付録D.2 前提環境の作成

Address Server - Data Collection の環境設定を行う前に,MC/ServiceGuardが正常に動作する環境を作成する必要があります。

<この項の構成>
(1) 物理ボリューム,論理ボリューム,及びボリュームグループの設定
(2) パッケージIPアドレスの設定
(3) スーパーユーザの設定

(1) 物理ボリューム,論理ボリューム,及びボリュームグループの設定

Address Server - Data Collectionデータ格納ディレクトリに設定するディスク環境を,まず最初に作成する必要があります。ディスク環境の作成方法についてはHP-UXのマニュアル等を参照してください。

但し,項番6と7については,「付録D.3 Address Server - Data Collection環境の作成」で説明する手順の中で作成します。

環境を作成した結果の例を次に示します。

表D-1 ディスク構成

項番作成項目
1ノード1から見たDB以外のデータ用の共有ディスクの物理ボリューム/dev/dsk/c3t0d0
2ノード2から見たDB以外のデータ用の共有ディスクの物理ボリューム/dev/dsk/c3t0d0
3Groupmaxパッケージ※1のDB以外のデータ用のボリューム・グループ/dev/vg03
4Groupmaxパッケージ※1のDB以外のデータ用の論理ボリューム/dev/vg03/lvol1
5Groupmaxパッケージ※1のDB以外のデータ用のマウントディレクトリ/gmaxpkgd
6Address Server - Data Collectionデータ格納ディレクトリ/gmaxpkgd/GACOLCT
7Address Server - Data Collection定義ディレクトリ用リンクファイル/opt/GAColct/Conf
注※1
GroupmaxパッケージとはGroupmax製品群をMC/ServiceGuardのパッケージとした定義したもの。

図D-2 ディスク構成例

[図データ]

(2) パッケージIPアドレスの設定

各ノードのローカルIPアドレスとは別にGroupmaxパッケージ用のパッケージIPアドレスを設定する必要があります。すべてのノードがパッケージIPアドレスを解決できるように,DNS定義ファイルまたはhostsファイルに設定してください。設定内容の例を次に示します。

ネットワーク構成は図D-2ディスク構成を参照してください。

表D-2 ネットワーク構成

項番作成項目
1ノード1のローカルIPアドレス172.1.1.1
2ノード1のドメイン名またはホスト名node1
3ノード2のローカルIPアドレス172.1.1.2
4ノード2のドメイン名またはホスト名node2
5Groupmaxパッケージ用のパッケージIPアドレス172.1.1.3
6Groupmaxパッケージ用のパッケージドメイン名またはホスト名gmaxhost

(3) スーパーユーザの設定

ノード1とノード2のスーパーユーザ(root)は,同じユーザIDでかつ同じグループIDを持つグループに所属させてください。