Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ Linux(R)(x86)編


3.3.5 系のペアダウンによる系切り替え

次の事象発生時に,系切り替え元の系を強制的に停止し,系切り替えを継続できます。これを,系のペアダウンといいます。

〈この項の構成〉

(1) サーバ障害時に系ごと切り替える系のペアダウン

系切り替えできる状態で実行サーバが障害になったとき,障害が発生した系を強制停止して待機系に切り替えます。

次の場合に,この機能を使用します。

この機能は,次のサーバで使用できます。

ペアダウンの契機となる実行サーバの障害には,サーバ自身が検出した障害およびサーバのスローダウンがあります。また,TP1/Server BaseまたはHiRDBをサーバモードのサーバとして使用する場合,サーバのスローダウンを検出したときだけペアダウンをするオプションも指定できます。

実行系のリセットは,停止するHAモニタからの連絡を,待機系のHAモニタが受けて実行します。このとき,リセット優先系の判断や,リセット発行系の決定には従わないで,即時リセットを実行します。

必要な環境設定

サーバ対応の環境設定のpairdownオペランドで指定します。

(2) ユーザコマンド失敗時に系ごと切り替える系のペアダウン

サーバ障害による系切り替え時(online -a start),または計画系切り替え時(online -w start)に系切り替え元で実行するユーザコマンドが失敗した場合に,系のペアダウンをすることもできます。

次の要件をすべて満たす場合に,この機能を使用します。

ユーザコマンドの失敗とは,次のような場合です。

必要な環境設定

サーバ対応の環境設定のuoc_pairdownオペランドにuseを指定します。また,サーバ障害による系切り替え時(online -a start),または計画系切り替え時(online -w start)に実行するユーザコマンドは,異常終了時に0以外の終了コードでリターンするように記述してください。

(3) サーバの停止コマンド失敗時に系ごと切り替える系のペアダウン

系切り替え時に実行するサーバの停止コマンドが失敗した場合に,系のペアダウンをすることもできます。

サーバの停止コマンドの実行に失敗したあとに,系を強制停止することでサーバを強制停止させ,系切り替えを継続させたい場合に,この機能を使用します。

サーバの停止コマンドの失敗とは,次のような場合です。

必要な環境設定

サーバ対応の環境設定のterm_pairdownオペランドにuseを指定します。