HAモニタでは,実行サーバが使用するLANの通信状態を監視して,障害が発生したときに自動的に系切り替えをすることができます。ここでは,LAN監視時の動作などについて説明します。
なお,LANを監視できるのは,次のOSの場合だけです。
HAモニタは,送受信されるパケット数を監視することでLANを監視します。実行系のLANアダプタが受信するパケット数を定期的に監視し,前回監視したときから受信パケット数に変化がない場合は,LANに異常が発生したと見なして系切り替えをします。
LAN監視時の動作を次の図に示します。
図3-17 LAN監視時の動作
LANの障害を検出すると,HAモニタは系切り替え先として設定してあるサーバを検索し,そのサーバが系切り替え可能であれば系切り替えをします。該当するサーバがグループ化されている場合は,グループごとに系切り替えをします。切り替え先のサーバで系切り替えができる状態でない場合は,系切り替えができる状態になった時点で系切り替えをします。監視対象のLANが複数存在する場合は,各LANの監視はインタフェースごとに独立して非同期に実行します。
HAモニタが監視対象とするのは,hbonding,bonding,ethernetの3種類のデバイスです。監視対象は,LAN監視定義ファイルの設定で選択します。
なお,hbondingを監視するときは,パケット数に加え,hbondingのステータスも監視できます。hbondingを監視する場合,hbondingのステータスだけを監視するか,パケット数とhbondingのステータスの監視を併用するかを選択できます。通常は,hbondingのステータスだけを監視する方法を選択します。ただし,hbondingの設定で指定する監視対象とは別に,複数の監視対象を指定したい場合は,パケット数とhbondingのステータスの監視を併用してください。
送受信パケット数の監視をする場合は,次の動作環境を満たしている必要があります。
次の設定が必要です。
次に示す場合別に,LANを監視するときの注意事項を示します。