Hitachi

Hitachi Advanced Data Binder AP開発ガイド


7.3.1 DriverManagerクラスのgetConnectionメソッドでHADBサーバに接続する方法

DriverManagerクラスのgetConnectionメソッドを実行してHADBサーバに接続します。getConnectionメソッドを実行する前にJava仮想マシンにDriverクラスが自動で登録されます(なお,「(1) Java仮想マシンへのDriverクラスの登録方法」を参照して登録作業をしても問題ありません)。そのあとに,getConnectionメソッドを実行してHADBサーバに接続します。

各手順の詳細を以降で説明します。

〈この項の構成〉

(1) Java仮想マシンへのDriverクラスの登録方法

Java仮想マシンにDriverクラスを登録します。Java仮想マシンにDriverクラスを登録する際に必要なドライバ名称は,「パッケージ名称.クラス名称」です。JDBCドライバのパッケージ名称とクラス名称を次に示します。

Driverクラスを登録するには次に示す3つの方法があります。

■登録方法1(ClassクラスのforNameメソッドを使用して登録する方法)

アプリケーション内で,次のようにClassクラスのforNameメソッドを実行します。

Class.forName("com.hitachi.hadb.jdbc.HADBDriver");
■登録方法2(システムプロパティを使用して登録する方法)

Java仮想マシンのシステムプロパティ(jdbc.drivers)に次の値を設定します。

System.setProperty("jdbc.drivers", "com.hitachi.hadb.jdbc.HADBDriver");
■登録方法3(Java仮想マシンの動作設定ファイルを使用して登録する方法)

この方法はJava Appletの場合に限ります。

[JAVA_HOME]\.hotjava\propertiesファイルに,次の内容を記述します([JAVA_HOME]は,Java実行環境によって異なります)。複数のJDBCドライバを登録する場合には,コロン(:)で区切って記述してください。

jdbc.drivers="com.hitachi.hadb.jdbc.HADBDriver"

(2) getConnectionメソッドによるHADBサーバへの接続

DriverManagerクラスのgetConnectionメソッドを実行してHADBサーバに接続します。正常にHADBサーバに接続した場合,JDBCドライバはこれらのメソッドを実行した結果として,Connectionクラスのインスタンスの参照を返却します。HADBサーバへの接続に失敗した場合(次に示す場合)は,SQLExceptionが投入されます。

getConnectionメソッドには次に示す3つの形式があり,引数(urluserpassword,およびinfo)にはHADBサーバへの接続情報を指定します。

各引数の指定内容を以降で説明します。

(a) 引数urlの指定内容(接続用のURLの指定)

引数urlには接続用のURLを指定します。URLの指定形式を次に示します。

jdbc:hadb[://[host][:port]/[?property=value[&property=value]...]]
メモ

HADBhadbは,Hitachi Advanced Data Binderの略称です。

URLの指定例
  • 例1:プロパティを指定しない場合

    jdbc:hadb://localhost:23650/
  • 例2:プロパティを1つ指定する場合

    jdbc:hadb://localhost:23650/?adb_clt_ap_name=AP001
  • 例3:複数のプロパティを指定する場合

    jdbc:hadb://localhost:23650/?methodtrace=ON&tracenum=600
    &sqlwarningkeep=FALSE&user=ADBUSER01&password=password01&adb_clt_ap_name=AP001
URLの指定規則
  • URL内の各項目および項目間にはスペースを入れないでください。

  • 各項目名称の大文字と小文字は区別されます。

  •  で囲まれている項目は省略できます。

  • 最初のプロパティ(property)を指定する前に?を指定し,各プロパティの指定は&で区切ります。

  • 同じプロパティを複数指定した場合,最初に指定された指定値が有効になります。

  • プロパティの指定値として,&は使用できません。パスワードに'&'を含む場合は,URLでpasswordプロパティを指定できないため,ほかの接続方法を利用してください。HADBのパスワードについては,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドパスワードの指定規則を参照してください。

