SEWB+ クライアントサーバシステム開発ガイド
辞書を分割して運用する場合のデータ項目の分類方法を,次に示します。
- 抽出元(データのソース)での分類
- ドメインでの分類
- アクセスする人又はグループなどでの分類
- 結合関係での分類
- <この項の構成>
- (1) 抽出元(データのソース)での分類
- (2) ドメインでの分類
- (3) アクセスする人又はグループなどでの分類
- (4) 結合関係での分類
(1) 抽出元(データのソース)での分類
何から抽出されたデータ項目かによって分類します。主にDB設計で抽出されたデータ項目とそれ以外の項目に分けられます。
(a) 抽出元での分類の利点
抽出元でデータ項目を分類すると,次のような利点があります。
- データ項目の抽出者ごとの管理対象を明確にできる。
- ERwin/ERXからデータ項目をSEWB+/REPOSITORYに取り込む際に,取り込み先を独立させられるので,ERwin/ERXと辞書との整合性の確認などが効率良くできる。
(b) 分類例
分類 辞書に格納するデータ項目 RDB項目 RDBのテーブル(最上位結合項目)及びカラム(単項目) RDB以外の項目
RDB以外の項目は,ファイルや電文など更に細かく分類できます。
- ファイルや電文などで使用する項目(結合項目,単項目)
- ファイルや電文のレコード(最上位結合項目)
(2) ドメインでの分類
ドメインになるデータ項目及びドメインを継承するデータ項目を一つの辞書フォルダにまとめることで,ドメインを利用しないデータ項目と区別します。
(a) ドメインでの分類の利点
継承は,異なる辞書フォルダ間ではできません。そのため,継承関係を結びたいデータ項目が,本来の分類ではない分類の辞書フォルダに格納されてしまうことがあります。これを避けるため,他の分類とは独立したドメインだけの辞書フォルダを作成します。
(b) 分類例
分類 辞書に格納するデータ項目 ドメイン項目 ドメインになるデータ項目及びドメインを継承するデータ項目。 非ドメイン項目 ドメインにならないデータ項目で,ドメインを利用しないデータ項目。
(3) アクセスする人又はグループなどでの分類
データ項目を作成する人,データ項目を参照する人及びそれらのグループによって分類します。
(a) アクセスする人又はグループなどでの分類の利点
アクセスする人又はグループなどでデータ項目を分類すると,次のような利点があります。
- 作成者及び作成グループの管理対象を明確にできる。
- 参照者及び参照グループが効率良く検索できる。
- アクセス権管理者の単位に分類できる。
(b) 分類例
分類 辞書に格納するデータ項目 共通項目 すべての業務で共通に使用するデータ項目。 業務別項目 特定の業務だけで使用するデータ項目。
(4) 結合関係での分類
最上位結合項目とその構成項目で分類します。
(a) 結合関係での分類の利点
結合関係でデータ項目を分類すると,次のような利点があります。
- データ分析者(単項目作成者)とレコード作成者(最上位結合項目作成者)の操作対象を明確にできる。
- 最上位結合項目を作成するときに,対象になる構成項目の絞り込みができる。
(b) 分類例
分類 辞書に格納するデータ項目 単項目,結合項目
データ分析者が作成し,レコード作成者が参照する。
- 単項目
- 最上位結合項目以外の結合項目
レコード 最上位結合項目
レコード作成者が作成する。
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