14.8 注意事項
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adbexportコマンドの実行中は,出力データファイルに対して,ほかのアプリケーションによる読み込みや書き込みを行わないでください。
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adbexportコマンドでエクスポートできる表を次に示します。
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EXPORT TABLE権限を持っている実表
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EXPORT TABLE権限を持っているビュー表
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ディクショナリ表
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システム表
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実行するSQL文の検索性能を向上する方法については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのチューニングのコマンドの実行時間の短縮に関するチューニングのadbexportコマンドの実行時間の短縮を参照してください。
なお,-nオプションを指定した場合,表データを検索するSQL文は「SELECT * FROM "スキーマ名"."表識別子"」となります。
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adbexportコマンドのオプションに指定するファイルの改行コードは,X'0A'(LF)またはX'0D0A'(CRLF)としてください。
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adbexportコマンドの実行を中断する場合は,adbcancelコマンドで中断してください。または,adbstop --forceコマンド,OSのkillコマンドなどでサーバプロセスを強制終了してください。実行中のコマンドをadbcancelコマンドで中断する方法については,「1.6 実行中のコマンドを中断(強制終了)する場合」を参照してください。
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データエクスポート処理は,サーバプロセスで実行されます。このため,[Ctrl]+[C]キーなどでadbexportコマンドのコマンドプロセスを強制終了しても,サーバプロセスで実行中のデータエクスポート処理は中断されません(処理が続行されます)。データエクスポート処理が完了すると,メッセージログファイルにKFAA81001-Iメッセージが出力されます。
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出力データファイルを複数指定した場合,ファイルごとに出力されるデータ件数にばらつきが出ます。その影響で,データ件数が0件のファイルが作成されることがあります。
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ORDER BY句を指定した検索の出力結果は次のとおりです。
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1個の出力データファイルに出力する場合
ORDER BY句の指定どおりの順序で,出力データファイルにデータが出力されます。
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2個以上の出力データファイルに出力する場合
ORDER BY句の指定どおりの順序でデータが抽出されますが,出力データファイルには何件かずつまとめて出力されます。各ファイル内でのデータの並びは,ORDER BY句の指定どおりの順序となります。
なお,検索結果の件数が少ないときなどは,1つの出力データファイルにデータが偏って出力されたり,レコードが出力されない出力データファイルができたりすることがあります。
(例)
実表T1に出力対象のデータが10件あり,列C1に1〜10の値が格納されています。adbexportコマンドを使って,列C1のデータを昇順で検索した結果を,3個の出力データファイルに出力します。
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adbexportコマンドのオプションに指定する次のファイル名の絶対パスが重複しないようにしてください。該当するファイルを次に示します。
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エクスポートオプションファイル(-zオプションで指定)
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出力データパスファイル(コマンドオプションで指定)
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出力データファイル(出力データパスファイル中に指定)
また,上記のファイルは,adbexportコマンド以外のプログラムが使用しているファイル名とも重複しないようにしてください。重複した場合,ファイル中のデータが失われるおそれがあります。シンボリックリンクの指定や,相対パスの指定にも注意してください。
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コマンドまたはAPの実行中にadbexportコマンドを実行した場合,必要な処理リアルスレッド数が確保できないことがあります。この場合,必要な処理リアルスレッド数が確保できるまで,adbexportコマンドの実行を待ちます。処理リアルスレッド数の確保待ち状態が発生した場合,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドのリソースの設計のコマンドを同時実行する際の考慮点のコマンドの実行時に使用する処理リアルスレッド数に関する考慮点を参照して対処してください。
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adbexportコマンドの-kオプションにnoneを指定すると,囲み文字なしで出力されます。長さが0バイトのデータの場合,データが出力されません。そのため,ナル値と区別できなくなります。