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Hitachi Advanced Data Binder AP開発ガイド


17.4.2 トレースレベル1の場合に出力される情報

トレースレベル1の場合の出力例を次に示します。

■出力例(トレースレベル1の場合)

[図データ]

トレースレベル1の場合,1行に出力される文字列は最大256バイトです。ただし,実行要求したSQL文,および診断情報メッセージについては,すべての情報が出力されます。

各出力情報について次の表で説明します。

表17‒4 HADB ODBCドライバトレース情報に出力される情報(トレースレベル1の場合)

項番

出力項目

説明

1

[Trace Start Time]

HADB ODBCドライバトレース情報の出力を開始した日時を出力します。

日時の取得に失敗した場合,日付および時刻のすべての欄に0を出力します。

2

[Process ID]

プロセスIDを出力します。

3

[Module Name]

HADB ODBCドライバを使用するモジュール名称を出力します。モジュール名称が不明な場合は,unknownを出力します。

4

[Platform]

HADB ODBCドライバが動作しているプラットフォームを出力します。

5

[ODBC environment variables]

HADB ODBCドライバが使用している環境変数の値を出力します。環境変数に指定された値ではなく,HADB ODBCドライバで有効となっている値(デフォルト値やODBCデータソースアドミニストレーターで変更された値)が出力されます。

  • ADBCLTLANG

    HADBクライアントで使用している文字コード

  • ADBODBTRC

    HADB ODBCドライバトレース情報の出力有無

  • ADBODBTRCSIZE

    HADB ODBCドライバトレースファイルの1ファイル当たりのサイズの上限値

  • ADBODBTRCPATH

    HADB ODBCドライバトレースファイルを格納するフォルダの絶対パス

  • ADBODBTRCLV

    トレースレベルの指定

  • ADBODBAPMODE

    HADB ODBCドライバのアプリケーションモード

  • ADBODBSGDST

    HADB ODBCドライバのSQLGetData関数での分割取得機能の使用有無

上記の環境変数については,「4.3.1 Windows版のHADBクライアントの場合」を参照してください。

6

[RETURN Value]

ODBC関数の戻り値の説明です。

項番11のRETURNSQLRETURN型の整数値に対応する定義の説明です。

7

FUNCTION

ODBC関数名を出力します。

8

HANDLE

ODBC関数に引数として渡されたハンドルの値を出力します。

9

START-TIME

ODBC関数の実行開始日時を出力します。

日時の取得に失敗した場合,日付および時刻のすべての欄に0を出力します。

10

END-TIME

ODBC関数の実行終了日時を出力します。

日時の取得に失敗した場合,日付および時刻のすべての欄に0を出力します。

11

RETURN

ODBC関数の実行結果であるSQLRETURN型の値を出力します。

値の意味については,上部に出力される[RETURN Value]を参照してください。

12

SQLSTATE

SQLSTATEを出力します。

ODBC関数を実行した結果,SQLSTATEが出力された場合に限り出力されます。

13

CON_ID

コネクション番号を出力します。

SQLトレース情報に出力されるコネクション番号と同じものが出力されます。

HADBサーバと接続する前の場合は,*を出力します。

14

CON_NUM

コネクション通番を出力します。

SQLトレース情報に出力されるコネクション通番と同じものが出力されます。

HADBサーバと接続する前の場合は,*を出力します。

15

OPTION

オプション情報を出力します。詳細については,「表17‒5 OPTIONに出力されるオプション情報」を参照してください。

ODBC関数ごとに出力情報が異なります。

出力する情報がない場合は,*を出力します。

シンボル名で出力する情報のうち,不明な値の場合は,シンボル値の代わりにunknownが出力されます。

16

Connect Info

HADBサーバとの接続が確立したときに出力される情報を出力します。

17

[DataSourceName]

接続しているデータソース名を出力します。

データソースを使用していない場合,またはファイルDSNを使用している場合は,*を出力します。

18

[Client Definition File Path]

クライアント定義ファイルのパスを出力します。

19

[Hitachi Advanced Data Binder ODBC Driver Version]

HADB ODBCドライバのバージョンを出力します。

20

[ProcessID]

