Address - Assistを使用する場合に発生する可能性がある問題点とその対策について説明します。
- 移動処理に時間がかかり,次の登録情報の参照や更新作業ができない。
- 対策
- 移動処理の場合,バックアップデータの保存/転送/回復が実行されるため,処理に時間が必要です。そのため,即時実行に指定していると次の操作がなかなか実行できません。移動処理を実行する場合,スケジュール実行で処理すると操作性が向上します。なお,移動処理に必要な時間は,概ね以下の各処理時間の合計になります。
- 移動対象のバックアップデータをSAVE_MBコマンドで保存する時間
- 登録情報の更新時間
- 保存したバックアップデータを移動後サーバへ転送する時間
- 移動後サーバへレプリケーションする時間
- 転送したバックアップデータをLOAD_MBコマンドで回復する時間
- 組織の移動処理に時間かかる。
- 対策
- 組織の移動を行う場合,その組織配下の組織やユーザもすべて移動しなければいけない場合があります。この場合,移動する組織と,その組織配下の組織やユーザ数だけ移動処理を実行しなければいけません。そのため,処理が完了するまでに数時間以上かかることもあります。組織の移動処理を実施する場合は,十分な作業時間を見積もり,スケジュール実行で夜間や休日など運用上の影響が少ない日時に実行するようにしてください。
- 移動処理の結果が判明するまでに長時間かかる。
- 対策
- 移動処理の場合,移動する組織やユーザのホームサーバに操作が発生します。ホームサーバの[Address Server]サービス(アドレスサービス)が停止していると,リトライ処理が発生するため,処理結果が判明するまでに時間がかかります。登録情報を更新する場合は,すべての[Address Server]サービス(アドレスサービス)が開始していることを確認してください。
- メールが使えなくなる。
- 対策
- 移動処理を実施した場合,処理が完了するまでメールボックスが閉塞されます。そのため,移動するメールボックスを使用するユーザはメールの送受信ができません。移動処理には時間がかかるため,移動処理を実施する場合は,スケジュール実行で夜間や休日など運用上の影響が少ない日時に実行するようにしてください。
- メインウィンドウに表示される情報が不正になる。
- 対策
- スケジュール実行で登録情報を更新する場合,実行日時を[指定なし]に設定すると,操作した内容はAddress Serverに登録されません。実行日時を[指定なし]以外に設定して,操作した内容をAddress Serverに登録するか,操作した内容を削除して,操作を取り消してください。その他の状態で表示内容が不正になった場合,Address - Assist Viewerを再起動してください。
- スケジュール指定で実行すると,登録情報が更新されない。
- 対策
- スケジュール実行で指定した実行日時にメインウィンドウを起動していたり,実行日時を[指定なし]に設定したり,実行日時に[Address - Assist Viewer]サービスを起動していないとスケジュールは実行されません。スケジュールの実行日時を指定して,その実行時間にはメインウィンドウを終了し,[Address - Assist Viewer]サービスを起動してください。実行されなかったスケジュールは次の実行日時に実行されます。
- 突然Address - Assist Viewerにログインできなくなった。
- 対策
- まず,マスタ管理サーバの[Address Server]サービス(アドレスサービス)が正常に起動しているか確認してください。また,入力したユーザID/ニックネームやパスワードも正しいか確認してください。
- 次に,ログインできなくなったユーザがシステム管理者の場合,運転席から[ユーザ管理権限]がチェックされているか確認してください。システム管理者に指定したユーザを一括登録ユティリティで移動した場合,[ユーザ管理権限]は引き継がれません。
- ログインできなくなったユーザがシステム管理者の場合,システム管理者に連絡して,部門管理者として正しく登録されているか確認してください。
- Address - Assist Viewerが起動できない。
- 対策
- まず,マスタ管理サーバの[Address Server]サービス(アドレスサービス)が正常に起動しているか確認してください。
- 次に,システムの環境設定が正しいか確認してください。すべてのAddress - Assist ViewerとすべてのAddress Serverのドメイン名/ホスト名が設定されているか,servicesファイルのサービス名称やポート番号が正しいか確認してください。
- また,インストール/アンインストールの順番は正しいか確認してください。Address - AssistはAddress Serverより後にインストールし,Address Serverより前にアンインストールする必要があります。順番を間違えると,必要なファイルがインストールされなかったり,逆に削除されたりするため,正常に起動できない場合があります。