5.14 検索結果の一括転送
HADBサーバからHADBクライアントに検索結果を転送する際,複数の行を一括して転送できます。大量のデータを検索する場合に効果があります。
検索結果の一括転送の概要を次の図に示します。
検索結果を一括転送する場合,次に示す設定をしてください。
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JDBCドライバを使用している場合
次に示すどれかの方法で一括転送行数を指定してください。
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システムプロパティ,ユーザプロパティ,または接続用のURLのプロパティのadb_clt_fetch_size
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StatementオブジェクトのsetFetchSizeメソッド
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ResultSetオブジェクトのsetFetchSizeメソッド
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ODBCドライバまたはCLI関数を使用している場合
クライアント定義のadb_clt_fetch_sizeオペランドに一括転送行数を指定してください。
上記の設定をすると,行の取り出しを実行した場合に検索結果が一括転送されます。
- 留意事項
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一括転送の行数に比例して,HADBサーバおよびHADBクライアントが使用するメモリ所要量が増加します。そのため,一括転送を行う場合は,メモリ所要量の再見積もりをしてください。HADBサーバが使用するメモリ所要量については,マニュアルHADB システム構築・運用ガイドの通常運用時のメモリ所要量の求め方を参照してください。HADBクライアントが使用するメモリ所要量については,「付録C HADBクライアントのメモリ所要量の見積もり」を参照してください。
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一括転送の実行中にエラーが発生した場合,HADBサーバでバッファリングされていた検索結果は破棄され,エラー情報だけがHADBクライアントに返されます。
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カーソルを使用した検索中に更新系SQLを実行した場合,タイミングによっては更新操作の結果が検索結果に反映されることがありますが,一括転送を使用しているときは,更新操作の結果が検索結果に反映されることはありません。これは,HADBクライアントに検索結果が残っている間は,HADBサーバへのアクセスを行うことがないためです。
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