付録K.3 Address Server - Monitor を使う

<この項の構成>
(1) Address Server - Monitor のセットアップ
(2) Address Server - Monitor を起動/終了する
(3) Address Server - Data Collectionサーバを登録する
(4) Address Server, Mail Serverの稼働状況を監視する
(5) 稼働情報収集のための設定
(6) 稼働情報CSVファイル
(7) 運用上の注意事項

(1) Address Server - Monitor のセットアップ

(a) LAN環境の設定

LAN環境の設定では,Address Server - Data Collection及びAddress Server - Monitorで使用するホスト名とサービス名及びポート番号を登録します。

ホスト名の登録
登録には,hostsファイルを使用する場合とDNS(Domain Name System)を利用する場合があります。
  • hostsファイルを使用する場合
    ホスト名は,次のファイルに登録します。
    <Windows NTインストールディレクトリ>¥system32¥drivers¥etc¥hosts
    接続するすべてのAddress Server - Data Collectionのホスト名とIPアドレスを登録してください。
    注意 最後のエントリ(行)にも,必ず改行を入れてください。
  • DNSを利用する場合
    DNSを利用する場合,DNSサーバにホスト名を登録してください。
    接続するすべてのAddress Server - Data Collectionのホスト名とIPアドレスを登録してください。
サービス名とポート番号の登録
<Windows NTインストールディレクトリ>¥system32¥drivers¥etc¥servicesファイルに,次のサービス名とポート番号を追加します。すべてのAddress Server - Data Collection,Address Server - Monitorに登録してください。
gadcolct   20144/tcp
<インストールディレクトリ>¥Sample¥servicesファイルに追加の例があります。
ファイアウォールの設定
ファイアウォールの設定については,マニュアルの「3.2 LAN環境の設定」の「(3)ファイアウォールの設定」を参照してください。
(b) 時間の設定

Address Server - Monitorを使用する場合は,Windows NTのコントロールパネルにある「日付と時刻」を使って,次に示す時間の設定を確認してください。

(c) Address Server - Monitorのセットアップ

Address Server - Monitorのセットアップの手順を次に示します。

  1. システム管理者のアカウントでログオンする
  2. 「Address Server - Monitor」サービスが起動している場合は,サービスを停止する。
  3. 「スタート」メニューから「Groupmaxサーバ」を選択し,さらに「Address Server - Monitor セットアップ」をクリックする。
    Address Server - Monitorのセットアップ画面が表示されます。
  4. 必要に応じてセットアップ画面内の設定を行い,「OK」をクリックする
    設定が完了します。

セットアップの各画面の設定の詳細については「画面の説明 」を参照してください。

(d) サービスの起動と停止

稼働結果を取得,及び収集するためには,すべてのAddress Server - Data CollectionとAddress Server - Monitorのサービス(それぞれ「Address Server - Data Collection」サービス,「Address Server - Monitor」サービス)が起動している必要があります。

ここでは,サービスの起動と停止の方法について説明します。

起動方法
サービスの起動方法には自動と手動とがあります。それぞれの起動方法について説明します。
なお,Address Server - Data Collectionが稼働結果を取得したり,Address Server - Monitorに稼働結果を転送するためには「Address Server - Data Collection」サービスが起動している必要があります。また,Address Server - MonitorがAddress Server - Data Collectionの稼働結果を収集する場合には「Address Server - Monitor」サービスが起動している必要があります。このため,サービスが自動で起動するように設定することをお勧めします。(インストール直後は「自動」起動に設定されています。)
自動で起動する場合
自動起動を設定した場合,次のマシン起動時から有効になります。
  1. 「コントロールパネル」から「管理ツール」の「サービス」を開く。
  2. 「Address Server - Monitor」サービスを選択し,「プロパティ」ボタンを選択する。
  3. 「スタートアップの種類」で「自動」を選択する。
  4. 「OK」を選択する。
注意 「ログオン」タブで「デスクトップとの対話サービスに許可」をチェックしないでください。
手動で起動する場合
  1. 「コントロールパネル」から「管理ツール」の「サービス」を開く。
  2. 「Address Server - Monitor」サービスを選択する。
  3. 「サービスの開始」を選択する。
停止方法
「Address Server - Monitor」サービスを停止するための手順を次に示します。
  1. 「コントロールパネル」から「管理ツール」の「サービス」を開く。
  2. 「Address Server - Monitor」サービスを選択する。
  3. 「サービスの停止」を選択する。

