9.21 monscsiclr(共有ディスクのリザーブ解除)
形式
monscsiclr サーバ識別名
実行できるユーザ
スーパユーザ
機能
サーバ対応の環境設定(servers)のscsi_deviceオペランドおよびdmmp_deviceオペランドに指定したデバイスのリザーブを解除します。
共有ディスクがリザーブされていることが原因で実行サーバを起動できない場合は,このコマンドでリザーブを解除することで実行サーバを起動できるようになります。このコマンドは,HAモニタが起動していなくても実行できます。
リザーブの解除に成功した場合,KAMN108-I(詳細コード:SUCCESS)が出力されます。一つ以上の共有ディスクでリザーブの解除に失敗した場合は,KAMN108-I(詳細コード:FAILURE)が出力されます。リザーブの解除に失敗したデバイスはスキップして処理を続行します。
オプション
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サーバ識別名
共有ディスクのリザーブを解除したいサーバの識別名を指定します。
リターンコード
値 |
意味 |
---|---|
0 |
正常終了(サーバが使用するすべての共有ディスクのリザーブを解除しました) |
0以外 |
異常終了 |
注意事項
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オプションに指定する識別名の実行サーバがどれかの系で稼働している場合は,monscsiclrコマンドを実行しないでください。共有ディスクの排他ができなくなるおそれがあります。
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このコマンドでは,HAモニタの環境設定(sysdef)のscsi_timeoutオペランドおよびscsi_retryオペランドの設定は無視され,仮定値で動作します。
使用例
- コマンド実行時の表示
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次の状態の例を示します。
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/dev/disk/by-id/scsi-360060e8010462fe004f2b6ae00000000はリザーブされている。
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/dev/disk/by-id/scsi-360060e8010462fe004f2b6ae00000001はリザーブされていて,monscsiclrコマンド実行時,オープンに失敗する。
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/dev/disk/by-id/scsi-360060e8010462fe004f2b6ae00000002はリザーブされていない。
> monscsiclr server1 KAMN107-I サーバ:server1のリザーブ解除処理を開始します。 Device Status /dev/disk/by-id/scsi-360060e8010462fe004f2b6ae00000000 CLEARED KAMN601-W openシステムコールで異常が発生しました。詳細コード:2 異常が発生した関数名:scsi_cmd_ctrl KAMN725-W デバイス:/dev/disk/by-id/scsi-360060e8010462fe004f2b6ae00000001でのSCSIコマンドの実行で異常が発生しました。詳細コード:OPEN サーバ:server1 ホストアドレス:*(*) KAMN726-E デバイス:/dev/disk/by-id/scsi-360060e8010462fe004f2b6ae00000001に対応するすべてのパスで異常が発生しました。 /dev/disk/by-id/scsi-360060e8010462fe004f2b6ae00000001 FAILED /dev/disk/by-id/scsi-360060e8010462fe004f2b6ae00000002 NO_RESERVE KAMN108-I サーバ:server1のリザーブ解除処理が完了しました。詳細コード:FAILURE
(凡例) >:ユーザの操作を示します。
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Deviceに出力する値は半角で61文字までです。共有ディスクのパスが62文字以上の場合,62文字目以降は表示しません。
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Statusの値と意味を次の表に示します。
Status
意味
CLEARED
リザーブを解除しました。
FAILED
リザーブの解除に失敗しました。
出力されるメッセージを参照して,対処してください。
NO_RESERVE
リザーブされていませんでした。
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