高信頼化システム監視機能 HAモニタ Linux(R)編
HAモニタは系に一つ存在し,系間で連絡を取ります。システム構築時には,HAモニタの接続構成を,定義ファイルに定義する必要があります。この定義ファイルをHAモニタの接続構成設定ファイルと呼びます。
HAモニタの接続構成設定ファイルは,HAモニタの起動時に参照され,HAモニタの接続構成設定ファイルの内容に基づいて,HAモニタ同士が接続されます。また,HAモニタの起動時,および定義チェックコマンド(moncheckコマンド)実行時に,HAモニタの接続構成設定ファイルの内容がチェックされます。
HAモニタの接続構成設定ファイルを作成するには,自動作成する方法と,手動作成する方法があります。通常は,自動作成することをお勧めします。ただし,次のどちらかの場合は,手動作成してください。
ここでは,HAモニタの接続構成設定ファイルを手動作成する方法についてだけ説明します。自動作成の場合,システムの構築が完了して動作確認をするときに同時にHAモニタの接続構成設定ファイルを作成できるため,ここでは説明しません。HAモニタの接続構成設定ファイルを自動作成する方法については,「6.20.1(3) HAモニタの停止確認および接続構成設定ファイルの確認(自動作成の場合)」を参照してください。
HAモニタの接続構成設定ファイルは,HAモニタの環境設定用ディレクトリの下にconnectionというファイル名で作成します。connectionファイルを一つの系で作成し,他系に複写する方法をお勧めします。
HAモニタの接続構成設定ファイルで設定する各パラメタの記述形式を,次に示します。
△0ホスト名△1LAN△1IPアドレス△1pair;↓ |
行の最後には,";"を記述してください。1行で系一つ分の設定項目を記述できます。系が四つある場合には,4行記述する必要があります。
なお,"#"を記述すると,"#"から改行コードまでがコメント行になります。
接続構成設定ファイルで設定する各項目について,次に示します。
# HAモニタ接続構成の設定
ホスト名 LAN IPアドレス [pair];
:
|
HAモニタの接続構成設定ファイルの作成例を次に示します。
すべての系が互いに監視し合う場合の,HAモニタの接続構成設定ファイルの作成例を,次の図に示します。
図6-21 すべての系が互いに監視し合う場合のHAモニタの接続構成設定ファイルの作成例
監視パスに監視し合わない系がある場合の,HAモニタの接続構成設定ファイルの作成例を,次の図に示します。この例では,監視し合う系にpairを指定しています。
図6-22 監視し合わない系がある場合のHAモニタの接続構成設定ファイルの作成例
監視し合う系にpairを指定しているため,pairを指定しない場合と比較して,ヘルスチェックやコマンドの実行に掛かる時間が短縮されます。
監視し合わないのは,系1・系3間です。
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