mondevice実行サーバ稼働中の共有リソースの変更

形式

mondevice {サーバ識別名 {-a|-d|-c} デバイス種別 リソース名1 [リソース名2 |変更種別 属性]|-Q}

機能

実行サーバ稼働中に,共有リソースを追加・削除します。また,共有リソースの属性も変更します。サーバ対応の環境設定も自動で変更します。

また,適用OSごとに扱える共有リソースが異なります。適用OSごとに変更できる共有リソースについては,「2.4.7 共有リソースの動的変更」を参照してください。

オプション

サーバ識別名

共有リソースを変更するサーバの識別名を指定します。

-a

共有リソースを追加する場合に指定します。

-d

共有リソースを削除する場合に指定します。

-c

共有リソースの属性を変更する場合に指定します。

デバイス種別

変更の対象となる共有リソースの種別を指定します。

なお,mondeviceコマンドでは,ネットワークの設定は実行しません。そのため,デバイス種別にLAN(fddi,cd10,hslink)を指定した場合,次の運用が必要です。

LANの状態設定ファイルについては,「4.2 ネットワークの設定」を参照してください。

リソース名1

変更の対象となる自系の共有リソースの名称を指定します。

リソース名2

デバイス種別にcd10を指定した場合に,変更の対象となる他系の共有リソースの名称(CD10ドライバ名)を指定します。それ以外の場合には,指定しません。

変更種別

変更の対象となる自系の共有リソースに対する変更種別を次から選んで指定します。このオプションは-cオプションを使用している場合だけ指定します。また,このオプションを指定した場合は,続けて,属性オプションを指定してください。

属性

変更の対象となる自系の共有リソースの属性を次のように指定します。このオプションは-cオプションを使用している場合だけ指定します。

変更種別オプションがvg_neckの場合:

変更種別オプションがvg_on_optの場合:

ディスクリソースのオンライン化コマンド実行時のオプションを指定します。複数のオプションを指定する場合は"(引用符)で囲んで指定します。

このオプションは-cオプションを使用している場合だけ指定できます。

変更種別オプションがvg_forced_varyonの場合:

-Q

mondeviceコマンドを,対話形式で実行します。

注意事項

使用例

共有リソースを追加する場合
共有リソースを追加する場合,サーバ対応の環境設定(servers)には「xxx_add」というオペランドで追加されます。xxxには,追加したリソースのデバイス種別が入ります。使用例の詳細を次に示します。ここでは,mondevice server1 -a cd10 he1 he1 を実行した場合の,サーバ対応の環境設定の内容を例に示します。

/*  サーバ対応の環境設定  */
server    name       /users/server1,
          alias      server1,
            :
            :
            :
            :
          cd10_add   he1;

共有リソースを削除する場合
共有リソースを削除する場合,サーバ対応の環境設定には「xxx_del」というオペランドで追加されます。xxxには,削除したリソースのデバイス種別が入ります。使用例の詳細を次に示します。ここでは,mondevice server1 -d cd10 he1 he1 を実行した場合の,サーバ対応の環境設定の内容を例に示します。

/*  サーバ対応の環境設定  */
server    name       /users/server1,
          alias      server1,
            :
            :
            :
            :
          cd10_del   he1;

共有リソースを追加・削除する場合
xxx_addオペランドで追加,xxx_delオペランドで削除した共有リソースは,次のサーバの起動時にも自動的に追加,削除されますが,ユーザは必要な時期にサーバ対応の環境設定の内容を修正してください。使用例の詳細を次に示します。
ここでは,cd10オペランドにhe4を追加し,cd10オペランドからhe3を削除した場合の,サーバ対応の環境設定の内容を例に示します。
修正前

       cd10       he1:he2:he3,
       cd10_add   he4,
       cd10_del   he3;

修正後

       cd10       he1:he2:he4;

