PADを用いてプログラムを開発する場合,PADファイルが必要です。
ここでは,PADファイルの基本的な事項や,書き方について説明します。
PADファイルは次に示す領域で構成されています。PADファイルの構成例を図1-3に示します。
図1-3 PADファイルの構成例
(a) 共通データ領域
COBOLソースプログラムの見出し部,環境部,及び共通となるデータ部を記述します。
COBOL-PAD自動生成では,領域内の1~74カラムが,COBOLソースプログラムの7~80カラムに対応しています。1行当たりは80カラムで折り返されますが,改行コード(<Enter>を押す)を入れないと,1行と見なされます。75カラム以降から改行コードまでのデータは,切り捨てられます。
なお,共通データ領域を編集する場合は,テキストエディタを使用して記述します。
(b) セクション構成図
COBOL-PAD自動生成で生成するプログラムのセクションの順番を指定する図です。COBOLソースプログラムを生成する場合に必要となります。プログラムのセクションは処理ボックスで表され,処理ボックスの並び順にCOBOLソースプログラムが生成されます。
セクション構成図は,PADの作成と同時に自動的に作成されます。セクション構成図の編集はセクション構成図ウィンドウで行います。
(c) タイトル領域
処理名,及び処理の概要など,そのセクションの内容が分かるようなタイトルを記述する領域です。タイトル領域はテキストエディタを使用して編集することもできます。
記述できるタイトル数は一つです。COBOLソースプログラムを生成する場合は,タイトルとしてセクション名を,必ず1行で記述してください。
COBOL-PAD自動生成では,領域内の1~74カラムが,COBOLソースプログラムの7~80カラムに対応しています。1行当たりは80カラムで折り返されますが,改行コード(<Enter>を押す)を入れないと,1行と見なされます。75カラム以降から改行コードまでのデータは,切り捨てられます。
(d) 内部データ領域
処理名や引数などセクションの内部データを記述する領域です。
COBOL-PAD自動生成では,領域内の1~74カラムが,COBOLソースプログラムの7~80カラムに対応しています。1行当たりは80カラムで折り返されますが,改行コード(<Enter>を押す)を入れないと,1行と見なされます。75カラム以降から改行コードまでのデータは,切り捨てられます。
(e) PAD領域
プログラムの処理を表現するボックスを並べる領域です。
ここでボックスの追加,削除などの各種編集を行い,プログラムの処理を作っていきます。
(f) ボックス番号
ボックスを識別するための番号で,生成するCOBOLソースプログラムとの対応を示すのにも使用します。
ボックス番号の増分値は,COBOL-PAD自動生成のオプション設定で指定できます。ただし,ボックス番号の初期値は指定できません。
ボックス番号は最大8けたの数字で表されますが,前0は表示されません。
多分岐ボックスの場合は,枝ごとにボックス番号が割り当てられます。多分岐ボックス全体を示すボックス番号は割り当てられません。また,選択ボックスのELSE節にもボックス番号は割り当てられません。
(g) テキスト領域
実際にプログラムを記述するボックス中の領域で,一つのテキスト領域に対し,一つの文が記述できます。
テキスト領域内の文をテキストと呼びます。
テキスト領域の表示幅は,初期値は20文字ですが,PADエディタの環境設定で10~80文字の間で変更できます。
テキスト入力の途中で改行したいときは,<Enter>を押してください。
領域内に記述できる文字数は,改行コードを含めて32,760文字(半角の場合)までです。