障害が発生した場合に,収集する障害情報と収集方法について説明します。
ここでは,HAモニタの障害情報,およびトラブルシュート情報収集コマンド(montsコマンド)について説明します。OSの障害情報,および統計情報については,OSのマニュアルを参照してください。
HAモニタには,次の障害情報があります。これらの情報はすべて,トラブルシュート情報収集コマンド(montsコマンド)で収集できます。
表7-2 HAモニタの障害調査に使用するファイル
ファイル名 | 説明 | 調査目的 |
---|---|---|
| 系およびサーバの障害情報やスローダウン情報を収集するファイルです。 ファイル内のトレース情報が100KBに達すると,「oldsms」という名称のバックアップファイルにラップアラウンドされます。このとき,smsファイルの内容はクリアされ,oldsmsファイルに書き換えられます。 | 系障害,サーバ障害の調査 |
| HAモニタがファイルシステムの切り替え時に実行するOSのコマンド(fsck,mount,fuser,umountコマンド)の実行結果を収集するファイルです。 トレース取得時にファイルがHAモニタの環境設定のfs_log_sizeオペランドに指定したサイズを超えた場合,「サーバ識別名称.fslog_old」という名称のバックアップファイルが作成されます。 | ファイルシステムの切り替えエラー要因調査 |
| HAモニタがボリュームグループの接続時に実行するOSのコマンド(vgchangeコマンド)の実行結果を収集するファイルです。 トレース取得時にファイルが65,535バイトを超えた場合,「ボリュームグループ名称.vglog_old」という名称のバックアップファイルが作成されます。 | 共有ディスクの接続エラー要因調査 |
障害発生時にトラブルシュート情報収集コマンド(montsコマンド)を実行することで,取得した障害情報を,アーカイブファイルとして保存したり,可搬媒体に移送したりできます。
トラブルシュート情報収集コマンド(montsコマンド)は,スーパユーザの権限で実行してください。トラブルシュート情報収集コマンド(montsコマンド)を使用した障害情報の収集を次の図に示します。
図7-3 トラブルシュート情報収集コマンド(montsコマンド)を使用した障害情報の収集
アーカイブファイルを保存するか,可搬媒体に移送するかは,トラブルシュート情報収集コマンド(montsコマンド)実行時に指定します。