6.1.1 エージェントの仕組み

エージェントは,ユーザの指示によって生成され,活動し,消滅します。エージェントの活動の流れは,次のようにモデル化できます。

  1. エージェントが生成される。
  2. 仕事をするきっかけを待つ。
  3. (きっかけができたら)仕事をする。
  4. 2.~3.を繰り返す。
  5. 消滅する。

例えば,「メールが届いたらメッセージを表示する」というエージェントの場合,上記の2.は「メールが届くのを待つ」,3.は「メッセージを表示する」に当たります。この仕事をするきっかけのことをトリガ,仕事のことをアクションといいます。一つのエージェントには,一つ以上のトリガと一つ以上のアクションが設定されます。複数のトリガが設定されている場合は,どれか一つのトリガが発生すると,アクションを実行するための処理に移ります。

アクションには,実行するための条件を必要に応じて設定できます。例えば,メッセージを表示するというアクションに「届いたメールが至急であれば」という条件を設定できます。この条件のことをアクション条件といいます。アクション条件は,一つのアクションに対して複数設定できます。アクション条件が複数設定されているときは,すべての条件を満たした場合にアクションが実行されます。