(2) Address Server - Monitor を起動/終了する

(a) Address Server - Monitor の起動

Address Server - Monitorを起動する手順を次に示します。

  1. システム管理者のアカウントでログオンする
  2. Address Server - Monitorを起動する
    「スタート」メニューから「Groupmaxサーバ」を選択し,さらに「Address Server - Monitor」をクリックします。
    Address Server - Monitor起動画面が表示されます。
    Address Server - Monitor起動画面

    [図データ]

(b) Address Server - Monitor の終了

Address Server - Monitor の終了するには,Address Server - Monitor起動画面の「ファイル(F)」メニューから「閉じる(X)」を選択します。

(3) Address Server - Data Collectionサーバを登録する

(a) Address Server - Data Collectionサーバの登録/削除/変更

稼働情報の収集,及び状況監視の対象となるAddress Server - Data Collectionサーバを登録します。

Address Server - Monitor起動画面の「設定(S)」メニューから「Data Collection サーバの設定(D)...」を選択,又はツールバーの「Data Collection サーバの設定」ボタンをクリックすると「Data Collectionサーバの設定」画面が表示されます。

この画面ではAddress Server - Data Collectionサーバの登録,削除,登録したサーバのホスト名の変更を行うことができます。

Data Collectionサーバの設定画面
[図データ]
Address Server - Data Collectionサーバの登録
稼働情報の収集,及び状況監視の対象となるAddress Server - Data Collectionサーバを登録します。
「追加/変更するホスト名(H)」 にAddress Server - Data Collectionサーバのホスト名又はドメイン名付きのホスト名を255文字以内で入力し,「追加(A)」ボタンをクリックしてください。
指定したホスト名が登録され,「設定済みホスト名一覧(L)」に追加されます。
注意
  • 「追加/変更するホスト名(H)」には,Address Server - Data Collectionセットアップで設定されているホスト名を必ず指定してください。
  • 登録するAddress Server - Data Collectionがクラスタ機のフェールオーバー運用を行っているマシンである場合,「追加/変更するホスト名(H)」には,ネットワーク名を指定してください。クラスタ環境の設定の詳細についてはマニュアルの「付録C Windows NTクラスタ環境の設定」を参照してください。
  • 「追加(A)」を選択したときに,Address Server - Data Collectionサーバへの接続が可能かどうかのチェックが行われます。Address Server - Data Collectionのサービスが未起動などの理由で,接続できない場合,「指定したホストに接続できませんでした。ホスト名の設定/変更処理を続行しますか?」の確認ダイアログが出力されます。指定ホスト名に間違いがないかを確認し,問題がなければ「OK」をクリックして続行してください。問題があるまま続行した場合,稼働情報の収集や,稼働状況の監視が正しく行われないので注意してください。
Address Server - Data Collectionサーバの削除
登録済みのAddress Server - Data Collectionサーバのホスト名を一覧から削除し,稼働情報の収集,及び,状況監視の対象外にします。
「設定済みホスト名一覧(L)」から削除対象のホスト名を選択し,「削除(D)」ボタンをクリックしてください。
選択したホスト名が「設定済みホスト名一覧(L)」から削除されます。
Address Server - Data Collectionサーバのホスト名変更
登録済みのAddress Server - Data Collectionサーバのホスト名を変更します。
「設定済みホスト名一覧(L)」から変更対象のホスト名を選択し,「追加/変更するホスト名(H)」 に変更後のホスト名又はドメイン名付きのホスト名を255文字以内でホスト名を入力し「変更(M)」ボタンをクリックしてください。
選択したホスト名が指定したホスト名に変更されます。
注意
  • 「追加/変更するホスト名(H)」には,Address Server - Data Collectionセットアップで設定されているホスト名を必ず指定してください。
  • 変更するAddress Server - Data Collectionがクラスタ機のフェールオーバー運用を行っているマシンである場合,「追加/変更するホスト名(H)」には,ネットワーク名を指定してください。クラスタ環境の設定の詳細についてはマニュアルの「付録C Windows NTクラスタ環境の設定」を参照してください。
  • 「変更(M)」を選択したときに, Address Server - Data Collectionサーバへの接続が可能かどうかのチェックが行われます。Address Server - Data Collectionのサービスが未起動などの理由で接続できない場合,「指定したホストに接続できませんでした。ホスト名の設定/変更処理を続行しますか?」の確認ダイアログが出力されます。指定ホスト名に間違いがないかを確認し,問題がなければ「OK」をクリックして続行してください。問題があるまま続行した場合,稼働情報の収集や,稼働状況の監視が正しく行われないので注意してください。
  • Address Server - Data Collectionサーバのホスト名を変更した場合,作成されるCSVファイルには変更前,変更後のホスト名に分かれてデータが集計されます。

