ここでは,マシンの電源を入れてから,サーバが系切り替えできる状態になるまでの流れと,起動方法について説明します。
システムを起動するには,実行系と待機系の両方を起動します。システムの起動の流れを次の図に示します。
図7-2 システムの起動の流れ
各系で電源を入れてサーバの起動が完了すると,HAモニタは,他系のHAモニタと連絡を取り合い,系切り替えができる状態になったことを確認します。このときに,メッセージKAMN252-Iが出力されます。
図7-2のうち,HAモニタ,リソースサーバ,およびサーバを起動する方法について説明します。
HAモニタを手動起動する場合,HAモニタの起動コマンド(monstartコマンド)を実行します。HAモニタ起動後には,HAモニタの起動が完了していることを示すメッセージKAMN002-Iが出力されていることを確認してください。
HAモニタを自動起動する場合,HAモニタは,カーネルの起動後にOSによって自動的に起動されます。
HAモニタをインストールした時点では,自動起動するように設定されています。HAモニタの起動方法を変更するには,HAモニタの環境設定コマンド(monsetupコマンド)を実行します。HAモニタの環境設定コマンド(monsetupコマンド)の詳細については,「9. コマンド」を参照してください。
リソースサーバは,リソースサーバを親サーバに指定したサーバのうちどれかが起動すると,自動起動します。親サーバは,サーバ対応の環境設定で指定します。
共有リソースの接続に失敗したなどの理由からリソースサーバを手動で起動する場合,HAモニタの起動が完了していることを示すメッセージKAMN002-Iが出力されていることを確認したあとに,リソースサーバ起動コマンド(monresbgnコマンド)を実行します。
実行系と待機系の両方でサーバを起動します。サーバを手動で起動する前に,HAモニタの起動が完了していることを示すメッセージKAMN002-Iが出力されていることを確認してください。
サーバモードのサーバの場合,サーバを起動するには,プログラムが提供する起動コマンドを実行します。サーバを起動すると,サーバの初期設定時にサーバがHAモニタと連絡し合い,系切り替えの環境を作ります。待機系で起動したサーバは待機サーバとなり,実行系の障害に備えます。
モニタモードのサーバの場合,モニタモードのサーバ起動コマンド(monbeginコマンド)でサーバを起動します。待機系で起動したサーバは待機サーバとなり,実行系の障害に備えます。
サーバ起動後には,サーバの起動が完了していることを示すメッセージKAMN252-Iが出力されていることを確認してください。メッセージKAMN252-Iは,サーバ単位で出力されます。同じ系に複数のサーバが稼働している場合,サーバごとに出力されます。
グループ化している場合は,グループ内のすべてのサーバを起動する点が異なります。オペレータがサーバを起動した順で,サーバが起動されます。サーバ起動後には,グループ内の全サーバに対して,メッセージKAMN252-Iが出力されたことを確認してください。