Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ AIX(R)編


1.1 HAモニタの目的

HAモニタは,システムの信頼性向上,稼働率向上を目的として,プログラムを含めたシステムの切り替えを実現します。

UNIXシステムを基幹業務に適用する場合,システムの信頼性や稼働率が重要になります。従来のシステムでは,ディスク装置やLANなどの個々の資源(リソース)を二重化して,信頼性を確保しています。HAモニタを使用することで,リソースの二重化に加えて,サーバシステムの二重化も実現できます。

HAモニタを使用すると,業務処理を実行中のサーバシステムに障害が発生した場合,事前に待機しているサーバシステムに,直ちに自動で切り替えることができます。そのため,オペレータが特に意識することなく,システムの信頼性や稼働率を高められます。

HAモニタの概要を次の図に示します。

図1‒1 HAモニタの概要

[図データ]

この図では,サーバシステム1とサーバシステム2を系切り替え構成にしています。サーバシステム1で稼働するプログラムに障害が発生した場合,HAモニタがサーバシステム2のプログラムに系切り替えをします。その結果,障害のために業務を中断していた時間を短縮できます。

HAモニタを使用するシステムには,機能に応じて監視パスやリセットパスなどのハードウェアが必要です。HAモニタに必要なハードウェアやソフトウェアについては,「1.6 HAモニタの動作環境」を参照してください。