Address Server - Data CollectionをAIXのHigh Availability Cluster Multi-Processing for AIX(以下HACMP for AIX)を使用したクラスタ環境で使用するための設定について説明します。
Address Server - Data Collection が提供する機能範囲は次のとおりです。
HACMP for AIXと連携した場合のAddress Server - Data Collection 環境は,次のような構成になります。概要図を図E-1に示します。
図E-1 プログラム構成概要図
運用ノードにインストールするAddress Server - Data Collectionと,待機ノードにインストールするAddress Server - Data Collectionは,必ずバージョンレビジョンを同じにしてください。
Address Server - Monitorでクラスタ環境のAddress Server - Data Collectionを登録する場合,「Data Collectionの設定画面」の「追加/変更するホスト名(H)」に指定するホスト名には,クラスタで使用する論理IPアドレスに対応したホスト名を設定してください。
Address Server - Data Collectionデータ格納ディレクトリに設定するディスク環境を,まず最初に作成する必要があります。ディスク環境の作成方法についてはAIXのマニュアル等を参照してください。
ただし,項番5と6については,「付録E.3 Address Server - Data Collection環境の作成」で説明する手順の中で作成します。
環境を作成した結果の例を次に示します。
表E-1 ディスク構成
項番 | 作成項目 | 値 |
---|---|---|
1 | ノード1から見た共用ディスクの物理ボリューム | 0001a90fcaf86430 |
2 | ノード2から見た共用ディスクの物理ボリューム | 0001a90fcaf86430 |
3 | ボリューム・グループ名 | /GMAXvg |
4 | ボリューム・グループのファイルシステム名 | /GMAX |
5 | Address Server - Data Collectionデータ格納ディレクトリ | /GMAX/GACOLCT |
6 | Address Server - Data Collection定義ディレクトリ用リンクファイル | /opt/GAColct/Conf |
図E-2 ディスク構成例
各ノードのローカルIPアドレスとは別にクラスタで使用する論理IPアドレスを設定する必要があります。すべてのノードがクラスタで使用する論理IPアドレスを解決できるように,DNS定義ファイルまたはhostsファイルに設定してください。設定内容の例を次に示します。
ネットワーク構成は図E-2ディスク構成を参照してください。
表E-2 ネットワーク構成
項番 | 作成項目 | 値 |
---|---|---|
1 | ノード1のローカルIPアドレス | 172.1.1.1 |
2 | ノード1のドメイン名またはホスト名 | node1 |
3 | ノード2のローカルIPアドレス | 172.1.1.2 |
4 | ノード2のドメイン名またはホスト名 | node2 |
5 | クラスタで使用する論理IPアドレス | 172.1.1.3 |
6 | クラスタで使用するドメイン名またはホスト名 | gmaxhost |
ノード1とノード2のスーパーユーザ(root)は,同じユーザIDでかつ同じグループIDを持つグループに所属させてください。