系とは,業務処理に必要なハードウェアのほか,実行するプログラムや通信機器も含めたシステム全体の総称です。
系には,実行系と待機系という組み合わせ,または現用系と予備系という組み合わせがあります。
業務処理を実行させる系(実行中のサーバがある系)を実行系,障害に備えて待機させる系(待機中のサーバがある系)を待機系と呼びます。
システム構築時や環境設定時に二つの系を区別するため,最初に実行系として起動する系を現用系,待機系として起動する系を予備系と呼びます。システム起動後に実行系と待機系の交代を繰り返しても,現用系と予備系の関係は変わりません。
障害発生時に系切り替えをすると,待機系は業務処理を引き継いで実行系になります。障害が発生した実行系は,さらに障害が発生した場合に備えて待機系になります。以降,障害発生のたびに系切り替えで業務処理の実行と待機とを交代して,どちらかの系で常に業務処理を実行します。
系切り替えの流れを次の図に示します。
図1-2 系切り替えの流れ