データ分析で求められたデータの構造は,複数のデータ項目同士を結合関係で結び付けて,データ項目辞書に登録します。結合とは,複数のデータ項目に順序を付け,それに従ってデータ項目を連結させることです。この仕組みを利用して,COBOLの集団項目と基本項目の関係,C言語の構造体とそれを構成する変数の関係又はAPで使用するレコードと,レコードを構成するデータ項目の関係といったデータ構造を,データ項目辞書に登録できます。
データ項目辞書では,結合項目を上位データ項目として継承した場合,上位データ項目の継承項目の結合関係も引き継ぐ定義ができます。
(1) レコード定義の登録
SEWB+/CONSTRUCTIONのデータ定義,SEWB+/EUR Professional Editionでのレポート設計及びAPPGALLERY EnterpriseでのOpenTP1クライアントAP作成などで利用されるレコード定義は,最上位結合項目としてデータ項目辞書に登録します。
(2) AP利用を考慮したレコード設計
DBやファイル設計,及び業務設計から求められたC/Sシステムのインタフェース仕様などの情報を基に,辞書に登録するレコード構造を設計します。このレコード構造に従って,既に辞書に登録してあるデータ項目を組み合わせて結合項目を構成します。APでレコードとして扱われる結合項目は,データ項目辞書には「最上位結合項目」として登録します。
SEWB+/CONSTRUCTIONでは,実際にAP中で使用するデータを定義する場合,この最上位結合項目を参照します。例えば,RDBの定義では,RDBの表の構造として最上位結合項目が参照され,データが定義されます。このため,辞書の作成者は,AP開発に使用するデータの種類を考慮しながら,辞書に用意するレコード構造を決めてください。