共有リソースの接続失敗時やユーザコマンドの失敗時に,実行サーバの起動や系切り替えを中止できます。リソースごとに,サーバの起動を中止するかどうかを指定できます。
共有リソースの接続に失敗した場合は,残りの共有リソースに関する接続処理を続行したあと,実行サーバの起動を中止し,最終的にすべての共有リソースの切り離しをします。系切り替えを中止する場合は,待機サーバを強制停止します。
対象となる共有リソースは次のとおりです。
設定方法を次に示します。
サーバ対応の環境設定のvg_neckオペランドにuseを指定します。なお,HAモニタのサーバの共有リソース動的変更コマンド(mondeviceコマンド)によって,vg_neckオペランドの指定の変更もできます。
サーバ対応の環境設定のfs_neckオペランドにuseを指定します。
サーバ対応の環境設定のip_neckオペランドにuseを指定します。
また,HAモニタでのLANの状態設定ファイルである,サーバ識別名.upファイルについて,LAN接続失敗時に,サーバ識別名.upファイルの実行結果(終了コード)が0以外になるように作成してください。
なお,サーバ識別名.downファイルの実行結果については,HAモニタの動作に影響を与えません。
実行サーバの起動や系切り替えを中止する場合の,サーバ識別名.upファイルの例を次に示します。これらのファイルのサンプルは,HAモニタサンプルファイル用ディレクトリの下に,server_on_neckIP.upのファイル名で格納されています。
#!/bin/sh |
サーバ識別名.upファイルによるLANの設定とは別に,二重化されたLANアダプタを監視できます。
二重化されたLANアダプタを監視するには,サーバ対応の環境設定のlan_neckオペランドを指定します。HAモニタは,実行サーバの起動開始時または系切り替え時に,lan_neckオペランドに指定されたLANアダプタの,現用LANアダプタおよび予備LANアダプタの状態を参照します。参照した結果,現用LANアダプタと予備LANアダプタの両方とも障害状態だった場合は,実行サーバの起動または系切り替えを中止します。
LANアダプタの二重化については,「3.3.7 LANアダプタの二重化」を参照してください。
サーバ対応の環境設定のuoc_neckオペランドにuseを指定することによって,ユーザコマンドの実行結果が0以外の場合に,サーバの起動を中止できます。
なお,HAモニタがエラーの確認をするのは,「サーバの起動開始」および「サーバの系切り替え開始」時に実行するユーザコマンドだけです。このほかのタイミングでのユーザコマンド実行結果は無視されます。
ユーザコマンドの詳細については,「6.11 ユーザコマンドの作成」を参照してください。