワーク名を追加します。
リソースの種類で「ネットワーク名」を選択して,ノード1およびノード2共通のネットワーク名を入力してください。依存関係には,IPアドレスリソースを指定してください。
- IPアドレスリソースとネットワーク名リソースをオンラインにしてください。
(c) Address Server及びMail Serverのセットアップ
- ノード1でObject Serverを設定し,Object Serverを起動します。
- ノード1でAddress_Mail Serverセットアップを実行します。
なお,Address_Mail Serverセットアップを初めに実行したユーザがシステム管理者になります。ノード2のシステム管理者も同じになることを想定して,システム管理者を決めてください。またノード1の設定と同じ値をノード2の設定で指定するので,覚えておいてください。
- Address_Mail Serverセットアップダイアログボックスの[OK]ボタンでセットアップを完了します。
- Address_Mail Serverセットアップダイアログボックスでデータベーステーブルの「作成(E)」を選択して[OK]ボタンを押し,データベースを作成します。
- セットアップを終了します。
初回セットアップ時は,自動でデータベースの作成を促すようになっています。
- ノード1のObject Serverを停止します。
- ノード2でObject Serverを設定します。
- ノード2のObject Serverが停止していることを確認します。
起動している場合は停止してください。
- ノード2でAddress_Mail Serverセットアップを実行します。
ノード1のシステム管理者と同じユーザで実行してください。
- ノード2でも新規セットアップを実行します。
Address_Mail Serverセットアップダイアログボックスの内容がノード1で設定したものと同じになるように設定してください。
- Address_Mail Serverセットアップダイアログボックスの[OK]ボタンでセットアップを完了します。
このときに「Object Serverサービスが実行中ではありません。DB編集を中止します」というメッセージボックスが表示されますが,[OK]ボタンを押してください。
トップの画面に戻ります。
- [OK]ボタンを押してAddress_Mail Serverセットアップを完了させます。
- <Address Serverインストール先ディレクトリ>¥nxcdir¥gmpublicinfoファイルに次のレコードを追加します。
CLUSTERING_LEVEL=1
- マスタ管理サーバの<Address Serverインストール先ディレクトリ>¥nxcdir¥gmpublicinfoファイルに次のレコードを追加します。
ノード1のIPアドレス=ネットワーク名※
ノード2のIPアドレス=ネットワーク名※
- 注※
- ネットワーク名はクラスタのグループに登録したネットワーク名リソースの値です。
例えば,次のように記述します。
192.168.0.3=addnet2
192.168.0.4=addnet2
- <Address Serverインストール先ディレクトリ>¥nxcdir¥gmhostsファイルに次のレコードを追加します。
IPアドレスリソース※=ネットワーク名リソース
- 注※
- IPアドレスリソースには,クラスタリソースに追加するノード1およびノード2共通のIPアドレスを指定してください。
例えば,次のように記述します。
192.168.0.101=addnet2
- ノード2でアドレスサービスを起動します。
- マスタ管理サーバなどの既存サーバの運転席を起動します。
このアドレスサーバを使用する場合は,ノード2で運転席を起動してください。
- サイト一覧ダイアログボックスでサイトを登録します。
- サーバ一覧ダイアログボックスでサーバを登録します。
このときの「ドメイン名/ホスト名」欄にはネットワーク名を指定してください。
- メールサーバの設定ダイアログボックスでアドレスサーバをメールサーバにします。(M)
- apstartコマンドまたは運転席からサーバを起動します。(M)
- apstartコマンドまたは運転席からサーバを停止します。(M)
- 運転席を停止します。
- ノード2でアドレスサービスを停止します。
- <Address Serverインストール先ディレクトリ>¥bin¥setupディレクトリに,auto_start.batファイルを作成します。(M)
ファイルには「<Address Serverインストール先ディレクトリ>¥bin¥apstart 0」を記述してください。
- <Address Serverインストール先ディレクトリ>¥bin¥setupディレクトリに,auto_stop.batファイルを作成します。(M)
ファイルには「<Address Serverインストール先ディレクトリ>¥bin¥apstart 1」を記述してください。
- 同一アドレス管理ドメイン内の全メールサーバ(本メールサーバも含む)で,mhs_nadr_cfgコマンドを次の形式で実行します。ただし,一度実行したことがあるメールサーバでは不要です。(M)
mhs_nadr_cfg TCP OFF
なお,mhs_nadr_cfgコマンドの実行による設定内容は次回のサーバ起動で有効となりますので,起動中のサーバは停止してから再起動してください。エラーが発生した場合は,メールサーバを一度起動して停止後に,再実行してください。
以上でAddress Server,Mail Serverのセットアップまで完了しました。続いてAddress Serverをクラスタリソースに追加します。
(d) Address Serverのクラスタリソースへの追加
- グループのリソースとしてObject Serverが設定されていない場合は,次のようにして追加します。
- リソースの種類として「汎用サービス」を選択します。
- 依存関係に物理ディスクおよびネットワーク名リソースを指定します。
- サービス名に「GroupmaxGWL」を入力します。
- このグループのリソースとしてAddress Serverを次のようにして追加します。
- リソースの種類として「汎用サービス」を選択します。
- リソースの名前は任意に設定します。例えば「Address Server」と設定してください。
- 依存関係にObject Serverの汎用サービスリソースを指定します。
- サービス名に「GroupmaxGWN」を入力します。
- クラスタアドミニストレータを使用して,Address Serverの汎用サービスリソースをノード1でオンライン状態にします。
- クラスタアドミニストレータでグループを移動し,ノード2に正常にフェールオーバすることを確認します。