クライアントサーバシステムで運用する,売上実績の集計業務(日次業務)への適用例を示します。
この業務では,営業時間内に伝票発行画面で入力された売上データを,クライアントのデータベースに蓄積しておきます。営業時間終了後,データをサーバで集計してマスタデータベースを更新します。また,更新後のデータベースのデータを印刷します。
(1) 業務の内容
売上実績の集計業務の内容を,図3-28に示します。
図3-28 売上実績の集計業務の内容
(2) 業務作成のポイント
1日の業務では大量の売上データが入力されます。こうしたデータの集計や印刷は,処理能力が高いサーバで実行します。
サーバへの業務の登録と実行
データの集計とマスタデータベースの更新,及び更新したデータベースの印刷は,Windows NTサーバのGroupmax Form Serverで実行します。これらの業務は,クライアントのGroupmax Form Clientで手順業務として作成して,サーバに登録しておきます。
サーバに登録した業務は,クライアントから呼び出して実行します。業務を呼び出す処理は,手順業務として作成します。なお,JP1/Net Batchのバッチジョブ管理機能やJP1/Auto Jobのスケジュール機能を利用すれば,サーバの業務を,毎日決まった時間に自動実行できます。
データの集計
売上データの集計業務では,まず,1日のデータを,商品コードなどの項目をキーにして集計します。その後,同じ項目をキーにして,マスタデータベースのデータに,集計した金額を加算します。Groupmax Formでは,このようなデータベース更新業務を作成できます。
大量データの印刷
データベースの大量データの印刷には,拡張プリンタマネージャを利用します。ページ単位でのリカバリ機能などによって,用紙切れやプリンタ障害などにも効率良く対処できます。