Workflow Agentの処理結果を運用モニタ(Groupmax Workflow Monitor Version 6)で確認できます。運用モニタの使用方法は,マニュアル「Groupmax Workflow Version 6 ビジュアル定義・シミュレータ・運用モニタ ユーザーズガイド」を参照してください。
確認できる内容を次に示します。
エージェント定義不正でエラーになった場合に,運用モニタで確認できる情報を表9-1に示します。
表9-1 エージェント定義不正時の確認内容
エージェント定義の内容 | エラーの内容 | 確認できる情報 |
---|---|---|
エージェント登録者 | 権限不正 | エージェント登録者のユーザ権限(ユーザ情報から確認する)。 |
ユーザトレー | ユーザトレーなし | ユーザ情報にユーザが存在するかどうか。 |
ロールトレー | ロールトレーなし |
|
ロール内にユーザなし |
| |
ビジネスプロセス | ビジネスプロセスなし |
|
役職 | 役職なし | 役職を持つユーザが存在するかどうか(ユーザ情報から確認する)。 |
運用モニタでは,案件の有無や案件の経路を確認できます。これによって,案件の着信通知を受けたが対象となる案件が見当たらない場合などに,Workflow Agentの通知結果が正しいかどうかを確認できます。
Workflow Agentは,エージェントの定義内容に関する情報(監視エージェント情報)をAgent Serverから取得してエージェントを処理します。各エージェントについて,Agent Serverに定義されている情報とWorkflow Agentが取得している情報が一致していない場合,エージェントは正しく動作しません。
Groupmax Agentでは,Agent Server側のエージェント情報とPPサーバ側のエージェント情報との整合性を確保するためのコマンドを提供しています。このコマンドを使用した整合性確保の方法については「9.3.2 サーバ間の情報の一致」を参照してください。
整合性確保コマンドを使用しない場合は,次の項目を確認して,Agent ServerとWorkflow Agentの情報を一致させてください。
Agent Server及びWorkflow Agentの両方に情報があるがそのエージェントが動作しない場合には,それぞれの状態が一致してない可能性があります。
Agent Serverの管理ツールでいったん停止状態にした後,再度活動状態にしてください。停止状態にした時点でWorkflow Agentからは監視エージェント情報が削除され,活動させた時点で,情報がWorkflow Agentに渡されます。
Workflow Agentの管理ツールで,Workflow Agentにある情報を削除します。再び使用する場合は,クライアント側から再度エージェント生成します。
このような状態のエージェントを使用する場合は,Agent Serverの管理ツールでそのエージェントを活動状態にします。既に活動状態であれば,一度停止状態にしてから再度活動状態にします。
また,そのエージェントを使用しないのであれば,Agent Serverの管理ツールで削除します。
Workflow Agentが提供するエージェントが正常に動作しない場合は,Workflow Agentのシステム環境に問題がある場合があります。
Workflow Agentでは,登録できるエージェント数を制限したり,接続するAgent Serverの数を制限できます。Workflow Agent管理ツールの管理コマンド
を使用してこれらのシステム環境の設定を確認してください。Workflow Agentのシステム環境の設定については「6.4 システム情報の参照・更新・初期化」を参照してください。
Workflow Agentの設定が正しくても,Groupmax Workflow Serverが起動していなかったり,前提バージョンより古いバージョンの場合は,Workflow Agentが提供するエージェントが正しく動作しません。
次の項目を確認してください。
Workflow AgentはGroupmax Workflow Serverに対して情報を問い合わせます。そのため,Workflow Agentが提供するエージェントが活動する場合,システムを構築しているGroupmax Workflow Serverがすべて起動している必要があります。
Workfkow Agentが情報を問い合わせた先のGroupmax Workflow Serverが起動していない場合は,活動ログにその旨メッセージが出力され,エージェントの監視処理が終了します。その場合,稼働状況を確認し,未起動のGroupmax Workflow Serverを起動してください。
Workflow AgentがGroupmax Workflow Serverに情報を問い合わせるときにはGroupmax Workflow Serverが提供するAPIを使用しています。その場合,エージェントの種類ごとに使用するAPIのバージョンが異なります。エージェントの種類とGroupmax Workflow Serverが提供するAPIの前提バージョンを次に示します。
項番 | エージェントの種類 | Groupmax Workflow Server が提供するAPIの 前提バージョン |
---|---|---|
1 | ユーザトレー内案件の着信監視 | 02-31以降 |
2 | サーバ上の業務プログラムの自動起動 | |
3 | ユーザトレー内案件の処理期限監視(一般ユーザ用) | |
4 | ユーザトレー内案件の処理期限監視(管理者用) | |
5 | ユーザトレー内案件の一括新着監視 | 03-00以降 |
6 | 業務ロールトレー内案件の着信監視 | |
7 | ユーザトレー内案件の一括処理期限監視 |
問い合わせた先のGroupmax Workflow Serverのバージョンが前提バージョンよりも古い場合は,活動ログにその旨メッセージが出力され,エージェントの監視処理が終了します。Groupmax Workflow Serverのバージョンを確認してください。
さらに,複数のGroupmax Workflow Serverを使用していて,個々のGroupmax Workflow Serverのバージョンが異なる場合には,エージェントの種類によって前提となるGroupmax Workflow Serverのバージョンに制限があります。「3.1.2 Workflow Agentのバージョン移行」を参照して複数のGroupmax Workflow Serverを使用する場合のバージョンについて確認し,必要に応じてGroupmax Workflow Serverをバージョンアップしてください。