7.18.1 ESC/Pプリンタでプリンタ任せの改ページ印刷をする機能の概要

この機能では,XMAP3 ServerからESC/Pプリンタに印刷するときに,印刷後または印刷前の改ページ制御を,プリンタに任せて実行させることができます。

この機能を使うと,XMAP3 Server以外のアプリケーションから印刷を実行したあと,プリンタヘッドが用紙の途中に位置づいている場合でも,プリンタによって改ページが実行されるため,XMAP3 Serverから印刷を実行しても正常な開始位置から印刷できます。

この機能を使う場合は,プリンタのハードウェアの設定に従って改ページ処理が実行されるため,改行命令ではなく改ページ命令が発行されます。この機能を使わない改ページ制御で発行される初期化命令(プリンタのページ先頭位置を設定する命令)およびJP1連携時に発行するページ長設定命令(プリンタのページ長を変更する命令)は,発行されません。

また,JP1連携時には,JP1/NPSがスプールデータの前後に初期化命令を付加するため,この機能によって十分なメインフレームとの互換性を確保することができません。

この機能を利用した場合の印刷前および印刷後の改ページ動作を次に示します。

印刷前の改ページ動作
印刷実行前にプリンタヘッドが途中に位置付いている場合,改ページ動作を行って,プリンタヘッドを正しい位置に移動させたあと,印刷を実行します。
印刷実行後は改ページ動作を行わないで,印字終了時点でプリンタヘッドが停止します。
[図データ]
印刷後の改ページ動作
印刷実行後,次の印刷開始位置までプリンタヘッドを移動させます。
印刷前に改ページ動作は行いません。
[図データ]

この機能は,XMAP3 Serverのスタンドアロン構成で印刷するときに利用できます。

この機能をサポートする印刷モードは,ESC/P J84準拠のページ記述言語を認識できる180dpiのシリアルプリンタまたはラインプリンタです。

印刷モードに,ESC/P J84準拠のページ記述言語を認識できる180dpiのシリアルプリンタまたはラインプリンタを指定するには,表示・印刷環境ファイル(XPWconfig)に次のパラメタを設定します。

印刷サービス名.PCRPRT=ESCP_D