自系で系障害やサーバ障害が発生すると,自系のサーバは停止します。系切り替えのあとにオペレータが停止したサーバを再起動させておくと,系切り替えで実行系になった他系の障害に備えられます。
このとき,他系ではすでに実行サーバが稼働している可能性があります。そのため,自系で再起動させたサーバは,実行サーバとして定義しても他系のサーバの状態が確認できるまでは自動的に待機サーバになります。他系のサーバの状態が確認できたら,定義内容に従って,表2-1で示した方法でサーバの起動種別を決定します。
実行サーバとして定義したサーバを再起動する際に,他系のサーバの状態が確認できない場合の起動種別の決定方法を,次の表に示します。
表2-4 サーバ再起動時に他系のサーバの状態が確認できない場合の起動種別の決定方法
他系の状態 | サーバの起動種別※1 | |
---|---|---|
実行サーバあり | 起動処理中 | 待機サーバとして起動 |
実行処理中 | 待機サーバとして起動 | |
停止処理中 | 起動不可※2 | |
待機サーバあり | 起動処理中 | 起動不可※2 |
実行処理中 | 起動不可※2 | |
停止処理中 | 起動不可※2 | |
待機サーバから実行サーバへ系切り替え処理中 | 待機サーバとして起動 | |
サーバなし(または停止中) | 実行サーバの起動待ち※3 | |
サーバの状態確認不可 | 実行サーバの起動待ち※3 |
注※1 サーバ対応の環境設定で指定した起動種別は,無視されます。
注※2 サーバの起動を中止します。
注※3 他系の実行サーバの起動が確認できるまで待機サーバの起動を待たせます。実行サーバの起動開始を確認できたら,待機サーバとして起動させます。実行サーバ起動待ち状態のサーバを実行サーバとして起動する場合は,オペレータがHAモニタのmonactコマンドを実行して起動させます。また,強制的にサーバを停止する場合は,オペレータがHAモニタのmondeactコマンドを実行して停止させます。