2.4.2 ASP注釈の記述を使用したASP変換の設定

ASP注釈を記述することでも,ASP変換の方法を設定できます。記述できるASP注釈を,次に示します。

<この項の構成>
(1) WWWブラウザへの変数の送信を抑止する
(2) 自動捺印を抑止する

(1) WWWブラウザへの変数の送信を抑止する

ASP伝票中で使用されるシステム変数,グローバル変数,ローカル変数の設定内容は,WWWブラウザで処理を実行するために,すべてWWWブラウザに送信されます。しかし,パスワード情報などの機密情報を保護するために,変数をWWWブラウザに送信したくない場合もあります。

ASP注釈で変数送信抑止オプションを記述すると,WWWブラウザへの変数の送信を抑止できます。このASP注釈は,任意の共通処理に,次に示すどちらかの形式で指定します。形式1と形式2は,併用できません。

(a) WWWブラウザに送信しない変数を指定する形式(形式1)

WWWブラウザに送信しない変数を指定する記述形式(形式1)は,次のとおりです。

(* ASP OPTION NOTUSEVAR=変数〔,変数〕…

又は

(* ASP OPTION NOTUSEVAR=開始変数:終了変数

(凡例)
〔〕:省略してもよいことを示します。
… :直前の項目を繰り返し,複数個指定できることを示します。

WWWブラウザへの送信抑止を指定した変数は,WWWブラウザに送信されません。WWWブラウザに送信されなかった変数は,WWWブラウザでの処理の実行に使用できません。

各要素について,次に説明します。

変数
WWWブラウザへの送信を抑止する変数を指定します。システム変数,ローカル変数,グローバル変数を指定できます。ただし,次のシステム変数は指定できません。
  • ¥NIL
  • ¥入力件数
  • ¥明細行数
  • ¥曜日
  • ¥年号
開始変数,終了変数
複数のローカル変数又はグローバル変数を,まとめて指定するときに使用します。ローカル変数とグローバル変数は混在できません。

変数の指定を省略すると,伝票内のすべての変数のWWWブラウザへの送信が抑止されます。

(b) WWWブラウザに送信する変数を指定する形式(形式2)

WWWブラウザに送信する変数を指定する記述形式(形式2)は,次のとおりです。

(* ASP OPTION USEVAR=変数〔,変数〕…

又は

(* ASP OPTION USEVAR=開始変数:終了変数

(凡例)
〔〕:省略してもよいことを示します。
… :直前の項目を繰り返し,複数個指定できることを示します。

WWWブラウザへの送信を指定しなかった変数は,WWWブラウザに送信されません。WWWブラウザに送信されなかった変数は,WWWブラウザでの処理の実行に使用できません。

各要素について,次に説明します。

変数
WWWブラウザに送信する変数を指定します。システム変数,ローカル変数,グローバル変数を指定できます。ただし,次のシステム変数は指定できません。
  • ¥NIL
  • ¥入力件数
  • ¥明細行数
  • ¥曜日
  • ¥年号
開始変数,終了変数
複数のローカル変数又はグローバル変数を,まとめて指定するときに使用します。ローカル変数とグローバル変数は混在できません。

変数の指定を省略すると,伝票内のすべての変数がWWWブラウザに送信されます。

(2) 自動捺印を抑止する

捺印項目をクリックすると,自動的に捺印されたり,捺印が取り消されたりします。しかし,こうした自動捺印を抑止したい場合があります。

ASP注釈で自動捺印抑止オプションを記述すると,捺印項目をクリックしても,自動的に捺印されたり,捺印が取り消されたりしません。自動捺印抑止オプションは,@捺印や@捺印取消を使用した捺印処理を作成する場合に,捺印項目をクリックしたときの動作を制御するために使用します。自動捺印抑止オプションが指定されている捺印項目では,自動的な捺印及び捺印の取り消しが抑止され,捺印項目の項目処理だけが実行されます。

自動捺印抑止オプションは,任意の共通処理にASP注釈として次のように記述します。

(* ASP OPTION NOAUTOSTAMP〔=捺印項目〔,捺印項目〕…〕

(凡例)
〔〕:省略してもよいことを示します。
… :直前の項目を繰り返し,複数個指定できることを示します。

各要素について,次に説明します。

捺印項目
自動捺印及び自動捺印取り消しを抑止する捺印項目を指定します。捺印項目の指定を省略すると,伝票内のすべての捺印項目が対象になります。