XMAP3では,C/Sシステムの通信データを圧縮する機能(以降,通信データ圧縮機能と表記する)を提供しています。通信データ圧縮機能を使用すると,低速回線でのデータ転送時間が短縮されます。この結果,画面表示と帳票印刷の性能が向上します。また,データ転送量が削減されるため,従量制パケット回線の通信コストが軽減します。
C/S構成でのデータ転送の例を図7-13に示します。
図7-13 C/S構成でのデータ転送の例
図7-13の例で,低速回線であるWAN(Wide Area Network)を使用するデータ転送Bのケースは,データ圧縮機能によって転送データが削減されるため,アプリケーションのレスポンスが向上し,通信コストが軽減します。また,高速回線であるLAN(Local Area Network)を使用するデータ転送Aのケースでも,転送データ量の削減によって,LAN上のトラフィックが軽減され,レスポンスの向上が期待できます。
通信データ圧縮機能によるデータ転送量削減のイメージを,図7-14に示します。
図7-14 通信データ圧縮機能によるデータ転送量の削減
通信データ圧縮機能を利用すると,サーバからクライアントへ画面・帳票データを転送する時に,サーバ(サーバAP)側で転送データが圧縮されます。圧縮されたデータがクライアントに転送されると,クライアント(表示・印刷サービス)側でそのデータが解凍されます。
通信データ圧縮機能は,サーバにWS,クライアントにPCを使用するC/S構成で利用できます。
通信データ圧縮機能が動作する運用形態を図7-15に示します。
図7-15 通信データ圧縮機能が動作する運用形態
この機能を有効にする場合の表示・印刷環境ファイルの設定を次に示します。
表示サービスへ送信するデータを圧縮するかどうかを指定します。
印刷サービスへ送信するデータを圧縮するかどうかを指定します。