2.1 Groupmax Form Clientの起動と終了
Groupmax Form Clientの起動方法及び終了方法を説明します。
なお,Windows NTサーバやオフィスサーバと接続して使用する場合は,サーバ側の環境を設定しておく必要があります。
Windows NTサーバとの接続については,「第4編 13.2.1 クライアント及びサーバの環境設定」及び「第4編 14. Groupmax Form Serverの運用」を参照してください。
オフィスサーバとの接続については,「第4編 13.1.1 Groupmax Form Client使用時のソフトウェア構成」,「第4編 13.2.1 クライアント及びサーバの環境設定」,「第4編 13.3 Groupmax Form以外のデータベース及びアプリケーションの利用」,及び「第4編 15. リモートファイルの利用」を参照してください。
- <この節の構成>
- (1) Groupmax Form Clientを起動する
- (2) Groupmax Formで作成した業務の直接起動
- (3) Groupmax Form Clientを終了する
(1) Groupmax Form Clientを起動する
Groupmax Form Clientの起動方法を説明します。
スタートメニューから起動する
Windowsのスタートメニューで[プログラム]-[Groupmax Clients]-[Groupmax Form Client]を選択すると,Groupmax Form Clientが起動されて,マネージャウィンドウが表示されます。
コマンドで起動する
Windowsの「ファイル名を指定して実行」などでコマンドを指定して,Groupmax Form Clientを起動できます。
- コマンドの形式
GRPSQ232.EXE 〔手順定義ファイル名又はメニュー定義ファイル名〕
〔/ED〕〔/SA〕〔/AP〕〔/PH〕〔/CO〕〔/DR〕
〔/NI〕〔/TP〕〔/GD〕〔/GH〕〔/GI〕〔/PZ〕
(凡例)〔 〕:省略できることを示します。
- オペランドの説明
手順定義ファイル名又はメニュー定義ファイル名
実行する手順定義ファイル(ファイルタイプ「.DME」)又はメニュー定義ファイル(ファイルタイプ「.DMK」)のファイル名を指定します。パス名の指定を省略した場合は,Windowsがインストールされたディレクトリが仮定されます。
/ED
ETOILE/OPのデータ代入方式を使用する場合に指定します。
/SA
ETOILE/OPで台帳データを検索するときに,大量のデータを持つ順編成ファイルを入力する場合に指定します。
/AP
ETOILE/OPでデータベースアクセラレータを使用しない場合に指定します。
/PH
ETOILE/OPで物理ドットモードで印刷する場合に指定します。
/CO
データベースを新規作成するときに,EBCDIKコード又はKEISコードの属性で保存する場合に指定します。
/DR
データベースを排他モードで開く場合に指定します。
/NI
手順業務を実行するときに,手順実行ウィンドウに処理コマンド名を表示させない場合に指定します。
/TP
手順業務を実行するときに,パスワード入力ダイアログボックスを表示させない場合に指定します。
/GD
手順業務を実行するときに,手順実行ウィンドウを表示させる場合に指定します。
/GH
手順業務を実行するときに,手順実行ウィンドウを表示させない場合に指定します。
/GI
手順業務を実行するときに,手順実行ウィンドウをアイコン化させる場合に指定します。
/PZ
Groupmax FormのファイルをISAMファイルに変換するとき,数値又はPCゾーンのデータを一般項目の数値(内・外部10進)に変換したい場合に指定します。
なお,「/GD」,「/GH」,及び「/GI」は,どれか一つだけを指定してください。複数指定した場合は,先に指定したオペランドが有効になります。
(2) Groupmax Formで作成した業務の直接起動
Windowsの「ファイル名を指定して実行」などでコマンドを指定して,Groupmax Formで作成した手順業務,伝票発行業務,及びメニューを直接起動して,実行できます。
このとき,パラメタファイルで,実行時のオプション情報などを指定できます。パラメタファイルは,テキスト形式です。提供されているサンプルファイルを,メモ帳などのエディタで変更して作成できます。
手順業務の直接起動
- コマンドの形式
ETBTCH32.EXE 〔手順定義ファイル名〕〔/K パラメタファイル名〕
〔/D〔ログファイル名〕〕
(凡例)〔 〕:省略できることを示します。
- 指定例
ETBTCH32.EXE TEJUN.DME /K PARAM.PRM /D LOGFILE.TXT
- オペランドの説明
手順定義ファイル名
実行する手順定義ファイル(ファイルタイプ「.DME」)のファイル名を指定します。ファイルタイプの指定を省略した場合は,「.DME」が仮定されます。パス名の指定を省略した場合は,Windowsがインストールされたディレクトリが仮定されます。
/K パラメタファイル名
パラメタファイルの情報を使って実行する場合に,そのファイル名を指定します。パス名の指定を省略した場合は,Windowsがインストールされたディレクトリが仮定されます。
/D ログファイル名
