@伝票発行を使うと,一つの伝票から別の伝票を呼び出して実行できます。このとき,呼び出す伝票と呼び出される伝票とをグループ伝票として定義すると,グループ内でデータを共有できます。
グループ伝票は,一つのメイン伝票と複数のメンバ伝票とから構成されます。メイン伝票はそのグループの基本になる伝票です。メンバ伝票は,メイン伝票又は別のメンバ伝票から起動されます。グループ伝票では,グループ内の項目のデータを共有して引き継げます。
なお,自分のグループ外の伝票も呼び出せますが,この場合データは共有されません。
グループ伝票の概要を,図7-19に示します。
図7-19 グループ伝票の概要
グループ伝票の例を,図7-20に示します。
この例では,「注文受付伝票」から「普通配送手配」を呼び出すと,共有データである「伝票番号」~「顧客名」が表示されます。同様に,「特別配送手配」から「注文受付伝票」へ戻ると,「配送料」が表示されます。
図7-20 グループ伝票の例
グループ伝票を定義する
伝票処理ウィンドウにメイン伝票にする伝票を開いて,[オプション]-[グループ伝票定義...]を選択します。[グループ伝票定義]ダイアログボックスで,メンバ伝票を指定します。なお,メイン伝票として定義済みの伝票は,メンバ伝票に指定できません。
グループ内でのデータの共有
グループ内では,次に示す情報を共有できます。
グループ伝票を起動する
通常の伝票と同様にメイン伝票を起動することで,グループ伝票を起動できます。メンバ伝票は,メイン伝票又は別のメンバ伝票から,@伝票発行で呼び出します。
メンバ伝票の終了
メンバ伝票の終了方法と処理内容を,表7-4に示します。
表7-4 メンバ伝票の終了方法と処理内容
終了方法 | 処理内容 |
---|---|
[伝票発行]-[終了], [終了]ボタン, @処理終了 (オペランドに1又は2を指定) | メンバ伝票での処理を有効にして,呼び出し元へ戻ります。共有データは更新されます。 |
[伝票発行]-[中止], [中止]ボタン, @処理終了 (オペランドに3を指定) | メンバ伝票での処理を取り消して,呼び出し元へ戻ります。共有データは更新されないで,呼び出し前の状態に戻ります。ただし,システム変数(¥入力件数を除く)及びグローバル変数は,更新されます。 |
@メイン伝票 | メンバ伝票での処理を有効にして,メイン伝票へ戻ります。共有データは更新されます。別のメンバ伝票から呼び出されていた場合,呼び出し元の伝票も閉じられます。呼び出し元での後処理及び伝票印刷は実行されません。 |
[伝票発行]-[次伝票], [次伝票]ボタン, @次伝票 | 通常の伝票の場合と同じ処理が実行されます。このため,引き継いだ共有データは,すべて削除されます。 |
メイン伝票の終了
メイン伝票を終了・中止したときや,次伝票を表示したときは,通常の伝票の場合と同じ処理が実行されます。そのため,メンバ伝票から引き継いだ共有データは,すべて削除されます。