7.11 通信データを圧縮する

<この節の構成>
(1) C/Sシステムの通信データ圧縮の機能概要
(2) 通信データ圧縮機能が動作する運用形態
(3) XMAP3 Serverの表示・印刷環境ファイルでの設定

(1) C/Sシステムの通信データ圧縮の機能概要

XMAP3では,C/Sシステムの通信データを圧縮する機能(以降,通信データ圧縮機能と表記する)を提供しています。通信データ圧縮機能を使用すると,低速回線でのデータ転送時間が短縮されます。この結果,画面表示と帳票印刷の性能が向上します。また,データ転送量が削減されるため,従量制パケット回線の通信コストが軽減します。

C/S構成でのデータ転送の例を図7-13に示します。

図7-13 C/S構成でのデータ転送の例

[図データ]

図7-13の例で,低速回線であるWAN(Wide Area Network)を使用するデータ転送Bのケースは,データ圧縮機能によって転送データが削減されるため,アプリケーションのレスポンスが向上し,通信コストが軽減します。また,高速回線であるLAN(Local Area Network)を使用するデータ転送Aのケースでも,転送データ量の削減によって,LAN上のトラフィックが軽減され,レスポンスの向上が期待できます。

通信データ圧縮機能によるデータ転送量削減のイメージを,図7-14に示します。

図7-14 通信データ圧縮機能によるデータ転送量の削減

[図データ]

通信データ圧縮機能を利用すると,サーバからクライアントへ画面・帳票データを転送する時に,サーバ(サーバAP)側で転送データが圧縮されます。圧縮されたデータがクライアントに転送されると,クライアント(表示・印刷サービス)側でそのデータが解凍されます。

(2) 通信データ圧縮機能が動作する運用形態

通信データ圧縮機能は,サーバにWS,クライアントにPCを使用するC/S構成で利用できます。

通信データ圧縮機能が動作する運用形態を図7-15に示します。

図7-15 通信データ圧縮機能が動作する運用形態

[図データ]

(3) XMAP3 Serverの表示・印刷環境ファイルでの設定

この機能を有効にする場合の表示・印刷環境ファイルの設定を次に示します。

(a) 表示サービスへ送信するデータを圧縮する(表示サービス名.DCCMPR =)

表示サービスへ送信するデータを圧縮するかどうかを指定します。

(b) 印刷サービスへ送信するデータを圧縮する(印刷サービス名.PCCMPR =)

印刷サービスへ送信するデータを圧縮するかどうかを指定します。