1.5.2 ソフトウェア構成(HI-UX/WE2)

サーバがOpenTP1の場合のソフトウェアの構成例を,次の図に示します。

図1-20 サーバがOpenTP1のときのソフトウェアの構成例(HI-UX/WE2)

[図データ]

HAモニタを動作させるのに必要なソフトウェアは,次の要素で構成されます。

<この項の構成>
(1) カーネル(HI-UX/WE2)
(2) 切り替え制御(HI-UX/WE2)
(3) LANドライバ(HI-UX/WE2)
(4) 通信管理(HI-UX/WE2)
(5) 運用管理(HI-UX/WE2)
(6) サーバ(HI-UX/WE2)

(1) カーネル(HI-UX/WE2)

HI-UX/WE2
システムの基盤となるオペレーティングシステムです。
HI-UX/WE2/HA
ミラーディスクのミラーリングなど,共有ディスクを管理します。

(2) 切り替え制御(HI-UX/WE2)

HAモニタ
系切り替えを制御します。
HAモニタ/CLUSTER
HS-LinkによるLANを適用した場合に,LANの切り替えを制御します。

HAモニタ/Connectionを使用している系では,HAモニタおよびHAモニタ/CLUSTERがある系と同様にLANの切り替えを制御できます。

HAモニタ/CLUSTERおよびHAモニタ/Connectionについては,「5. HAモニタ/CLUSTER」を参照してください。

(3) LANドライバ(HI-UX/WE2)

FDDIドライバ
系間をFDDI LANで接続します。
HS-Linkドライバ
系間をHS-LinkによるLANで接続します。
CD10ドライバ
系間をCSMA/CD LANで接続します。

(4) 通信管理(HI-UX/WE2)

XNF/S-E2XNF/S
通信回線と接続する際に,通信を管理します。
XNF/W
LPやLCではなく,回線切替装置を使用して通信回線と接続する際には,XNF/Wも使用できます。回線切替装置は,HAモニタ内部のIS8ドライバを介して制御します。

(5) 運用管理(HI-UX/WE2)

JP1/System Event Service
システム内で発生したイベントを管理します。

(6) サーバ(HI-UX/WE2)

HAモニタで使用できるサーバは次のとおりです。

HAモニタとのインタフェースを持つサーバ
HAモニタとの専用のインタフェースを持っているサーバで,HAモニタのすべての機能が使用できます。
OpenTP1
分散トランザクション処理を実現する,トランザクション処理モニタです。OpenTP1は,次のプログラムで構成されています。
  • TP1/Server Base
  • TP1/Message Control
  • TP1/High Availability
  • TP1/NET/High Availability
HiRDB
スケーラブルなシステム構築を実現する,リレーショナルデータベース管理システムです。HiRDBは,次のプログラムで構成されています。
  • HiRDB/Single ServerまたはHiRDB/Parallel Server
  • HiRDB High AvailabilityまたはHiRDB Advanced High Availability
HAモニタとのインタフェースを持たないサーバ
HAモニタとの専用のインタフェースを持っていないサーバで,HAモニタの一部の機能が使用できない場合があります。
ORACLE
米国オラクル社が開発した,リレーショナルデータベース管理システムです。
その他のサーバ
次の条件を満たすサーバは,HAモニタで系切り替えができます。
  • 系障害時に,障害となったサーバの情報を引き継がないサーバ
  • 系障害時に,障害となったサーバの情報をキャラクタ型スペシャルファイル(共有ディスク)で引き継げるサーバ