17.3.6 データベースの初期設定
以降で説明する手順に従ってデータベースを初期設定してください。
(1) HADBサーバを正常終了する
adbstopコマンドを実行して,HADBサーバを正常終了させてください。
すでにHADBサーバが終了している場合は,次に示す手順でHADBサーバが正常終了していることを確認してください。
手順
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adbls -d srvコマンドを実行する
出力項目STATUSに出力されるHADBサーバの状態が,"STOP"であることを確認してください。
"STOP"である場合は,2.または3.のどちらかに進んでください。
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サーバメッセージログファイルを確認する
サーバメッセージログファイル($ADBDIR/spool/adbmessageXX.log※)を開き,KFAA91154-Iメッセージに出力されている終了モードが,"normally"であることを確認してください。
- 注※
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XXは通番であり,01〜04のどれかになります。
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syslogを確認する
syslogを開き,KFAA91154-Iメッセージに出力されている終了モードが,"normally"であることを確認してください。
1.の確認結果が"STOP"で,かつ2.または3.の確認結果が"normally"の場合は,HADBサーバは正常終了しています。
HADBサーバが正常終了していない場合は,adbstartコマンドでHADBサーバをいったん開始し,adbstopコマンドで正常終了させてください。
(2) 初期設定オプションファイルを作成する
adbinitコマンドの実行時に使用する初期設定オプションファイルを,「17.2.3 adbinitコマンドの初期設定オプションファイルの作成」で作成した初期設定オプションファイルを基に作成してください。初期設定オプションの作成例を次に示します。
set adb_init_dbarea_initialize = Y set adb_init_mst_blk_path = "/dev/disk/by-id/wwn-0x60...0064" set adb_init_dic_blk_path = "/dev/disk/by-id/wwn-0x60...0088" set adb_init_stbl_blk_path = "/dev/disk/by-id/wwn-0x60...0096" set adb_init_wrk_blk_path = "/dev/disk/by-id/wwn-0x60...0072" adbinitdbarea -n \"DBAREA1\" -i 0K,2 -v "/dev/disk/by-id/wwn-0x60...00a1",\ "/dev/disk/by-id/wwn-0x60...00a2" adbinitdbarea -n \"NEWAREA1\" -f \"AREAS/NEW/\" -i 0K,3\ -v "/dev/disk/by-id/wwn-0x60...00c1",\ "/dev/disk/by-id/wwn-0x60...00c2",\ "/dev/disk/by-id/wwn-0x60...00c3"
初期設定オプションの各オペランドに指定するブロックスペシャルファイルのパス(上記の下線部分)を,移行先の環境のディスクに合わせて変更してください。
adbinitdbareaオペランドに指定するデータ用DBエリア名は変更しないでください。
- ■DBエリア暗号化機能を使用していた場合
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DBエリア暗号化機能を使用していた場合は,「13.1.1 HADBサーバを新規導入する場合」の「(2) HADB暗号鍵ファイルの保存先ディレクトリの作成」を参照して,移行先のサーバマシンにHADB暗号鍵ファイルの保存先ディレクトリを作成してください。
また,新たに作成した保存先ディレクトリに合わせて,初期設定オプションのadb_init_dmkey_pathオペランドの指定を変更してください。
- メモ
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移行前の環境で使用していたHADB暗号鍵を移行先の環境で使用する必要はありません。「(3) adbinitコマンドを実行する」の操作でadbinitコマンドを実行すると,新たにHADB暗号鍵が作成されます。
(3) adbinitコマンドを実行する
「(2) 初期設定オプションファイルを作成する」で作成した初期設定オプションファイルを指定して,adbinitコマンドを実行してください。
(4) HADBサーバを開始する
adbstartコマンドを実行して,HADBサーバを開始してください。