辞書のレコード定義を構成するデータ項目の定義情報から,レポートの設計に必要なフィールド定義情報が生成されます。SEWB+/EUR Professional Editionを利用したレポート出力アプリケーション用のレコード定義を登録する際には,ここで説明するフィールドの生成規則を考慮することをお勧めします。
(1) フィールドの生成
レコード定義(最上位結合項目)の結合関係で構成項目に相当するデータ項目から,フィールドが生成されます。結合項目からは,フィールドは生成されません。構成項目に結合項目が定義されている場合には,更にその結合項目の構成項目が生成対象となります。フィールドが生成される順番は,構成項目が定義された順番に対応します。
(2) フィールド定義情報の生成規則
フィールド定義情報として,フィールド名称,データ種別,及びサンプルデータが生成されます。この生成規則を,表5-1に示します。
また,言語区分「帳票定義」に定義したタイプからデータ種別及びサンプルデータが生成される規則を,表5-2に示します。
表5-1 フィールド定義情報の生成規則
フィールド定義情報 | データ項目の定義 |
---|---|
フィールド名称 | 言語区分「帳票定義」の言語別の名前から生成される。言語別の名前が定義されていない場合には,データ項目名から生成される。 |
データ種別 | 言語区分「帳票定義」のタイプから変換される(表5-2を参照) |
サンプルデータ | 変換されたデータ種別に対応するサンプルデータが生成される(表5-2を参照) |
表5-2 データ種別とサンプルデータの生成規則
データ項目の定義項目 | 生成される情報 | 備考 | |
---|---|---|---|
分類区分 | タイプ | データ種別記号※1:サンプルデータ | |
英数字文字列 データ | 文字データ | C:A~Zをけた数分繰り返し | |
画像データ | M:sample.bmp | ※2 | |
フリー定義 | ユーザ指定:ユーザが指定したデータ | ※3 | |
日本語文字列 データ | 文字データ | C:あ~んまでけた数分繰り返し | |
画像データ | M:サンプル.bmp | ※2 | |
フリー定義 | ユーザ指定:ユーザが指定したデータ | ※3 | |
整数データ | 数値データ | I:1~0をけた数分繰り返し | |
集計対象外数値データ | B:1~0をけた数分繰り返し | ||
特殊編集レベルデータ | SP:1 | ※2 | |
フリー定義 | ユーザ指定:ユーザが指定したデータ | ※3 | |
正整数データ | 数値データ | I:1~0をけた数分繰り返し | |
集計対象外数値データ | B:1~0をけた数分繰り返し | ||
特殊編集レベルデータ | SP:1 | ※2 | |
フリー定義 | ユーザ指定:ユーザが指定したデータ | ※3 | |
実数データ | 数値データ | I:1~0をけた数分繰り返し | ※4 |
集計対象外数値データ | B:1~0をけた数分繰り返し | ※4 | |
フリー定義 | ユーザ指定:ユーザが指定したデータ | ※3 | |
日付データ | 年次データ | CY:1996 | ※2 ※5 |
月次データ | MO:199603 | ※2 ※6 | |
日次データ | DA:19960331 | ※2 ※7 | |
日付・時刻データ | HS:1996/03/31 12:42:07 | ※2 ※8 | |
文字データ | C:19960331 | ※2 | |
フリー定義 | ユーザ指定ユーザが指定したデータ | ※3 | |
時刻データ | 文字データ | C:12:42:07 | ※2 |
フリー定義 | ユーザ指定:ユーザが指定したデータ | ※3 | |
分類なし | 文字データ | C:A~Zをけた数分繰り返し | |
数値データ | I:1~0をけた数分繰り返し | ※4 | |
集計対象外数値データ | B:1~0をけた数分繰り返し | ※4 | |
年次データ | CY:1996 | ※2 ※5 | |
月次データ | MO:199603 | ※2 ※6 | |
日次データ | DA:19960331 | ※2 ※7 | |
日付・時刻データ | HS:1996/03/31 12:42:07 | ※2 ※8 | |
画像データ | M:sample.bmp | ※2 | |
特殊編集レベルデータ | SP:1 | ※2 | |
フリー定義 | ユーザ指定:ユーザが指定したデータ | ※3 |
注※1 データ種別記号とデータ種別の対応は,表5-3を参照してください。
注※2 データ項目に定義されたけた数に関係なく,固定のサンプルデータが生成されます。
注※3 タイプに「フリー定義」を指定した場合は,表5-3に示したデータ種別記号をフリー定義に指定します。例えば,文字列データにしたい場合は「C」を指定すると,フィールド定期情報の生成時に文字列として生成されます。
注※4 小数部のけた数が1以上の場合,'.'を付けた形式のサンプルデータが生成されます。
注※5 年次データの場合,けた数は4を指定します。
注※6 月次データの場合,けた数は6を指定します。
注※7 日次データの場合,けた数は8を指定します。
注※8 時刻・日付データの場合,けた数は4~19を指定します。
表5-3 データ種別記号とデータ種別
データ種別記号 | データ種別 | データの例 |
---|---|---|
C | 文字列 | ABCD,あいう,12:42:07,19960331 |
I | 数値 | 1234 |
B | 集計対象外数値 | 1234 |
DA | 日付(日次) | 19960331 |
MO | 日付(月次) | 199603 |
CY | 日付(年次) | 1996 |
HS | 日付(日付・時刻) | 1996/03/31 12:42:07 |
M | 画像 | sample.bmp,サンプル.bmp |
SP | 特殊編集レベル | 1 |
(3) フィールドの反復生成
フィールドの生成対象に当たるデータ項目の反復回数に2以上を定義している場合には,反復回数分,フィールドが繰り返して生成されます。