  • URL中に指定したプロパティに不正な値を指定しても,ユーザプロパティの同名のプロパティで正しい値を指定している場合は,SQLExceptionは投入されません。

URLの各項目の説明

jdbc:hadb

プロトコル名称,およびサブプロトコル名称です。必ず指定してください。大文字,小文字の指定は区別されます。

host

接続先のHADBサーバのホスト名を指定します。ここで指定したホスト名は,HADBクライアントとHADBサーバ間の通信で使用します。

なお,HADBサーバのホスト名はほかの方法でも指定できます。ほかの指定方法および指定の優先順位については,「7.3.3 接続情報の優先順位」を参照してください。

ホスト名がどこにも指定されていない状態でgetConnectionメソッドを実行すると,SQLExceptionが投入されます。

コールドスタンバイ構成の場合は,HADBサーバとHADBクライアント間の通信で使用するエイリアスIPアドレスを指定してください。

[マルチノード機能]

マルチノード機能を使用している場合は,HADBサーバとHADBクライアント間の通信で使用するエイリアスIPアドレスを指定してください。

port

HADBクライアントとHADBサーバ間の通信で使用する,HADBサーバのポート番号を指定します。

なお,HADBサーバのポート番号はほかの方法でも指定できます。ほかの指定方法および指定の優先順位については,「7.3.3 接続情報の優先順位」を参照してください。

ポート番号がどこにも指定されていない状態でgetConnectionメソッドを実行すると,SQLExceptionが投入されます。

property=value

各プロパティ(property)に値(value)を指定します。

引数urlに指定できるプロパティを次の表に示します。

表7‒2 引数urlに指定できるプロパティ

項番

プロパティ名

説明

1

user

HADBサーバに接続する認可識別子を指定します。

認可識別子の名称規則については,マニュアルHADB SQLリファレンス名前の指定を参照してください。

なお,HADBサーバに接続する認可識別子はほかの方法でも指定できます。指定の優先順位については,「7.3.3 接続情報の優先順位」を参照してください。

認可識別子がどこにも指定されていない状態でgetConnectionメソッドを実行すると,SQLExceptionが投入されます。

2

password

HADBサーバに接続する認可識別子のパスワードを指定します。

3

encodelang

StringクラスでHADBサーバとのデータ受け渡しをする場合に,文字コード変換処理で使用する変換文字セットを指定します。指定できる変換文字セットは,JavaTM Platform, Standard Edition JDKドキュメント国際化サポートで示されるサポートされているエンコーディングの一覧から選択してください。

この指定を省略した場合,「表7‒15 HADBサーバの文字コードに対応する文字セット名称」の組み合わせに従った変換文字セットで文字コードが変換されます。ただし,次に示す値については,Java仮想マシンのデフォルトの変換文字セットで変換されます。

  • AP識別子(ユーザプロパティのadb_clt_ap_nameなどで設定)の指定値

  • 認可識別子,またはパスワード(getConnectionメソッドなどで指定)

このプロパティは,「表7‒15 HADBサーバの文字コードに対応する文字セット名称」の組み合わせの変換文字セット以外の文字セットで文字コード変換したい場合だけ指定してください。「表7‒15 HADBサーバの文字コードに対応する文字セット名称」の組み合わせの変換文字セットで文字コード変換する場合は,このプロパティを指定する必要はありません。

