グループ化された複数のサーバで,その親子関係をサーバ対応の環境設定で定義することによって,系切り替えの際,グループ内のサーバの停止順序,および切り替え先の系でのサーバの起動順序を制御できます。この機能は,AIX,HP-UX(PA-RISC),HP-UX(IPF),およびLinux(IPF)の場合に使用できます。
サーバの親子関係を持つ場合,ある任意のサーバの起動を開始するため,その前提として起動完了している必要があるサーバを親サーバといいます。親サーバのあとに起動するサーバを子サーバといいます。
停止順序は起動順序の逆となり,ある任意の親サーバについて,すべての子サーバの停止が完了してから,親サーバの停止処理を開始するように制御されます。サーバグループの親子関係と起動順序を,次の図に示します。
図2-11 サーバグループの親子関係と起動順序
この図では,グループの系切り替えの際,矢印の順序でサーバを起動したい場合,サーバ2の親サーバはサーバ1,サーバ3およびサーバ4の親サーバはサーバ2となります。
次に,図2-11に示した構成でのサーバ切り替え順序制御について説明します。
HAモニタのmonswapコマンドによる計画系切り替え時の,サーバの停止順序および切り替え先の系でのサーバの起動順序の流れを次の図に示します。
図2-12 計画系切り替え時の順序制御の流れ
サーバ障害発生時の,サーバの停止順序および切り替え先の系でのサーバの起動順序の流れを次の図に示します。
図2-13 サーバ障害発生時の順序制御の流れ
系障害発生時の,サーバの停止順序および切り替え先の系でのサーバの起動順序の流れを次の図に示します。
図2-14 系障害発生時の順序制御の流れ