25.3 使用例
adbls -d gbufコマンドを実行して,グローバルバッファの情報を表示します。
各出力項目の説明
- BUFF_NAME:
-
サーバ定義のadbbuffオペランドの-gオプションに指定したグローバルバッファ名,またはHADBが自動的に決定したグローバルバッファ名が表示されます。
- メモ
-
adbbuffオペランドの-oオプションを指定した場合,HADBが自動的に決定したグローバルバッファ名として「グローバルバッファ名#nnnnnnnnnn」(nはページサイズを10桁の10進数で表現したもの)が表示されます。
-oオプションを指定しなかった場合,HADBが自動的に決定したグローバルバッファ名として「##ADBOTHER#nnnnnnnnnn」(nはページサイズを10桁の10進数で表現したもの)が表示されます。
- DBAREA_NAME:
-
サーバ定義のadbbuffオペランドの-nオプションに指定したDBエリア名,またはHADBが自動的にグローバルバッファを割り当てたDBエリア名が表示されます。
グローバルバッファに複数のDBエリアを割り当てている場合は,DBエリア名が複数行で表示されます。
- PAGE_SIZE:
-
グローバルバッファのページサイズがキロバイト単位で表示されます。DBエリアのページサイズと同じ値になります。
サーバ定義のadb_dbarea_wrk_page_sizeオペランドを指定して,HADBサーバ開始時に作業表用DBエリアのページサイズを変更している場合,ADBWRK(グローバル作業表用のグローバルバッファ)には変更後のページサイズが表示されます。
- PAGE_NUM:
-
サーバ定義のadbbuffオペランドの-pオプションに指定したグローバルバッファのページ数が表示されます。
ただし,ADBWRK(グローバル作業表用のグローバルバッファ)の場合は,サーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_glb_blk_numオペランドに指定した値が表示されます。
また,サーバ定義のadbbuffオペランドの-pオプション,またはサーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_glb_blk_numオペランドを指定しなかった場合は,省略値が表示されます。
グローバルバッファのページ数にどの値が適用されているかは,グローバルバッファの末尾に表示されている記号で確認できます。記号の意味を次の表に示します。
表25‒1 グローバルバッファのページ数の末尾に表示される記号の意味 項番
末尾に表示される記号
記号の意味
該当するグローバルバッファ
グローバルバッファのページ数に表示される値
1
S
サーバ定義に指定した値を使用
サーバ定義のadbbuffオペランドで定義したグローバルバッファ
サーバ定義のadbbuffオペランドの-pオプションの指定値
2
グローバル作業表用のグローバルバッファ(ADBWRK)
サーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_glb_blk_numオペランドの指定値
3
D
省略値を使用
サーバ定義のadbbuffオペランドで定義したグローバルバッファ,または自動的に定義されるグローバルバッファ
サーバ定義のadbbuffオペランドの-pオプションの省略値
4
グローバル作業表用のグローバルバッファ(ADBWRK)
サーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_glb_blk_numオペランドの省略値
5
マスタディレクトリ用グローバルバッファ(ADBMST)
ADBMST用の省略値
- RANGE_IDX_PAGE_NUM:
-
サーバ定義のadbbuffオペランドの-aオプションに指定したレンジインデクス専用のグローバルバッファのページ数が表示されます。
サーバ定義のadbbuffオペランドの-aオプションを指定しなかった場合は,0が表示されます。
- TABLE_SCAN_BUFFER_SIZE(MB):
-
テーブルスキャンバッファに使用するメモリサイズが,メガバイト単位で表示されます。
表示される値は,サーバ定義のadbbuffオペランドの-vオプションまたは-kオプションの指定によって異なります。詳細を次の表に示します。
表25‒2 TABLE_SCAN_BUFFER_SIZE(MB)に表示される値 項番
テーブルスキャンバッファの指定有無
TABLE_SCAN_BUFFER_SIZE(MB)に表示される値
1
adbbuffオペランドの-vオプションを指定している場合
-vオプションのテーブルスキャンバッファに使用するメモリサイズの指定値
2
adbbuffオペランドの-kオプションを指定している場合
- 次の計算式で求めた値
-
-kオプションの指定値×4
3
adbbuffオペランドに-vオプション,および-kオプションを指定していない場合
0
- TABLE_SCAN_BUFFER_THREAD_MAX_SIZE(MB):
-
テーブルスキャンバッファのリアルスレッドごとに使用するメモリサイズの上限値が,メガバイト単位で表示されます。
表示される値は,サーバ定義のadbbuffオペランドの-vオプションまたは-kオプションの指定によって異なります。詳細を次の表に示します。
表25‒3 TABLE_SCAN_BUFFER_THREAD_MAX_SIZE(MB)に表示される値 項番
テーブルスキャンバッファの指定有無
-vオプションのリアルスレッドごとに使用するメモリサイズの上限値の指定有無
TABLE_SCAN_BUFFER_THREAD_MAX_SIZE(MB)に表示される値
1
adbbuffオペランドの-vオプションを指定している場合
指定している場合
-vオプションのリアルスレッドごとに使用するメモリサイズの上限値の指定値
2
指定していない場合
0
3
adbbuffオペランドの-kオプションを指定している場合
−
- 次の計算式で求めた値
-
-kオプションの指定値×4÷サーバ定義adb_sys_rthd_numオペランドの値
なお,上記の計算式で求めた値が5メガバイト未満の場合は,5メガバイトに切り上げられます。
4
adbbuffオペランドに-vオプション,および-kオプションを指定していない場合
−
0
- (凡例)
-
−:該当しません。
- メモ
-
サーバ定義のオペランドについては,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのサーバ定義の設計のサーバ定義のオペランドの内容を参照してください。
DBエリア名については,「20.5.1 作成されるDBエリアの属性」を参照してください。