4.1 Mailエージェントの運用方法

Mailエージェントとは,Groupmax Mailと連携して活動するエージェントのことです。ここでは,各Mailエージェント共通の運用方法を説明します。

なお,管理コマンドの使用方法や障害情報の取得方法など,詳細は,マニュアル「Windows NT Groupmax Agent Version 5 システム管理者ガイド」及び「Groupmax Agent Version 5 システム管理者ガイド」を参照してください。

<この節の構成>
(1) システム構成
(2) ユーザIDの削除
(3) 監視時刻
(4) エージェント数と監視間隔
(5) 活動状況の参照
(6) サーバ間の情報の一致
(7) 障害情報の取得
(8) バックアップ・リストア

(1) システム構成

Mailエージェントを運用する場合のシステム構成例を図4-1に示します。

図4-1 システム構成例(Mailエージェントを運用する場合)

[図データ]

(2) ユーザIDの削除

あるユーザのIDが異動などで削除された場合,そのユーザのエージェントはAgent Serverの管理コマンドで削除してください。

(3) 監視時刻

Mailエージェントは,ある一定の時間間隔(監視間隔)でメールの着信を監視し,このときに条件に合ったメールがあれば処理するようになっています。監視間隔のデフォルトは30分間です。監視間隔は,Mail Agentの管理コマンドで変更できます。

(4) エージェント数と監視間隔

Mailエージェントを円滑に運用するためには,登録するエージェント数とエージェントの監視間隔を考慮する必要があります。

一つのAgent Serverに登録できるエージェント数は,最大3,000です。ただし,推奨エージェント数は,使用するマシンの環境によって異なります。

エージェントの着信監視は,ある一定の時間間隔(監視間隔)でメールを調べ,該当するユーザに対してメールを送信します。したがって,監視間隔の時間内に該当ユーザに対して処理する必要があります。

例えば,監視間隔を1時間とした場合,1時間以内にエージェントが対象ユーザ全員にメールを送信する必要があります。1時間以内に処理できないと,次の監視時刻がきてもエージェントは次の処理ができません。このため,1時間ごとにメールを送信するように設定しても,2時間ごとや3時間ごとに送信するようになります。

指定した監視間隔でエージェントに処理させるためには,次の計算式を目安にして監視間隔とエージェント数を算出してください。

監視間隔>1エージェントの処理時間×エージェント数

(5) 活動状況の参照

Mailエージェントの活動状態は,通常クライアントから参照します。ただし,クライアントから参照できるエージェントは該当ユーザが登録したエージェントだけです。すべてのMailエージェントの活動状態を参照するには,Agent Serverのagmgrコマンドを使用します。

また,Mailエージェントの動作に関するメッセージは,活動ログに出力されます。障害が発生した場合は,更に詳細情報がイベントログやメッセージに出力されます。

(6) サーバ間の情報の一致

通信障害やサーバの異常終了などによって,エージェントの動作状態がサーバ間で一致しなくなることがあります。動作状態が一致しなくなると,障害発生の原因となります。Agent Serverのagmatchコマンドや,Mail Agentのmamatchコマンド(WindowsNTの場合)を使って,Mail AgentとAgent Serverの情報を一致させてください。

(7) 障害情報の取得

Mail Agentに障害が発生した時は,障害情報を取得してください。Mail Agentの動作はAgent Serverと密接に関係していますので,Agent Server側での障害情報を合わせて取得してください。

(8) バックアップ・リストア

Mail Agent側のバックアップ及びリストアは,関連するAgent Serverと同期を取って実施してください。同期を取らないと各エージェントの状態がMail AgentとAgent Serverとで不一致となり,正常に動作しない可能性があります。エージェントの動作が不正となった場合は,該当するエージェントをクライアント又はAgent Serverのagmgrコマンドで一度停止させた後,再度起動してください。