(4) Address Server, Mail Serverの稼働状況を監視する

(a) 監視ホストの選択

Address Server - Monitor起動画面の「表示(V)」メニューから「監視ホストの選択(H)...」を選択,又は,ツールバーの「監視ホストの選択」ボタンをクリックすると「監視ホストの選択」画面が表示されます。

監視ホストの選択画面
[図データ]
「監視する情報」
「ホスト名一覧(L)」で選択したAddress Server - Data Collectionについて監視する情報の種類を選択します。
選択する情報には次の4つがあります。
項目の説明
「セキュリティ情報(S)」
Address Serverの認証,及びパスワード変更の失敗数を監視する場合に選択します。
この情報を監視することにより,不正アクセスの発生を監視できます。
「レスポンス情報(R)」
受信メール一覧,及び,受信メールを開く操作に対するMail Server内でのレスポンス時間を監視する場合に選択します。
この情報を監視することにより,メールサーバの高負荷状態を察知することができます。
「メールボックス使用量(B)」
受信メールボックス,送信メールボックスの全容量に対する使用率を監視する場合に選択します。
この情報を監視することにより,メールボックスの空き容量不足を事前に察知したり,登録ユーザの分散を行う必要性への目安とすることができます。
「メールキュー情報(Q)」
選択したAddress Server - Data Collectionの自サーバ内の転送キュー,及びサーバ間転送キューの状態を監視する場合に選択します。
この情報を監視することにより,通信障害や,高負荷状態を察知することができます。
注意事項
レスポンス時間はクライアントに対するレスポンスではなく,Mail Server内部処理に要した時間です。
その他
項目の説明
「ホスト名一覧(L)」
「Data Collectionサーバの設定」画面で登録したサーバのホスト名ホストの一覧が表示されます。「Data Collectionサーバの設定」画面については「Address Server - Data Collectionサーバの登録/削除/変更 」を参照してください。
稼働状況を表示するAddress Server - Data Collectionのホスト名を選択します。
「OK」ボタン
選択したホストについて,選択した情報を表示するグラフ形式の画面がAddress Server - Monitor起動画面に子画面として追加されます。
表示される子画面の詳細については,「監視画面の説明 」,「セキュリティ情報画面 」,「レスポンス情報画面 」,「メールボックス使用量画面 」,「メールキュー情報画面 」を参照してください。
「キャンセル」ボタン
「監視ホストの選択」画面を閉じます。情報の監視画面は追加されません。
(b) 監視画面の説明

監視ホストの選択 」画面でAddress Server - Data Collectionのホスト名と監視する情報を選択し,「OK」ボタンをクリックすることにより,Address Server - Monitor起動画面に監視画面が追加されます。

監視画面
[図データ]
監視画面のタイトルバー
監視画面のタイトルバーには,「監視しているAddress Server - Data Collectionのホスト名」と「監視する情報名」のタイトルが表示されます。

監視する情報の種類ごとの監視画面の説明については,「セキュリティ情報画面 」,「レスポンス情報画面 」,「メールボックス使用量画面 」,「メールキュー情報画面 」を参照してください。

(c) 最新情報の取得

監視画面は「監視間隔の設定」で設定した間隔でAddress Server - Data Collectionが取得している最新情報に更新されますが,更新のタイミングになっていなくても「表示(V)」メニューの「最新の情報に更新(R)」を選択することで,現在選択されている監視画面の最新の情報を取得することができます。

(d) 監視画面情報の保存

現在表示されている監視画面を保存するには,「表示(V)」メニューの「監視画面情報の保存(A)」を選択してください。Address Server - Monitor起動画面を終了した後に再起動した際に「監視画面情報の保存(A)」を行った時点の監視画面が自動的に表示されます。

(e) 監視間隔の設定

監視間隔の変更を行うサーバの監視中の子画面を選択し,Address Server - Monitor起動画面の「設定(S)」メニューから「監視間隔の設定(I)...」を選択,又は,ツールバーの「監視間隔の設定」ボタンをクリックすると対象サーバに対する「監視ホストの選択」画面が表示されます。

