Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ Linux(R)(x86)編


4.3.6 共有リソースの状態一覧

HAモニタやサーバに発生した事象と,事象発生時にHAモニタが共有リソースの状態をどう制御するかについて説明します。

HAモニタが制御する共有リソースの状態を次の表に示します。

表4‒8 HAモニタが制御する共有リソースの状態

事象

共有リソース

共有ディスク

ファイルシステム

LAN

ボリュームグループ

制御グループ

サーバでの事象

実行サーバ起動開始

参照+更新接続

参照+更新接続

マウント

接続

実行サーバ起動完了

実行サーバ起動失敗

切り離し

※1

アンマウント

切り離し

実行サーバ起動失敗(複数スタンバイ構成で系切り替えをする場合)

切り離し

切り離し※11

アンマウント

切り離し

実行サーバ再起動限界検出※2

切り離し

切り離し※11

アンマウント

切り離し

実行サーバ正常終了※3

切り離し

※1

アンマウント

切り離し

実行サーバ異常終了

※4,※5

切り離し

切り離し※6,※11

アンマウント

切り離し

待機サーバ起動開始

切り離し

切り離し※11

アンマウント

切り離し

待機サーバ起動完了

待機サーバ起動失敗

待機サーバ正常終了※3

待機サーバ異常終了

HAモニタでの事象

実行サーバ障害検出

※5,※7

切り離し

切り離し※6,※11

アンマウント

切り離し

実行系障害検出

入出力リセット※8

入出力リセット

入出力リセット※8

入出力リセット※9

待機系障害検出

待機系に系切り替え完了

参照+更新接続

参照+更新接続

マウント

接続

待機系に系切り替え失敗

切り離し

※1

アンマウント

切り離し

モニタモードのサーバ起動コマンド

monbeginコマンド)※10

実行系

参照+更新接続

参照+更新接続

マウント

接続

待機系

切り離し

切り離し※11

アンマウント

切り離し

モニタモードのサーバ停止コマンド

monendコマンド)

実行系

切り離し

切り離し※11

アンマウント

切り離し

待機系

待機サーバ停止コマンド

monsbystpコマンド)

サーバの系切り替えコマンド

monswapコマンド)

実行系

切り離し

切り離し※11

アンマウント

切り離し

待機系

参照+更新接続

参照+更新接続

マウント

接続

共有リソース追加コマンド

mondevice -aコマンド)

実行系

参照+更新接続

×

×

×

待機系

切り離し

×

×

×

共有リソース削除コマンド

mondevice -dコマンド)

実行系

×

×

×

待機系

×

×

×

(凡例)

−:変化しません。

×:コマンドの処理対象ではありません。

注※1 サーバ対応の環境設定のhab_discnt_atendオペランドにyesを指定した場合,切り離しをします。

注※2 実行サーバが起動リトライ中の場合,すでに切り離しされています。

注※3 サーバの計画停止,強制停止を含みます。

注※4 サーバ自身が障害を検知した場合です。

注※5 実行サーバが再起動待ち状態になるときは変化しません。

注※6 系切り替えをする待機サーバがない場合は,サーバ対応の環境設定のhab_discnt_atendオペランドにyesを指定したときだけ切り離しをします。

注※7 系切り替えをする待機サーバがない場合は変化しません。

注※8 共有ディスクのSCSIリザーブをする場合は,「強制リザーブ」になります。

注※9 共有ディスクのSCSIリザーブをする場合は,「−」になります。

注※10 サーバ起動完了時や起動失敗時は,サーバでの事象と同じになります。

注※11 「制御グループの切り離し」は,共有リソースのアクセス制御状態を,アクセス禁止に設定したあとで参照専用に設定することを指します。