4

methodtrace

JDBCインタフェースメソッドトレースを取得するかどうかを指定します。

ON取得します。

OFF取得しません。

JDBCインタフェースメソッドトレースについては,「7.7.1 JDBCインタフェースメソッドトレース」を参照してください。

上記以外の値を指定した場合は,SQLExceptionが投入されます。

この指定を省略した場合,OFFが仮定されます。

なお,setLogWriterメソッドで有効なログライターを設定していない場合,ONを指定してもJDBCインタフェースメソッドトレースは取得されません。

5

tracenum

JDBCインタフェースメソッドトレースのエントリ数を,10〜1,000の範囲で指定します。省略値は500になります。

このプロパティの指定値は,次に示すすべての条件を満たしている場合に有効になります。

  • setLogWriterメソッドで有効なログライターを設定している

  • methodtraceONを指定している

プロパティの指定が有効な状態のときに10〜1,000以外の値を指定すると,SQLExceptionが投入されます。

6

sqlwarningkeep

HADBサーバから返される警告情報を保持するかどうかを指定します。

TRUE警告情報を保持します。

FALSE警告情報を保持しません。

この指定を省略した場合,TRUEが仮定されます。上記以外の値を指定した場合,SQLExceptionが投入されます。

Connectionオブジェクトの警告情報保持レベルの詳細については,「8.10.1 SQLWarningオブジェクトの生成」を参照してください。

7

adb_clt_rpc_con_wait_time

HADBサーバへの接続処理の完了待ち時間を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_rpc_con_wait_timeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_rpc_con_wait_timeオペランドを参照してください。

8

adb_clt_rpc_sql_wait_time

次に示す待ち時間を指定します。

  • HADBクライアントからHADBサーバに処理要求をしてから,応答が戻ってくるまでの待ち時間

  • 同一コネクションで複数のSELECT文を同時実行した際に,処理リアルスレッド数不足が発生したときの処理リアルスレッドの確保処理の待ち時間

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_rpc_sql_wait_timeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_rpc_sql_wait_timeオペランドを参照してください。

9

adb_clt_ap_name

HADBサーバに接続するAPの識別情報(AP識別子)を指定します。

AP識別子はJava仮想マシンのデフォルトの変換文字セットで変換されるため,変換文字セットに依存しない半角英数字だけで構成される名称を指定することを推奨します。

なお,AP識別子はほかの方法でも指定できます。指定の優先順位については,「7.3.3 接続情報の優先順位」を参照してください。

AP識別子をどこにも指定しないでHADBサーバに接続した場合,AP識別子には"********"が設定されます。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_ap_nameオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_ap_nameオペランドを参照してください。

10

adb_clt_group_name

APが属するクライアントグループ名を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_group_nameオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_group_nameオペランドを参照してください。

11

adb_clt_fetch_size

1回のFETCH処理で,HADBサーバからHADBクライアントに送信する検索結果の行数を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_fetch_sizeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_fetch_sizeオペランドを参照してください。

12

adb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_num

ローカル作業表用バッファのページ数を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドを参照してください。

13

adb_sql_exe_max_rthd_num

SQL実行時に使用する処理リアルスレッド数の最大値を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_sql_exe_max_rthd_numオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_sql_exe_max_rthd_numオペランドを参照してください。

14

adb_sql_exe_hashgrp_area_size

ハッシュグループ化領域の大きさをキロバイト単位で指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_sql_exe_hashgrp_area_sizeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_sql_exe_hashgrp_area_sizeオペランドを参照してください。

15

adb_sql_exe_hashtbl_area_size

ハッシュテーブル領域サイズをメガバイト単位で指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_sql_exe_hashtbl_area_sizeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_sql_exe_hashtbl_area_sizeオペランドを参照してください。

16

adb_sql_exe_hashflt_area_size

ハッシュフィルタ領域サイズをメガバイト単位で指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_sql_exe_hashflt_area_sizeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_sql_exe_hashflt_area_sizeオペランドを参照してください。

17

adb_sql_prep_delrsvd_use_srvdef

サーバ定義のadb_sql_prep_delrsvd_wordsオペランドの指定に従って予約語を削除するかどうかを指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_sql_prep_delrsvd_use_srvdefオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_sql_prep_delrsvd_use_srvdefオペランドを参照してください。

18

adb_clt_trn_iso_lv

トランザクション隔離性水準を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_trn_iso_lvオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_trn_iso_lvオペランドを参照してください。

