3.4.7 Address Serverの設定

Address Server - Data Collectionが確実にデータを取得できるように,Address Serverを設定する必要があります。ここで説明する設定を実行した場合は,「Address Server」サービスの再起動が必要です。

注意
ここで説明する設定を行った場合,Address Server/Mail Serverの動作に多少オーバヘッドが発生するため十分注意して必要最小限のユーザについて設定するようにしてください。
<この項の構成>
(1) gmpublicinfoファイルの設定
(2) loguser.txtファイルの設定
(3) isplocal.iniファイルの設定

(1) gmpublicinfoファイルの設定

gmpublicinfoファイルはAddress Server,及びMail Serverの設定値を定義するファイルです。ファイルの場所を次に示します。

Windows NT
<Address Serverインストールディレクトリ>¥nxcdir¥gmpublicinfo
HP-UX,AIX
/var/opt/GroupMail/nxcdir/ gmpublicinfo

gmpublicinfoファイルに次の設定を行います。

(a) NXCLOG_COUNT及びNXCLOG_SIZE

Address Server - Data Collectionは,Address Serverの出力するnxclogファイルから稼働結果情報を取得しています。「採取開始時刻」に,nxclogファイルに必要分(最低前日分)の情報が残っていないとデータも不十分な情報となってしまいます。Address Server - Data Collectionを正しく使用するために,nxclogファイルの世代及びサイズを調整大きく設定する必要があります。

nxclogファイルはデフォルトで5世代,最大1000世代で管理されています。nxclog及びnxclog.001~nxclog.999がそのファイルです。Address Server - Data Collectionはすべての世代を参照しています。このためAddress Server - Data Collectionでは少なくとも,すべてのファイル上に常に最近2日分の以上の情報が格納されるように設定する必要があります。

NXCLOG_COUNTにはnxclogファイルのバックアップファイル数を指定します。gmpublicinfoファイルにNXCLOG_COUNTが記述されていない場合は,4(5世代)が仮定されます。

例えば,nxclogを10世代で管理する場合は,次のように指定します。
NXCLOG_COUNT=9
NXCLOG_SIZEにはnxclogファイルの個々の最大サイズをMB(メガバイト)単位で指定します。gmpublicinfoファイルにNXCLOG_SIZEが記述されていない場合は,10MBが仮定されます。
例えば,最大ファイルサイズを20MBに指定する場合は,次のように指定します。
NXCLOG_SIZE=20
gmpublicinfoファイルにNXCLOG_COUNT=9及び,NXCLOG_SIZE=20の記述がある場合,総nxclogファイルサイズは,200MBになります。
(b) LOG_DIR_SV_RESPONSE

Address Server - Monitorでレスポンス情報を表示する,又はAddress Server - Data Collectionでmlresprv.csvファイルを取得する場合に設定が必要です。フルパスで指定してください。ただし,Windows NTのドライブ直下(例えば C:¥など)やUNIXのルートディレクトリ(/)は指定できません。

指定したディレクトリはあらかじめ作成しておく必要があります。

ファイルの記述例を次に示します。

Windows NTの場合
LOG_DIR_SV_RESPONSE=C:¥LogDir
HP-UX,AIXの場合
LOG_DIR_SV_RESPONSE=/LogDir

記述例のサンプルは,次のファイルにあるので参照してください。

Windows NT
<Address Server - Data Collectionインストールディレクトリ>¥Sample¥gmpublic
HP-UX,AIX
/opt/GAColct/Sample/gmpublic
注意
  • LOG_DIR_SV_RESPONSEに指定するディレクトリには,既に存在するスペースを含まないディレクトリを指定する必要があります。また,次に説明するloguser.txtで指定したユーザ数×LOG_VALID_SV_RESPONSEに指定した値×2(MB)の空き容量が必要です。
  • LOG_DIR_SV_RESPONSEに指定したディレクトリには,Address Serverのシステム管理者のユーザアカウントに対して,書き込み権限を設定してください。
  • Address Server - Monitorでレスポンス情報を監視したり,mlresprv.csvを利用する必要がない場合は,LOG_DIR_SV_RESPONSE,及びLOG_VALID_SV_RESPONSEの指定は削除してください。
(c) LOG_VALID_SV_RESPONSE

レスポンスを監視する1ユーザ当たりのログの最大サイズをMB(メガバイト)単位で1~9までの範囲で指定します。通常1を指定します。

ファイルの記述例を次に示します。

LOG_VALID_SV_RESPONSE=1

記述例のサンプルは,次のファイルにあるので参照してください。

Windows NT
<Address Server - Data Collectionインストールディレクトリ>¥Sample¥gmpublic
HP-UX,AIX
/opt/GAColct/Sample/gmpublic

(2) loguser.txtファイルの設定

Address Server - Monitorでレスポンス情報を表示する,又はAddress Server - Data Collectionでmlresprv.csvファイルを取得する場合に設定が必要です。

loguser.txtファイルはレスポンスを監視するユーザのユーザIDを指定するファイルです。次のファイルを新規に作成してください。

Windows NT
<Address Serverインストールディレクトリ>¥nxcdir¥loguser.txt
HP-UX,AIX
/var/opt/GroupMail/nxcdir/loguser.txt
このファイルで指定したユーザのレスポンス情報が監視できます。
監視するユーザのユーザIDを一行に1ユーザ指定します。
ファイルの記述例を次に示します。
  • UserId1
  • UserId2
  • UserId3
記述例のサンプルは,次のファイルにあるので参照してください。
Windows NT
<Address Server - Data Collectionインストールディレクトリ>¥Sample¥loguser.txt
HP-UX,AIX
/opt/GAColct/Sample/loguser.txt
注意
  • 指定するユーザは最小限必要なユーザだけ指定してください。ここで指定したユーザ数に比例してAddress Serverの動作のオーバヘッドが大きくなります。
  • ユーザID以外の余計な空白,タブなどは含まないようにしてください。
  • 改行コードだけの行は無視されます。
  • Address Server - Monitorでレスポンス情報を監視したり,mlresprv.csvを利用する必要がない場合は,次のファイルを削除してください。
Windows NT
<Address Serverインストールディレクトリ>¥nxcdir¥loguser.txt
HP-UX,AIX
/var/opt/GroupMail/nxcdir/loguser.txt

(3) isplocal.iniファイルの設定

Address Server - Data Collectionでmlpop3.csvファイルを取得する場合に参照するisplog.logファイルのバックアップ数を定義するファイルです。

ファイルの場所を次に示します。

Windows NT
<Address Serverインストールディレクトリ>¥isp¥isplocal.ini
HP-UX,AIX
/var/opt/GroupMail/isp/isplocal.ini

Address Server - Data Collectionは,Address Serverの出力するisplog.logファイルからmlpop3.csvファイルの情報を取得しています。「採取開始時刻」に,isplog.logファイルに必要分(最低前日分)の情報が残っていないとデータも不十分となってしまいます。Data Collectionを正しく使用するために,isplog.logファイルの世代を調整する必要があります。

isplog.logファイルはデフォルトで3世代,最大50世代で管理されています。isplog.log及びisplog01.log~,isplog49.logがそのファイルです。1ファイルあたりのサイズは5MBです。Address Server - Data Collectionはすべての世代を参照しています。このためAddress Server - Data Collectionでは少なくとも,すべてのファイル上に常に最近2日分の以上の情報が格納されるように設定する必要があります。

isplog.logの世代数は,LogBackupで指定します。例えばisplog.logを10世代で管理したい場合は,次のように指定します。

LogBackup=10

LogBackupに10を指定した場合,総isplog.logファイルサイズは,50MBになります。