図2-6に示したように,Agent ClientではAgent Serverに自ホストのIPアドレスを渡すためにIPアドレスを取得する処理をしています。この処理に関する注意事項を説明します。
図2-6では,(2)で記憶するアドレスがRASのIPアドレスになり,(3)でRASのIPアドレスを使用してしまうため,Agent ServerからAgent Clientへ正しく接続できません。Agent Clientのダイアログ表示がAgent Serverで保留状態になります。
このような場合は,クライアントを再起動し,RASを使用しないで実行してください。保留状態になったダイアログはAgent Clientから再度ログインすると表示されます。また,RASを切断した場合は,Agent Serverからいったんログアウトし,再度ログインしてください。
RASでは,クライアントのIPアドレスを動的に設定する場合と固定で設定する場合があります。
動的に設定する場合,RASをいったん切断すると別のIPアドレスが設定されます。しかし,切断前に使用していたIPアドレスもそのクライアントのIPアドレスとして残ってしまいます。Agent Clientが取得した自ホストのIPアドレスが,現在使用しているIPアドレスではない場合は通信エラーとなります。このような現象が発生した場合には,クライアントを再起動して実行してください。