4.1.1 データベースとは
商品情報や顧客情報などの業務に必要なデータを,目的別に分類して保管したファイルを,データべースといいます。Groupmax Formでは,データベースを作成して,業務で使うデータを管理できます。
データベースの形式
データベースの形式を,図4-1に示します。
図4-1 データベースの形式
![[図データ]](figure/zu040101.gif)
データベースの一つの行をレコードといいます。データベースのデータは,一般にレコード単位で処理されます。また,一つの列には,商品名や単価などのように,同じ属性のデータを格納します。これを項目といいます。データベースを作成するときは,項目名・項目長などの項目属性を設定します。
キーの指定
Groupmax Formのデータベースでは,主キー及び副キーにする項目を指定できます。データベースを作成するときに,主キーを指定する場合と指定しない場合とでは,レコードの並び順が異なります。
- 主キーを指定する場合
主キーにする項目を指定すると,レコードはその項目の昇順に並べられます。このデータベースを,ユーザ指定索引順データベースといいます。主キーには,データベース内で一意なデータを持つ項目を,一つだけ指定します。
- 主キーを指定しない場合
主キーにする項目を指定しないと,レコードは作成された順番に並べられます。このデータベースを,作成順データベースといい,レコードを作成した順に保存したい場合や,レコードに固有の値を持つ項目がない場合に使います。レコードには,作成した順番に従って自動的に主キーが付けられます。
主キーを指定した例と指定しない例を,図4-2に示します。
図4-2 主キーを指定した例と指定しない例
![[図データ]](figure/zu040102.gif)
副キーにする項目は,複数個指定できます。副キーに指定した項目は,検索時間が短くなります。なお,副キーを多く指定するほどレコードの更新時間は長くなるので,業務に合わせて数を決めてください。
Groupmax Formで作成したデータベースを使うときの注意事項
- ファイルサーバへの格納
Groupmax Formで作成したデータベースをファイルサーバ(ネットワークドライブ)に置いて,複数のクライアントから同時にアクセスしないでください。データベース破壊などの原因になります。
- データベースの未クローズ状態の検出
Groupmax Formで作成したデータベースを更新(レコードの変更や追加)しているときに,データベースが未クローズ状態になった場合,そのまま業務を実行すると,データベース破壊などが発生することがあります。
データベースの状態を検出する機能を使うと,次に示すように,不正な状態のデータベースを開こうとしたときにメッセージが表示されます。
- ほかのユーザがデータベースを使っている場合や,前回データベースを使ったときに未クローズ状態で終了した場合は,データベースを読み込み直すかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。この場合,[OK]を選択して,データベースを読み込み直してください。
- 前回データベースを使ったときにデータが破壊されている場合は,そのことを知らせるメッセージが表示されます。この場合,バックアップファイルを使って,データベースを回復してください。
データベースの状態を検出する機能を使うには,レジストリキー[HKEY_CURRENT_USER¥Software¥Hitachi¥Gmax Form Client¥0210¥Fms_Opt]の中に,文字列値[FMS_OPCK]を追加して,内容を"ON"にしてください。
Groupmax Form以外のデータベースの利用
Groupmax Formでは,ODBC準拠のデータベース,ORACLEデータベース,及びISAMファイルも利用できます。これらのデータベースの利用方法については,「第2編 5. Groupmax Form以外のデータベースの利用」を参照してください。
また,ETOILE/OPの台帳ファイルも利用できます。ETOILE/OPの台帳ファイルの利用方法については,「第4編 13.2.1 クライアント及びサーバの環境設定」,「第4編 13.3.4 ETOILE/OP台帳ファイル使用時の留意点」,及び「第4編 15. リモートファイルの利用」を参照してください。