3.4 伝票,帳票の構成

Groupmax Formで作成する伝票の画面構成,及び帳票の印刷形式を説明します。

<この節の構成>
(1) 伝票の構成
(2) 帳票の構成
(3) レイアウト機能

(1) 伝票の構成

伝票発行画面の基本となる要素は,文字列見出し項目明細項目,及び総括項目です。見出し項目,明細項目,総括項目の集まりをそれぞれ見出し部明細部総括部といいます。また,データを入力・表示するこれらの項目を,まとめて処理項目といいます。伝票発行画面には,これらの項目のほかにも,プッシュボタンなどのボタン項目や,メモ項目捺印項目画像項目OLE項目リッチテキスト項目を作成できます。

伝票発行画面の構成例を,図3-23に示します。

図3-23 伝票発行画面の構成例

[図データ]

文字列

伝票のタイトルや項目の見出しなど,画面上に表示するだけの文字列です。データ処理には関係しません。

見出し項目

画面のデータ全体に関係する情報などを示す項目です。データを入力したり処理結果を表示したりできます。

明細項目

同じ形式のデータ(レコード)を,縦方向に繰り返して表示する項目です。データを入力したり処理結果を表示したりできます。

総括項目

明細項目のデータの合計値などを表示する項目です。明細項目にデータが入力されるに従って,総括項目のデータも変化します。総括項目にデータを入力することはできません。

ボタン項目

ボタン項目には,プッシュボタン,チェックボックス,及びラジオボタンがあります。ボタンをクリックしたり候補を選択したりすると,処理が実行されます。チェックボックス及びラジオボタンの場合は,ほかの項目のデータに応じて,候補を選択状態にすることもできます。

メモ項目

メモを表示する項目です。メモ項目には,伝票の項目の説明や情報などを記述できます。メモ項目を参考にしてデータを入力したり,処理を実行したりできます。

捺印項目

捺印項目をダブルクリックすると,捺印できます。捺印対象項目を指定しておけば,捺印することでその項目のデータを変更できなくすることができます。

画像項目

画像(ビットマップ形式ファイル)を表示する項目です。処理コマンドを使って,画像の表示・非表示を切り替えたり,画像を回転させたりできます。

OLE項目

ほかのアプリケーションで作成したグラフなどのオブジェクトを,OLE機能を使って埋め込む項目です。ほかのアプリケーションで作成済みのオブジェクトを,リンクして埋め込むこともできます。

リッチテキスト項目

書式付きの文字列(リッチテキスト)を表示する項目です。リッチテキスト項目のデータには,文字修飾やインデントなどの書式を設定できるので,レイアウトを工夫できます。

(2) 帳票の構成

帳票は,見出し部明細部,及び総括部から成ります。それぞれの部には,文字列処理項目を作成できます。また,部によっては,条件印刷領域小計領域を作成できます。

帳票の構成例を,図3-24に示します。

図3-24 帳票の構成例

[図データ]

帳票を構成する要素の関係を,図3-25に示します。

図3-25 要素の関係

[図データ]

見出し部

帳票のタイトルなどの見出し情報を印刷します。文字列や処理項目のほかに,ページ項目を作成できます。また,条件印刷領域を作成できます。

明細部

同じ形式のデータ(レコード)を,繰り返し印刷します。繰り返す領域は,文字列(見出し)と明細項目とで作成します。また,小計領域を作成できます。

総括部

明細部の下に作成して,明細の合計などを印刷します。文字列や処理項目のほかに,ページ項目を作成できます。また,条件印刷領域を作成できます。

条件印刷領域

特定の条件が成立したときだけ印刷します。見出し部及び総括部に作成できます。

小計領域

明細データの小計を印刷します。明細部に作成できます。

文字列

帳票のタイトルや項目の見出しなど,常に同じ内容を印刷します。

処理項目

データや処理結果を印刷します。明細部で繰り返し印刷する項目を,特に明細項目といいます。

ページ項目

帳票のページ数を印刷します。見出し部及び総括部に作成できます。

伝票発行画面と同様に,帳票には画像項目及びOLE項目も作成できます。これらの項目には,画像(ビットマップ形式ファイル)を貼り付けたり,オブジェクトを埋め込んだりして印刷します。また,メモ項目捺印項目リッチテキスト項目を作成して,伝票の同じ種類の項目のデータを印刷することもできます。

(3) レイアウト機能

伝票・帳票では,罫線を作成したり,文字や領域の属性を変更したりして,見た目を整えることができます。また,グリッドなどを利用して,項目の配置を調整できます。

罫線の作成

通常の罫線だけでなく,囲み罫線や矩形も作成できます。複数の項目をまとめて囲んだりして,画面や帳票の見た目を工夫できます。

罫線の利用例を,図3-26に示します。

図3-26 罫線の利用例

[図データ]

属性の変更

文字の大きさや領域の背景色などの属性を変更して,見やすく使いやすい伝票・帳票を作成できます。属性の初期値をあらかじめ変更(カスタマイズ)することもできます。

属性の変更例を,図3-27に示します。

図3-27 属性の変更例

[図データ]

配置の調整

伝票・帳票の形式を作成するとき,グリッドを利用できます。グリッドの間隔は,自由に設定できます。また,メニューコマンドを使って,項目の間隔・サイズ・位置を自動的に揃えられます。