39.6 注意事項
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前回の終了モードが異常終了の場合,HADBサーバの開始時にKFAA91104-Qメッセージ(トラブルシュート情報を削除してよいかどうかの確認メッセージ)が出力されます。adbinfogetコマンドでトラブルシュート情報をすでに取得している場合,またはadbinfogetコマンドでトラブルシュート情報を取得する必要がない場合は,KFAA91104-Qメッセージに対してYを入力してください。Yを入力すると,トラブルシュート情報を破棄してHADBサーバを開始します。adbinfogetコマンドでトラブルシュート情報を取得していない場合は,KFAA91104-Qメッセージに対してNを入力してください。N(Y以外)を入力すると,adbstartコマンドの処理を中止します。
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HADBサーバを新しいバージョンに入れ替えてからadbstartコマンドを実行すると,データベースをバージョンアップするかどうかを確認するKFAA91107-Qメッセージが出力されます。バージョンアップしても問題ない場合は,このメッセージにYを入力してください。adbstartコマンドが正常終了すると,HADBサーバのバージョンアップが完了します。バージョンアップすると問題がある場合は,Nを入力してください。N(Y以外)を入力すると,HADBサーバのバージョンアップ処理は中止され,adbstartコマンドが終了します。
HADBサーバをバージョンアップする方法については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのシステム構築のHADBサーバのバージョンアップを参照してください。
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前回のHADBサーバの終了時に監査証跡機能が有効な場合,次回のHADBサーバの開始時も監査証跡機能は有効なままです。また,adbaudittrailコマンドの--write-errorオプションの指定内容も引き継がれます。adbaudittrailコマンドについては,「3. adbaudittrail(監査証跡機能の管理)」を参照してください。
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監査証跡機能が有効な場合,HADBサーバの開始時に,新たな現用の監査証跡ファイルが生成されます。なお,HADBサーバを再開始する場合は,前回のHADBサーバ終了時点で現用だった監査証跡ファイルがリネームされます。そのあとで,新たな現用の監査証跡ファイルが生成されます。
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監査証跡機能が有効な場合,次のすべての条件を満たしていないと,HADBサーバを開始できません。adbstartコマンドがエラーになります。
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サーバ定義adb_audit_log_pathオペランドに,存在するディレクトリを指定している
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サーバ定義adb_audit_log_pathオペランドに指定したディレクトリに対して,HADB管理者がアクセスできるように書き込み権限,読み取り権限および実行権限を設定している
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サーバ定義adb_audit_log_pathオペランドに指定したディレクトリ下に格納されている監査証跡ファイルの数が,サーバ定義adb_audit_log_max_numオペランドの指定値以下である
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マルチノード機能を使用している場合で,マルチノード構成から切り離されたノードを,稼働中のマルチノード構成に復帰させるときは,次のことを実行してください。
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adbchgsrvmodeコマンドで,プライマリノードのHADBサーバの稼働モードをメンテナンスモードにするなどして,実行中のトランザクションが存在しないようにしてください。adbchgsrvmodeコマンドについては,「9. adbchgsrvmode(HADBサーバの稼働モードの変更)」を参照してください。
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事前に,ほかのノードのHADBサーバの状態を確認してください。ほかのノードのHADBサーバが終了処理中の場合は,切り離されたノードをマルチノード構成に復帰させることはできません。
HADBサーバの状態を確認するには,各ノードでadbls -d srvコマンドを実行してください。出力結果の「STATUS」列で,コマンドを実行したノードのHADBサーバの状態を確認できます。adbls -d srvコマンドについては,「30. adbls -d srv(HADBサーバの状態表示)」を参照してください。
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マルチノード構成に復帰させたいノードが複数ある場合は,1ノードずつ復帰させてください。複数のノードを同時に復帰させることはできません。
マルチノード構成へのノードの復帰については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのマルチノード機能の運用のノード障害が発生した場合の運用のマルチノード構成へのノードの復帰を参照してください。
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