この画面では,Address Server - Data Collectionから監視情報を取得する間隔を指定します。

注意
監視データの採取間隔はAddress Server - Data Collectionで設定します。監視画面の横軸目盛はAddress Server - Data Collectionで設定された採取間隔で表示されます。
監視間隔の設定画面
[図データ]
項目の説明
「セキュリティ情報(S)」
Address Serverの認証及びパスワード変更の失敗数の稼働状況を,Address Server - MonitorがAddress Server - Data Collectionから取得する間隔を時間単位で指定します。
1~24の数字で指定してください。初期値は2 (時間)です。
「レスポンス情報(R)」
受信メール一覧及び受信メールを開く操作に対するMail Server内でのレスポンス時間の稼働状況を,Address Server - MonitorがAddress Server - Data Collectionから取得する間隔を分単位で指定します。
10~1440の数字で指定してください。初期値は20(分)です。
「メールボックス使用量(B)」
メールボックスの全容量に対する使用率の稼働状況を,Address Server - MonitorがAddress Server - Data Collectionから取得する間隔を時間単位で指定します。
1~24の数字で指定してください。初期値は2 (時間)です。
「メールキュー情報(Q)」
自サーバ内の転送キュー及びサーバ間転送キューの状態の稼働状況を,Address Server - MonitorがAddress Server - Data Collectionから取得する間隔を分単位で指定します。
10~1440の数字で指定してください。初期値は20(分)です。
「OK」ボタン
タイトルバーで示されるサーバに対して指定した監視間隔を適用して,「監視間隔の設定」画面を閉じ,Address Server - Monitor起動画面に戻ります。
「キャンセル」ボタン
指定した監視間隔を適用せずに「監視間隔の設定」画面を閉じ, Address Server - Monitor起動画面に戻ります。
注意事項
Address Server - Data Collection自体の監視情報取得間隔は変更されません。変更されるのは,Address Server - Data Collectionが定期的に取得している監視情報をAddress Server - Monitorが取得する間隔です。

(5) 稼働情報収集のための設定

(a) 稼働情報CSVファイルの設定

Address Server - Monitor起動画面の「設定(S)」メニューから「稼働情報CSVファイル(C)...」を選択すると「稼働情報CSVファイルの設定」画面が表示されます。

この画面では,稼働情報CSVファイルを作成する/しないの切替え,稼働情報CSVファイルを作成する場合,1日に1回行われる稼働結果データの収集を開始する時刻,及び,稼働情報CSVファイルのサイズ警告を行なうしきい値を設定します。

稼働情報CSVファイルの設定画面
[図データ]
「稼働情報CSVファイルを作成する(C)」
チェックをオンにした場合,Address Server - MonitorがAddress Server - Data Collectionサーバより稼働情報データの収集を行い,稼働情報CSVファイルを作成することができます。
チェックをオフにした場合は稼働情報データの収集は行われず,稼働情報CSVファイルを作成することはできません。
デフォルトの設定ではオンになっています。
Address Server - Monitorの稼働状況監視機能だけを使用する場合など,稼働情報CSVファイルを作成する必要がない場合にオフに設定します。
「データ収集開始時刻(T)」
「稼働情報CSVファイルを作成する(C)」チェックボックスをオンにした場合に設定できます。
Address Server - Data Collectionサーバからの稼働結果データの収集,日次CSVファイルの作成を開始する時刻を設定します。
指定は5分単位で選択でき,デフォルトの設定は12時0分になっています。
「稼働情報CSVファイル警告(S)」
「稼働情報CSVファイルを作成する(C)」チェックボックスをオンにした場合に設定できます。
チェックをオンにした場合,日次CSVファイル(データ収集時に作成される稼働情報CSVファイル)のサイズが「しきい値」を超えるとイベントログに警告メッセージを出力します。
稼働情報CSVファイルのサイズの確認は,稼働情報の採取後,稼働情報CSVファイルが作成された時点で行なわれます。
しきい値の指定はMB(メガバイト)単位で1~1000の値を指定できます。デフォルトのしきい値は100MBです。
MB(メガバイト)は1024×1024バイトです。
「OK」ボタン
設定した内容を適用して,「稼働情報CSVファイルの設定」画面を閉じ,Address Server - Monitor起動画面に戻ります。
「キャンセル」ボタン
設定した内容を適用せずに,「稼働情報CSVファイルの設定」画面を閉じ,Address Server - Monitor起動画面に戻ります。
注意
  • データ収集開始時刻を変更した場合は, 「Address Server - Monitor」サービスを再起動したタイミングで有効となります。
  • データ収集の開始時,Address Server - Data Collectionサーバで前日のデータ取得が終了していない場合,収集対象データは翌日に収集されます。
(b) ファイル保存期間の設定

