HAモニタでは,同一系に置いた複数の待機サーバのうちのどれか一つが実行サーバになった場合,ほかの待機サーバを停止させます。この機能を,共用予備系での排他サーバ管理機能といい,この停止するサーバを排他サーバと呼びます。この停止した待機サーバ(排他サーバ)を起動するには,実行サーバを停止させるか,または他系に系切り替えをする必要があります。
なお,実行サーバになったサーバと連動系切り替えをする同一グループの待機サーバは停止しません。
同一系で二つの実行サーバが動作するとメモリ量やサーバのパフォーマンスなどの性能的な問題がある場合などに排他サーバ管理機能を使用すれば,同一系で二つの実行サーバが動作するのを抑止できます。
なお,同一系の複数のサーバに,同一グループとして連動系切り替えをするための定義と,排他サーバ管理機能の定義の両方を指定した場合には,その複数のサーバ間で排他サーバ管理機能は無効になります。
排他サーバ管理機能は,1:1系切り替え構成でも使用できますが,n:1系切り替え構成での使用をお勧めします(nは2以上)。
排他サーバの環境の設定方法については,「3.3.2 排他サーバの環境設定」を参照してください。
2:1系切り替え構成でのサーバ単位の排他の流れを,次の図に示します。
図2-8 2:1系切り替え構成でのサーバ単位の排他の流れ