Hitachi

高信頼化システム監視機能 HAモニタ Linux(R)(x86)編


3.3.3 系の二重リセットの防止

系の二重リセットとは,ある系に対して,2度以上系のリセットをすることです。ここでは,系の二重リセットを防止する方法について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 系の二重リセットが起こるおそれがある構成

系障害が発生して系切り替えをする場合,系切り替え構成によっては,複数の待機系が系のリセットを発行するため,実行系の回復が遅くなるおそれがあります。

系の二重リセットが起こるおそれがある構成を,次の図に示します。

図3‒17 系の二重リセットが起こるおそれがある構成

[図データ]

上記の図で示す構成では,実行系の系障害時に待機系1および待機系2の両方がそれぞれリセット要求を発行し,実行系の回復を遅らせるおそれがあります。

(2) 必要な環境設定

必要な環境設定はありません。

系の二重リセットを防ぐためには,実行系をリセットする待機系を,事前に一つに決めておく必要があります。この待機系を,リセット発行系といいます。リセット発行系は,HAモニタによってサーバの起動時に自動的に決定されます。

リセット発行系の動作の詳細については,「4.2.1 系のリセットをする系の決定方法」を参照してください。