2.3.3 系リセット失敗時の系切り替え待ち

ここでは,系リセットが失敗した場合の動作について説明します。

<この項の構成>
(1) 系切り替え待ち状態
(2) 系リセット失敗時の動作

(1) 系切り替え待ち状態

HAモニタでは,系のリセットが失敗した場合,待機系の待機サーバを実行サーバに切り替えたあと,系切り替え待ち状態にします。

系のリセットが失敗すると,実行系がリセットされていなくても,HAモニタは待機系の待機サーバを実行サーバとして起動させます。その際に,実行系と待機系とで同じ実行サーバが複数稼働するおそれがあります。実行サーバの複数起動を防ぐために待機系の待機サーバを異常終了させると,障害時に直ちに系切り替えができなくなります。

このような場合に,待機サーバを実行サーバとして実際に起動する前に,いったん系切り替え動作を中断し,系切り替え待ち状態にすることが有効になります。

(2) 系リセット失敗時の動作

系のリセットが失敗すると,障害が発生した実行系では実行サーバがリセットされないまま稼働していることになります。待機系の待機サーバは,実行サーバに切り替わったあと,実際に起動する前に,いったん系切り替え待ち状態になります。

系切り替え待ち状態の実行サーバは,ユーザがmonactコマンドを実行すると,実際に実行サーバとして起動されます。また,ユーザがmondeactコマンドを実行すると停止します。

系リセット失敗時の動作を,次の図に示します。

図2-20 系リセット失敗時の動作

[図データ]