7.6.3 仮想端末定義ファイル

<この項の構成>
(1) 設定ファイル
(2) ファイルの記述形式

(1) 設定ファイル

仮想端末定義ファイルは,次に示すファイルにて設定します。

なお,TP1/NET/XMAP3を使用するOLTP構成,または書式印刷の際には無効なファイルのため,設定する必要はありません。

/etc/opt/HIXMAP/XMAPhosts

XMAP3 Serverは,マップドライバを使用してディスプレイに対して画面データの送受信を実行しています。また,プリンタに対しては帳票データの送信を実行しています。このため,実行時には仮想端末定義ファイルを指定する必要があります。このファイルの目的はアプリケーションプログラム中で指定する端末の論理名称(仮想端末名称)と実際のディスプレイ,またはプリンタとの対応です。

仮想端末定義ファイルは,1レコード(255バイト以内)に記述します。ファイル中に記述できるレコード数は1,000レコードまでです。ただし,1レコードが256バイト以上の場合は,マップドライバを起動できません。また,レコード内の各項目が不正な場合や1,000レコードを超えた仮想端末定義は無視されます。仮想端末定義ファイルの記述形式を次に示します。

(2) ファイルの記述形式

[図データ]

仮想端末名称~<英数字>((8けた以内))
アプリケーションプログラムが指定する仮想端末名称を英字で始まる8けた以内(半角)で指定します。アプリケーションプログラム中で仮想端末名称を省略した場合は,仮想端末定義ファイルの先頭で定義した仮想端末名称を仮定します。
デバイス~<英数字>
仮想端末名称に対応するデバイスの種別を指定します。デバイスの種別を次に示します。

表7-7 デバイスの種別

種別デバイス備考
ディスプレイXDSPS1CUI画面
XDSPM1GUI画面
XDSP共通(CUI,GUI画面)
プリンタXPRTL1シリアルインパクト けい線帳票
XPRTL3シリアルインパクト プレプリント帳票
XPRTP1ページプリンタ 網掛け帳票
XPRTP3ページプリンタ グラフィック帳票
XPRT共通(シリアル,ページ)
注※
マップドライバ使用時にアプリケーションプログラム中で指定した物理マップ名称のIDによって選択されます。

ホスト名称~<英数字,-,_>((32文字以内))
「**」または自マシンのホスト名称を英字で始まる32文字以内(半角)で指定します。ただし,/etc/hostsファイル中に定義したホスト名称を指定します。
サービス番号~<10進数>((0固定))
「0」を指定します。
サービス名称
サービス名ファイル(/etc/opt/HIXMAP/XPWhosts)中に定義したサービス名称を指定します。
サービス名称は実行環境に合わせて変更します。
仮想端末の定義を増やす場合は,仮想端末の名称が,すでにある名称と重複しないようにします。
レコードの順番は変更できます。ただし,アプリケーションプログラム中で仮想端末名称の指定を省略してディスプレイへの送受信をする場合は,仮想端末定義のファイル中の先頭に定義されている仮想端末名称が仮定されます。
一つの仮想端末名称を複数クライアントで使用する場合は,サービス名称に「**」を指定してください。画面表示の場合はDISPLAY変数,帳票印刷の場合はPRINTER変数の設定値がサービス名称として扱われます。
なお,仮想端末定義ファイルで,サービス名称の省略指定「**」をした場合,サービス名ファイルの環境変数名として,DISPLAY/PRINTERの環境変数を指定してください。
マップドライバ環境定義ファイル名称
マップロードパスやプリンタ印刷方式など仮想端末ごとに環境を変える場合に,マップドライバ環境定義ファイル名を指定します。
この項目を省略した場合は,/etc/opt/HIXMAP/XMAPdrvを仮定します。
なお,存在しないファイル名称を指定した場合,仮定値でマッピングされます。
仮定値の詳細については,「表7-9 マップドライバ環境定義ファイルに指定する項目」の省略時仮定値を参照してください。
 
  • XMAP3 Serverが標準で提供するファイルでの仮想端末定義の設定値

    [図データ]