Address Server - Monitorが作成する稼働結果データ及びログファイルの保存期間を設定します。保存期間を過ぎた稼働結果データ,及びログファイルは削除されます(ただし,CSVファイルは削除されません)。

CSVファイルを期間を指定して出力する場合に,「稼働結果データ(D)」で指定した期間の稼働情報を編集することができます。

ファイル保存期間の設定画面
[図データ]
項目の説明
「稼働結果データ(D)」
「XX日」又は「無制限」をチェックします。日数指定の範囲は,1日から99日までです。「無制限」を選択した場合は,作成した稼働結果データファイルは削除されません。セットアップ画面をはじめて起動した場合は,デフォルトの日数60日が表示されます。
「Monitorのログ(L)」
「XX日」又は「無制限」をチェックします。日数指定の範囲は,1日から99日までです。「無制限」を選択した場合は,作成したAddress Server - Monitorのログファイルは削除されません。セットアップ画面をはじめて起動した場合は,デフォルトの日数60日が表示されます。
「OK」ボタン
「OK」ボタンをクリックすると,設定した内容を記憶して画面を終了します。セットアップ画面の「OK」が選択されると適用されます。
「キャンセル」ボタン
「キャンセル」ボタンをクリックすると,指定した内容を記憶せずに画面を終了します。
注意事項
  • 保存期間を超えた稼働結果データとAddress Server - Monitorのログは,Address Server - Monitorの「稼働情報CSVファイルの設定」で指定する「データ収集開始時刻(T)」に設定した時刻に,情報を収集した後に削除されます。
  • 稼働結果データの保存期間は,Address Server - Monitorで稼働情報の編集を定期的に行う間隔の2倍以上の期間を指定してください。例えば,月に1回稼働情報の編集を行う場合,60日以上の期間を指定するようにします。

(6) 稼働情報CSVファイル

(a) 稼働情報CSVファイルの概要

稼働情報とは,Address Server - Data Collectionが採取したAddress Server,及びMail Serverの稼働結果をもとに, Address Server - Monitorがサーバ単位や組織単位などの複数サーバにまたがる情報をまとめたものです。システム管理者に13種類の稼働情報CSVファイルを提供します。

(b) 稼働情報CSVファイルの分類

Address Server - Monitorが出力する稼働情報CSVファイルは,13種類あり,大きく次の二つに分類できます。

稼働情報CSVファイルの項目の詳細は,マニュアルの「5.4 稼働情報CSVファイルの詳細」を参照してください。

データ収集時に作成される稼働情報CSVファイル
これらはAddress Server - Monitorの「稼働情報CSVファイルの設定」画面で設定したデータ収集開始時刻に定期的に出力される稼働情報CSVファイルです。
  • grpmailuser.csv(ユーザID単位のMail Serverへのアクセス状況)
  • grpmailboard.csv(掲示板ID単位の掲示板へのアクセス状況)
稼働情報の編集で作成される稼働情報CSVファイル
Address Server - Monitorの「稼働情報の編集」画面で作成される稼働情報CSVファイルです。システム管理者が指定した期間の情報をまとめます。これらの稼働情報CSVファイルを出力させる操作については,「指定した期間の稼働情報CSVファイルを出力する 」を参照してください。
CSVファイルの項目の詳細は,マニュアルの「5.4.2 稼働情報の編集で作成される稼働情報CSVファイル」を参照してください。
  • admorgan.csv(組織単位のAddress Serverへのアクセス数)
  • mlmorgan.csv(組織単位のMail Serverへのアクセス数)
  • mlmsvcom.csv(メールサーバ・ゲートウェイ間メール転送数)
  • mlmnopen.csv(記事単位の参照件数)
  • gm_touroku.csv(最上位組織に所属する組織単位の登録ユーザ数)
  • groupmaxnt.csv(最上位組織に所属する組織単位のMail Serverの使用状況)
  • mailtop10.csv(ユーザ単位のMail Serverの使用状況)
  • boardtop10.csv(掲示板単位の掲示板の使用状況)
  • mailserv.csv(サーバ単位のMail Server使用者数)
  • gmsv_ave.csv(Mail Serverの平均使用者数)
  • gmsv_max.csv(Mail Serverの最大使用者数)
(c) 稼働情報CSVファイルのフォーマット

