3.3.3 ワークフローのシミュレーション

「3.3.1 ユーザの登録とワークフローの定義」で定義したワークフローの運用状態を,業務が稼働する前に確認できます。これによって,稼働状況を想定したビジネスプロセスの能力を事前に検証して,効率の良い業務の流れを構築できます。

<この項の構成>
(1) 定義の正当性をチェックする
(2) 運用状況を稼働前にシミュレーションする

(1) 定義の正当性をチェックする

ビジネスプロセスの定義に矛盾がないかなどの文法的なチェックには,Groupmax Workflow Definerを使用します。さらに,ビジネスプロセスの正当性をチェックするには,Groupmax Workflow Simulatorの経路解析機能を使用します。

ビジネスプロセスの経路解析で確認できる主な内容は,次のとおりです。

経路解析には,ビジネスプロセスの定義やユーザ処理リストの属性値などの情報を入力します。この情報を基に,Groupmax Workflow Simulatorが経路を解析し,結果をビジュアルに表示します。これによって,文法と正当性の両面から,ビジネスプロセスを確認できます。

(2) 運用状況を稼働前にシミュレーションする

大量の案件を回覧する業務や,複数のビジネスプロセスを同時に実行する業務では,ユーザが処理を待つ時間が発生し,期待される効果が得られないことがあります。Groupmax Workflow Simulatorの流量シミュレーション機能を使うと,業務を運用する前に運用状況をシミュレーションできます。したがって,定義したビジネスプロセスを事前に評価して,より効率の良い業務の流れを構築できます。

稼働前にシミュレーションできる主な内容は,次のとおりです。

運用状況をシミュレーションするには,一定時間に発生する案件の件数などを入力します。この情報を基に,Groupmax Workflow Simulatorが運用状況をシミュレーションして,結果をグラフで表示します。これによって,ビジネスプロセス及びノードごとに,滞留する案件の件数や処理件数などが把握できます。さらに,ユーザの作業時間や時間帯別の作業状況を把握して,作業の優先順位などを検討できます。