Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ AIX(R)編


3.5.4 共有リソース引き継ぎのタイムアウト

系切り替え時に,共有リソースの引き継ぎ(切り離しおよび接続)が制限時間内に終了するかを監視する機能について説明します。タイムアウトは,系切り替え時だけ監視します。サーバの起動・停止時は監視しません。

〈この項の構成〉

(1) タイムアウト検出時の動作

共有リソースの切り離し処理全体,または接続処理全体に制限時間を設け,制限時間以内に処理が完了しなかった場合に,共有リソースに対する処理を中止します。

共有リソース接続失敗時にサーバの起動を中止する機能を使用している場合,共有リソースの接続処理がタイムアウトすると,サーバの起動を中止します。

系切り替え時に起動リトライする機能を使用している場合,サーバの再起動を待ちます。

(2) 監視できる範囲

制限時間を監視できる範囲は,次のどちらかです。指定した制限時間内にそれぞれの処理が完了するかを,別々に監視します。

(3) 必要な環境設定

共有リソースの引き継ぎ(切り離しおよび接続)の制限時間を次のオペランドに指定します。

共有リソース接続処理と,切り離し処理で,異なる制限時間を指定する場合は,サーバ対応の環境設定のdev_offlimitオペランド,およびdev_onlimitオペランドに指定してください。なお,dev_timelimitオペランドを指定した場合は,dev_offlimitオペランド,およびdev_onlimitオペランドは指定できません。

サーバ対応の環境設定のdev_timelimitオペランド,dev_offlimitオペランド,およびdev_onlimitオペランドの定義と,タイムアウトの監視の有無を次に示します。

オペランドの定義

タイムアウト監視の有無

dev_timelimit

dev_onlimit

dev_offlimit

なし

なし

なし

監視をしません。

あり

共有リソース切り離し処理を監視します。

あり

なし

共有リソース接続処理を監視します。

あり

共有リソース接続処理,および切り離し処理を監視します。

あり

なし

なし

共有リソース接続処理,および切り離し処理を監視します。

あり

指定できない組み合わせです。

あり

なし

指定できない組み合わせです。

あり

指定できない組み合わせです。