3.2.1　ALTER USER文の指定形式および規則

(1)　指定形式

• データベース認証を使用するHADBユーザのパスワードを変更する場合，またはHADBユーザのユーザ認証方式をPAM認証からデータベース認証に変更する場合

  ALTER USER文：：＝ALTER USER 認可識別子 IDENTIFIED BY 変更後のパスワード

• HADBユーザのユーザ認証方式をデータベース認証からPAM認証に変更する場合

  ALTER USER文：：＝ALTER USER 認可識別子 IDENTIFIED WITH PAM

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(2)　指定形式の説明

●認可識別子

ユーザ情報を変更するHADBユーザの認可識別子を指定します。

認可識別子の指定規則については，「6.1.4　名前の指定」を参照してください。

●IDENTIFIED BY 変更後のパスワード

変更後のパスワードを指定します。

ユーザ情報を変更するHADBユーザがユーザ認証方式にPAM認証を使用している場合，そのHADBユーザのユーザ認証方式はデータベース認証に変更されます。ユーザ認証方式については，マニュアルHADB　システム構築・運用ガイドのユーザ認証を参照してください。

パスワードの指定規則を次に示します。

• パスワードに使用できる文字は，半角の英大文字，半角の英小文字，半角の数字，\（バックスラッシュ），および次に示す半角の文字です。

  @ ` ! " # $ % & ' ( ) * : + ; [ ] { } , = < > | - . ^ ~ / ? _

• パスワードは文字列定数の形式で指定します。そのため，パスワードをアポストロフィで囲む必要があります。指定例を次に示します。

  （例1）変更後のパスワードにPassword01を指定する場合

  IDENTIFIED BY 'Password01'

  （例2）変更後のパスワードにPass'01を指定する場合

  IDENTIFIED BY 'Pass''01'

  パスワードの文字列にアポストロフィがある場合，上記の例のように1個のアポストロフィを表すのに2個のアポストロフィを指定します。

  文字列定数の指定規則については，「表6‒10　定数の記述形式と仮定されるデータ型」を参照してください。

• パスワードに空文字は指定できません（次の指定はできません）。

  IDENTIFIED BY ''

• パスワードは255文字（255バイト）まで指定できます。

メモ

• JDBCドライバを使用する場合は，パスワードに次に示す半角文字を使用しないことを推奨します。

  &

• ODBCドライバを使用する場合は，パスワードに次に示す半角文字を使用しないことを推奨します。

  [ ] { } ( ) , ; ? * = ! @

●IDENTIFIED WITH PAM

HADBユーザのユーザ認証方式をデータベース認証からPAM認証に変更する場合に指定します。

指定規則を次に示します。

• このオプションを指定する場合，認可識別子が外部ユーザ名（OSユーザ名など）と同じである必要があります。

• すでにPAM認証を使用しているHADBユーザには，このオプションは指定できません。

• 監査権限を持っているHADBユーザはPAM認証を使用できません。そのため，監査権限を持っているHADBユーザには，このオプションは指定できません。

• 暗号管理権限を持っているHADBユーザはPAM認証を使用できません。そのため，暗号管理権限を持っているHADBユーザには，このオプションは指定できません。

PAM認証については，マニュアルHADB　システム構築・運用ガイドのPAM認証を参照してください。

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(3)　実行時に必要な権限

ALTER USER文を実行する場合，CONNECT権限が必要になります。

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(4)　規則

1. DBA権限を持っているHADBユーザは，全HADBユーザのユーザ情報を変更できます。ただし，監査権限を持っているHADBユーザのユーザ情報は変更できません。監査権限を持っているHADBユーザのユーザ情報を変更できるのは，監査権限を持っているHADBユーザ本人だけです。

2. DBA権限を持たないHADBユーザは，自分（HADBサーバに接続中の認可識別子のHADBユーザ）のユーザ情報だけを変更できます。

3. ユーザ認証方式にデータベース認証を使用し，かつDBA権限およびCONNECT権限を持つHADBユーザが最低1人必要です。そのため，このようなHADBユーザが1人しかいないときに，そのHADBユーザのユーザ認証方式をデータベース認証からPAM認証に変更できません。

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(5)　例題

例題1

データベース認証を使用しているHADBユーザADBUSER01のパスワードを#HelloHADB_02に変更します。

ALTER USER "ADBUSER01" IDENTIFIED BY '#HelloHADB_02'

例題2

HADBユーザOSUSER01のユーザ認証方式をデータベース認証からPAM認証に変更します。

ALTER USER "OSUSER01" IDENTIFIED WITH PAM

OSUSER01は，外部ユーザ名（OSユーザ名など）とします。

例題3

HADBユーザADBUSER03のユーザ認証方式をPAM認証からデータベース認証に変更します。

ALTER USER "ADBUSER03" IDENTIFIED BY '#HelloHADB_03'

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