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Hitachi Advanced Data Binder SQLリファレンス


7.18.1 行値構成子の指定形式および規則

行値構成子には,順序付けられた値の並びから構成される行を指定します。

〈この項の構成〉

(1) 指定形式

行値構成子::=(行値構成子要素〔,行値構成子要素〕…)
 
  行値構成子要素::=値式

(2) 指定形式の説明

行値構成子要素

行値構成子には,1つ以上の行値構成子要素を値式の形式で指定します。値式については,「7.21 値式」を参照してください。

行値構成子の指定例を次に示します。

[図データ]

(3) 規則

  1. 値構成子に指定できる行値構成子要素の数は,最大4,000個です。

(4) 例題

例題1(表値構成子に行値構成子を指定した例)

販売履歴表(SALESLIST)を表値構成子から導出して検索します。

SELECT "USERID","PUR-CODE","PUR-NUM" 
  FROM (VALUES('U001','P001',5)
             ,('U001','P002',3)
             ,('U002','P001',1)
       ) "SALESLIST"("USERID","PUR-CODE","PUR-NUM")

下線部分が行値構成子の指定です。

実行結果の例

[図データ]

例題2(比較述語に行値構成子を指定した例)

販売履歴表(SALESLIST)から,顧客ID(USERID)がU001かつ商品コード(PUR-CODE)がP001の行を検索します。

SELECT "USERID","PUR-CODE","PUR-NUM"
  FROM "SALESLIST"
  WHERE ("USERID","PUR-CODE") = ('U001','P001')

下線部分が行値構成子の指定です。

上記のSELECT文を実行した場合,検索結果は次のようになります。

[図データ]

例題3(IN述語に行値構成子を指定した例)

販売履歴表(SALESLIST)から,次の条件と一致する行を検索します。

  • 顧客ID(USERID)がU001かつ商品コード(PUR-CODE)がP001

  • 顧客ID(USERID)がU002かつ商品コード(PUR-CODE)がP001

SELECT "USERID","PUR-CODE","PUR-NUM"
  FROM "SALESLIST"
  WHERE ("USERID","PUR-CODE") IN (('U001','P001'), ('U002','P001'))

下線部分が行値構成子の指定です。

上記のSELECT文を実行した場合,検索結果は次のようになります。

[図データ]