4.15.2 HAモニタの状態変化を契機に実行するユーザコマンド
(1) 形式
コマンド名 HAモニタ状態パラメタ [開始/終了パラメタ] [詳細情報パラメタ] |
(2) パラメタ
- コマンド名
- ユーザが作成しHAモニタの環境設定(sysdef)で指定した,ユーザコマンドのコマンド名を示します。
- HAモニタ状態パラメタ
- HAモニタの状態を示します。次のパラメタが渡されます。
- -m:HAモニタ開始・終了状態,または他系のHAモニタ障害状態
- 開始/終了パラメタ
- HAモニタの状態変化(HAモニタの処理)の開始時点か終了時点かを示します。次のどちらかが渡されます。
- start:HAモニタの状態変化(HAモニタの処理)の開始時点
- end:HAモニタの状態変化(HAモニタの処理)の終了時点
- 詳細情報パラメタ
- HAモニタ状態パラメタで示された状態が「他系のHAモニタ障害状態」だった場合に,どの系のHAモニタの状態なのかを示します。次のパラメタが渡されます。
- -d ホスト名:HAモニタが障害状態となったホスト名
(3) 注意事項
- HAモニタとのインタフェースを持たないサーバおよびリソースサーバの場合は,開始/終了パラメタendは渡せません。
- ユーザコマンドでは,ユーザが使用したいHAモニタのコマンドも発行できます。ただし,HAモニタの開始・終了時(-m startおよび-m end)に発行するユーザコマンドは除きます。
- 他系のHAモニタ障害検出時(-m -d ホスト名)には,障害が発生した系とペアで,かつ系切り替えを実施する系だけでユーザコマンドが発行されます。
- ユーザコマンドはHAモニタの処理中に発行されるため,ユーザコマンド内で無限ループなどが発生した場合は,HAモニタの処理を保証できません。ユーザコマンドは,無限ループなどが発生しないように注意して作成してください。ユーザコマンドが無限ループすると,サーバが起動または停止処理中のままになるおそれがあります。
- HAモニタでは,ユーザコマンドの実行結果はチェックしません。HAモニタは,ユーザコマンドの実行結果に関係なく動作します。ただし,サーバの起動開始および系切り替え開始時に実行されるユーザコマンドについては,サーバ対応の環境設定のuoc_neckオペランドを使用することによって,ユーザコマンドの実行結果(終了コード)が0以外の場合,サーバの起動または系切り替えを,中止させることもできます。
- ユーザコマンドの標準出力と標準エラー出力は,コンソール出力になります。
(4) 形式例
- usrcommand /usr/bin/usrcmdのユーザコマンドを,自系のHAモニタの開始時に発行した場合
- usrcommand /usr/bin/usrcmdのユーザコマンドを,ホスト名 hostにあるHAモニタの障害検出時に発行した場合
/usr/bin/usrcmd -m -d host |