HAモニタ/CLUSTERでは,LANの障害に備えてLAN(クラスタスイッチおよびアダプタ)を二重化し,一つを実行用,もう一つを交代用にしておきます。障害発生時には,実行用のLANを交代用のLANに切り替えて通信を続行します。LANの切り替え後は,実行用が交代用に,交代用が実行用になって,次の障害に備えます。
HAモニタ/CLUSTERが切り替えの対象とするLANの障害には,障害の発生場所によって次の種類があります。
クラスタスイッチの障害を検出するため,HAモニタ/CLUSTERでは実行用クラスタスイッチに接続されている実行用アダプタの状態を監視しています。また,障害時の切り替えに備えて,交代用アダプタのヘルスチェックをしています。アダプタがクラスタスイッチ障害を検出した場合は,HS-Linkドライバが実行用のクラスタスイッチを交代用のクラスタスイッチに切り替えることで,LANを切り替えます。HAモニタ/CLUSTERは,HS-Linkドライバが切り替え漏れを起こした系がないかどうかをチェックし,切り替え漏れの系があれば交代用のクラスタスイッチに切り替えます。
アダプタ障害を検出した場合は,HAモニタ/CLUSTERが実行用のクラスタスイッチを交代用のクラスタスイッチに切り替えることで,LANを切り替えます。また,HAモニタに計画系切り替えを実行させてサーバを切り替えることで,LANを切り替えることもできます。
クラスタ型系切り替え構成などで構成している複数の系の中には,HAモニタおよびHAモニタ/CLUSTERがない系(実行系および待機系ではない系)もあります。そのような系では,HAモニタ/Connectionを使用することで,HAモニタ/CLUSTERと連動してクラスタスイッチおよびアダプタの切り替えができます。