7.9 自動転送時の返信先変更機能

<この節の構成>
(1) 機能
(2) 利用方法
(3) 転送時の返信先例示

(1) 機能

本機能は,自動転送したメールを返信する際のあて先を変更する機能です。

本機能を利用しない場合,自動転送したメールは,自動転送したユーザへ返信されます。(図 7-1)

本機能を利用する場合,自動転送時に本来の送信者をメールの返信先として設定してから転送します。これにより自動転送したメールは,本来のメール送信者へ返信されます。(図 7-2)

なお,本機能の利用の有無に関わらず,本来のメールに返信先が指定されていた場合は,その返信先を引き継ぎます。(図 7-3)

図7-1 本機能を使わず,返信先指定をせず,自動転送した場合

[図データ]

図7-2 本機能を使い,返信先指定をせず,自動転送した場合

[図データ]

図7-3 返信先指定をし,自動転送した場合

[図データ]

(2) 利用方法

次のシステム環境変数をMail Agentのサービス(サービス名: MailAgent)を起動するマシンに設定してください。ON以外を指定した場合,また環境変数を設定しなかった場合,本機能を利用しません。

環境変数名:MA_FW_REPLYTO

値:ON

表7-2 MA_FW_REPLYTOの指定と動作

#環境変数の値Mail Agentの動作
1ON自動転送時に本来の送信者を返信先に指定する。
2ON以外自動転送時に返信先を指定しない。
3指定なし

(3) 転送時の返信先例示

送信者がユーザAまたはユーザB,宛先がユーザB,ユーザBの転送先がユーザCとした場合の返信先を,つぎの表 7-3に示します。ハイフン(-)の記載は,メール送信時に送信者自身を返信先として指定することができないためありえないことを示します。

表7-3 MA_FW_REPLYTOの指定と動作

送信者MA_FW_REPLYTO返信先指定
なしABD
AOFFなし=B※1なし=B※2D
Bなし=BAD
AONA※3なし=B※5D※6
Bなし=B※4AD
注※1
デフォルトでは,転送したユーザが,転送先の返信先になる。
注※2
送信者と返信先が一致するため,返信先の指定を解除する。
注※3
MA_FW_REPLYTOが指定されているので,転送時に送信者を返信先として設定する。
注※4
送信者と転送者が一致するため,転送時に返信先を設定しない。
注※5
送信時の返信先指定を優先するが,送信者と転送者が一致するため,返信先の指定を解除。
注※6
送信時の返信先指定はMA_FW_REPLYTOの設定よりも優先する。

図7-4 MA_FW_REPRYTOの挙動

[図データ]