3.2.1 アクセス権の設定

辞書の作成者や利用者というようにユーザを分類して,アクセス権を設定すれば辞書情報に対する操作を制限できます。アクセス権の設定は,プロジェクトの大切な共有資源である辞書情報を保護し,整合性を保つことを目的としています。次に示す単位にアクセス権を設定できます。

ユーザの分類方法と権限の種類については,マニュアル「SEWB+/REPOSITORY 運用ガイド」を参照してください。アクセス権の種類と許可される操作の詳細については,ヘルプを参照してください。

<この項の構成>
(1) 辞書フォルダに設定するアクセス権
(2) データ項目に設定するアクセス権
(3) 業務ルールに設定するアクセス権

(1) 辞書フォルダに設定するアクセス権

辞書フォルダに設定できるアクセス権の種類と,初期値を説明します。辞書フォルダのアクセス権は,サーバの環境構築ユティリティで変更できます。

(a) アクセス権の種類

辞書フォルダのアクセス権は,「読み取り」「書き込み」「作成」「削除」の4種類の権限の組み合わせで構成されます。辞書フォルダを作成するには,「書き込み」権限が必要です。「作成」権限では,辞書フォルダが管理する下位のデータ項目や業務ルールの作成ができます。

アクセス権の種類権限の内容
アクセス権なしアクセスできない
読み取り読み取りの権限を持つ
変更読み取り,作成の権限を持つ
フルコントロール読み取り,作成,書き込みの権限を持つ
特殊なアクセス権各権限をユーザの必要に応じて,任意に組み合わせたアクセス権

注※ 環境構築ユティリティ,リポジトリブラウザのどちらにも辞書フォルダの情報(名称やアクセス権)は表示されません。


(b) アクセス権の初期値

環境構築ユティリティで辞書フォルダを作成するとき,あらかじめ設定されている初期値を次に示します。コマンドを使った一括登録で新しい辞書フォルダを作成する場合には,アクセス権の初期値が自動的に設定されます。

(2) データ項目に設定するアクセス権

データ項目に設定できるアクセス権の種類と,初期値を説明します。データ項目のアクセス権は,クライアントのリポジトリブラウザで変更できます。変更の際には,下位データ項目も含めて設定することもできます。

(a) アクセス権の種類

データ項目のアクセス権は,「読み取り」「書き込み」「削除」の3種類の権限の組み合わせで構成されます。

アクセス権の種類権限の内容
アクセス権なしアクセスできない
読み取り読み取りの権限を持つ
変更読み取り,書き込みの権限を持つ
フルコントロール読み取り,書き込み,削除のすべての権限を持つ
特殊なアクセス権各権限をユーザの必要に応じて,任意に組み合わせたアクセス権

(b) アクセス権の初期値

リポジトリブラウザでデータ項目を作成するとき,あらかじめ設定されている初期値を次に示します。コマンドを使った一括登録で新しいデータ項目を作成する場合には,アクセス権の初期値が自動的に設定されます。なお,CSV形式ファイル入力コマンドで新しいデータ項目を作成するとき,CSV形式ファイル上に直接アクセス権の値を記述している場合は,その値が設定されます。

(3) 業務ルールに設定するアクセス権

業務ルールに設定できるアクセス権の種類と,初期値を説明します。業務ルールのアクセス権は,クライアントのリポジトリブラウザで変更できます。

(a) アクセス権の種類

業務ルールのアクセス権は,「読み取り」「書き込み」「削除」の3種類の権限の組み合わせで構成されます。

アクセス権の種類権限の内容
アクセス権なしアクセスできない
読み取り読み取りの権限を持つ
変更読み取り,書き込みの権限を持つ
フルコントロール読み取り,書き込み,削除のすべての権限を持つ
特殊なアクセス権各権限をユーザの必要に応じて,任意に組み合わせたアクセス権

(b) アクセス権の初期値

リポジトリブラウザで業務ルールを作成するとき,あらかじめ設定されている初期値を次に示します。コマンドを使った一括登録で新しい業務ルールを作成する場合には,アクセス権の初期値が自動的に設定されます。なお,CSV形式ファイル入力コマンドで新しい業務ルールを作成するとき,CSV形式ファイル上に直接アクセス権の値を記述している場合は,その値が設定されます。