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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


7.2.14 クラウドストレージ機能に関するオペランド(set形式)

[61] adb_sys_cld_aws_region = S3オブジェクトの格納先リージョン名

〜〈文字列〉((1〜100バイト))

このオペランドには,S3オブジェクトを格納するリージョン名を指定します。クラウドストレージ機能を使用する場合は,このオペランドを必ず指定してください。クラウドストレージ機能については,「2.21 クラウド環境でHADBサーバを使用する場合」を参照してください。

メモ
  • このオペランドを指定した場合は,adb_sys_cld_aws_bucketオペランドも一緒に指定してください。

  • 初期設定オプションにadb_init_cld_aws_regionオペランドを指定してadbinitコマンドを実行する場合は,このオペランドを指定してください。また,このオペランドとadb_init_cld_aws_regionオペランドには,同じリージョン名を指定することを推奨します。異なるリージョン名を指定した場合,HADBサーバが開始できないおそれがあります。

[マルチノード機能]

マルチノード機能を使用する場合は,全ノードのHADBサーバでこのオペランドの指定値を同じにしてください。

[62] adb_sys_cld_aws_bucket = S3オブジェクトの格納先S3バケット名

〜〈文字列〉((3〜63バイト))

このオペランドには,S3オブジェクトを格納するS3バケット名を指定してください。クラウドストレージ機能を使用する場合は,このオペランドを必ず指定してください。

メモ
  • このオペランドを指定した場合は,adb_sys_cld_aws_regionオペランドも一緒に指定してください。

  • 初期設定オプションにadb_init_cld_aws_bucketオペランドを指定してadbinitコマンドを実行する場合は,このオペランドを指定してください。また,このオペランドとadb_init_cld_aws_bucketオペランドには,同じS3バケット名を指定することを推奨します。異なるS3バケット名を指定した場合,HADBサーバが開始できないおそれがあります。

[マルチノード機能]

マルチノード機能を使用する場合は,全ノードのHADBサーバでこのオペランドの指定値を同じにしてください。

[63] adb_sys_cld_cache_path = キャッシュファイルの格納先ディレクトリ名

〜〈OSパス名〉((2〜510バイト))

このオペランドには,キャッシュファイルを格納するディレクトリを絶対パス名で指定します。クラウドストレージ機能を使用する場合は,このオペランドを必ず指定してください。

メモ
  • 初期設定オプションにadb_init_cld_cache_pathオペランドを指定してadbinitコマンドを実行する場合は,このオペランドを指定してください。また,このオペランドとadb_init_cld_cache_pathオペランドには,同じディレクトリ名を指定することを推奨します。異なるディレクトリ名を指定をした場合,HADBサーバが開始できないおそれがあります。

  • クラウドストレージ機能を使用しない場合は,このオペランドを指定しても無視されます。

[64] adb_sys_cld_cache_total_size = キャッシュファイルの総容量の上限

~〈整数〉((1~1,000,000))《64》(単位:ギガバイト)

このオペランドには,キャッシュファイルの総容量の上限値を指定します。通常,このオペランドの指定は不要です。

このオペランドの指定値を基にして,HADBサーバの開始時にHADBサーバがキャッシュファイルの総容量の上限値を決定します。HADBサーバが決定したキャッシュファイルの総容量の上限値を超えた場合,最後にアクセスした時間がいちばん古いキャッシュファイルを削除したあとに新しいキャッシュファイルを作成することで,キャッシュファイルの総容量の上限を超えないようにします。

adbls -d cfmコマンドを実行すると,HADBサーバが決定したキャッシュファイルの総容量の上限値(INTERNAL_TOTAL_LIMIT(MB))を確認できます。

メモ

キャッシュファイルの作成時にストレージの容量不足を検知した場合,警告メッセージKFAA51285-Wが出力され,HADBサーバが決定したキャッシュファイルの総容量の上限値を一時的に利用可能な容量まで引き下げます。一度引き下げられた上限値は,HADBサーバの稼働中には元に戻せません。元に戻す場合は,HADBサーバを再起動してください。

このオペランドの指定値のチューニング方法

SQL文の統計情報を確認し,キャッシュファイルのヒット率を計算してください。ヒット率が80%以下の場合は,このオペランドの指定値を大きくしてください。

キャッシュファイルのヒット率(%)={(AB)÷(CD)}×100

ACld_cache_sgmt_read_hit_cntの値

BCld_cache_dir_read_hit_cntの値

CCld_cache_sgmt_read_cntの値

DCld_cache_dir_read_cntの値

上記は,SQL文の統計情報に出力される項目です。上記の出力項目については,マニュアルHADB コマンドリファレンスSQL文の統計情報で出力される項目を参照してください。

[65] adb_sys_cld_access_area_size = S3オブジェクトへのアクセス用メモリのサイズ

~〈整数〉((256~131,072))《2,048》(単位:メガバイト)

このオペランドには,S3オブジェクトへのアクセス時に使用する,S3オブジェクトを一時的に保持するためのメモリのサイズを指定します。通常,このオペランドの指定は不要です。

このオペランドの指定値を大きくすると,S3オブジェクトへのアクセス性能が向上することがあります。

このオペランドの指定値を32メガバイトの倍数に切り上げた値が,このオペランドの指定値として仮定されます。