2.1.3 連動系切り替え

実行系で複数のサーバが動作している場合,障害発生時に複数サーバを一括して切り替える機能を連動系切り替えといいます。

連動系切り替えは,複数サーバをグループ化することで実現します。サーバをグループ化したものをサーバグループといい,サーバ対応の環境設定でユーザが事前に指定しておきます。

グループ化したサーバは,実行系でそのうちの一つに障害が発生すると,サーバグループ単位で待機系に切り替えられます。また,サーバグループ内では,サーバごとに「障害が発生するとサーバグループ単位で切り替える」か「障害が発生しても切り替えない」かを指定できます。そのため,サーバの重要度によってグループ単位で切り替えるかどうかを決定するといった運用ができ,不要な系切り替えを避けられます。

連動系切り替えでは,障害時に自動で系切り替えをする自動系切り替えのほか,monswap(-gオプション付き)コマンドを実行して切り替える計画系切り替えもできます。

連動系切り替えの概要を次の図に示します。

図2-3 連動系切り替えの概要

[図データ]

なお,グループ化された複数のサーバは,通常,それぞれ独立して系切り替えをします。系切り替え時,各サーバの処理順序を制御したい場合は,サーバ対応の環境設定のparentオペランドでサーバ間の親子関係を定義してください。また,複数サーバで共有リソースを共用したい場合は,サーバグループ内でリソースサーバを使用します。リソースサーバについては,「2.6 複数サーバで共有リソースを共用する構成でのリソースサーバの管理」を参照してください。