HAモニタの場合,LANはサーバ単位に接続,切り離しをします。HAモニタでは,LANの状態設定ファイルを作成して設定する必要があります。
LANの状態設定ファイルの種類を,次に示します。
これらのファイルは,サーバごとにHAモニタの環境設定用ディレクトリの下に作成します。ファイル名のサーバ識別名の部分は,サーバ対応の環境設定のaliasオペランドで指定した値にしてください。
HAモニタには,HAモニタサンプルファイル用ディレクトリの下に,server.upおよびserver.downというファイル名で,LANの状態設定ファイルのサンプルファイルが用意されています。これらのファイルをHAモニタ環境設定用ディレクトリの下にコピーして書き換えることで,LANの状態設定ファイルを最初から作成する手間が省けます。また,ファイルには実行権限を与えてください。
HAモニタでのLANの切り替えは,エイリアスIPアドレスを使用します。LANの状態設定ファイルには,OSのifconfigコマンドおよびarpingコマンドの引数として,LANアダプタに追加・削除するエイリアスIPアドレスを指定します。OSのコマンドについては,OSのマニュアルを参照してください。
ここでは,エイリアスIPアドレスを使用した場合の,LANの状態設定ファイルの設定方法について説明します。
サーバ識別名.upファイルには,系ごとに割り当てられたLANアダプタのインタフェース名,IPインデックス番号,およびエイリアスIPアドレスを設定します。必要に応じてネットマスクおよびブロードキャストアドレスを設定してください。また,エイリアスIPアドレスを追加したあと,echoコマンドおよびarpingコマンドを実行します。echoコマンドの実行によって,ルーティングキャッシュをクリアし,arpingコマンドの実行によって,ARPリクエストがブロードキャストされ,IPアドレスとMACアドレスのマッピングが更新されます。
サーバ識別名.upファイルの内容を,次に示します。
/sbin/ifconfig xxx:y inet n.n.n.n netmask nn.nn.nn.nn broadcast nnn.nnn.nnn.nnn |
一つのインタフェースで複数のエイリアスIPアドレスを使用する場合は,各エイリアスIPアドレスに対応して異なるIPインデックス番号を設定します。
なお,サーバ対応の環境設定でip_neckオペランドにuseを指定したサーバについては,「3.3.3 共有リソース接続失敗時のサーバの起動中止」にある,サーバ識別名.upファイルの例を参考に,LANの状態設定ファイルを設定してください。
サーバ識別名.downファイルには,系ごとに割り当てられたLANアダプタのインタフェース名,およびIPインデックス番号を設定します。
サーバ識別名.downファイルの内容を,次に示します。
/sbin/ifconfig xxx:y down |