5.2.6  Agent Serverのトレースの拡張(agtrcex)

形式

agtrcex  {/v トレースファイル名 |  /w トレースファイル名 最大エントリ数}

機能
Agent Serverが提供するトレースファイルの容量を拡張する場合に使用します。トレースファイルは障害時の保守情報として使用します。
オプション
/v トレースファイル名
オプションで指定したトレースファイルの管理情報を表示します。
使用例)
FTtrcNET.datの管理情報を表示する場合,以下のように実行します。
C:¥Groupmax¥GroupmaxAgent¥SVbin>agtrcex /v ..¥SVlog¥FTtrcNET.dat
<Now> MaxEntry: 4000, NowEntry: 1555, NextOffset:00018600​, FileSize: 256320
C:¥Groupmax¥GroupmaxAgent¥SVbin>
実行時の表示例)

<Now> MaxEntry: 4000, NowEntry: 1555, NextOffset:00018600​, FileSize: 256320
          1               2                  3                  4

表示内容
  1. トレースファイルのエントリ数
  2. 次トレース情報の書き込み位置(エントリ番号)
  3. 次トレース情報の書き込み位置(オフセット数)
  4. トレースファイルサイズ(バイト)
/w トレースファイル名 最大エントリ数
オプションで指定したトレースファイルを指定された最大エントリ数に拡張します。トレース情報を拡張すると,過去のトレースデータは消去されます。最大エントリ数は,400,000まで拡張できます。最大エントリ数は現在の設定値より大きな値を指定してください。なお,1エントリ拡張した場合,トレースファイルサイズは64バイト増加します。
使用例)
FTtrcNET.datを40000エントリに拡張する場合,以下のように実行します。

C:¥Groupmax¥GroupmaxAgent¥SVbin>agtrcex /w ..¥SVlog¥FTtrcNET.dat 40000
<Old> MaxEntry:  4000, NowEntry: 1555, NextOffset:00018600​, FileSize: 256320
<New> MaxEntry: 40000, NowEntry: 1555, NextOffset:00018600​, FileSize: 2560320​

C:¥Groupmax¥GroupmaxAgent¥SVbin>

実行時の表示例)

<Old> MaxEntry:  4000, NowEntry: 1555, NextOffset:00018600​, FileSize: 256320
<New> MaxEntry: 40000, NowEntry: 1555, NextOffset:00018600​, FileSize: 2560320​

最大エントリ数を小さくする場合には以下の手順で実施してください。初期状態のサイズに戻す場合には,1~4の手順を実施してください。
  1. Agent ServerおよびPPサーバのサービスを停止します。
  2. 拡張するトレースファイルのバックアップを取得します。
  3. 拡張するトレースファイルを削除します。
  4. Agent ServerおよびPPサーバのサービスを起動します。サービス起動時にトレースファイルは初期状態(4000エントリ)で作成されます。
  5. Agent ServerおよびPPサーバのサービスを停止します。
  6. agtrcexコマンドを使用しトレースサイズを拡張します。このとき,最大エントリ数を小さく指定します。
  7. Agent ServerおよびPPサーバのサービスを起動します。
注意事項
  • このコマンドを実行する前に,トレースファイルのバックアップを取得してください。
  • トレースファイル名は相対パス名もしくは絶対パス名で指定してください。
  • このコマンドを実行できるのは,Administrator権限を持つユーザだけです。
  • /wオプションを指定する場合は,Agent ServerおよびGroupmax World Wide Web Desktopのサービス(サービス名:Groupmax WWW)を含めたすべてのPPサーバのサービスを停止してから実行してください。
エラーメッセージ
Syntax : agtrcex { /v filename | /w filename maxentry}
要因
必須オプションが指定されていません。またはオプションの指定に誤りがあります。
対処
オプションの指定内容を確認して,再度コマンドを実行してください。
Access denied.
要因
Administrator権限がありません。
対処
Administrator権限で実行してください。
Input file not found.
要因
指定したトレースファイルは存在しません。
対処
トレースファイルの有無およびトレースファイル名を確認してから再度コマンドを実行してください。
Input file open error. errno:NO
要因
指定したトレースファイルのオープンに失敗しました。サービスが起動されている可能性があります。
対処
Agent ServerおよびPPサーバのサービスを停止してから再度コマンドを実行してください。
Input maxentry is invalid.
要因
指定した最大エントリの値が不正です。
対処
最大エントリ数を指定しなおしてください。
Write error-ent. len:XX, errno:YY
要因
ディスク容量不足等により,指定したサイズまで拡張できずに拡張処理を中断しました。
対処
トレースファイルを削除してください。再度拡張を行う場合は,ディスクの空き容量を確保した後でAgent ServerおよびPPサーバのサービスの起動・停止を行い,初期状態のトレースファイルが作成されていることを確認してから再度コマンドを実行してください。
Input file is invalid.
要因
トレースファイル以外のファイルを指定しています。
対処
トレースファイル名を確認してください。トレースファイル名が正しい場合,トレースファイルは不正な状態であるため,削除してください。再度拡張を行う場合は,Agent ServerおよびPPサーバのサービスの起動・停止を行い初期状態のトレースファイルを作成してから再度コマンドを実行してください。
Seek error. errno:XX
要因
トレースファイルの更新失敗により,指定したサイズまで拡張できずに途中で中断しました。
対処
トレースファイルが不正な状態になっているため,削除してください。再度拡張を行う場合は,Agent ServerおよびPPサーバのサービスの起動・停止を行い,初期状態のトレースファイルを作成してから再度コマンドを実行してください。
Input file close error.
要因
トレースファイルのクローズ失敗により,指定したサイズまで拡張できずに途中で中断しました。
対処
トレースファイルが不正な状態になっているため,削除してください。再度拡張を行う場合は,Agent ServerおよびPPサーバのサービスの起動・停止を行い,初期状態のトレースファイルを作成してから再度コマンドを実行してください。
Input file no data.
要因
トレースファイル以外のファイルを指定しています。
対処
トレースファイル名を確認してください。トレースファイル名が正しい場合,トレースファイルは不正な状態であるため,削除してください。再度拡張を行う場合は,Agent ServerおよびPPサーバのサービスの起動・停止を行い初期状態のトレースファイルを作成してから再度コマンドを実行してください。
Input file read error. errno:XX
要因
  • トレースファイルの読み込みに失敗しました。
  • PPサーバのサービスが起動されている可能性があります。
対処
  • トレースファイル名を確認してください。トレースファイル名が正しい場合,トレースファイルは不正な状態であるため,削除してください。再度拡張を行う場合は,Agent ServerおよびPPサーバのサービスの起動・停止を行い初期状態のトレースファイルを作成してから再度コマンドを実行してください。
  • PPサーバのトレース拡張を行う場合,PPサーバのサービスを停止してからコマンドを実行してください。
Write error-cnt. len:XX, errno:YY
要因
ディスク容量不足等により,指定したサイズまで拡張できずに拡張処理を中断しました。
対処
トレースファイルを削除してください。再度拡張を行う場合は,ディスクの空き容量を確保した後でAgent ServerおよびPPサーバのサービスの起動・停止を行い,初期状態のトレースファイルが作成されていることを確認してから再度コマンドを実行してください。