3.2.3 環境を初期化する
データベースの初期化とリポジトリの初期化について説明します。
- <この項の構成>
- (1) データベースの初期化
- (2) リポジトリの初期化
- (3) リポジトリの再初期化
(1) データベースの初期化
リポジトリを初期化する前に,Object Serverでデータベースを初期化しておく必要があります。
(a) データベースの初期化の手順
- Object Serverの[Object Server管理ツール]ウィンドウから,[データベース環境設定]アイコンを選ぶ
- 表示された[データベース環境設定]ダイアログで,[データベースの初期化]ボタンを選ぶ
- 表示された[データベースの初期化]ダイアログで,ノードIDと初期設定パラメタファイル名を指定する
ノードIDには,1~16,382の値を指定します。ノードIDとデータベースに使用するファイルシステムには注意が必要です。「(b) データベースの初期化の注意事項」を参照してください。
- 指定内容を確認した後,[OK]ボタンを選ぶ
データベースの初期化が実行されます。
データベースの初期化の終了後,コンピュータを再起動してから,コントロールパネルの[サービス]ダイアログで,Object Serverのサービスを起動してください。
(b) データベースの初期化の注意事項
- ノードIDの指定
ノードIDは,データベースの識別に使用されるIDです。データベースを初期化するときには,必ずノードIDを指定してください。
SEWB+/REPOSITORYでは,エクスポート・インポート機能で複数のサーバ間で資源をやり取りします。このため,指定するノードIDは,複数のサーバのデータベース間で重複しない値にしてください。デフォルト値のノードIDで複数のデータベースを初期化すると,ノードIDが重複するので注意が必要です。
- 使用するファイルシステム
データベースを格納するディレクトリ(初期設定パラメタファイル中に指定したディレクトリ)のファイルシステムには,必ずNTFSを使用してください。FATは,使用することができません。
データベースの初期化の詳細については,マニュアル「Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド」を参照してください。
(2) リポジトリの初期化
リポジトリの初期化は,初期設定ユティリティを使用してシステム管理者が実行します。初期設定ユティリティを実行できるのは1回だけです。
(a) リポジトリの初期化の手順
- Windows NT Server又はWindows 2000 Serverに「Administrator」権限でログインする
- [サービス]でデータベース(Object Server)のサービスが起動されていることを確認する
データベースのサービスが起動されていなければ,起動してください。
- 「SEWB+/REPOSITORY」の「初期設定ユティリティ」を起動する
- 表示された[初期設定ユティリティ]ダイアログで,データベース名称とドキュメントオプションを設定する
詳細については,「(b)データベース名称」「(c)ドキュメントオプション」を参照してください。
- 設定内容を確認した後,[初期化]ボタンを選ぶ
リポジトリの初期化が実行されます。
リポジトリの初期化の終了後,コンピュータを再起動してから,[サービス]でSEWB+/REPOSITORYのサービスを起動してください。
(b) データベース名称
サーバに作成するリポジトリのデータベースの名称を設定します。
データベース名称は,次の規則に従って設定してください。
- データベース名称の長さ
63バイト以内で設定します。
- データベース名称に使用できる文字
英数字,「_」,及び日本語文字が使用できます。ただし,全角の空白は使用できません。
- 使用できない名称
先頭が「_」,「IS」,又は「WF」で始まる名称
「MASTER」という名称
(c) ドキュメントオプション
ドキュメントオプションでは,ドキュメントファイルディレクトリとバージョン管理システムを設定します。
- (i)ドキュメントファイルディレクトリ
ドキュメントを格納するディレクトリのパス名を設定します。デフォルトでは,SEWB+/REPOSITORYが組み込まれているディレクトリのパス名が設定されています。
ディレクトリのパス名は,次の規則に従って設定してください。
- ディレクトリのパス名の長さ
128バイト以内で設定します。
- ディレクトリ名に使用できる文字
任意の文字が使用できます。ただし,次に示す文字は使用できません。
「'」「?」「"」「/」「<」「>」「*」「|」「:」「¥」 空白
- ディレクトリのパス名の規則
ドライブ名は,必ず設定します。
ディレクトリとディレクトリの区切りには,「¥」を使用します。ドライブとディレクトリの区切りには,「:」を使用します。
ディレクトリ名の最後に「.」は使用できません。
- (ii)バージョン管理システム
バージョン管理システムを選択して設定します。
- PVCSを利用する運用:「PVCS」
- 通常の運用:「Original」
バージョン管理システムにPVCSを利用する場合は,SEWB+/REPOSITORYと同じコンピュータにPVCSが組み込まれている必要があります。また,事前に次の設定をしてください。
- コントロールパネルのシステムを開き,システム環境変数内のPathにPVCSのパス(C:¥PVCS¥NTなど)があるかを確認します。ない場合は,システム環境変数内のPathをクリックして設定してください。
- PVCSバージョン5.2を使用する場合,PVCSのライセンス管理機能を使用して,「System」のユーザ名をライセンスユーザ名として登録します。PVCSバージョン5.3以降を使用する場合は,ユーザ名登録の操作は不要です。
- 注意事項
- リポジトリで管理するファイルを,PVCSのバージョン・マネージャで操作しないでください。
(3) リポジトリの再初期化
リポジトリ内に作成されている資源をすべて破棄して,再初期化するには次に示す手順で作業してください。
- [サービス]でSEWB+/REPOSITORYやObject Serverのサービスが停止されていることを確認する
サービスが実行されている場合は,停止させてください。
- SEWB+/REPOSITORYをインストールしたディレクトリの下の「doc」「spool」及び「work」フォルダとその下のファイルをすべて削除する
- ルートドキュメントフォルダのディレクトリ以下をすべて削除する
ルートドキュメントフォルダのディレクトリは環境構築ユティリティで確認できます。
- データベースの初期化で使用した,初期設定パラメタファイルに指定されたファイルをすべて削除する
- 環境を再度初期化する
(1)で説明したデータベースの初期化,及び(2)で説明したリポジトリの初期化を,再度実施してください。