19

adb_clt_trn_access_mode

トランザクションアクセスモードを指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_trn_access_modeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_trn_access_modeオペランドを参照してください。

20

adb_clt_sql_text_out

HADBクライアントが発行したSQL文を,クライアントメッセージログファイルおよびサーバメッセージログファイルに出力するかどうかを指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_sql_text_outオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_sql_text_outオペランドを参照してください。

21

adb_clt_sql_order_mode

ORDER BY句を指定したSELECT文の文字データの並び替え順序を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_sql_order_modeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_sql_order_modeオペランドを参照してください。

22

adb_sql_prep_dec_div_rs_prior

SQL文中に指定した除算(四則演算)の結果のデータ型がDECIMAL型の場合,除算結果の位取りの最小値を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_sql_prep_dec_div_rs_priorオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_sql_prep_dec_div_rs_priorオペランドを参照してください。

23

adb_jdbc_exc_trc_out_path

Exceptionトレースログを出力するディレクトリを,絶対パスで指定します。

これらのプロパティの機能詳細および指定できる値については,「7.7.2 Exceptionトレースログ」の「(1) 取得するメソッド,および取得するための設定」の「(b) Exceptionトレースログを取得するための設定(プロパティの設定)」を参照してください。

24

adb_jdbc_info_max

1ファイルへ出力する情報数の上限を指定します。

25

adb_jdbc_cache_info_max

メモリ内で蓄積する情報数の上限を指定します。

26

adb_jdbc_trc_out_lv

トレース取得レベルを指定します。

各プロパティは,ほかの方法でも指定できます。ほかの指定方法,および指定の優先順位については,「7.3.3 接続情報の優先順位」を参照してください。

メモ

HADB 03-00で,接続用のURLで指定する各プロパティ名を次のように変更しました。変更前のプロパティ名も使用できますが,HADB 03-00以降にバージョンアップした場合は,プロパティ名を変更することを推奨します。

項番

変更前のプロパティ名(HADB 03-00より前のプロパティ名)

変更後のプロパティ名(HADB 03-00以降のプロパティ名)

1

apname

adb_clt_ap_name

2

extrcoutpath

adb_jdbc_exc_trc_out_path

3

extrcinfomax

adb_jdbc_info_max

4

extrccacheinfomax

adb_jdbc_cache_info_max

5

extrcoutlv

adb_jdbc_trc_out_lv

(b) 引数userの指定内容(認可識別子の指定)

HADBサーバに接続する認可識別子を指定します。

認可識別子の名称規則については,マニュアルHADB SQLリファレンス名前の指定を参照してください。

なお,HADBサーバに接続する認可識別子はほかの方法でも指定できます。指定の優先順位については,「7.3.3 接続情報の優先順位」を参照してください。

認可識別子がどこにも指定されていない状態でgetConnectionメソッドを実行すると,SQLExceptionが投入されます。

nullを指定した場合,認可識別子の指定を省略したと見なされます。

また,長さ0の文字列を指定した場合は,SQLExceptionが投入されます。

(c) 引数passwordの指定内容(パスワードの指定)

HADBサーバに接続する認可識別子のパスワードを指定します。

nullを指定した場合,または長さ0の文字列を指定した場合,パスワードの指定を省略したと見なされます。

(d) 引数infoの指定内容(ユーザプロパティの指定)

引数infoに指定できる情報(ユーザプロパティに指定できる情報)を次の表に示します。

表7‒3 引数infoに指定できる情報(ユーザプロパティに指定できる情報)

