7.4.3 C/Sシステムの通信設定の簡略化

<この項の構成>
(1) 機能の概要
(2) 前提条件
(3) 環境設定と利用方法
(4) C/Sシステムの通信設定簡略化機能を利用した設定例
(5) 使用上の注意事項

(1) 機能の概要

C/Sシステムの通信設定簡略化機能を使用すると,サービス名ファイル(XPWhosts)で,表示・印刷サービスが動作するクライアントのホスト名の指定を省略できます。これによって,どのクライアントPCからもXMAP3サーバに接続できるようになり,通信接続形態の自由度が向上します。

さらに,C/Sシステムの通信設定簡略化機能を適用することで,サーバ側のTCP/IP通信設定で,クライアントのホスト名称およびIPアドレスを設定する必要がなくなります。このため,サーバに接続するクライアントのホスト名称およびIPアドレスが変更されても,その変更の影響を受けることなくXMAP3サーバとクライアントPCの接続ができます。

C/Sシステムの通信設定簡略化機能の概要を図7-2に示します。

図7-2 C/Sシステムの通信設定簡略化機能の概要

[図データ]

(2) 前提条件

サーバ側で定義した一つの表示・印刷サービス名を利用するクライアントは必ず1台としてください。一つのサービス名を複数のクライアントで利用すると,1台のクライアントが強制終了したあとに,ほかのクライアントから接続できなくなる場合があります。

(3) 環境設定と利用方法

(a) 利用のための環境設定

C/Sシステムの通信設定簡略化機能は,サービス名ファイル中の通信設定を簡略したい表示・印刷サービスのエントリのホスト名項目に「*」を設定することで利用できます。

(b) 利用方法

C/Sシステムの通信設定簡略化機能を利用する場合は,クライアントPCのXMAP3クライアントの起動時に,実行時オプションの「/attach」を指定します。XMAP3クライアントの起動引数の詳細については,マニュアル「画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発・実行ガイド」を参照してください。

(4) C/Sシステムの通信設定簡略化機能を利用した設定例

C/Sシステムの通信設定簡略化機能を利用した通信設定の例を図7-3に示します。

図7-3 C/Sシステムの通信設定簡略化機能を利用した通信設定の例

[図データ]

設定例の説明
  1. サーバマシン(ホスト名Srvhost,IPアドレス xx.xx.xx.xx)では,XPWhostsでのクライアントホスト名の指定を省略します。また,/etc/servicesファイルにxpwポート番号(例:8500番)を指定します。なお,/etc/hostsファイルには,クライアントマシン(ホスト名Client1やClient2)の設定は不要です。
  2. クライアントマシン(ホスト名Client1とClient2)では,SERVICESファイルにxpwポート番号(例:8500番)を指定し,HOSTSファイルにサーバマシン(ホスト名Srvhost)を指定します。
  3. クライアントマシンのXMAP3クライアントの起動引数には,そのクライアントマシンで起動するサービス名称(xppDSP01,xppDSP02,またはxppPRT02)を指定します。

(5) 使用上の注意事項

C/Sシステムの通信設定簡略化機能を使用するときの注意事項を次に示します。