HAモニタでは,実行サーバの障害を実行系の障害として扱うことで,サーバ障害時に,系をリセットする方法で系切り替えができます。これを,系のペアダウンといいます。
通常HAモニタは,サーバ障害が発生した場合に,障害が発生した系をリセットしないで待機系に切り替えますが,系のペアダウン機能を使用すると,障害が発生した系をリセットして待機系に切り替えられます。この機能は,サーバモードのサーバだけが使用できます。
ペアダウン機能は,実行サーバの障害時,実行サーバを停止させると同時に,HAモニタも停止させることで実現します。実行系のHAモニタの停止は系障害として扱われ,待機系からリセットされたあとに系切り替えが開始されます。
ペアダウンの契機となる実行サーバの障害には,サーバ自身が検出した障害およびサーバのスローダウンがあります。また,TP1/Server BaseまたはHiRDB(プライマリ機能提供サーバ)をサーバモードのサーバとして使用する場合,サーバのスローダウンを検出したときだけペアダウンをするオプションも指定できます。
実行系のリセットは,停止するHAモニタからの連絡を,待機系のHAモニタが受けて実行します。このとき,リセット優先系の判断や,リセット発行系の決定には従わないで,即時リセットを実行します。
ペアダウン機能を使用するかどうかは,サーバ対応の環境設定のpairdownオペランドで指定します。