リソースサーバを使用して,複数のサーバで共有リソースを共用する場合の構成について説明します。
リソースサーバは,グループに対して一つだけ指定できます。一つの系に配置できるリソースサーバの最大数は,HAモニタの環境設定のservmaxオペランドで指定する一つの系で稼働するサーバの最大数によって変わります。
servmaxオペランドで指定するサーバの最大数別に,配置できるリソースサーバの最大数を次に示します。
HAモニタ Extensionを使用してサーバの最大数を変更する場合には,配置できるリソースサーバの最大数が異なります。詳細については,「3.5.1(1) 指定できるサーバの最大数」を参照してください。
リソースには,共有ディスク,ファイルシステム,およびLANがあります。このうち,一つのリソースを複数のサーバで共用し,ほかのリソースは共用しないで各サーバで使用したり,逆に,複数のリソースを一つのリソースサーバを介して共用したりできます。
リソースサーバを使用して,次の構成が実現できます。
一つのリソースサーバから,複数の共有リソースを共用する構成を次の図に示します。この構成では,サーバAおよびサーバBが,共有ディスクおよびエイリアスIPアドレスを共用しています。
図5-2 一つのリソースサーバから,複数の共有リソースを共用する構成
複数の共有リソースのうち,一つをリソースサーバで共用し,残りはサーバ単位で分けて使用する構成を次の図に示します。この構成では,サーバAおよびサーバBが共有ディスクを共用し,エイリアスIPアドレスはサーバごとに使用しています。
図5-3 複数の共有リソースのうち一つを共用し,残りはサーバ単位で使用する構成
複数のサーバ,またはリソースサーバで一つの共有リソースを共用できません。共有リソースを共用するサーバは,リソースサーバと同じグループに属する必要があります。
例えば次に示す構成では,リソースサーバと,サーバグループに属さないサーバCが一つの共有ディスクを使用する構成になっています。この構成では,リソースサーバを使用した共有リソースの共用を実現できません。
図5-4 リソースサーバを使用して共有リソースの共用を実現できない構成