7.7.5 XMAP3 Serverでの印刷環境の設定

表示・印刷環境ファイルXPWconfig)に,使用するプリンタ種別やLIPSコマンドの作成モードを指定します。表示・印刷環境ファイルの形式については,「7.8.2 表示・印刷環境ファイルの形式」を参照してください。

<この項の構成>
(1) 印刷システムを指定する
(2) プリンタ種別を指定する
(3) LIPSコマンドの作成モードを指定する

(1) 印刷システムを指定する

XMAP3 Serverでスタンドアロン印刷する場合,二つの印刷システムを利用できます。

印刷方式概要
LPスプール出力方式OSが標準で提供するLPスプールを経由してリモートプリンタに印刷する方式で,lprコマンドを発行することで印刷を実行する。
JP1/NQSEXEC連携方式日立ミドル製品JP1/NQSEXECが提供するジョブ登録方式で,qprxコマンドを発行することで,直接JP1/NQSEXECのジョブキューに印刷データを登録する方式である。
(a) 環境設定方法

(2) プリンタ種別を指定する

使用するプリンタ種別を指定します。記述形式は,次のとおりです。

[図データ]

印刷サービス名には,LPスプーラ出力用,またはJP1/NQSEXEC連携用の印刷サービス名を記述してください。ここで指定したプリンタ種別と実際のプリンタが異なる場合,正しく印刷できません。プリンタ種別と表示・印刷環境ファイルの設定値を,次に示します。

表7-11 プリンタ種別と表示・印刷環境ファイルの設定値

プリンタ種別設定値
ESC/P J84準拠のプリンタ印刷サービス名.PCRPRT = ESCP_D
PostScriptレベル2準拠のプリンタまたは,
PostScriptレベル3準拠のプリンタ
印刷サービス名.PCRPRT = PostScript2
LIPS II+準拠,LIPS III準拠のプリンタ印刷サービス名.PCRPRT = LIPS
注※
PostScriptレベル3準拠のプリンタはAIX,HP-UXおよびSolarisで利用できます。

(3) LIPSコマンドの作成モードを指定する

LIPS適応プリンタの場合,XMAP3 Serverが生成するLIPSコマンドの作成モードを指定できます。必要に応じて,指定してください。記述形式は,次のとおりです。

[図データ]

LIPSコマンドの作成モードと表示・印刷環境ファイルの設定値を,次に示します。

表7-12 LIPSコマンドの作成モードと表示・印刷環境ファイルの設定値

作成モード設定値
LIPS II+でデータを作成印刷サービス名.PCLIPS = 2
LIPS IIIでデータを作成印刷サービス名.PCLIPS = 3

LIPS II+とLIPS IIIでは,サポートする機能に差があります。それぞれのLIPSプリンタでサポートする機能については,「付録C サポートプリンタの機能差」を参照してください。

なお,LIPS III対象プリンタ以外でPCLIPS=3を指定した場合は,正しく印刷できません。また,出力対象プリンタがLIPSプリンタ以外の場合は,設定が無効になります。