5.1 Document Managerエージェントの運用方法

Document Managerエージェントとは,Document Managerと連携して活動するエージェントのことです。ここでは,各Document Managerエージェント共通の運用方法を説明します。

なお,管理コマンドの使用方法や障害情報の取得方法など,詳細は,マニュアル「Windows NT Groupmax Agent Version 5 システム管理者ガイド」及び「Groupmax Agent Version 5 システム管理者ガイド」を参照してください。

<この節の構成>
(1) システム構成
(2) 使用できるユーザ
(3) ユーザIDの削除
(4) 監視時刻
(5) エージェント数と監視間隔
(6) 活動状況の参照
(7) サーバ間の情報の一致
(8) 障害情報の取得
(9) バックアップ・リストア

(1) システム構成

Document Managerエージェントを運用する場合のシステム構成例を図5-1に示します。

図5-1 システム構成例(Document Managerエージェントを運用する場合)

[図データ]

(2) 使用できるユーザ

Document Managerエージェントは,Document Manager管理者の方だけが使用できます。

(3) ユーザIDの削除

あるユーザのIDが異動などで削除された場合,そのユーザのエージェントはAgent Serverの管理コマンドで削除してください。

(4) 監視時刻

Document Managerエージェントは,個人エージェントの作成時に指定した時刻に文書を調べ,条件に合った文書があれば処理します。エージェントが動作する時刻として「毎週」や「毎日」などを指定した場合は,1週間や1日といった時間間隔(監視間隔)で文書を監視します。

(5) エージェント数と監視間隔

Document Managerエージェントを円滑に運用するためには,登録するエージェント数とエージェントの監視間隔を考慮する必要があります。

一つのAgent Serverに登録できるエージェント数は,最大3,000です。ただし,推奨エージェント数は,使用するマシンの環境によって異なります。

Document Managerエージェントは,ある特定の日時に文書を調べ,条件に合った文書があれば処理します。したがって,監視間隔の時間内に文書を処理する必要があります。

例えば,監視間隔を1時間とした場合,1時間以内にエージェントが対象文書に対して処理する必要があります。1時間以内に処理できないと,次の監視時刻がきてもエージェントは次の処理ができません。このため,1時間ごとに文書を削除するように設定しても,2時間ごとや3時間ごとに削除するようになります。

指定した監視間隔でエージェントに処理させるためには,次の計算式を目安にして監視間隔とエージェント数を算出してください。

監視間隔>1エージェントの処理時間×エージェント数

 

ユーザのマシン環境での文書削除の性能,登録通知処理の性能,及び監視間隔の時間によって,円滑に運用できるエージェント数とユーザ数が決まります。また,Document Manager エージェントが動作すると,Document Managerサーバの性能が低下します。このため,エージェントが動作する監視時間間隔は,Document Managerサーバにログインしているユーザが少ない時間帯に動作するよう,設定してください。

(6) 活動状況の参照

Document Managerエージェントの活動状態は,通常クライアントから参照します。ただし,クライアントから参照できるエージェントは該当ユーザが登録したエージェントだけです。すべてのDocument Managerエージェントの活動状態を参照するには,Agent Serverのagmgrコマンドを使用します。

また,Document Managerエージェントの動作に関するメッセージは,活動ログに出力されます。障害が発生した場合は,更に詳細情報がイベントログやメッセージに出力されます。

(7) サーバ間の情報の一致

通信障害やサーバの異常終了などによって,エージェントの動作状態がサーバ間で一致しなくなることがあります。動作状態が一致しなくなると,障害発生の原因となります。Agent Serverのagmatchコマンドや,Document Manager Agentのdamatchコマンド(WindowsNTの場合)を使って,Document Manager AgentとAgent Serverの情報を一致させてください。

(8) 障害情報の取得

Document Manager Agentに障害が発生した時は,障害情報を取得してください。Document Manager Agentの動作はAgent Serverと密接に関係していますので,Agent Server側での障害情報を合わせて取得してください。

(9) バックアップ・リストア

Document Manager Agent側のバックアップ及びリストアは,関連するAgent Serverと同期を取って実施してください。同期を取らないと各エージェントの状態がDocument Manager AgentとAgent Serverとで不一致となり,正常に動作しない可能性があります。エージェントの動作が不正となった場合は,該当するエージェントをクライアント又はAgent Serverのagmgrコマンドで一度停止させた後,再度起動してください。