項番

プロパティ名

説明

1

user

HADBサーバに接続する認可識別子を指定します。

認可識別子の名称規則については,マニュアルHADB SQLリファレンス名前の指定を参照してください。

  • HADBサーバに接続する認可識別子はほかの方法でも指定できます。指定の優先順位については,「7.3.3 接続情報の優先順位」を参照してください。

  • 認可識別子がどこにも指定されていない状態でgetConnectionメソッドを実行すると,SQLExceptionが投入されます。

  • nullを指定した場合,認可識別子の指定がないと見なされます。

  • 長さ0の文字列を指定した場合,SQLExceptionが投入されます。

2

password

HADBサーバに接続する認可識別子のパスワードを指定します。

nullを指定した場合,または長さ0の文字列を指定した場合,パスワードの指定がないと見なされます。

3

encodelang

StringクラスでHADBサーバとのデータ受け渡しをする場合に,文字コード変換処理で使用する変換文字セットを指定します。このプロパティの機能詳細および指定できる値については,「表7‒2 引数urlに指定できるプロパティ」を参照してください。

Java仮想マシンがサポートしていない変換文字セット名称を指定した場合は,HADBサーバとの接続時にSQLExceptionを投入します。

この指定を省略した場合,接続用のURLのencodelangの指定が適用されます。

4

methodtrace

JDBCインタフェースメソッドトレースを取得するかどうかを指定します。このプロパティの機能詳細および指定できる値については,「表7‒2 引数urlに指定できるプロパティ」を参照してください。

この指定を省略した場合,接続用のURLのmethodtraceの指定が適用されます。

5

tracenum

JDBCインタフェースメソッドトレースのエントリ数を指定します。このプロパティの機能詳細および指定できる値については,「表7‒2 引数urlに指定できるプロパティ」を参照してください。

この指定を省略した場合,接続用のURLのtracenumの指定が適用されます。

6

sqlwarningkeep

HADBサーバから返される警告情報を保持するかどうかを指定します。このプロパティの機能詳細および指定できる値については,「表7‒2 引数urlに指定できるプロパティ」を参照してください。

この指定を省略した場合,接続用のURLのsqlwarningkeepの指定が適用されます。

7

adb_clt_rpc_srv_host

接続先のHADBサーバのホスト名を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_rpc_srv_hostオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_rpc_srv_hostオペランドを参照してください。

8

adb_clt_rpc_srv_port

HADBクライアントとHADBサーバ間の通信で使用する,HADBサーバのポート番号を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_rpc_srv_portオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_rpc_srv_portオペランドを参照してください。

9

adb_clt_rpc_con_wait_time

HADBサーバへの接続処理の完了待ち時間を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_rpc_con_wait_timeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_rpc_con_wait_timeオペランドを参照してください。

10

adb_clt_rpc_sql_wait_time

次に示す待ち時間を指定します。

  • HADBクライアントからHADBサーバに処理要求をしてから,応答が戻ってくるまでの待ち時間

  • 同一コネクションで複数のSELECT文を同時実行した際に,処理リアルスレッド数不足が発生したときの処理リアルスレッドの確保処理の待ち時間

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_rpc_sql_wait_timeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_rpc_sql_wait_timeオペランドを参照してください。

11

adb_clt_ap_name

HADBサーバに接続するAPの識別情報(AP識別子)を指定します。

AP識別子はJava仮想マシンのデフォルトの変換文字セットで変換されるため,変換文字セットに依存しない半角英数字だけで構成される名称を指定することを推奨します。

なお,AP識別子はほかの方法でも指定できます。指定の優先順位については,「7.3.3 接続情報の優先順位」を参照してください。

AP識別子をどこにも指定しないでHADBサーバに接続した場合,AP識別子には"********"が設定されます。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_ap_nameオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_ap_nameオペランドを参照してください。

12

adb_clt_group_name

APが属するクライアントグループ名を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_group_nameオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_group_nameオペランドを参照してください。

13

adb_clt_fetch_size

1回のFETCH処理で,HADBサーバからHADBクライアントに送信する検索結果の行数を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_fetch_sizeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_fetch_sizeオペランドを参照してください。

14

adb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_num

ローカル作業表用バッファのページ数を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_dbbuff_wrktbl_clt_blk_numオペランドを参照してください。

