Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ Linux(R)(x86)編


7.10.4 系やサーバを稼働させたまま共有リソースの構成を変更する

系やサーバを稼働させたまま,共有リソースの追加・削除をすることを共有リソースの動的変更と呼びます。ここでは,共有リソースの動的変更をする方法について説明します。

共有リソースの種類によって,動的変更をする方法が異なります。共有ディスクを動的に追加・削除するには,サーバの共有リソース動的変更コマンド(mondeviceコマンド)を使用します。LANを追加・削除するには,LANの状態設定ファイルを編集してください。

サーバの共有リソース動的変更コマンド(mondeviceコマンド)を使用する場合,次の手順で共有リソースの追加・削除をします。サーバの共有リソース動的変更コマンド(mondeviceコマンド)は,実行系,待機系のどちらでも実行できます。

  1. 実行サーバおよび待機サーバが起動完了していることを確認する。

    サーバ・系の状態表示コマンド(monshowコマンド)を実行して,実行サーバには"ONL",待機サーバには"SBY"と表示されていることを確認します。

  2. 共有リソースの接続または切り離しをする。

    サーバの共有リソース動的変更コマンド(mondeviceコマンド)を実行して,共有リソースの接続または切り離しをします。共有リソースの変更結果に合わせて,リソースを共用している実行サーバおよび待機サーバのサーバ対応の環境設定が書き替えられます。

  3. 変更内容を確認する。

    共有リソースが指定どおり変更されたかどうかを,サーバ・系の状態表示コマンド(monshow -dコマンド)で確認します。

サーバの共有リソース動的変更コマンド(mondeviceコマンド)を実行すると,共有リソースの変更結果に合わせて,そのリソースを共有している実行サーバと待機サーバのサーバ対応の環境設定が自動で書き換えられます。共有リソースの動的変更後は,サーバ対応の環境設定が正しく書き換えられたかどうかも確認してください。

HAモニタは,実行サーバの共有リソースが変更できない場合は,待機サーバの共有リソースも変更しません。また,待機サーバの共有リソースが変更できない場合は,実行サーバの共有リソースだけを変更します。この場合,実行サーバと待機サーバとで,共用するリソースの設定が異なる状態になっています。共用するリソースの設定を一致させるには,待機サーバを一度停止させ,サーバ対応の環境設定の内容を実行サーバと合わせてから,待機サーバを再起動してください。

サーバの共有リソース動的変更コマンド(mondeviceコマンド)で共有リソースが変更できない場合,HAモニタの障害やコマンドの指定に矛盾がある原因のほかに,次の原因が考えられます。

実行サーバに対してサーバの共有リソース動的変更コマンド(mondeviceコマンド)を実行した場合
  • 実行サーバが起動完了していません。

  • 実行サーバにサーバ障害が発生しています。

  • 待機サーバへの変更連絡の際に通信障害が発生しました(待機サーバの共有リソースは変更できません)。

待機サーバに対してサーバの共有リソース動的変更コマンド(mondeviceコマンド)を実行した場合
  • 実行サーバまたは待機サーバが起動完了していません。

  • 実行サーバまたは待機サーバにサーバ障害が発生しています。

  • 実行サーバへの共有リソース変更連絡,または実行サーバからの共有リソース変更完了連絡の際に通信障害が発生しました(実行サーバの共有リソースは変更できません)。