9.2 データベースの集計結果を報告するエージェント
この節では,データベースの集計結果を報告するエージェントのサンプルプログラムについて説明します。このプログラムはWindows NTの場合に使用できます。
- エージェントの内容
- このエージェントは,データベースアクセスツールDBPARTNERと連携して活動します。毎月,DBPARTNERのエージェントにデータベースで売り上げを集計してもらいます。この集計情報をDBPARTNERのエージェントから受け取り,集計の結果に応じて警告メールを送信します。警告メールは,例えば「今月の売り上げが先月の売り上げの80%以下の場合」のように,条件を満たした場合に送信されます。このエージェントの概要を図9-1に示します。
- 図9-1 データベースの集計結果をメールするエージェントの概要
![[図データ]](figure/zu0901.gif)
- データベースとDBPARTNERのエージェントについては,この節の「【参考】データベースとDBPARTNERのエージェント」を参照してください。
- サンプルプログラムの格納場所
- サンプルプログラムは,Agent Serverの「インストール先フォルダ(ディレクトリ)¥GroupmaxAgent¥SVsmp」下の次のフォルダ(ディレクトリ)に格納されています。ユーザプログラム作成の参考にしてください。
- サンプルプログラムの内容
- Groupmax Agentは,このエージェントの次のサンプルプログラムを提供しています。
- エージェント定義画面及び生成処理プログラム(ソースファイル及び実行ファイル)
- アクション実行プログラム(ソースファイル)
- これらのプログラムについてそれぞれ説明します。
- エージェント定義画面及び生成処理プログラム
- 集計方法や警告メール送信の条件などを指定し,エージェントを生成するための画面です。また,画面で指定された情報をエージェントサーバに渡します。エージェント定義画面を図9-2に示します。
- 図9-2 サンプルプログラムのエージェント定義画面
![[図データ]](figure/zu0902.gif)
- なお,エージェント定義画面及び生成処理プログラムの実行ファイルは,クライアントに格納して実行してください。ファイル名及び関数名をレジストリの次の場所に設定することで,画面を表示させることができます。
- AgentNew-filename : GmDpAgcl.dll
- AgentNew-funcname : Newly_SalesReportAgent
- レジストリの詳細については,「図8-7 定義画面のレジストリへの登録場所」を参照してください。
- アクション実行プログラム
- DBPARTNERのエージェントを起動し,集計を依頼します。また,集計結果を受け取ります。この集計結果が警告メール送信の条件を満たしている場合は,集計情報を添付して警告メールを送信します。警告メールの例を図9-3に示します。
- 図9-3 警告メールの例
![[図データ]](figure/zu0903.gif)
- 【参考】データベースとDBPARTNERのエージェント
- DBPARTNERのエージェントは,データベースで売り上げを集計し,その結果をGroupmax Agentのエージェントに渡します。ここでは,サンプルで使用する集計用のデータやDBPARTNERのエージェントについて説明します。なお,説明は,次のPPを利用することを前提としています。
- DBPARTNER/Server 04-00
- DBPARTNER/Client32 02-00
- DBPARTNER Mobile-Client 01-00
- HiRDB
- Microsoft Excel for Windows 95 Version 7.0
- 1.表の形式
- 集計に使用するデータは,次に示す形式の表で管理されます。表は,DBPARTNER/Client32の表定義機能で作成できます。
- 表名:BUNSEKI_TBL
- 列:
列名 | 属性 | データ長 |
---|
YEAR | integer | |
SYOHINCODE | char | 20 |
SYOHINNAME | varchar | 60 |
URIAGEKINGAKU | integer | |
URIAGESU | integer | |
URIAGETUKI | smallint | |
FUROA | varchar | 20 |
SITENNAME | varchar | 40 |
- 2.データの例
- データの例を図9-4に示します。
- 図9-4 データの例
![[図データ]](figure/zu0904.gif)
- Excelなどで作成されたこれらのデータをDBPARTNER/Client32の更新機能で表BUNSEKI_TBLに追加できます。
- 3.エージェントの登録
- 1.で作成した表を使って,次の二つのエージェントを作成します。
- エージェントの作成には,DBPARTNER/Client32の抽出機能及びエージェント登録機能を使用します。上記のエージェントの作成についてそれぞれ説明します。
- 支店別集計エージェント
抽出条件の設定
抽出機能を使ってBUNSEKI_TBLを選択し,図9-5に示すように条件を設定します。
図9-5 支店別集計エージェントの抽出条件の設定
![[図データ]](figure/zu0905.gif)
エージェントの登録
ファイルメニューの[エージェントの登録]でエージェントを登録します。エージェント名は,「支店別集計エージェント」です。エージェント名以外は設定不要です。
- 商品分類別集計エージェント
抽出条件の設定
抽出機能を使ってBUNSEKI_TBLを選択し,図9-6に示すように条件を設定します。
図9-6 商品分類別集計エージェントの抽出条件の設定
![[図データ]](figure/zu0906.gif)
エージェントの登録
ファイルメニューの[エージェントの登録]でエージェントを登録します。エージェント名は,「商品分類別集計エージェント」です。エージェント名以外は設定不要です。
- 4.エージェントの確認
- エージェント実行ツールDBPARTNER Mobile-Assistを使って,登録したエージェントを実行させ,実行結果を確認できます。