Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ AIX(R)編


4.5.1 系障害の検出と系のリセット(マルチスタンバイ)

ここでは,系障害の検出および系のリセットについて,マルチスタンバイ機能を使用しない場合と比べて異なる点だけについて説明します。

マルチスタンバイ機能を使用する系切り替え構成では,複数の待機系で待機サーバが稼働するため,監視パスの障害時などには複数の待機系が同時に系切り替えをするおそれがあります。同時に系切り替えをするのを防ぐために,マルチスタンバイ機能を使用する場合,HAモニタは待機系間でも系の監視をします。

待機系の系障害を検出した場合,系障害を検出した系は,自系の待機サーバより高い優先度を持つ待機サーバが稼働している系をリセットします。マルチスタンバイ機能を使用する場合の,系の状態監視と系のリセットを次の図に示します。

図4‒32 系の状態監視と系のリセット(マルチスタンバイ機能使用時)

[図データ]

上記の図では,障害が発生した待機サーバの優先度は1なので,優先度2の待機サーバを持つ待機系2が待機系1をリセットします。

待機系2からのリセットが失敗した場合や,リセットができなかった場合は,実際にリセットを発行する系が異なります。ある待機系からのリセットが失敗した場合の,リセット発行の流れについては,「4.2.3 複数の待機系がある場合の系のリセット」を参照してください。