2.5.5 マルチスタンバイ機能を使用する場合の系リセット失敗時の系切り替え待ち

マルチスタンバイ機能を使用する系切り替え構成で,系リセットが失敗した場合の動作について説明します。

<この項の構成>
(1) 実行系のリセットが失敗した場合
(2) 待機系のリセットが失敗した場合

(1) 実行系のリセットが失敗した場合

マルチスタンバイ機能を使用する系切り替え構成で,実行系のリセットが失敗した場合,複数の待機系の中でいちばん優先度が高い待機サーバだけを系切り替え待ち状態にします。

系切り替え待ち状態のサーバを実行サーバとして起動するには,オペレータがHAモニタのmonactコマンドを実行します。系切り替え待ち状態のサーバを停止するには,HAモニタのmondeactコマンドを実行します。

実行系のリセットが失敗した場合の流れを次の図に示します。

図2-83 実行系のリセットが失敗した場合の流れ(マルチスタンバイ機能を使用する場合)

[図データ]

(2) 待機系のリセットが失敗した場合

マルチスタンバイ機能を使用する系切り替え構成で,待機系のリセットが失敗した場合,優先度の判断ができなくて複数の実行サーバが稼働するのを防ぐため,HAモニタが,障害が発生した系で稼働する待機サーバより優先度の低い待機サーバを停止します。この場合,オペレータが待機サーバを起動するには,障害が発生した待機系が停止していることを確認し,待機サーバを再起動します。

待機系のリセットが失敗した場合の流れを次の図に示します。

図2-84 待機系のリセットが失敗した場合の流れ(マルチスタンバイ機能を使用する場合)

[図データ]