モニタモードのサーバを監視する機能について説明します。この機能を使用すると,モニタモードのサーバにサーバ障害が発生した場合に,自動的に系切り替えができます。
モニタモードのサーバでは,プログラムの障害を検出する方法は,それぞれのプログラムの仕様によって異なります。そのため,プログラムが障害になったことをHAモニタに通知するためには,サーバの監視コマンドをユーザが作成する必要があります。また,作成したサーバの監視コマンドを,サーバ対応の環境設定のpatrolcommandオペランドに指定します。
プログラムによっては,あらかじめプログラムを監視するためのコマンドを製品に同梱して提供しているものもあります。サーバの監視コマンドの作成方法については,「6.9.3 サーバの監視コマンドの作成」を参照してください。
HAモニタはサーバの監視コマンドを自動起動し,サーバの監視コマンド自身のプロセスを監視します。HAモニタはサーバの監視コマンドの終了を検知することによって,モニタモードのサーバにサーバ障害が発生したと判断します。モニタモードのサーバの障害監視を,次の図に示します。
図3-1 モニタモードのサーバの障害監視
HAモニタによるサーバの監視コマンドの制御についての詳細は,「4.1.4 サーバの監視コマンドの制御」を参照してください。
HAモニタは,サーバ障害を検出すると,次のどちらかを実行します。
また,サーバ対応の環境設定のretry_stableオペランドで,実行サーバの起動完了監視時間を指定しておくと,実行サーバの再起動が完了するまでの時間を監視できます。時間内にサーバが起動完了しない場合,再起動をリトライします。この場合も,再起動回数がサーバ対応の環境設定のservexec_retryオペランドに指定した回数を超えたときは,実行サーバを停止させ,待機サーバへの系切り替えを開始します。
サーバの監視コマンドの起動,停止方法,および監視処理の流れについては,「4.1.4 サーバの監視コマンドの制御」を参照してください。