7.7.2 HP-UXでのプリンタの登録

XMAP3 Serverでスタンドアロン構成での帳票印刷を実行する際には,OS上に出力対象の論理プリンタを作成する必要があります。HP-UX環境下でのプリンタ作成手順を次に示します。

<この項の構成>
(1) sam(システム管理マネージャ)でプリンタを登録する場合
(2) lpadminでプリンタを登録する場合

(1) sam(システム管理マネージャ)でプリンタを登録する場合

GUI環境を使用しないサーバ環境でのプリンタの作成手順をプリンタの接続形態別に示します。

(a) ローカルプリンタの場合

ローカルプリンタの場合は次の手順でプリンタを登録します。

  1. スーパユーザになります。
  2. ターミナルウィンドウから次のコマンドを入力し,システム管理マネージャを起動します。

    /usr/sbin/sam

  3. 「System Administration Manager」の画面中の「Printers and Plotters」→「LP Spooler」→「Printers and Plotters」をそれぞれ選択実行し,プリンタ定義一覧画面を表示します。
  4. 「Printers and Plotters」のプリンタ定義一覧画面のメニューバー「Actions」を選択すると,下記のようなプリンタ新規作成メニューがプルダウンで表示されます。

    Add Local Printer/Plotter
    Add Remote Printer/Plotter...
    Add Network-Based Printer/Plotter

  5. プルダウンから「Add Local Printer/Plotter」を選択し,ローカル接続インタフェースに合わせたプリンタの追加メニューを実行します。
    システム標準のパラレルインタフェースに接続する場合には,「Add Parallel Printer/Plotter...」を選択します。
  6. プリンタが接続されたデバイス名称を選択し,[OK]ボタンをクリックします。
  7. 新規プリンタ登録画面が表示されたら,各項目に次のように入力します。
    • Printer Name
      任意のプリンタ名称を記述します。ここで定義した名称が,/etc/opt/HIXMAP/XPWhostsファイルでのXMAP3 Serverの印刷サービスに設定するデバイス名称となります。
    • Printer Model/Interface
      必ず「xpwlpmodel」を選択します。
    • Printer Class
      必要に応じて設定してください。
    • Default Request Priority
      必要に応じて設定してください。
    • Make This Printer the Default Destination
      必要に応じて設定してください。
  8. プリンタが接続されたデバイス名称を選択し,[OK]ボタンをクリックします。
  9. すべての項目の設定が終了したら,[OK]ボタンをクリックします。
  10. プリンタ定義一覧画面に正しくプリンタが登録されていることを確認したあと,「システム管理マネージャ」を終了します。
(b) リモートプリンタの場合

リモートプリンタの場合は次の手順でプリンタを登録します。

  1. スーパユーザになります。
  2. ターミナルウィンドウから次のコマンドを入力し,システム管理マネージャを起動します。

    /usr/sbin/sam

  3. 「System Administration Manager」の画面中の「Printers and Plotters」→「LP Spooler」→「Printers and Plotters」をそれぞれ選択実行し,プリンタ定義一覧画面を表示します。
  4. 「Printers and Plotters」のプリンタ定義一覧画面のメニューバー「Actions」を選択します。
    下記のようなプリンタ新規作成メニューがプルダウンで表示されます。

    Add Local Printer/Plotter
    Add Remote Printer/Plotter...
    Add Network-Based Printer/Plotter

  5. プルダウンから「Add Remote Printer/Plotter...」を選択実行します。
    なお,対象のプリンタがネットワークプリンタ(LAN直結プリンタ)である場合にも,このメニューを選択します。「Add Network-Based Printer/Plotter」は選択しないでください。
  6. 新規プリンタ登録画面が表示されたら,各項目に次のように入力します。
    • Printer Name
      任意のプリンタ名称を記述します。ここで定義した名称が,/etc/opt/HIXMAP/XPWhostsファイルでのXMAP3 Serverの印刷サービスに設定するデバイス名称となります。
    • Remote System Name
      プリントサーバホストのホスト名称を記述します。
    • Remote Printer Name
      プリントサーバホストで定義したリモートプリンタ名称を記述します。LAN直結プリンタの場合には,プリンタ制御装置側でコード変換などのデータ加工を行わないRAWデータ用のプリンタ名を指定してください。
    • Remote Printer is on a BSD System(チェックボックス)
      プリントサーバホストのサポートするLPスプールシステムがBSD系(lpdを起動しているUNIXサーバなど)の場合にチェックします。
    • Remote Cancel Model
      必ず「rcmodel」を設定します。
    • Remote Status Model
      必ず「rsmodel」を設定します。
    • Default Request Priority
      必要に応じて設定してください。
    • Allow Anyone to Cancel a Request
      必要に応じて設定してください。
    • Make This Printer the Default Destination
      必要に応じて設定してください。
  7. すべての項目の設定が終了したら,[OK]ボタンをクリックします。
  8. プリンタ定義一覧画面に正しくプリンタが登録されていることを確認したあと,「システム管理マネージャ」を終了します。
    なお,必要に応じて,印刷実行前に接続するプリンタ用の/etc/lp/interfaceディレクトリの下にあるインタフェースファイルを次のように修正してください。
    • バナーページを抑止する場合
      rlpコマンドのパラメタに「-h」オプションを追加する
    • PCに接続されているプリンタに対して,リモートプリンティング印刷する場合
      rlpコマンドのパラメタに「-l」オプションを追加する

