1.1.3 Groupmax Workflowによるビジネスプロセスのワークフロー化

1.1.1で述べたように,オフィスを取り巻く環境の変化と,業務の改善及び生産性の向上への要求から,Groupmax Workflowは開発されました。Groupmax Workflowは,業務の多くを占める文書の回覧というプロセスを自動化して業務の効率を向上させることを目的としています。

<この項の構成>
(1) ビジネスプロセスとGroupmax Workflow
(2) ビジネスプロセスの定義
(3) ビジネスプロセス上での各担当者の処理
(4) Groupmax Workflowで回覧する文書

(1) ビジネスプロセスとGroupmax Workflow

オフィスでの業務の多くは,同じ組織やグループに所属する人たちが作業を分担し,協調しながら一連の流れの中で完成させます。このような一連の流れで行う業務をビジネスプロセスといいます。例えば,受発注管理業務,出張申請承認業務などでは,次のような作業が行われます。

このようなビジネスプロセスを電子化して自動的に処理することを,ワークフロー化といいます。Groupmax Workflowは,ビジネスプロセスをワークフロー化するためのソフトウェアです。

(2) ビジネスプロセスの定義

Groupmax Workflowは,あらかじめ定義されたビジネスプロセスに従って,文書を自動的に回覧します。この定義を,ビジネスプロセス定義といいます。ビジネスプロセス定義では,「Aさん→Bさん→Cさんの順番に発注依頼書を回覧する」のように,回覧の順番などを定義します。Groupmax Workflowを使ったビジネスプロセスの定義例を,図1-2に示します。

図1-2 ビジネスプロセスの定義例

[図データ]

図1-2は,資材発注というビジネスプロセスを定義した例です。----で囲んだ箇所は,次のような作業の流れを示しています。

  1. 発注依頼者は,発注依頼書を作成して,資材発注ビジネスプロセスに投入します。ここから発注依頼書の回覧が開始します。
  2. 資材発注受付は,送付された発注依頼書の内容を確認します。確認後,見積書が必要かどうかを判断します。見積書が必要な場合,見積書が必要と指示して送信します。
  3. 発注依頼書は,Groupmax Workflowによって自動的に,資材見積依頼又は経理予算照合に送付されます。

また,図1-2の資材発注ビジネスプロセスは,発注依頼書を作成する人,見積書を作成する人,発注書を作成して発注する人など,複数の担当者で構成されています。[図データ][図データ]などのアイコンが,担当者の配置と役割を示しています。

このようにビジネスプロセス定義では,業務の全体の流れ,その中の各作業の内容(役割),及びその作業をする担当者を定義します。

(3) ビジネスプロセス上での各担当者の処理

担当者は,パーソナルコンピュータを使って文書を受け取ったり,依頼された作業をして次の担当者に送付したりします。

Groupmaxの統合作業環境であるGroupmax Integrated DesktopのGUI画面を使って文書の受信や発信などができます。Groupmax Integrated DesktopのGUI画面の代わりに,作業の内容に合わせた業務プログラムを独自に開発して利用できます。独自に開発した業務プログラムは,各担当者の作業するパーソナルコンピュータに組み込んで,文書の処理に使用します。

(4) Groupmax Workflowで回覧する文書

Groupmax Workflowで回覧する文書は,WordやExcelなどの流通ソフトウェアで作成します。また,ペイントブラシで作成した文書やスキャナで読み込んだイメージデータも回覧できます。

さらに,データベースのデータを参照及び更新しながら文書を回覧するなど,基幹業務にも対応できます。