共有リソースを変更する場合
共有リソースの属性を変更する場合,サーバ対応の環境設定には「xxx_chg」というオペランドで追加されます。xxxには,変更した属性を持つリソースのデバイス種別が入ります。使用例の詳細を次に示します。ここでは,mondevice server1 -c disk /dev/vg01 vg_neck use を実行した場合の,サーバ対応の環境設定の内容を例に示します。

/*  サーバ対応の環境設定  */
server    name       /users/server1,
          alias      server1,
            :
            :
            :
            :
          disk       /dev/vg01,
          disk_chg   /dev/vg01:vg_neck:use;

共有リソースを追加,変更,削除する場合
xxx_addオペランドで追加,xxx_delオペランドで削除,またはxxx_chgオペランドで属性値を変更した共有リソースは,次のサーバの起動時にも自動的に追加,変更,削除されますが,ユーザは必要な時期にサーバ対応の環境設定の内容を修正してください。使用例の詳細を次に示します。ここでは,diskオペランドに/dev/vg04を追加し,/dev/vg03に対応するvg_neckオペランドの値をuseに指定してから/dev/vg01を削除した場合の,サーバ対応の環境設定の内容を例に示します。
修正前

       disk       /dev/vg01:/dev/vg02:/dev/vg03,
       vg_neck    use:nouse:nouse,
       disk_add   /dev/vg04,
       disk_chg   /dev/vg03:vg_neck:use,
       disk_del   /dev/vg01;

修正後

       disk       /dev/vg02:/dev/vg03:/dev/vg04,
       vg_neck    nouse:use:nouse;

diskオペランドの指定値を変更する場合には,変更種別に指定されたオペランドの値も同時に変更してください。
対話形式で実行する場合
Qオプションを指定することで,対話形式でコマンドを実行できます。実行中に指定を誤ったなどの理由でコマンドの実行を取りやめたい場合は,コントロールキーを押しながらDキー(CTRL+D)を押してください。使用例の詳細を次に示します。ここでは,サーバ識別名がserv_AのサーバのCD10ドライバを追加する場合を例に示します。

> mondevice -Q
このコマンドでは,共有リソースを変更します。
このコマンドでLANを削除する場合は,事前に次の操作が必要です。
・該当するLANをネットワークから切り離す
・該当するLANの情報を両系のLANの状態設定ファイルから削除する
これらの操作をしていない場合は,コマンドの処理を中断してください。
処理を中断する場合は,[CTRL]+[D]キーを押してください。
Q.処理の対象となるサーバの識別名を指定してください。
> [サーバ識別名]:serv_A
Q.実行する処理を次の番号から選択してください。
(1)デバイスの追加
(2)デバイスの削除
> [追加(1)/削除(2)]:1
Q.処理の対象となるデバイスの種別を次の番号から選択してください。
(1)disk  (共有ディスク)
(2)fddi  (FDDI LAN)
(3)cd10  (CSMA/CD LAN)
(4)hslink(HS-Link LAN)
(5)lp    (LP)
(6)port  (回線切替装置)
> [デバイス種別]:3
Q.追加/削除するデバイスの自系での名称を指定してください。
> [デバイス名称]:he5
Q.追加/削除するデバイスの他系での名称を指定してください。
> [デバイス名称]:heG
コマンドを作成しました。:mondevice serv_A -a cd10 he5 heG
Q.コマンドを実行しますか?
実行する場合は,[送信]キーを押してください。
>
コマンドを実行します。
コマンド正常終了後,追加したLANをネットワークに接続し,該当する
LANの情報を両系のLANの状態設定ファイルに追加してください。

(凡例)
>:ユーザの操作を示します。
次のメッセージは,デバイス種別にcd10を指定した場合にだけ表示されます。

cd10以外を指定した場合は,これらのメッセージの代わりに次のメッセージが表示されます。

また,次のメッセージは,デバイス種別にLAN(fddi,cd10,またはhslink)を指定し,デバイスの追加を実行した場合にだけ表示されます。