付録C エイリアスIPアドレス

エイリアスIPアドレスとは,一つのLANインタフェースに複数のIPアドレスを設定できる機能です。HAモニタでは,系切り替え時にこのエイリアスIPアドレスを実行系から待機系に引き継ぐことでLANを切り替えることができます。

各系には,LANインタフェースごとにそれぞれ固有のIPアドレスをあらかじめ設定しておく必要があります。このIPアドレスをステーショナリIPアドレスといいます。ステーショナリIPアドレスは系切り替えによって他系へ移動はしないため,IPアドレスを引き継がないサーバや系切り替えをしないアプリケーションの通信および監視パスに使用します。

ステーショナリIPアドレスとは別に,各サーバが使用する一つまたは複数のIPアドレスを割り当てます。このIPアドレスをエイリアスIPアドレスといいます。エイリアスIPアドレスは,実行サーバの起動時にサーバ識別名.upファイルを実行することで,LANインタフェースに追加されます。また,実行サーバの停止時にサーバ識別名.downファイルを実行することで,LANインタフェースから削除されます。系切り替え時は,実行系でエイリアスIPアドレスを削除し,待機系でエイリアスIPアドレスを追加することで引き継ぎます。

<この節の構成>
(1) エイリアスIPアドレスを使用する場合の構成例
(2) 注意事項

(1) エイリアスIPアドレスを使用する場合の構成例

エイリアスIPアドレスを使用する場合の構成例を,次の図に示します。

図C-1 エイリアスIPアドレスを使用する場合の構成例

[図データ]

(2) 注意事項