Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ AIX(R)編


2.2.2 系障害時の系切り替え

系障害時の系切り替え処理は,次のどちらかによって異なります。

〈この項の構成〉

(1) 系のリセットをする場合,またはハイブリッドフェンシングを使用して系のリセットに成功した場合

系のリセットをする場合,系障害時には,待機系のHAモニタがリセットパスを介して障害が発生した系のSPに実行系のリセットを要求します。障害が発生した系のSPは,入出力の停止などのリセット処理をします。障害が発生した系は,リセット処理が完了すると,待機系にその旨を連絡します。待機系では,連絡を受けたあと,系切り替え処理を開始します。

系障害時の,HAモニタの系切り替えの概要を,次の図に示します。

図2‒8 系障害時の系切り替えの概要(系のリセットをする場合,またはハイブリッドフェンシングを使用して系のリセットに成功した場合)

[図データ]

(2) ハイブリッドフェンシングを使用して系のリセットに失敗した場合

ハイブリッドフェンシングを使用する場合,系障害時に系のリセットに失敗したとき,共有ディスクのSCSIリザーブをして系切り替えします。切り替え先の系が強制的にリザーブを確保してから実行サーバを起動することで,複数系からの同時書き込みによる共有ディスクのデータ破壊を防止します。

また,監視パス障害が発生した場合に,障害などで系切り替えが発生したときは,切り替え元の系がリザーブの消滅を検知するとサーバを計画停止します。

系障害時の,HAモニタの系切り替えの概要を,次の図に示します。

図2‒9 系障害時の系切り替えの概要(ハイブリッドフェンシングを使用して系のリセットに失敗した場合)

[図データ]

ハイブリッドフェンシングを使用する場合で,監視パス障害が発生したときの系切り替えの概要を,次の図に示します。

図2‒10 系障害時の系切り替え(ハイブリッドフェンシングを使用して系のリセットに失敗した場合の監視パス障害)

[図データ]