6.2.2 流量シミュレーション機能

大量の案件を処理する,又は複数のビジネスプロセスを同時に処理するといった様々な状況をシミュレートして事前評価する機能が,流量シミュレーション機能です。なお,流量シミュレーション機能は,作業する人の動きをシミュレートするものです。ビジネスプロセスは,シミュレーション結果を基に修正してください。

主な流量シミュレーション機能を次に示します。

<この項の構成>
(1) ユーザが独自に設定した情報でシミュレートできる
(2) シミュレーション結果をグラフィカルに表示できる
(3) いろいろな視点から,シミュレーション結果を見られる
(4) パラメタを再利用できる

(1) ユーザが独自に設定した情報でシミュレートできる

運用時の状況を想定して,ワークフローユーザの作業時間,ケースの発生時間,及びワークフローユーザが1案件を処理するのに掛かる時間などを設定してシミュレートできます。このため,ユーザの業務に応じたシミュレートができます。

(2) シミュレーション結果をグラフィカルに表示できる

シミュレーション結果を棒グラフや折れ線グラフなどでグラフィカルに表示できます。シミュレーション結果からビジネスプロセスのどこに問題があるかが一目で分かります。

(3) いろいろな視点から,シミュレーション結果を見られる

例えば,図 6-5に示すように,「あるノード内のユーザの処理状況」や「時間帯別のロールの処理状況」など,いろいろな視点からシミュレーション結果を見られます。このため,ユーザやロールの負荷・処理能力を細かく分析できます。

図6-5 シミュレーション結果の例(処理状況)

[図データ]

(4) パラメタを再利用できる

設定した情報は保存して,他のシミュレーションに再利用できるので,シミュレートするたびに同じパラメタを設定しなくて済みます。

また,ビジュアル定義(Workflow Definer)のワークフローユーザ定義,又はワークフローロール定義で出力した一覧出力ファイルを読み込んで,ユーザパラメタ,組織パラメタ,又はロールパラメタとして利用することもできます。