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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


13.1.2 HADBサーバをすでに運用している場合

HADBサーバをすでに運用している場合に,DBエリア暗号化機能の環境設定をする手順を説明します。

重要

ここで説明する手順では,データ用DBエリア以外のDBエリアは暗号化できません。ディクショナリ用DBエリア,作業表用DBエリア,またはシステム表用DBエリアも暗号化したい場合は,データベースの初期設定から実施する必要があります。「13.1.1 HADBサーバを新規導入する場合」で説明している作業を実施してください。

手順

  1. HADB暗号鍵を管理する人を選定する

    詳細については,「13.1.1 HADBサーバを新規導入する場合」の「(1) HADB暗号鍵を管理する人の選定」を参照してください。

  2. HADB暗号鍵ファイルの保存先ディレクトリを作成する

    詳細については,「13.1.1 HADBサーバを新規導入する場合」の「(2) HADB暗号鍵ファイルの保存先ディレクトリの作成」を参照してください。

  3. HADBユーザを作成して暗号管理権限を付与する

    詳細については,「13.1.1 HADBサーバを新規導入する場合」の「(6) HADBユーザの作成および暗号管理権限の付与」を参照してください。

  4. HADB暗号鍵を作成する

    暗号管理権限を持っているHADBユーザでadbmkdmkコマンドを実行し,HADB暗号鍵を作成します。

    adbmkdmk -u CADMIN -p CADMINPSW /HADB/.crypto/adb_dmkey

    -uオプションには,暗号管理権限を持っているHADBユーザ(3.で作成したHADBユーザ)の認可識別子を指定し,-pオプションにはパスワードを指定します。

    また,HADB暗号鍵の出力先ファイル(この例では/HADB/.crypto/adb_dmkey)を指定します。

    重要

    adbmkdmkコマンドの入力後,KFAA90013-Qメッセージが出力されます。このメッセージが出力されたら,パスワードを入力してください。ここで入力したパスワードが,HADB暗号鍵利用パスワードとして設定されます。

  5. HADBサーバを終了する

    adbstop
  6. サーバ定義を変更する

    サーバ定義にadb_crypto_dmkey_pathオペランドを追加します。

    set adb_crypto_dmkey_path = /HADB/.crypto/adb_dmkey

    4.で指定したHADB暗号鍵の出力先ファイル名(HADB暗号鍵ファイル名)の絶対パスを指定します。

  7. HADBサーバを開始する

    adbstart

    adbstartコマンドの入力後,HADB暗号鍵利用パスワードの入力を求めるKFAA90013-Qメッセージが出力されます。4.で設定したHADB暗号鍵利用パスワードを入力してください。

  8. adbmodareaコマンドで,暗号化対象のデータ用DBエリアを追加する

    追加方法については,「13.2 暗号化対象のデータ用DBエリアを追加する場合」を参照してください。