Hitachi

Hitachi Advanced Data Binder コマンドリファレンス


25.3 使用例

adbls -d lbufコマンドを実行して,ローカル作業表用バッファの情報を表示します。

adbls -d lbuf
 
CNUMBER    PAGE_SIZE PAGE_NUM
0          256       256 D
1          256       128 C
3          256       10 C
4          256       256 D
5          256       256 D

各出力項目の説明

CNUMBER

HADBサーバが起動してからのコネクション通番が表示されます。

コネクション通番に対応するAP識別子またはコマンドは,adbls -d cnctコマンドで確認できます。

adbls -d cnctコマンドの実行結果の,同じコネクション通番のPROGRAM欄で確認できます。

CNUMBERの項目に0が表示された場合は,PAGE_NUMには次のどれかの値が表示されます。

  • サーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドの指定値,または省略値

  • バッファ変更オプションadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numの指定値

adbls -d cnctコマンドについては,「23. adbls -d cnct(コネクションの状態表示)」を参照してください。

PAGE_SIZE

APまたはコマンドの処理で使用しているローカル作業表用バッファのページサイズがキロバイト単位で表示されます。作業表用DBエリアのページサイズと同じ値になります。

サーバ定義のadb_dbarea_wrk_page_sizeオペランドを指定して,HADBサーバ開始時に作業表用DBエリアのページサイズを変更している場合は,変更後のページサイズが表示されます。

PAGE_NUM

APまたはコマンドの処理で使用しているローカル作業表用バッファのページ数が表示されます。

次のどれかの値が表示されます。

  • サーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドの指定値,または省略値

  • クライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドの指定値

  • エクスポートオプションadb_export_wrktbl_blk_numの指定値

  • バッファ変更オプションadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numの指定値

上記のうちのどの値が適用されているかは,ローカル作業表用バッファの末尾に表示されている記号で確認できます。記号の意味を次の表に示します。

表25‒1 ローカル作業表用バッファのページ数の末尾に表示される記号の意味

項番

末尾に表示される記号

記号の意味

ローカル作業表用バッファのページ数に表示される値

1

S

サーバ定義に指定した値を使用

サーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドの指定値

2

S*

バッファ変更オプションに指定した値を使用

バッファ変更オプションadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numの指定値

3

C

クライアント定義,またはエクスポートオプションに指定した値を使用

クライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドの指定値

4

エクスポートオプションadb_export_wrktbl_blk_numの指定値

5

D

省略値を使用

サーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドの省略値

ローカル作業表用バッファのページ数に表示される値は,サーバ定義およびクライアント定義の指定や,adbmodbuffコマンドを実行したかどうかによって異なります。詳細を次に示します。

例1:サーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドを省略した場合
adbls -d lbuf
 
CNUMBER    PAGE_SIZE PAGE_NUM
0          256       256 D
1          256       128 C
3          256       10 C
4          256       256 D
5          256       256 D
  • CNUMBER0の行には,サーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドの省略値が表示されています。

  • コネクション通番1および3では,クライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドを指定しています。このため,CNUMBER1の行,および3の行には,PAGE_NUMにクライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドの指定値が表示されています。

  • コネクション通番4および5では,クライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドを省略しています。このため,CNUMBER4の行,および5の行には,PAGE_NUMにサーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドの省略値が表示されています。

例2:サーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドを指定した場合
adbls -d lbuf
 
CNUMBER    PAGE_SIZE PAGE_NUM
0          256       128 S
1          256       128 C
3          256       10 C
4          256       128 S
5          256       128 S
  • CNUMBER0の行には,サーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドの指定値が表示されています。

  • コネクション通番1および3では,クライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドを指定しています。このため,CNUMBER1の行,および3の行には,PAGE_NUMにクライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドの指定値が表示されています。

  • コネクション通番4および5では,クライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドを省略しています。このため,CNUMBER4の行,および5の行には,PAGE_NUMにサーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドの指定値が表示されています。

例3:adbmodbuffコマンドを実行した場合
adbls -d lbuf
 
CNUMBER    PAGE_SIZE PAGE_NUM
0          256       128 S*
1          256       128 C
3          256       10 C
4          256       128 S*
5          256       128 S*
  • CNUMBER0の行には,バッファ変更オプションadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numの指定値が表示されています。

  • コネクション通番1および3では,クライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドを指定しています。このため,CNUMBER1の行,および3の行には,PAGE_NUMにクライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドの指定値が表示されています。

  • コネクション通番4および5では,クライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドを省略しています。このため,CNUMBER4の行,および5の行には,PAGE_NUMにバッファ変更オプションadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numの指定値が表示されています。

メモ
  • サーバ定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドについては,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドサーバ定義の設計サーバ定義のオペランドの内容性能に関するオペランド(set形式)を参照してください。

  • クライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドについては,マニュアルHADB AP開発ガイドクライアント定義の設計クライアント定義のオペランドの内容性能に関するオペランドを参照してください。

  • エクスポートオプションadb_export_wrktbl_blk_numについては,「14.2.2 エクスポートオプションの形式」を参照してください。

  • バッファ変更オプションadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numについては,「36.2.2 バッファ変更オプションの形式」を参照してください。