LANアダプタを二重化にしている構成では,両方のLANアダプタに障害が発生した場合に自動的に系切り替えができます。この機能を使用しない場合は,オペレータの操作が必要です。
ここでは,LANアダプタに障害が発生したときに自動的に系切り替えをする方法について説明します。オペレータの操作については,「7.4.6 LANアダプタの障害に対処する」を参照してください。
二重化されたLANアダプタの両方に障害を検出した場合に,LANアダプタを使用するサーバが系切り替えをできる状態であれば,HAモニタがそのサーバを計画停止して系切り替えをします。サーバがグループ化されていれば,HAモニタは,サーバグループ内のサーバのうち,系切り替えができる状態のサーバを計画停止して,系切り替えをします。
なお,LANアダプタの障害を検出したタイミングでサーバが系切り替えをできる状態になっていない場合は,サーバが系切り替えをできる状態になった時点で,系切り替えが実施されます。
LANアダプタ二重障害時の系切り替えの流れを次の図に示します。
図3-16 LANアダプタ二重障害時の系切り替えの流れ
系1の現用LANアダプタと予備LANアダプタの両方に障害が発生したことをHAモニタが検出すると,HAモニタは系1の実行サーバを計画停止して,系1から系2に系切り替えをします。系2では,現用LANアダプタが使用されます。
LANアダプタ二重障害発生時に系切り替えをするための設定と,系切り替えをするLANアダプタ名を指定します。
サーバをグループ化し,連動系切り替えをする構成の場合,LANアダプタ二重障害時には,グループ化したすべてのサーバを連動系切り替えさせるために,次の点に注意してください。
サーバの切り替え順序制御機能については,「3.1.3 サーバの切り替え順序制御」を参照してください。