7.9 ワークフローの利用

伝票発行画面のデータを,ワークフローに案件として投入できます。また,配布された案件のデータを,伝票発行画面に読み込んで処理できます。

ワークフローの利用例を,図7-22に示します。

図7-22 ワークフローの利用例

[図データ]

<この節の構成>
(1) 案件の処理方法の指定
(2) 案件の処理
(3) 案件の一括処理
(4) ワークフロー利用時の注意事項

(1) 案件の処理方法の指定

伝票編集ウィンドウで,[属性]-[案件オプション...]を選択すると,[案件オプション]ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスで,案件データの入出力や,案件処理用のボタンの表示を指定します。また,@案件データ入力や@案件投入などの処理コマンドを使うと,処理方法をより細かく指定できます。

指定できる処理を,次に示します。

(2) 案件の処理

業務を作成するときに指定した内容に従って,次のような方法で案件を処理します。

(3) 案件の一括処理

案件一括処理用の伝票を作成して,一つの伝票発行画面で,複数の案件をまとめて処理できます。案件一括処理用の伝票の例を,図7-23に示します。

図7-23 案件一括処理用の伝票の例

[図データ]

案件一括処理用の伝票を作成するときは,[案件オプション]ダイアログボックスで,案件一括処理をすることを指定します。また,このダイアログボックスや@案件一括入力で,案件の読み込み方法を指定します。

伝票の項目には,ビジネスプロセス名などの案件情報を取り込めます。また,案件の遷移方法(処理済み,差し戻しなど)を指定する項目や,属性値を設定する項目を作成できます。伝票を作成するときに,[項目属性]ダイアログボックスで,これらの項目の使い方を指定します。

@案件詳細を使うと,案件を個々に処理するための伝票を呼び出せます。呼び出した伝票で,処理する案件を切り替えるには,@案件切替を使います。

(4) ワークフロー利用時の注意事項

ワークフローを利用するときの注意事項を,次に示します。

案件データのバージョン間での互換性

ワークフローのノード間でGroupmax Form(又はGroupOASQUARE2)のバージョンが異なっていても,案件を処理できます。ただし,各ノードで次に示す出力処理をした場合は,遷移先のノードで使っているGroupmax Form(又はGroupOASQUARE2)のバージョンによっては,案件を処理できません。

伝票起動の高速化

案件を処理するためにGroupmax Integrated Desktopから伝票を起動すると,Groupmax Formがメモリに常駐されて,以降の案件処理用伝票の起動が速くなります。Groupmax Formがメモリに常駐している間は,タスクトレイのインジケーターにアイコンが表示されます。Groupmaxプロセスマネージャを終了するか,又はアイコンのメニューから[終了]を選択すると,Groupmax Formの常駐は解除されます。

Groupmax Formの常駐設定方法については「第4編13.2.8伝票の常駐を設定する」を参照してください。

Groupmax Integrated Desktopの起動時のアプリケーション起動設定や,Windowsの「ファイル名を指定して実行」で,次に示すコマンドラインを指定すると,最初に案件を処理するときから,伝票の起動を速くできます。

ORACLEデータベース接続時のエラー

ビジネスプロセス定義のユーザ処理リストに「Groupmaxフォーム表示」と定義されているノードで,ORACLEデータベースに接続する処理を定義した伝票をGroupmax Integrated Desktopから起動すると,「ORA-12196:TNS:INSからエラーを受け取りました。」というメッセージが表示されて,データベースに接続できないことがあります。この場合,レジストリキー[HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥HITACHI¥Gmax Desktop Client¥0210¥WfEdit¥Form]の中に,文字列値[EncloseCommand]を追加して,内容を"OFF"にしてください。