18.2.5 ストレージ構成
DockerおよびKubernetes上でHADBを使用する場合,ホストOS上のデバイスに次のファイルが格納されます。
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DBエリアファイル
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$ADBDIR/spool下のファイル(メッセージログファイルなど)
そのため,ホストOS上に上記のファイルを格納する領域を用意しておいてください。「図18‒1 DockerおよびKubernetesを使用したシステム構成例」で示す構成例の場合,ホストOS上に次のディレクトリ領域を作成し,コンテナ内のディレクトリにマウントします。
項番 |
格納されるファイル |
ホストOS上のパス |
コンテナ内のマウント先 |
---|---|---|---|
1 |
DBエリアファイル |
/exports/hadb-server/dbarea |
/HADB/db |
2 |
$ADBDIR/spool下のファイル |
/exports/hadb-server/spool |
/HADB/server/spool |
ホストOS上のディレクトリ領域にパーミッションを設定して,コンテナ内のHADB管理者に対して書き込み権限および読み取り権限を設定してください。
- 重要
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「図18‒1 DockerおよびKubernetesを使用したシステム構成例」で示す構成例の場合,構成を簡素化するために,永続ストレージとしてホストOS上の領域を使用しています。ただし,このような特定のKubernetesノードに依存する運用は,Kubernetesによる分散環境の利点を十分に生かすことができません。そのため,実際に運用する際はPV(Persistent Volume)およびPVC(Persistent Volume Claim)を作成するなどして,特定のノードに依存しない永続ストレージ環境を構築することを推奨します。