2.1.2 ビジュアル定義での作業
Workflowでは,図2-1のように書類が流れます。
図2-1 Workflowでの書類の流れ
![[図データ]](figure/zu020001.gif)
図 2-1では,受付係を担当するユーザBが自分のトレーから書類を流すと,受付係のトレーを経由して,予算確認係のトレーへ自動的に流れます。これをユーザCが自分のトレーに移動させて処理します。ユーザCが書類を流すと,書類は発注係のトレーへ流れ,これをユーザEが処理します。
このように,書類は「ユーザのトレー」から「業務ごとのトレー」へ,「業務ごとのトレー」から「ユーザのトレー」へと流れます。ビジュアル定義では,この二つとこれらをつなぐ「流れ」を定義します。
ここでは,ビジュアル定義での作業の概要を説明します。なお,ビジュアル定義での作業は,ユーザによって利用できる機能が異なります。詳細については,「2.2.2 ビジュアル定義のユーザ」を参照してください。
- ユーザを登録します。
作成するビジネスプロセスに携わるユーザ(ワークフローユーザ)をWorkflow管理サーバに登録します。登録されたユーザは,自分のトレーを持ちます。
図2-2 Workflow管理サーバへのユーザの登録
![[図データ]](figure/zu020002.gif)
- ユーザの役割を決めます。
ビジネスプロセスでの業務ごとのトレーを作成します。この業務単位をロールといい,ロールごとに担当するユーザを決めます。担当ユーザは,業務トレーの書類を自分のトレーに移動させて処理します。
定義したロールをロール定義といいます。ロール定義もまた,Workflow管理サーバに登録します。
図2-3 ユーザの役割の決定
![[図データ]](figure/zu020003.gif)
- ビジネスプロセスを定義します。
描画ツールのアイコンを使って,ユーザや業務のトレーを接続してフロー図を作成します。作成したフロー図には,それぞれの場所での処理を定義します。このように定義したビジネスプロセスをビジネスプロセス定義といいます。
図2-4 ウィンドウ上での処理の設定
![[図データ]](figure/zu020004.gif)
- ビジネスプロセスをWorkflow管理サーバに登録し,各Workflowサーバに配布します。
Workflow管理サーバにビジネスプロセス定義を登録します。この作業によって,ビジネスプロセスをWorkflowで利用できるようになります。また,別のWorkflowサーバにビジネスプロセス定義やロール定義を配布して利用できます。
図2-5 ビジネスプロセス定義の配布
![[図データ]](figure/zu020005.gif)