16.1.4 クライアントマシンで使用中の通信ポート数を確認する方法
APからキャンセル要求を頻繁に実行した場合,APを実行しているクライアントマシンの通信ポートが不足することがあります。SQL文のキャンセル処理の遅延や,APがHADBサーバに接続できないなどの現象が発生した場合は,通信ポートが不足しているおそれがあります。使用中の通信ポートのおおよその数は,ssコマンドやnetstatコマンドなどのOSのコマンドで確認できます。
- メモ
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ここでは,RHEL 7でのssコマンド,Windows 10でのnetstatコマンドを例に説明しています。RHEL 7またはWindows 10以外のOSを使用している場合は,コマンドの仕様が下記の例とは異なることがあります。そのため,下記の例のとおりにコマンドを実行しても,誤動作してしまいます。
RHEL 7またはWindows 10以外のOSを使用している場合は,そのOSで実行できるコマンドや引数をOSのマニュアルで確認したあとにコマンドを実行してください。
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RHEL 7の場合のコマンド例
ss -na | grep "tcp" | awk '{print $5}' | sed -e "s/[0-9a-f*:.]*://g" | sort -u | wc -l
[説明]
- ss
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ホスト内のソケット情報の一覧を,次のフォーマットで出力します。
- grep
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ssコマンドの出力結果から,Netidがtcpの行を絞り込みます。
- awk
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grepコマンドの出力結果から,Local Address:Portの列を抽出します。
- sed
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awkコマンドの出力結果から,ローカルアドレスを削除し,ポート番号だけを残します。
- sort
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sedコマンドの出力結果から,ポート番号の重複を排除します。
- wc
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sortコマンドの出力行数をカウントします。
上記のコマンドを実行すると,使用中の通信ポートのおおよその数が表示されます。
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Windows 10 の場合のコマンド例
netstat -nq | find "TCP" /c
[説明]
- netstat
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ホスト内のアクティブな接続状態の一覧を,次のフォーマットで出力します。
- find
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netstatコマンドの出力結果のうち,プロトコルがTCPの行数をカウントします。
上記のコマンドを実行すると,使用中の通信ポートのおおよその数が表示されます。
- メモ
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HADBクライアントでは,HADBサーバのadbinfogetコマンドのようにトラブルシュート情報を自動的に取得する機能をサポートしていません。そのため,上記の方法で使用中の通信ポート数を確認してください。