CSVファイルのフォーマットについては,マニュアルの「5.4稼働情報CSVファイルの詳細」を参照してください。

(d) 指定した期間の稼働情報CSVファイルを出力する

Address Server - Monitorが収集した稼働結果データを,システム管理者の指定した期間分だけ編集して稼働情報CSVファイルとして出力する方法を説明します。この操作で作成されるCSVファイルの詳細については,マニュアルの「5.4.2稼働情報の編集で作成される稼働情報CSVファイル」を参照してください。

  1. Address Server - Monitor起動画面の「編集(E)」メニューから「稼働情報の編集(K)...」を選択,又は,ツールバーの「稼働情報の編集」ボタンをクリックする。
    稼働情報の編集画面が表示されます。ただし,編集できる稼働情報が存在しない場合,「稼働情報を編集するためのデータがありません。」メッセージを表示し,Address Server - Monitor起動画面に戻ります。
    稼働情報の編集画面
    [図データ]
  2. 「編集するデータの期間指定(E)」に期間を指定する
    期間の開始日付と終了日付を「年(西暦)」,「月」,「日」で指定します。
    デフォルトで表示されている値は,編集可能な最大期間です。
  3. 「組織毎情報の編集単位」の「第2階層組織単位に編集(S)」,又は「全組織単位に編集する(A)」を選択する。
    「第2階層組織単位に編集(S)」は,最上位組織直下に所属する組織と最上位組織単位にユーザをまとめ編集します。「全組織単位に編集する(A)」は,組織ごとにユーザをまとめ編集します。
  4. 「OK」を選択する
    指定した期間の稼働情報CSVファイルが次のディレクトリに出力されます。
    <Address Server - Monitorセットアップで指定したデータ格納ディレクトリ>¥MonData¥Csvディレクトリ

(7) 運用上の注意事項

Address Server - Monitorを使用するにあたっては次の注意事項があります。
  • クライアントからの1日のアクセスが大量にあって,Address Server,Mail Serverのログに1日の情報が格納できない場合は,正常な稼働情報が収集できません。Address Server,Mail Serverのログの詳細については,マニュアルの「3.4.7 Address Serverの設定」を参照してください。
  • Address Server - Monitorに登録するAddress Server - Data Collectionのサーバは,同じAddress Serverのアドレス管理ドメインに属するサーバを指定してください。
  • 最上位組織ID,組織ID,組織略称は,Address Serverのアドレス管理ドメイン内でユニークに設定する必要があります。
  • Address Server - Monitorが作成するファイル(稼働情報CSVファイルなど)を直接修正しないでください。修正する場合は,別のファイルにコピーしたものを使用してください。
  • データ収集開始時刻に作成される稼働情報CSVファイルは毎日情報が追加されていきます。ディスク領域が不足している場合は,稼働情報CSVファイルを定期的に別なディスクに移動してください。この場合,稼働情報CSVファイルの移動は「Address Server - Monitor」サービスが停止した状態で行ってください。
  • セットアップ直後は,期間を指定して稼働情報のCSVファイルを出力することができません。出力できるようになるのは,次の二つの条件がそろったときです。
    ・Address Server - Data Collectionが1時間以上動作した日の翌日以降
    ・Address Server - Monitorで「Data Collectionサーバの登録」を行った翌日以降にAddress Server - Monitorの収集が全Address Server - Data Collectionサーバからはじめて行われた
  • 稼働情報の編集で作成される稼働情報CSVファイルは,毎回上書きして格納されます。前回の稼働情報CSVファイルが必要な場合は,あらかじめその稼働情報CSVファイルを別のファイルにコピーしてください。
  • 収集した稼働結果データには保存期間を指定する機能があります。この機能を使用した場合,指定した保存期間を過ぎた稼働結果データは削除されます。稼働結果データが削除されると,その期間の情報を稼働情報CSVファイルに出力できなくなります。このため,保存期間内に定期的に稼働結果データを稼働情報CSVファイルに出力してください。
    なお,稼働結果データの保存期間については,「ファイル保存期間の設定画面 」を参照してください。
  • 指定した期間の稼働結果データがすべて保存されていなかった場合,保存されているデータだけを使ってCSVファイルを出力します。この場合,CSVファイルの編集期間には,指定された期間内で,実際にデータの存在する期間が出力されます。
  • Address Server - Data Collectionのホスト名の変更を行った場合や,「Data Collectionサーバの設定」でホスト名の変更を行った場合,作成されるCSVファイルには変更前,変更後のホスト名に分かれてデータが集計されます。
  • Address Server - Data Collectionとのシステムクロックの時刻が一致している状態で運用してください。時刻が大きくずれていると,収集開始時刻に正しく稼働情報を収集できません。