5.1.3 統合ノード

統合ノードとは,複写された案件を作業者がそれぞれに作業した結果を,待合後に集計するノードです。異なるケース同士を一つにすることもできます。

ここでは,「作業机1」に送付されたオリジナルケース「ケース1」と,「作業机2」に送付されたコピーケース「ケース1_机2」を一つのケースに統合し,それぞれのノードで作業した結果更新されたケース属性値を集計します。

統合ノードを使ったフロー例を図5-6に示します。

図5-6 統合ノードを使ったフロー例

[図データ]

<この項の構成>
(1) ケースの統合
(2) ケース属性の定義
(3)  メモと文書の統合

(1) ケースの統合

オリジナルケースとコピーケース(ケース1,ケース1_机2)を一つのケースに統合します。

操 作
  1. 統合ノードのアイコンをダブルクリックします。
    [統合]ダイアログが開きます。
  2. ノード名を入力します。
    ここでは,「統合1」と入力します。
    ノード名を入力した状態の[統合]ダイアログを,図5-7に示します。

    図5-7 [統合]ダイアログ

    [図データ]

  3. [ケースの統合]をクリックします。
    統合するケースを選択する[統合](ケースの統合)ダイアログが表示されます。
  4. 統合先ケースを設定します。
    ここでは,「ケースリスト」リストボックスから「ケース1」を選択し,[<-追加]をクリックして,「ケース1」を「統合先ケース」リストボックスへ移動します。
  5. 統合元ケースを設定します。
    ここでは,「統合先ケース」リストボックスで「ケース1」を選択してから,「ケースリスト」リストボックスで「ケース1_机2」を選択し,[<-追加]をクリックして,統合元ケースへ移動します。
    これで統合先ケースとして選択した「ケース1」に,「ケース1_机2」が統合されるように定義できました。統合先ケースと統合元ケースを設定した状態の[統合]ダイアログ(ケースの統合)を,図 5-8に示します。

    図5-8 [統合]ダイアログ(ケースの統合)

    [図データ]

  6. [OK]をクリックします。
    [統合]ダイアログに戻ります。

(2) ケース属性の定義

ケースを統合したときに,ケース属性値を集計するときの条件を設定します。

ここでは,二人の審議者がどちらも審議内容に賛成していたときにだけ,統合後のケース属性値として「賛成」を設定するようにします。

  1. [統合]ダイアログで[属性の設定]をクリックします。
    [ケース属性の設定]ダイアログが開きます。
  2. [追加]をクリックするか,又は編集する属性設定を選択して,[編集]をクリックします。
    ここでは,[追加]をクリックします。[設定条件の追加]ダイアログが開きます。
  3. ケース名,ケース属性及び型を設定します。
    どのケース属性に属性値を設定するかを選択します。ここでは,次のように設定します。
    • [設定条件の追加]ダイアログ
      定義項目定義内容
      ケース名「ケース1」
      ケース属性名「審議」(型には「文字」と表示される)
  4. 設定条件を選択します。
    ここでは,一定の条件を満たしているかどうかを判定してからケース属性値を設定するために,「条件判定を行った後に設定」を選択します。
  5. [条件生成]をクリックします。
    条件を生成する[条件式の生成]ダイアログが開きます。
  6. 条件を生成します。
    ここでは,次のように設定します。
    • [条件式の生成]ダイアログ
      定義項目定義内容
      ケース名「ケース1」
      属性名「審議」(型には「文字」と表示される)
      属性値「OK」
      条件「と等しい」
      判定条件チェックしない
    条件を生成した[条件式の生成]ダイアログを図5-9に示します。

    図5-9 [条件式の生成]ダイアログ

    [図データ]

  7. [OK]をクリックします。
    [設定条件の追加]ダイアログに戻ります。
  8. 5.~7.を繰り返して次の条件を生成します。
    • [条件式の生成]ダイアログ
      定義項目定義内容
      ケース名「ケース1_机2」
      属性名「審議」(型には「文字」と表示される)
      属性値「賛成」
      条件「と等しい」
      判定条件チェックしない
    4.で選択した設定条件によって,[設定条件の追加]ダイアログの設定値の入力形態が変わっていることを確認してください。
  9. 条件の(ケース1.@審議 == "OK")と,(ケース1_机2.@審議 == "賛成")の間に「&」を入力します。
    これで審議者が二人とも賛成しているかどうかが判定条件になるよう設定できました。
  10. 条件が真の時の設定値を設定します。
    設定条件が満たされているときに設定先のケースに何を設定するかを指定します。ここでは,次のように設定します。
    • [設定条件の追加]ダイアログ
      定義項目定義内容
      設定種別「ケース属性を設定」
      ケース「ケース1_机2」
      ケース属性「審議」(型には「文字」と表示される)
  11. 条件が偽の時の設定値を設定します。
    設定条件が満たされていないときに設定先のケースに何を設定するかを指定します。ここでは,次のように設定します。
    • [設定条件の追加]ダイアログ
      定義項目定義内容
      設定種別「固定値を設定」
      設定値「反対」
    すべての属性を設定した[設定条件の追加]ダイアログを図5-10に示します。

    図5-10 [設定条件の追加]ダイアログ

    [図データ]

  12. [OK]をクリックします。
    [ケース属性の設定]ダイアログに戻り,ケース属性設定一覧に定義した属性が表示されます。定義した属性が表示された状態の[ケース属性の設定]ダイアログを図5-11に示します。

    図5-11 [ケース属性の設定]ダイアログ

    [図データ]

  13. [OK]をクリックします。
    [統合]ダイアログに戻ります。

(3)  メモと文書の統合

ケースに添付されているメモと文書のうち,統合したときに残すものを設定します。

ここでは,「すべてのケースに添付されているメモと文書を残す」を設定します。

操 作
  1. [統合]ダイアログで[メモと文書の統合]をクリックします。
    [メモと文書の統合]ダイアログが開きます。
  2. メモと文書を選択します。
    ここでは,「すべてのケースに添付されているメモと文書を残す」を選択します。「すべてのケースに添付されているメモと文書を残す」を選択した状態の[メモと文書の統合]ダイアログを図5-12に示します。

    図5-12 [メモと文書の統合]ダイアログ

    [図データ]

  3. [OK]をクリックします。
    [統合]ダイアログに戻ります。
  4. [OK]をクリックします。
    統合ノードの属性定義が完了し,[ビジネスプロセス定義]ウィンドウに戻ります。

ビジネスプロセスのチェックを実行すると,[ビジネスプロセス定義]ウィンドウ上の統合ノードの出力アロー上に,設定先のケース名が表示されます。