5.4.4 リソースサーバを使用する場合の構成

リソースサーバを使用して,複数のサーバで共有リソースを共用する場合の構成について説明します。

<この項の構成>
(1) リソースサーバの数
(2) リソースサーバの構成の考え方

(1) リソースサーバの数

リソースサーバは,グループに対して一つだけ指定できます。また,リソースサーバは一つの系に最大8個配置できます。ただし,HAモニタの環境設定のservmaxオペランドで,一つの系で稼働するサーバの最大数を64に設定している場合,リソースサーバは最大32個配置できます。

(2) リソースサーバの構成の考え方

リソースには,共有ディスク,ファイルシステム,LAN,および通信回線があります。このうち,一つのリソースを複数のサーバで共用し,ほかのリソースは共用しないで各サーバで使用したり,逆に,複数のリソースを一つのリソースサーバを介して共用したりできます。

(a) 実現できる構成

リソースサーバを使用して,次の構成が実現できます。

一つのリソースサーバから,複数の共有リソースを共用する構成を次の図に示します。この構成では,サーバAおよびサーバBが,共有ディスクおよびエイリアスIPアドレスを共用しています。

図5-5 一つのリソースサーバから,複数の共有リソースを共用する構成

[図データ]

複数の共有リソースのうち,一つをリソースサーバで共用し,残りはサーバ単位で分けて使用する構成を次の図に示します。この構成では,サーバAおよびサーバBが共有ディスクを共用し,エイリアスIPアドレスはサーバごとに使用しています。

図5-6 複数の共有リソースのうち一つを共用し,残りはサーバ単位で使用する構成

[図データ]

(b) 実現できない構成

複数のサーバ,またはリソースサーバで一つの共有リソースを共用できません。共有リソースを共用するサーバは,リソースサーバと同じグループに属する必要があります。

例えば次に示す構成では,リソースサーバと,サーバグループに属さないサーバCが一つの共有ディスクを使用する構成になっています。この構成では,リソースサーバを使用した共有リソースの共用を実現できません。

図5-7 リソースサーバを使用して共有リソースの共用を実現できない構成

[図データ]