3.3.3 辞書のインポート

<この項の構成>
(1) インポート運用の設定
(2) 辞書と関連情報のインポート規則

(1) インポート運用の設定

辞書に関する設定を中心に,インポート運用の設定内容を説明します。

運用名,インポートするエクスポートファイル

辞書及びドキュメント共通の設定内容です。目的に応じて固有の運用名を定義し,インポートで取り込むエクスポートファイルを指定します。

辞書のインポート方法,インポート先の辞書フォルダ
データ項目のアクセス権

インポートで新規に追加されるデータ項目に,エクスポート元と同じアクセス権の設定を指定するか,又は新たに設定するアクセス権を指定します。

業務ルールのアクセス権

インポートで新規に追加される業務ルールに,エクスポート元と同じアクセス権の設定を指定するか,又は新たに設定するアクセス権を指定します。

ドキュメントのインポート方法,インポート先,対象資源など

辞書と同様に,インポート方法などを指定します。辞書とドキュメントを同時にインポートする場合には,必要に応じて,ドキュメントとデータ項目間,又はドキュメントと業務ルール間の関連のインポートを指定してください。

ログ情報の取得方法

メッセージログ及び実行結果リストの出力について指定します。

(2) 辞書と関連情報のインポート規則

辞書と辞書の関連情報がどのようにインポートされるのかを説明します。

(a) インポートで回復されるエクスポート元の情報

エクスポート方法及び辞書のインポート方法によって異なります。データ項目,業務ルール,データ項目間の関連,及びデータ項目と業務ルールの関連情報の回復方法を次に示します。

注1 追加とは,インポート先に同じ情報がない場合に追加することです。また,置換とは,インポート先に同じ情報があればその情報を置換することです。
注2 データ項目及び業務ルールの検査状態と,バージョン02-02以前のSEWB+/REPOSITORYでエクスポートした資源の更新日時は,インポートしてもエクスポート元の情報は回復されません。

(b) インポート先の辞書フォルダ

インポート先のリポジトリに配布又は複製の目的に対応した辞書フォルダがない場合には,次の規則で自動的に作成されます。

配布を目的にエクスポート元と同じ辞書フォルダへインポートする場合には,エクスポート元と同じ名称の辞書フォルダが自動的に作成されます。また,複製を目的に辞書フォルダを指定してインポートする場合には,インポート運用に設定した名称の辞書フォルダが自動的に作成されます。どちらの場合も作成された辞書フォルダには,エクスポート元の辞書フォルダと同じコメントが付けられます。

(c) エクスポート運用に設定していない辞書フォルダ資源のインポート

辞書と関連情報のエクスポート規則にあるように,運用に設定しなかった辞書フォルダの資源でも,結合,及びデータ項目と業務ルールの関連を基にエクスポートされる場合があります。この資源がどのようにインポートされるのかを次に説明します。なお,どの場合もインポートされる資源が関連を持っていれば,その関連もインポートされます。

(d) 複製を目的とした,相互に関連する辞書フォルダのインポート

この場合の運用は2通り考えられます。別の辞書フォルダのデータ項目同士が結合関係にある場合の例を図3-6に示します。

図3-6 相互に関連する辞書フォルダのインポート

[図データ]

(e) 辞書(データ項目,業務ルール)とドキュメント間の関連

辞書とドキュメントを複製の目的でインポートした場合には,辞書のデータ項目又は業務ルールとドキュメント間の関連はインポートされません。

(f) 環境構築情報のインポート

インポート先の環境構築情報(辞書フォルダやデータ項目などの情報)の情報は,エクスポート元の環境構築情報に置換されます。

(g) インポートの中止

インポートを中止した場合,中止する前までの資源はインポート先に登録されているので,エクスポート元のリポジトリとインポート先のリポジトリで矛盾が生じてしまいます。インポート先のリポジトリを回復するためには,中止したインポートを再実行してインポートを完了させる必要があります。