手順業務をバッチ実行する場合に指定します。バッチ実行すると,手順実行ウィンドウやダイアログボックスは表示されません。
ログファイル名には,エラーメッセージなどのログを出力する,テキスト形式ファイルのファイル名を指定します。指定を省略した場合,ログは出力されません。
- パラメタファイルの指定内容
[ETBATCH]セクションに,次のパラメタを指定します。
FileName
実行する手順定義ファイル(ファイルタイプ「.DME」)のファイル名を指定します。ファイルタイプの指定を省略した場合は,「.DME」が仮定されます。パス名の指定を省略した場合は,起動時のディレクトリが仮定されます。
RunTimeOption
GRPSQ232.EXEコマンドと同様のオペランドを指定します。複数のオペランドを指定する場合は,続けて記述します。
BatchMode
手順業務をバッチ実行するかしないかを指定します。バッチ実行する場合は「Y」を指定します。通常どおり実行する場合は「N」を指定します。
LogFileName
バッチ実行する場合に,エラーメッセージなどのログを出力する,テキスト形式ファイルのファイル名を指定します。
- 注意事項
オペランド又はパラメタファイルで,手順定義ファイル名を必ず指定してください。両方で指定してある場合は,パラメタファイルでの指定が有効になります。
手順業務のバッチ実行
JP1/Net Batchなどのバッチジョブ制御プログラムを使って手順業務を実行したい場合,バッチ実行を指定できます。
- バッチ実行した場合の処理
手順業務をバッチ実行した場合,次に示すように,ウィンドウやダイアログボックスは表示されません。
- 手順実行ウィンドウ,パスワード入力ダイアログボックス,エラーメッセージのダイアログボックスは表示されません。
- 次に示す処理コマンドは実行されません。
@PFキー応答,@KB入力,@伝票発行,@対話検索,@レポート印刷,
@電文消去
- 次に示す処理コマンドを実行したとき,実行状態を示すダイアログボックスは表示されません。
@書式印刷,@DB印刷,@FAXデータ受信
なお,@外部呼出で呼び出したDLLのダイアログボックスや,外部データベースに接続するときのログインダイアログボックスは表示されます。
- ログファイルの内容
ログファイルには,@電文表示や@メッセージボックスを実行したときのメッセージやエラーメッセージが,実行時間と共に出力されます。このファイルは,手順業務を開始するときに初期化されます。ただし,@手順実行で別の手順業務を呼び出した場合は,継続して出力されます。
- JP1/Net Batchを使って実行する場合
JP1/Net Batchを使って手順業務をバッチ実行する場合は,手順業務を起動するためのバッチファイルを作成して,そのファイルをJP1/Net Batchで実行します。業務が正常に終了した場合,終了コードとして「0」が返されます。異常終了した場合は「0」以外の値が返されます。
ただし,JP1/Net Batch及びJP1/Auto JobからGroupmax Form Clientの手順業務は実行できません。また,JP1/Auto JobからGroupmax Form Serverを起動する場合,ジョブの設定で,打ち切り時間を設定しないでください。打ち切り時間の設定によって,ジョブを強制終了すると,データベース破壊などの原因となります。
伝票発行業務の直接起動
- コマンドの形式
ETDSP32.EXE 〔伝票定義ファイル名〕〔/K パラメタファイル名〕
〔/S〕〔-S〕〔/O〕〔-O〕
〔/P ビジネスプロセス名 /Q ノード名〕
(凡例)〔 〕:省略できることを示します。
- 指定例
ETDSP32.EXE DENP.DMA /K PARAM.PRM
- オペランドの説明
伝票定義ファイル名
実行する伝票定義ファイル(ファイルタイプ「.DMA」)のファイル名を指定します。ファイルタイプの指定を省略した場合は,「.DMA」が仮定されます。パス名の指定を省略した場合は,Windowsがインストールされたディレクトリが仮定されます。
/K パラメタファイル名
パラメタファイルの情報を使って実行する場合に,そのファイル名を指定します。パス名の指定を省略した場合は,Windowsがインストールされたディレクトリが仮定されます。
/O,-O
ODBCファイル及びORACLEファイルを操作するDLLをあらかじめ起動して,常駐させておく場合に指定します。常駐させておくと,データベースへの接続が速くなります。
/S,-S
伝票発行業務を実行するDLLをあらかじめ起動して,常駐させておく場合に指定します。常駐させておくと,業務起動が速くなります。
/P ビジネスプロセス名 /Q ノード名
伝票の発行情報(データ)を,案件としてワークフローのビジネスプロセスに投入する場合に指定します。/P,/Qは一緒に指定してください。指定する順序は,どちらが先でも構いません。/Pとビジネスプロセス名,及び/Qとノード名は,間にスペースを入れないで,連続して記述してください。
伝票起動時に,このオペランドでビジネスプロセス名及びノード名を指定しておくと,@案件投入での指定を省略できます。@案件投入でもビジネスプロセス名及びノード名を指定した場合は,@案件投入での指定が優先されます。
Groupmax Integrated DesktopのWorkflow帳票棚から伝票を起動すると,このオペランドでビジネスプロセス名とノード名が自動的に指定されます。