15

adb_sql_exe_max_rthd_num

SQL実行時に使用する処理リアルスレッド数の最大値を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_sql_exe_max_rthd_numオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_sql_exe_max_rthd_numオペランドを参照してください。

16

adb_sql_exe_hashgrp_area_size

ハッシュグループ化領域の大きさをキロバイト単位で指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_sql_exe_hashgrp_area_sizeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_sql_exe_hashgrp_area_sizeオペランドを参照してください。

17

adb_sql_exe_hashtbl_area_size

ハッシュテーブル領域サイズをメガバイト単位で指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_sql_exe_hashtbl_area_sizeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_sql_exe_hashtbl_area_sizeオペランドを参照してください。

18

adb_sql_exe_hashflt_area_size

ハッシュフィルタ領域サイズをメガバイト単位で指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_sql_exe_hashflt_area_sizeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_sql_exe_hashflt_area_sizeオペランドを参照してください。

19

adb_sql_prep_delrsvd_use_srvdef

サーバ定義のadb_sql_prep_delrsvd_wordsオペランドの指定に従って予約語を削除するかどうかを指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_sql_prep_delrsvd_use_srvdefオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_sql_prep_delrsvd_use_srvdefオペランドを参照してください。

20

adb_clt_trn_iso_lv

トランザクション隔離性水準を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_trn_iso_lvオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_trn_iso_lvオペランドを参照してください。

21

adb_clt_trn_access_mode

トランザクションアクセスモードを指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_trn_access_modeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_trn_access_modeオペランドを参照してください。

22

adb_clt_sql_text_out

HADBクライアントが発行したSQL文を,クライアントメッセージログファイルおよびサーバメッセージログファイルに出力するかどうかを指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_sql_text_outオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_sql_text_outオペランドを参照してください。

23

adb_clt_sql_order_mode

ORDER BY句を指定したSELECT文の文字データの並び替え順序を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_clt_sql_order_modeオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_clt_sql_order_modeオペランドを参照してください。

24

adb_sql_prep_dec_div_rs_prior

SQL文中に指定した除算(四則演算)の結果のデータ型がDECIMAL型の場合,除算結果の位取りの最小値を指定します。

このプロパティの機能は,クライアント定義のadb_sql_prep_dec_div_rs_priorオペランドと同じです。機能詳細および指定できる値については,クライアント定義のadb_sql_prep_dec_div_rs_priorオペランドを参照してください。

25

adb_jdbc_exc_trc_out_path

Exceptionトレースログを出力するディレクトリを,絶対パスで指定します。

これらのプロパティの機能詳細および指定できる値については,「7.7.2 Exceptionトレースログ」の「(1) 取得するメソッド,および取得するための設定」の「(b) Exceptionトレースログを取得するための設定(プロパティの設定)」を参照してください。

26

adb_jdbc_info_max

1ファイルへ出力する情報数の上限を指定します。

27

adb_jdbc_cache_info_max

メモリ内で蓄積する情報数の上限を指定します。

28

adb_jdbc_trc_out_lv

トレース取得レベルを指定します。

  • 各プロパティは,ほかの方法でも指定できます。ほかの指定方法,および指定の優先順位については,「7.3.3 接続情報の優先順位」を参照してください。

  • 各プロパティにnullを指定した場合,指定を省略したと見なされます。

メモ

HADB 03-00で,ユーザプロパティの各プロパティ名を次のように変更しました。変更前のプロパティ名も使用できますが,HADB 03-00以降にバージョンアップした場合は,プロパティ名を変更することを推奨します。

項番

変更前のプロパティ名(HADB 03-00より前のプロパティ名)

変更後のプロパティ名(HADB 03-00以降のプロパティ名)

1

apname

adb_clt_ap_name

2

host

adb_clt_rpc_srv_host

3

port

adb_clt_rpc_srv_port