10.9.6 DBエリアファイルの使用量を確認したい場合
DBエリアの使用量情報を取得すると,DBエリア内の表やインデクスの使用量,およびDBエリアファイルごとの使用量を確認できます。
- 実行するコマンドの例
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ここでは,DBエリアDBAREA01の使用量情報を出力します。
adbdbstatus -d used -c dbarea -n DBAREA01 -S M --shared-lock
コマンドを実行すると,標準出力にDBエリアDBAREA01の使用量情報が出力されます。adbdbstatusコマンドによる出力結果の確認項目を次に示します。
(1) 表やインデクスごとの使用量を確認する場合
Object_type,Schema_nameおよびObject_identifierの出力内容をキーにして,MB_Used_pagesの出力内容を確認してください。
- 1つの表の使用量を確認するとき
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対象表のSchema_nameおよびObject_identifierを確認して,Object_typeがtableであることを確認してください。Schema_nameおよびObject_identifierをキーにして,MB_Used_pagesの出力内容を確認してください。対象表の使用量をメガバイト単位で求められます。
対象表のSchema_nameおよびObject_identifierで同じものが複数行ある場合は,MB_Used_pagesの出力内容をすべて合計してください。合計した結果が,対象表の使用量になります。
- 1つのインデクスの使用量を確認するとき
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対象インデクスのSchema_nameおよびObject_identifierを確認して,Object_typeがindexであることを確認してください。Schema_nameおよびObject_identifierをキーにして,MB_Used_pagesの出力内容を確認してください。対象インデクスの使用量をメガバイト単位で求められます。
対象インデクスのSchema_nameおよびObject_identifierで同じものが複数行ある場合は,MB_Used_pagesの出力内容をすべて合計してください。合計した結果が,対象インデクスの使用量になります。
- メモ
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adbdbstatusコマンドに--shared-lockオプションを指定した場合,システム表(実表)およびシステム表(実表)に定義されたインデクスに対応する削除仕掛中のチャンクについて,セグメントに関する内容は出力されません。
(2) 各DBエリアファイルの使用率を確認する場合
DBarea_filenameの出力内容をキーにして,MB_Total_segmentsおよびMB_Used_segmentsの出力内容を確認してください。次に示す計算式で,各DBエリアファイルの使用率を求められます。
- 計算式(単位:パーセント)
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(MB_Used_segments÷MB_Total_segments)×100
- メモ
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クラウドストレージ機能を使用している場合は,DBarea_filenameは空欄になります。各DBエリアファイルの出力行のMB_Total_segmentsおよびMB_Used_segmentsの出力内容を確認してください。
計算式で求めた結果が100%に近い場合は,次のどれかの対策を検討してください。
- DBエリアファイルがブロックスペシャルファイルのとき
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この値が100%に近いときにデータの格納を続けると,DBエリアファイルが満杯となるおそれがあります。そのため,「16.3.1 DBエリアファイルの容量増加が原因の場合」を参照して,ブロックスペシャルファイルを格納しているディスクの空き容量を確保することを検討してください。
- DBエリアファイルがレギュラーファイルのとき
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この値が100%に近いときにデータの格納を続けると,DBエリアの自動増分が行われます。自動増分が行われると,DBエリアの容量が自動的に増加しますが,DBエリアファイル拡張時の更新処理の性能が低下します。もし,DBエリアの自動増分に失敗した場合は,「16.3.2 DBエリアの自動増分の失敗が原因の場合」を参照してください。
- クラウドストレージ機能を使用しているとき
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この値が100%に近いときにデータの格納を続けると,DBエリアの容量不足が発生するおそれがあります。adbmodareaコマンドでDBエリアを拡張することを検討してください。
また,システム表用DBエリアファイルの場合は,上記の対策以外に,adbreorgsystemdataコマンドを実行することも検討してください。adbreorgsystemdataコマンドを実行して,システム表の再編成を行うことで,ディスクの空き容量を確保できます。システム表の再編成については,「11.18 システム表の再編成」を参照してください。
(3) 各DBエリアファイルの使用量を確認する場合
DBarea_filenameの出力内容をキーにして,MB_Used_segmentsの出力内容を確認してください。各DBエリアファイル内でデータを格納するために使用している領域をメガバイト単位で求められます。
- メモ
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クラウドストレージ機能を使用している場合は,DBarea_filenameは空欄になります。各DBエリアファイルの出力行のMB_Used_segmentsの出力内容を確認してください。