- パラメタファイルの指定内容
[ETDSP]セクションに,次のパラメタを指定します。
FileName
実行する伝票定義ファイル(ファイルタイプ「.DMA」)のファイル名を指定します。ファイルタイプの指定を省略した場合は,「.DMA」が仮定されます。パス名の指定を省略した場合は,起動時のディレクトリが仮定されます。
RunTimeOption
GRPSQ232.EXEコマンドと同様のオペランドを指定します。複数のオペランドを指定する場合は,続けて記述します。
PrintCount
伝票を発行するときの印刷部数を,0~99の整数で指定します。指定を省略した場合は,0が仮定されます。
RulePrint
罫線を印刷するかどうかを指定します。印刷する場合は「Y」を指定します。印刷しない場合は「N」を指定します。指定を省略した場合は,「Y」が仮定されます。
FixPrint
固定値を印刷をするかどうかを指定します。印刷する場合は「Y」を指定します。印刷しない場合は「N」を指定します。指定を省略した場合は,「Y」が仮定されます。
BodyLineFix
明細処理行数(明細部に入力できる行数)を固定するかどうかを指定します。指定する場合は「Y」,指定しない場合は「N」を指定します。指定を省略した場合は,「N」が仮定されます。
BodyCount
明細処理行数を固定する場合に,明細処理行数を0~128の整数で指定します。0を指定した場合及び指定を省略した場合は,表示行数(作成時に指定した繰り返し行数)が仮定されます。
FilePathName
ファイルパス設定ファイル(ファイルタイプ「.DMM」)のファイル名を指定します。ファイルタイプの指定を省略した場合は,「.DMM」が仮定されます。
NTFilePathName
NTサーバファイルパス設定ファイル(ファイルタイプ「.DMN」)のファイル名を指定します。ファイルタイプの指定を省略した場合は,「.DMN」が仮定されます。
PrintFileName
印刷処理で使う書式定義ファイル(ファイルタイプ「.DMC」)のファイル名を指定します。ファイルタイプの指定を省略した場合は,「.DMC」が仮定されます。
- 注意事項
オペランド又はパラメタファイルで,伝票定義ファイル名を必ず指定してください。両方で指定してある場合は,パラメタファイルでの指定が有効になります。
メニューの直接起動
- コマンドの形式
ETMENU32.EXE 〔メニュー定義ファイル名〕 〔/K パラメタファイル名〕
(凡例)〔 〕:省略できることを示します。
- 指定例
ETMENU32.EXE MENU.DMK /K PARAM.PRM
- オペランドの説明
メニュー定義ファイル名
実行するメニュー定義ファイル(ファイルタイプ「.DMK」)のファイル名を指定します。ファイルタイプの指定を省略した場合は,「.DMK」が仮定されます。パス名の指定を省略した場合は,Windowsがインストールされたディレクトリが仮定されます。
/K パラメタファイル名
パラメタファイルの情報を使って実行する場合に,そのファイル名を指定します。パス名の指定を省略した場合は,Windowsがインストールされたディレクトリが仮定されます。
- パラメタファイルの指定内容
[ETMENU]セクションに次のパラメタを指定します。
FileName
実行するメニュー定義ファイル(ファイルタイプ「.DMK」)のファイル名を指定します。ファイルタイプの指定を省略した場合は,「.DMK」が仮定されます。パス名の指定を省略した場合は,起動時のディレクトリが仮定されます。
RunTimeOption
GRPSQ232.EXEコマンドと同様のオペランドを指定します。複数のオペランドを指定する場合は,続けて記述します。
- 注意事項
オペランド又はパラメタファイルで,メニュー定義ファイル名を必ず指定してください。両方で指定してある場合は,パラメタファイルでの指定が有効になります。
(3) Groupmax Form Clientを終了する
Groupmax Form Clientの終了方法を説明します。
Groupmax Form Clientを終了する操作
Groupmax Form Clientの終了方法には,メニューコマンドを選択する方法と,コントロールメニューボックスを使う方法とがあります。
- メニューコマンドを選択する
マネージャウィンドウで,[ファイル]-[Groupmax Form Clientの終了]を選択します。業務の作成中や実行中の場合は,その業務を終了してマネージャウィンドウに戻ってから,Groupmax Form Clientを終了してください。
- コントロールメニューボックスを使う
ウィンドウ左上のコントロールメニューボックスを,ダブルクリックします。
Groupmax Form Client終了時の注意事項
Groupmax Form Clientを終了するときの注意事項を,次に示します。
- [伝票発行]アイコンの表示
伝票発行業務を一度実行(又はテスト実行)すると,以降の業務起動を速くするために,実行用のDLLがメモリに常駐されて,[伝票発行]アイコンが表示されます。Groupmax Form Clientを終了するときは,必要に応じてこのアイコンも閉じてください。
- データベースを使っている場合
データベースのアクセス中に電源を切断しないでください。データベース破壊などの原因となります。