サーバをグループ化している場合,サーバグループ内のサーバに指定されているサーバの切り替え種別の組み合わせによって,系切り替え制御が異なります。
なお,モニタモードのサーバには,サーバの切り替え種別を指定できません。サーバグループ内にモニタモードのサーバがある場合,モニタモードのサーバは,サーバの切り替え種別にexchangeを指定したサーバに該当します。また,モニタモードのサーバに発生したサーバ障害やスローダウンを契機に系切り替えをするには,サーバの監視コマンドの作成が必要です。
系切り替えの契機となる事象ごとに,サーバの切り替え種別の組み合わせとHAモニタの系切り替え制御の関係を次の表に示します。
表4-8 サーバの切り替え種別の組み合わせとHAモニタの系切り替え制御の関係
系切り替えの契機となる事象 | サーバの切り替え種別の組み合わせ | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
事象の分類 | 事象が発生したサーバ | exchangeだけ | exchangeとno_exchange | no_exchangeだけ | ||
グループ内で稼働中のサーバ | グループ内で稼働中のサーバ | |||||
あり | なし | あり | なし | |||
サーバ障害発生時 | exchange指定のサーバ | 連動系切り替え | 連動系切り替え | 単独で系切り替え※1 | - | - |
no_exchange指定のサーバ | - | 連動系切り替え待ち※2 | 単独で系切り替え※1 | 連動系切り替え待ち※2,※3 | 単独で系切り替え※1 | |
サーバスローダウン発生時 | exchange指定のサーバ | 連動系切り替え | 連動系切り替え | 単独で系切り替え※1 | - | - |
no_exchange指定のサーバ | - | 以降の指定に従う※4 | 単独で系切り替え※1 | 以降の指定に従う※4 | 単独で系切り替え※1 | |
系障害発生時 | exchange指定のサーバ | 連動系切り替え | 連動系切り替え | 単独で系切り替え※1 | - | - |
no_exchange指定のサーバ | - | 連動系切り替え | 単独で系切り替え※1 | 連動系切り替え | 単独で系切り替え※1 | |
計画系切り替え時 | exchange指定のサーバ | 連動系切り替え | 連動系切り替え | 単独で系切り替え※1 | - | - |
no_exchange指定のサーバ | - | 連動系切り替え | 単独で系切り替え※1 | 連動系切り替え | 単独で系切り替え※1 |
(凡例)-:組み合わせとしてあり得ません。
注※1 待機系に,同じサーバグループに属する連動系切り替え待ち状態の待機サーバがあれば,同時に実行サーバとして起動させます。
注※2 待機サーバが,待機系で起動を完了した状態でサーバグループの連動系切り替えを待つ状態です。連動系切り替え待ち状態の詳細については,「7.3.1 待ち状態のサーバを起動して業務を再開する」を参照してください。
注※3 すべてのサーバに障害が発生した場合には連動系切り替えします。
注※4 cancelを指定している場合は,サーバを異常終了させます。待機サーバは連動系切り替え待ち状態になります。no_cancelを指定している場合は,サーバの状態監視を続けます。待機サーバは連動系切り替え待ち状態にはなりません。