付録E.2 Address Server - Data Collection環境の作成
Address Server - Data Collection の設定について説明します。
あらかじめAddress Serverのクラスタ環境の設定が完了していることを前提として説明します。
- <この項の構成>
- (1) 新規に設定する
- (2) 既存の環境を設定する
(1) 新規に設定する
新規にクラスタ環境を作成する場合の手順を説明します。
Address Server - Data Collection のインストールとセットアップの手順を次に示します。作業はrootユーザで行ってください。なお,説明は2ノード構成でノード1をプライマリノード(運用サーバ),ノード2をスタンバイノード(待機サーバ)と想定して記述しています。
- ノード2で共用ディスクのボリューム・グループを活動化します。
- ノード2で共用ディスクのファイル・システムをマウントします。
(例) mount /GMAX
- ノード2でAddress Server - Data Collection をインストールします。
- ノード2で/etc/servicesファイルにAddress Server - Data Collectionが使用するポート番号を設定してください。
- ノード2でAddress Server - Data Collectionデータ格納ディレクトリを作成します。
(例) mkdir -p /GMAX/GACOLCT
- ノード2で共用ディスク上にAddress Server - Data Collection定義ディレクトリを作成します。
(例) mkdir -p /GMAX/GACOLCT/Conf
- ノード2で/opt/GAColct/Conf/version.confファイルを/GMAX/GACOLCT/Conf以下に移動します。
- ノード2でAddress Server - Data Collection定義ディレクトリを削除します。
(例) rmdir /opt/GAColct/Conf
- ノード2でAddress Server - Data Collection定義ディレクトリ用リンクファイルを作成します。
(例) ln -s /GMAX/GACOLCT/Conf /opt/GAColct/Conf
- ノード2でAddress Server - Data Collectionのセットアップを実行してください。以下の項目以外は任意の値を設定してください。
データ格納ディレクトリ:/GMAX/GACOLCT
ホスト名:クラスタで使用するドメイン名またはホスト名
- ノード2で共用ディスクのファイル・システムをアンマウントします。
- ノード2で共用ディスクのボリューム・グループを非活動化します。
- ノード1で共用ディスクのボリューム・グループを活動化します。
- ノード1で共用ディスクのファイル・システムをマウントします。
(例) mount /GMAX
- ノード1でAddress Server - Data Collection をインストールします。
- ノード1で/etc/servicesファイルにAddress Server - Data Collectionが使用するポート番号を設定してください。
- ノード1でAddress Server - Data Collection定義ディレクトリを削除します。
(例) rm /opt/GAColct/Conf/*
rmdir /opt/GAColct/Conf
- ノード2でAddress Server - Data Collection定義ディレクトリ用リンクファイルを作成します。
(例) ln -s /GMAX/GACOLCT/Conf /opt/GAColct/Conf
- ノード1で共用ディスクのファイル・システムをアンマウントします。
- ノード1で共用ディスクのボリューム・グループを非活動化します。
- ノード1でリソース・グループ及びアプリケーション・サーバの設定を行ってください(詳細は,「付録E.3 クラスタの定義」を参照してください)。
(2) 既存の環境を設定する
既存の環境をクラスタ環境にする場合の手順を説明します。
/opt/GAColct/Confディレクトリ以下及び,データ格納ディレクトリと定義ディレクトリを共用ディスク上に移行することと,クラスタで使用する論理IPアドレスに対応することが主な作業です。作業はrootユーザで行ってください。なお,説明は2ノード構成を想定し,既存のマシンをノード1と設定して記述しています。
- ノード1でAddress Server - Data Collectionサービス,アドレスサービス及び,Object Serverを停止してください。
- ノード1でAddress Server - Data Collectionの環境をバックアップしてください。バックアップ方法はマニュアル「4.5 稼働情報のバックアップとリストア」を参照してください。
- ノード1で/opt/GAColct/Confディレクトリを/opt/GAColct/Conf_tmpに変更してください。
- ノード1で共用ディスクのボリューム・グループを活動化します。
- ノード1で共用ディスクのファイル・システムをマウントします。
(例) mount /GMAX
- ノード1でAddress Server - Data Collectionデータ格納ディレクトリを作成します。
(例) mkdir -p /GMAX/GACOLCT
- ノード1で共用ディスク上にAddress Server - Data Collection定義ディレクトリを作成します。
(例) mkdir -p /GMAX/GACOLCT/Conf
- ノード1でAddress Server - Data Collection定義ディレクトリ用リンクファイルを作成します。
(例) ln -s /GMAX/GACOLCT/Conf /opt/GAColct/Conf
- ノード1で共用ディスクのファイル・システムをアンマウントします。
- ノード1で共用ディスクのボリューム・グループを非活動化します。
- ノード2で共用ディスクのボリューム・グループを活動化します。
- ノード2で共用ディスクのファイル・システムをマウントします。
(例) mount /GMAX
- ノード2でAddress Server - Data Collection をインストールします。
- ノード2で/etc/servicesファイルにAddress Server - Data Collectionが使用するポート番号を設定してください。
- ノード2でAddress Server - Data Collection定義ディレクトリを削除します。
(例) rm /opt/GAColct/Conf/*
rmdir /opt/GAColct/Conf
- ノード2でAddress Server - Data Collection定義ディレクトリ用リンクファイルを作成します。
(例) ln -s /GMAX/GACOLCT/Conf /opt/GAColct/Conf
- ノード2で共用ディスクのファイル・システムをアンマウントします。
- ノード2で共用ディスクのボリューム・グループを非活動化します。
- ノード1で共用ディスクのボリューム・グループを活動化します。
- ノード1で共用ディスクのファイル・システムをマウントします。
- ノード1で/opt/GAColct/Conf_tmpディレクトリの内容を,共用ディスクの/opt/GAColct/Conf ディレクトリにコピーします。
- ノード1で/opt/GAColct/tool/gcolset -out環境設定情報ファイル名 を実行し,現在の環境設定情報をファイルに出力します。
- 出力した環境設定情報ファイルに記述された二つの項目を,エディタなどで次の下線部分のように書き換えます。
データ格納ディレクトリ:/GMAX/GACOLCT
ホスト名:クラスタで使用するドメイン名またはホスト名
- ノード1で/opt/GAColct/tool/gcolset -set 環境設定情報ファイル名 -move を実行します。
データ格納ディレクトリの移動とホスト名の変更が行われます。
- このとき-moveオプションを忘れないように注意してください。
- ノード1でAddress Server - Data Collectionサービスを起動してください。起動すれば正常です。
- ノード1でAddress Server - Data Collectionサービスを停止してください。
- ノード1で共用ディスクのファイル・システムをアンマウントします。
- ノード1で共用ディスクのボリューム・グループを非活動化します。
- ノード1でリソース・グループ及びアプリケーション・サーバの設定を行ってください(詳細は,「付録E.3 クラスタの定義」を参照してください)。