(2) lpadminでプリンタを登録する場合

lpadminでプリンタ登録する手順をプリンタの接続形態別に説明します。

(a) ローカルプリンタの場合

ローカルプリンタの場合は次の手順でプリンタを登録します。

  1. スーパユーザになります。
  2. LPスケジューラ(/usr/sbin/lpsched)を停止します。
  3. 次のコマンドを入力し,プリンタを作成します。

    /usr/sbin/lpadmin△-p プリンタ名 △-m モデル名 △-v デバイス名

    上記のコマンドを実行する際に,下線で示した項目に設定する内容を次に示します。
    • プリンタ名
      任意のプリンタ名称を記述します。ここで定義した名称が,/etc/opt/HIXMAP/XPWhostsファイルでのXMAP3 Serverの印刷サービスに設定するデバイス名称となります。
    • モデル名
      必ず「xpwlpmodel」を設定します。
    • デバイス名
      プリンタが接続されたスペシャルデバイス名称を指定します。
      (例)/dev/c1t0d0_lp
  4. 次のコマンドを入力し,プリンタを出力要求受け付けができる状態にします。

    /usr/sbin/accept△プリンタ名

  5. 次のコマンドを入力し,プリンタを出力できる状態にします。

    /usr/bin/enable△プリンタ名

  6. LPスケジューラ(/usr/sbin/lpsched)を起動します。
(b) リモートプリンタの場合

リモートプリンタの場合は次の手順でプリンタを登録します。

  1. スーパユーザになります。
  2. LPスケジューラ(/usr/sbin/lpsched)を停止します。
  3. 次のコマンドを入力し,プリンタを作成します。

    /usr/sbin/lpadmin△-p プリンタ名 △-m デル名
              -v デバイス名 △-ocm キャンセルモデル名
              -osm ステータスモデル名 △-orm サーバホスト名
              -orp サーバプリンタ名-ob3

    上記のコマンドを実行する際に,下線で示した項目に設定する内容にを次に示します。
    • プリンタ名
      任意のプリンタ名称を記述します。ここで定義した名称が,/etc/opt/HIXMAP/XPWhostsファイルでのXMAP3 Serverの印刷サービスに設定するデバイス名称となります。
    • モデル名
      必ず「rmodel」を設定します。
    • デバイス名
      必ず「/dev/null」を設定します。
    • キャンセルモデル名
      必ず「rcmodel」を設定します。
    • ステータスモデル名
      必ず「rsmodel」を設定します。
    • サーバホスト名
      プリントサーバホストのホスト名称を記述します。
    • サーバプリンタ名
      プリントサーバホストで定義したリモートプリンタ名称を記述します。LAN直結プリンタの場合には,プリンタ制御装置側でコード変換などのデータ加工を行わないRAWデータ用のプリンタ名を指定してください。
    • -ob3
      プリントサーバホストのサポートするLPスプールシステムがBSD系(lpdを起動しているUNIXサーバなど)の場合にだけ指定します。それ以外の場合にはこのオプションの指定は不要です。
  4. 次のコマンドを入力し,プリンタを出力要求受け付けできる状態にします。

    /usr/sbin/accept△プリンタ名

  5. 次のコマンドを入力し,プリンタを出力できる状態にします。

    /usr/bin/enable△プリンタ名

  6. LPスケジューラ(/usr/sbin/lpsched)を起動します。
    必要に応じて,印刷実行前に接続するプリンタ用の/etc/lp/interfaceディレクトリの下にあるインタフェースファイルを次のように修正してください。
    • バナーページを抑止する場合
      rlpコマンドのパラメタに「-h」オプションを追加する
    • PCに接続されているプリンタに対して,リモートプリンティング印刷する場合
      rlpコマンドのパラメタに「-l」オプションを追加する