6.5.4 HAモニタのリセット手順ファイルの設定(HA8500)

HAモニタでは,系のリセットをするために,リセット手順を記述したリセット手順ファイルを作成する必要があります。リセット手順ファイルは,リセットする相手の系が使用しているマシンのモデルごとに異なります。

HAモニタは,ホスト名.rspというリセット手順ファイルがある場合はホスト名.rspに示された手順を,ホスト名.rspがない場合はdefault.rspに示された手順を使用して,リセットを実行します。

<この項の構成>
(1) リセット手順ファイルの作成方法
(2) HAモニタのリセット手順ファイルの編集

(1) リセット手順ファイルの作成方法

HAモニタのサンプルファイル用ディレクトリの下に,MP1.rsp,MP2.rsp,MP3.rsp,およびBMC.rspというファイル名で,マシンのモデルに対応したリセット手順ファイルが用意されています。

自系のマシンのモデルに合ったリセット手順ファイルを,HAモニタ環境設定用ディレクトリの下にコピーして,ファイル名をdefault.rspに変更してください。リセット手順ファイルのサンプルファイルをコピーするときは,自系で使用しているマシンのモデルを確認の上,正しいサンプルファイルを使用してください。

他系に,自系と異なるモデルの系がある場合,default.rspのほかにリセット手順ファイルを用意する必要があります。他系で使用しているモデルに合ったリセット手順ファイルをHAモニタ環境設定用ディレクトリの下にコピーして,ファイル名をホスト名.rspに変更してください。

リセット手順ファイルの作成例を次に示します。この構成例では,三つの系を準備し,各系が他系をリセットすることを想定しています。また,host1およびhost2のマシンのモデルは同じで,host3のマシンのモデルが異なります。

図6-9 リセット手順ファイルの作成例(HA8500)

[図データ]

host1およびhost2では,自系で使用しているマシンのモデルに合ったMP2.rspをコピーして,default.rspに変更します。この系切り替え構成では,host1/host2とhost3のマシンのモデルが異なるため,host3のマシンのモデルに合ったBMC.rspをコピーして,host3.rspに変更します。

host3では,自系のマシンのモデルに合ったBMC.rspをコピーして,default.rspに変更します。この系切り替え構成では,host3とhost1/host2のマシンのモデルが異なるため,host1およびhost2のマシンのモデルに合ったMP2.rspをコピーして,それぞれhost1.rspおよびhost2.rspに変更します。

(2) HAモニタのリセット手順ファイルの編集

通常はリセット手順ファイルを編集する必要はありません。ただし,MPのログイン名,パスワード,またはホスト名を変更する場合,リセット手順ファイルを編集する必要があります。なお,MPのホスト名は,リセット手順ファイルがBMC.rspの場合だけ変更できます。

HAモニタでは,MPに対してシステム管理者権限のアクセスレベルが必要です。リセット手順ファイルには,MPに対してシステム管理者権限を持つユーザのログイン名とパスワードを設定してください。MPのアクセスレベルについては,ハードウェアのマニュアルを参照してください。

次にリセット手順ファイルの編集方法を示します。

ログイン名,パスワードを変更する場合
設定するログイン名,およびパスワードの最後に"¥n"を必ず定義してください。


# The reception of login prompt
R:login
S:ログイン名¥n

# The reception of password prompt
R:password
S:パスワード¥n

ホスト名を変更する場合
設定するMPホスト名の最後に">"を必ず定義してください。


# The definition of the BMC prompt strings
PROMPT:MPホスト名>

# The reception of BMC command prompt
R:MPホスト名>
S:VFP¥n

# The reception of BMC command prompt
R:MPホスト名>
S0:$QUIT
S1:TC¥n