**会社の情報システム部に勤務している志村さんは,社内で積極的に導入を進めているワークフローを用いて,業務の電子化を図ろうと考えています。そこで,作業量が多い発注業務をワークフロー化することにしました。
ビジュアル定義(Workflow Definer)のワークフロー定義を用いて,発注書類の作成から発注までの作業をビジネスプロセスとして定義しました。そして,志村さんは,ワークフロー定義のチェック機能を用いて,出来上がったビジネスプロセスにエラーのないことを確認しました。
この発注業務のビジネスプロセスは,例題「発注1」として,ファイル「発注1.bpd」に保存されています。
志村さんが次の作業に入る前に,例題「発注1」はどのようなビジネスプロセスなのか見てみましょう。
例題「発注1」は,資材へ発注を依頼するビジネスプロセスです。ある部署で仕事に使用する材料が必要になったとき,担当者が発注依頼書を作成します。この発注依頼書は,審査・承認を受けて資材部に送られ,そこで材料が発注されます。この例題「発注1」のビジネスプロセスを図 9-3に示します。
図9-3 例題「発注1」のビジネスプロセス
例題「発注1」のビジネスプロセスについて説明します。
志村さんはビジュアル定義のチェックが終了した例題「発注1」の経路解析を実行し,ワークフローが正常に運用されるかどうかをチェックします。「9.2.2 経路解析の流れ」では,この例題「発注1」の経路解析の流れを示します。「9.2.3 経路解析の実行」では,志村さんが経路解析を実行します。読者の皆さんも一緒に例題「発注1」の経路解析を実行してみましょう。