2.2.1 Groupmax Workflowのユーザ

Groupmaxの各製品を利用するユーザの情報は,Groupmax Addressで一元的に管理しています。Groupmax Workflowを利用するユーザは,Groupmax Addressに登録した後,Groupmax Workflowで必要な情報を設定します。設定したユーザの情報は,ワークフローデータベースで管理しています

<この項の構成>
(1) ユーザの権限
(2) ロールによる管理

(1) ユーザの権限

Groupmax Workflowを利用する人をユーザといいます。ユーザは,業務を運用するための権限の違いによって,次の4種類に分けられます。

一般ユーザ
一般ユーザは,業務の担当者に相当します。Groupmax Workflowで定義された業務の流れに従って,配布された文書を処理します。
ビジネスプロセス管理者
ビジネスプロセス管理者は,業務を管理する管理者に相当します。Groupmax Workflow Definerを使って業務の流れ(ビジネスプロセス)を定義できます。また,定義したビジネスプロセスを,Workflow管理サーバに登録できます。さらに,Groupmax Workflow Monitorを使って,自身が管理者となっているビジネスプロセスの運用状況を監視できます。
ワークフロー運用管理者
ワークフロー運用管理者はビジネスプロセス管理者の業務に加えて,Workflow管理サーバに登録したビジネスプロセスやロールの情報,ユーザプログラムを各Workflowサーバへ配布できます。
ドメイン管理者
ドメイン管理者は,Groupmax Addressが管理するドメイン内でGroupmax Workflowのすべての業務を管理する権限を持ちます。ワークフロー運用管理者の業務に加えて,ユーザの権限を定義できます。

Groupmax Workflowの各ユーザの関係は,図2-2に示すように,上位のユーザが下位のユーザの権限を包含します。なお,これらのユーザの権限は,Groupmax Workflow Definerで定義します。

図2-2 Groupmax Workflowのユーザの関係

[図データ]

(2) ロールによる管理

Groupmax Workflowでは,役割(作業の内容)を基にユーザをグループ化できます。この役割をロールといいます。ビジネスプロセスをロールで定義し,そのロールにユーザを割り当てると,ビジネスプロセスの定義後にユーザの削除や変更があっても,ビジネスプロセスの定義自体を変更する必要がありません。

このように,Groupmax Workflowは,ビジネスプロセスをロールで定義することで作業者を非特定化できる(固定にしなくても済む)ため,組織や担当者の変更に柔軟に対応できます。

ロールには,目的によって次の種類があります。

組織ロール
Groupmax Addressでの組織に相当します。例えば,資材部や経理課などの部署の単位でユーザをグループ化したものです。人事異動で所属部署が変更になっても,Groupmax Addressで変更すれば,ユーザの属する組織ロールも自動的に変更されます。
業務ロール
業務の役割でユーザをグループ化したもので,組織と対応しないユーザの集まりです。例えば,資材発注という作業を複数の部署にわたる人で担当している場合は,「資材発注係」というロールに,作業するユーザを割り当てます。通常,特定業務の特定部署で使用されるため,人事異動での影響は比較的少なくなります。

組織ロールと業務ロールの概念を,図2-3に示します。

図2-3 組織ロールと業務ロールの概念

[図データ]

階層化ロール
ロールを更にグループ化したロールです。業務ロールと組織ロールを組み合わせて階層的に管理できます。