HADBクライアントのプロセスIDを出力します。

21

<SQL>

実行要求したSQL文を出力します。

次のODBC関数が実行された場合に,ODBC関数の引数として渡されたSQL文を出力します。

  • SQLPrepare

  • SQLExecDirect

22

<Message>

診断情報メッセージを出力します。

ODBC関数の実行結果が次の場合に出力されます。

  • SQL_ERROR

  • SQL_SUCCESS_WITH_INFO

  • SQL_NEED_DATASQLBrowseConnectの場合)

上記の表のOPTIONに出力されるオプション情報を次の表に示します。

表17‒5 OPTIONに出力されるオプション情報

項番

分類

ODBC関数

OPTIONに出力されるオプション情報

1

データソースとの接続

SQLAllocHandle

  • HandleType (シンボル値)

  • AddressOutputHandlePtrパラメタに返却したアドレス値

2

SQLConnect(W)

  • ServerName

  • UserName

3

SQLDriverConnect(W)

InConnectionString

パスワードは,*1個を出力します。

4

SQLBrowseConnect(W)

5

ドライバおよびデータソースの情報取得

SQLDataSources(W)

なし

6

SQLDrivers(W)

7

SQLGetInfo(W)

InfoType

8

SQLGetFunctions

FunctionID

9

SQLGetTypeInfo(W)

DataType

10

ドライバオプションの設定および取得

SQLSetConnectAttr(W)

Attribute

11

SQLGetConnectAttr(W)

12

SQLSetEnvAttr

13

SQLGetEnvAttr

14

SQLSetStmtAttr(W)

15

SQLGetStmtAttr(W)

16

ディスクリプタ値の設定

SQLGetDescField(W)

  • RecNumber

  • FieldIdentifier (シンボル値)

17

SQLGetDescRec(W)

  • RecNumber

  • *Name

18

SQLSetDescField(W)

  • RecNumber

  • FieldIdentifier

19

SQLSetDescRec

  • RecNumber

  • Type

  • SubType

20

SQLCopyDesc

  • SourceSourceDescHandleの値

  • TargetTargetDescHandleの値

21

SQL要求の作成

SQLPrepare(W)

  • tran_id:トランザクションID

  • stmt_hdl:文ハンドルID

  • sql_serial_num:SQL文通番

22

SQLBindParameter

  • ParameterNumber

  • ValueType

  • ParameterType

23

SQLGetCursorName(W)

なし

24

SQLSetCursorName(W)

25

SQLDescribeParam

ParameterNumber

26

SQLNumParams

*ParameterCountPtr

27

SQLの実行

SQLExecute

  • tran_id:トランザクションID

  • stmt_hdl:文ハンドルID

  • sql_serial_num:SQL文通番

28

SQLExecDirect(W)

29

SQLNativeSql(W)

OutStatementText

30

SQLParamData

なし

31

SQLPutData

StrLen_or_Ind

32

実行結果および実行結果情報の取得

SQLRowCount

*RowCountPtr

33

SQLNumResultCols

*ColumnCountPtr

34

SQLDescribeCol(W)

ColumnNumber

35

SQLColAttribute(W)

  • ColumnNumber

  • FieldIdentifier (シンボル値)

36

SQLBindCol

  • ColumnNumber

  • TargetType (シンボル値)

37

SQLFetch

なし

38

SQLFetchScroll

39

SQLGetData

  • ColumnNumber

  • TargetType (シンボル値)

40

SQLSetPos

なし

41

SQLBulkOperations

42

SQLMoreResults

43

SQLGetDiagField(W)

DiagIdentifier

44

SQLGetDiagRec(W)

なし

45

データソースのシステム情報の取得

SQLColumnPrivileges(W)

なし

46

SQLColumns(W)

47

SQLForeignKeys(W)

48

SQLPrimaryKeys(W)

49

SQLProcedureColumns(W)

50

SQLProcedures(W)

51

SQLSpecialColumns(W)

52

SQLStatistics(W)

53

SQLTablePrivileges(W)

54

SQLTables(W)

55

SQL実行の終了

SQLFreeStmt

Option

Option=SQL_CLOSEの場合は,次の情報も出力します。

  • tran_id:トランザクションID

  • stmt_hdl:文ハンドルID

  • sql_serial_num:SQL文通番

56

SQLCloseCursor

  • tran_id:トランザクションID

  • stmt_hdl:文ハンドルID

  • sql_serial_num:SQL文通番

57

SQLCancel

なし

58

SQLEndTran

  • CompletionType

  • tran_id:トランザクションID

59

データソースとの切断

SQLDisconnect

なし

60

SQLFreeHandle